三溪園のシンボル、重要文化財「旧燈明寺三重塔」を次世代に継承したい!

カテゴリー:伝統・文化・歴史 

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目標金額:6,000,000

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神奈川県横浜市(かながわけん よこはまし)

寄付募集期間:2025年10月3日~2025年12月31日(90日間)

神奈川県横浜市

プロジェクトオーナー

三溪園は、明治末から大正末にかけて実業家・原三溪によって造成された庭園です。原三溪は、自邸の庭園の公開を通して、地域の人々に安らぎと癒しを提供していました。横浜の発展に寄り添い続けた三溪園は、日本の歴史と文化を感じることのできる横浜市の貴重な観光資源の一つであり、これからも守り続けていく必要があります。

横浜市としては、三溪園を、これからも横浜市民の皆様や、横浜を訪れる皆様に安らぎを提供できる空間として維持できるよう、引き続き支援を続けていきます。

今年度からは、三溪園のシンボルである重要文化財「旧燈明寺三重塔」の保存プロジェクトを開始しました。文化財を未来へと受け継いでいくために、皆様の温かいご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。

三溪園と原三溪

三溪園とは

三溪園は、横浜市中区本牧に位置する、広さ約175,000㎡の日本庭園です。緑あふれる静かな空間は、横浜の中心部にありながら、都会の喧騒を忘れてほっと一息休める時間を過ごすことができます。

園内には、京都や鎌倉等様々な地域から移築された多くの歴史的建造物があり、自然と調和した景観を楽しむことができます。四季折々の催事を開催しており、年間を通じて多くの方にご来園いただいています。

三溪園を造った原三溪とは?

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原三溪は1868年(明治元年)8月23日に、現在の岐阜県岐阜市柳津町に生まれました。1885年(明治18年)に上京し、1891年(明治24年)、実業家として名を馳せていた原善三郎の孫娘・屋寿と結婚しました。
1899年(明治32年)、善三郎の死去により原家の家業を継ぎ、製糸・生糸貿易で大いに財をなしました。その財力を注ぎ生み出されたのが三溪園です。歴史的建造物や、仏画・茶道具などの古美術を多く収集し、また、多くの文化人との交流を通して、若い美術家たちを支援し育てたパトロンとして、日本近代美術の興隆にも大いに貢献しました。
一方で、災害や経済恐慌等多くの災禍に見舞われた横浜や金融業界・蚕糸業を復興・救済すべく、奮闘した人物でもありました。特に、関東大震災で壊滅的な打撃を受けた横浜の復興には、私財をなげうち、自らの身を挺してこれにあたり、「横浜の恩人」と呼ばれました。
三溪園については、自邸の庭でありながら、「この明媚(めいび)な自然の風景は創造主のものであって、私有物ではない」とし、1906年(明治39年)から庭園の一部を一般市民に公開するなど当初から地域に開かれた庭園としました。

三溪園のシンボル「旧燈明寺三重塔」保存プロジェクト ~500年の時を超えて、室町の美を次世代へ~

旧燈明寺三重塔とは

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1457年(室町時代の康正3年)に建てられた、園内の建造物の中で最も古い建物。関東地方では最古の重要文化財の塔です。
細部は和様でまとめられ、室町時代の特徴を表し、屋根の軒反りや逓減率は穏やかで、安定した重厚感をご覧になれます。

旧燈明寺からの移築

燈明寺は、京都府南の相楽郡加茂町に所在した寺院で現在は廃寺となっていますが、江戸時代に刊行された京都の地誌で、現代の旅行ガイドブックの先駆けともいえる、『都名所図会』(みやこめいしょずえ)にも「東明寺」として掲載された名刹です。
燈明寺は明治以降衰微し、三重塔は1914年(大正3年)に三溪園へ移築されました。小高い丘に建てられたその姿は三溪園を象徴する存在となっています。
また、三重塔が移築されていた縁で、第二次世界大戦直後の台風の被害を受けて解体され再建できないままにあった旧燈明寺本堂は、1987年(昭和62年)に三溪園に寄贈され移築されました。同じ室町時代の三重塔と本堂は、かつての燈明寺の繁栄とその寺院の美しさが偲ばれます。

三溪園のシンボルとして

三重塔の移築は、その後の庭園造成の上で大きな鍵となり、臨春閣や聴秋閣などはこの三重塔を室内から景観として取り込めるよう配置されるなど、園内の随所から三重塔が美しく眺められるような配置の工夫が見られます。

旧燈明寺三重塔の保存プロジェクト

旧燈明寺三重塔は、1914年(大正3年)に三溪園へ移築されました。太平洋戦争の折、1945年(昭和20年)6月10日の空爆により至近弾を受け、その爆風、弾片で損傷を受け、1954年(昭和29年)に半解体修理を行いました。その後、屋根の葺き替えと部分的な修理を行い現在に至ります。

遠くから見ると、安定した重厚感の姿を見ることができますが、三重塔の上からの荷重が集中するところを中心に、部材が割れたり折れたりしている箇所があります。また、基壇(基礎の部分)もランダムに沈下しており、棟全体が捻じれながら傾いている状態です。

そのため、建物の解体作業と並行して、構造や意匠に関する詳細な調査を実施し、得られた知見をもとに保存・修理工事の方針を慎重に検討しながら、プロジェクトを段階的に進めてまいります。

旧燈明寺三重塔の劣化状況

コラム:なぜ文化財は修繕が必要なの?

日本の文化財建造物の多くは木造であり、屋根や外壁などの外装部分は風雨や紫外線、湿度などの自然環境の影響を受けやすく、劣化による雨漏りや構造体への損傷を未然に防ぐためには、劣化が進行する前に修繕を行うことが不可欠です。こうした修繕を定期的に行うことにより、日本の木造建造物は将来に向けて良好な状態で形や構造を遺すことができます。
三溪園では、園内にある10棟の重要文化財の修繕を約30年ごとに繰り返していますが、今回は、平成30年から16か年を3期に分けて、劣化状況等を踏まえて順番に修繕工事を行っています。
平成30年から令和5年の第1期修繕工事では、臨春閣、旧東慶寺仏殿及び月華殿の3棟の修繕工事を行いました。
令和6年から令和11年までの第2期修繕工事では、旧矢箆原家住宅と旧燈明寺三重塔の修繕を行っています。旧燈明寺三重塔は、令和7年度から令和11年度までの5か年のプロジェクトとなります。

500年の時を超えて、室町の美を次世代へ ~今後のスケジュール・寄附金の使い道~

今年度から、5年をかけた保存プロジェクトが始動します。
室町時代の技術や美意識に敬意を払いながら、一つひとつの工程を丁寧に、心を込めて進めていきます。
この取組は、単なる修繕ではありません。それは、歴史の鼓動を次世代につなぐ再生の物語。
あなたの想いが、この塔に新たな命を吹き込みます。三溪園の次世代に継承する取組に、どうかお力添えをお願いいたします。

【スケジュール(予定)】
・2026年(令和8年)1月~ 耐震診断
・2026年(令和8年)4月~ 補強案策定、実施設計
・2027年(令和9年)頃~ 仮設工事・解体工事
・2028年(令和10年)頃~ 補修工事・組立工事・補強工事
・2029年度 保存プロジェクト完了(予定)

【今年度の寄附の使い道】
2026年1月から始まる、三重塔の耐震診断に活用させていただきます。
次年度以降は、調査・設計・工事等の進捗に応じ、寄附金を活用させていただきます。
目標金額を下回った場合、上回った場合でも、上記の費用に活用いたします。

三溪園の魅力のご紹介

豊かな自然が遺されている三溪園では、四季折々の表情を楽しむことができます。

<春:桜>

3月中旬~4月上旬は9種類約250本の桜が咲き誇り、原三溪の出身地である岐阜県ゆかりの桜も愛でることができます。園内には古建築と自然が調和した風情あふれる空間が広がります。

<初夏:新緑>

桜が散ると、4月中旬から5月中旬にかけて園内を様々な花々が彩り、1年で最も華やかな季節を迎えます。新緑の木々がいっぱいに広がり、初夏のさわやかな空気を感じることができます。
この景観を楽しんでもらうため、通常通行止めの通路を特別に開放しています。

<秋:紅葉>

11月下旬から12月中旬は、園内の木々が赤や黄に色づきます。新緑の季節にも開放される聴秋閣奥の渓谷遊歩道では、5月とは一変した紅葉の景色が、季節の移ろいを感じさせてくれます。

<冬:観梅会>

2月には、園内にある梅が見ごろを迎えます。100年前と変わらぬ姿と風情をとどめる臥竜梅や、横浜市と友好都市である上海市から贈られた早咲きの緑萼梅など、春の訪れをいちはやく告げる梅の花と香りを楽しんでいただけます。

2月には、園内にある梅が見ごろを迎えます。100年前と変わらぬ姿と風情をとどめる臥竜梅や、横浜市と友好都市である上海市から贈られた早咲きの緑萼梅など、春の訪れをいちはやく告げる梅の花と香りを楽しんでいただけます。

「三溪園」の課題と未来像

「三溪園」が目指す庭園

三溪園 園長 海野 晋哉

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1906年(明治39年)、実業家・原三溪が開園して以来、三溪園は、歴史的建造物と自然が調和する日本庭園として、四季折々の美しさとともに、創設者の美意識や文化への情熱を今に伝えています。
情緒豊かな庭園の景観をはじめ、歴史を物語る建造物や美術品を守りながら、文化活動の場などにも活用することで、その価値を未来へとつなげていきます。
保存と活用の両立を目指す三溪園の取組に、皆様の温かいご支援をお願いいたします。

今回のクラウドファンディングを通して目指すところ

横浜市 三溪園担当

三溪園は、明治時代に原三溪の意向により、個人邸宅の庭園でありながら広く一般に公開されてきました。横浜にある日本文化を堪能できる貴重な観光資源として、今後も大切に守り、次世代へと継承していきたいと考えています。
園内には、歴史的建造物や庭園など多くの文化財が点在しており、その維持管理には膨大な費用がかかります。その中でも、今回のクラウドファンディングでは、園内の象徴的な建造物の一つである「旧燈明寺三重塔」の保存を目的としています。室町時代に建てられたこの塔は、京都から移築され、三溪園の風景を象徴する存在として親しまれてきましたが、長年の風雨により、保存修理が急務となっています。
四季折々の自然の中に歴史的建造物が点在する、他にはない魅力を持つ三溪園。その価値を未来へとつなぐために、皆様の温かいご支援を賜れましたら幸いです。
また、今回のクラウドファンディングを通じて、三溪園の魅力をより多くの方々に知っていただき、「一度行ってみたい」「また訪れたい」と思っていただけるきっかけになれば幸いです。

ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

控除上限額かんたんシミュレーション

結果:-

お礼の品のご紹介

※このプロジェクトへの寄附はふるさと納税制度の対象となります。そのため、横浜市にお住まいの方はご寄附をいただくことは可能ですが、お礼の品をお送りすることはできません。何卒ご了承ください。

現在進捗情報はありません。

神奈川県横浜市

◆横浜市の「ふるさと納税」総務大臣からの指定について◆
横浜市は、令和6年9月26日付で総務大臣から「ふるさと納税」の対象となる地方団体として指定されました。総務大臣の指定により、横浜市へのふるさと納税は、所得税と個人住民税の控除対象となります。 


横浜市では、制度創設以来、寄附金の使い道を充実させ、寄附者の方に寄附金の活用状況を丁寧にお伝えするなど、ふるさと納税制度本来の趣旨に則って取組を進めてきました。
 今後もこの取組姿勢に変わるところはなく、より多くの方々に横浜市の取組について知っていただき、応援いただくとともに、ふるさと納税制度を通じて横浜の魅力を感じていただけるよう、返礼品(お礼の品)を取り揃えています。
 横浜市への「ふるさと納税」を通じて、横浜を身近に感じてください!
(※横浜市外在住の個人の方にお礼の品をお贈りします。横浜市在住の方にはお礼の品はお贈りできません。また、法人・組織・団体からのご寄附においては、お礼の品をお贈り出来ません。ご了承ください。)


【お問い合わせ先】

◆返礼品、寄附金受領証明書、ワンストップ申請等、ふるさと納税全般
 JTBふるさと納税コールセンター
 TEL:050-3146-6615
 営業時間:平日9:00~17:15 土日祝10:00~17:00 年中無休(1/1~1/3を除く)  
 メールでのお問い合わせフォーム:https://faq.furu-po.com/ 「お問い合わせ」 

◆寄附金の税額控除制度
 住民税の控除:お住まいの市区町村の税務課へ
 所得税の控除:お住まいを管轄の税務署へ