【20.染織工芸「優佳良織」への支援】染織工芸「優佳良織」と音楽・彫刻のまちづくりにご支援を
◇優佳良織の伝統を守るための支援について◇ 北海道の四季折々の美しい自然を織り上げる優佳良織は旭川市の伝統工芸です。染織作家の故・木内綾(きうちあや)氏が工法を確立した織物で,素材は羊毛,一部に亜麻,絹を使用し,ひとつの作品に200~300色の色糸を使い,綴(つづれ)織,すくい織など高度な技術を用いて,色と色を重ね合わせ油絵のような作品に仕上げます。代表的なものに,流氷や湖,木花などの北海道の自然を題材にしているものがあり,北海道の風土が感じられます。北海道文化賞,文化庁長官賞,日本の伝統工芸としてハンガリー国際織物ビエンナーレで金賞を受賞するなど国際的にもその価値が認められています。 2006年に木内氏が亡くなられた後も優佳良織は継承されてきましたが,2017年運営会社の破産により生産不能となりました。こうした中,優佳良織の存続を願う市民団体が8万筆を超える署名を集め,2018年には元従業員が中心となり旭川市に新たに工房を設立しました。しかし,工房は財政的にも厳しく,このままでは技術を持った職人たちも近い将来には途絶えてしまうかもしれません。 旭川市は,後継者の育成支援による伝統の保存と,織体験の実施による観光振興を支援するために寄附を募り,活用していく予定です。 ◇「彫刻のまち旭川」の取組について◇ 旭川市では,旭川ゆかりの彫刻家 中原悌二郎の作品を中心に中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館及びステーションギャラリーにおいて彫刻作品を展示するほか,市内各所に数々の野外彫刻を設置するなど,「彫刻のまち旭川」として,芸術文化の振興と個性的で魅力あるまちづくりに資する取組に力を入れています。 具体的な取組としては,日本彫刻界の発展に寄与することを目的に「中原悌二郎賞」という全国賞の実施や,「彫刻フェスタ」をはじめとする市民や観光客などが彫刻に親しむ契機となるようなイベントの開催などを行っています。 ◇文化芸術活動の振興◇ 本市における文化芸術活動の振興と発展を図るために,文化芸術活動を行う団体が実施する各種事業の実施に必要な経費の一部を補助しています。 音楽,踊り,演劇,落語,絵画,写真などで市民に波及する事業に補助をすることで,文化芸術への参加や鑑賞の機会を増やします。