2022/01/31 (月) 10:24

小さな町のバウムクーヘン専門店が作る昔ながらのホッとする味

小さな町の小さなバウムクーヘン専門店が作る・・・ 市販のバームクーヘンとはちょっと違う・・・
日本で初めて作られた「丸型バウムクーヘン」の味を知る人が作るその味とは?!

 こちらのバウムクーヘンは、昔ながらの自作の機械で1層1層、丁寧に焼き上げています。おたまで手がけするため、どうしても凹凸ができてしまうのだそうです。そこがまた手作りのよさでもありますよね~?

 さて、その作り方はというと・・・
まず、幅が60cmの機械の心棒に紙を巻き、おたまで手作りの生地をかけて土台になる部分を焼きます。その上に何度も何度も繰り返して生地をかけてゆき、1本が完成するまでには約40分ほどかかるのだとか・・・
できあがったら、それを慎重にカットします。大きさをなるべく均等にするため、斜めに切る工夫をしているのだそうです。

 今回は、こんなレアなバウムクーヘンを作っている小さな専門店「バウムクーヘンのHASEGAWA」さんをご紹介します。

<バウムクーヘンのHASEGAWA>
住 所 : 中富良野町東9線北12号
電 話 : 0167-44-3556
営業日 : 5月~12月の金・土・日曜日 9:00~17:00(変更になる場合があります)

 北海道のほぼ真ん中にある中富良野町の畑の中に佇む一軒家。ここにバウムクーヘンの工房があります。

 バウムクーヘン・・・ なんだか昭和な響きですね~!?
それもそのはず・・・「バウムクーヘンのHASEGAWA」のオーナー長谷川明男(あきお)さんのお父様は、日本で初めて丸い形のバウムクーヘンを作った会社「ジャーマンベーカリー」の社長ウイルヘルムミュラー氏から依頼を受け、昭和30年頃に日本で初めてバウムクーヘンオーブンを作った会社「大野製作所」の社長 兼 職人さんだったのです。

 長谷川さんによると、バウムクーヘンが日本に初めて伝わったのは、第一次世界大戦の際に中国の青島で日本の捕虜になったドイツ兵の中で、終戦後、日本に残留を希望した元菓子職人達が、お菓子屋やパン屋を始めたことがきっかけなのだそうです。
その頃は「ピラミッドケーキ」とも呼ばれていて、現在のものとは少し形も違っていたようです。今のような丸型になったのは、専用のバウムクーヘンオーブンができてからで、長谷川さんはそのオーブンを作ったお父様の会社で、営業や納品・試運転・修繕などの仕事を45年間されていたとのことです。

 そして、いつの間にか機械を作る側からバウムクーヘンを焼く側へ・・・と転身を遂げたのでした。

 ドイツの菓子職人が初めて日本に伝えたバウムクーヘンの伝統の味を、今も引き継ぐ長谷川さん一家ですが、お店をオープンした当初は、明男さんと洋子(ようこ)さんご夫妻で営んでいたそうです。
「でも別に呼んでないのに、東京にいた息子もそのあと来ちゃって~」と嬉しそうに話す長谷川さん。そんな仲良し家族に、いろいろ聞いてみました。

Q1.バウムクーヘンを作る上でのこだわりは何ですか?
A1.(夫)
 一番のこだわりは、横浜に本店があった「ジャーマンベーカリー」から教わった製法です。
①卵を別立てして生地を作っています。(配合は、ヒ・ミ・ツ!)
②自家製の機械で1本1本、おたまを使って生地をかけてゆきます。

 二番目は、生地です。
①乳化剤や液体ショートニングは使っていません。
②小麦粉、乳製品、道産米を含む飼料を食べて育った鶏の卵、てんさい糖など、できるだけ北海道産のものを使用しています。

A1.(妻)
 一切れの幅です。いろいろな味のバウムクーヘンを楽しんでほしいので、1個でお腹がいっぱいにならないように、なるべく飽きがこないようにと、あえて少し薄めにしています。生地に練り込むジャムなども手作りしているんですよ。

Q2.長谷川さんのバウムクーヘンを返礼品に選んでくださった方に、何か伝えたいことはありますか?
A2.(息子)
 当店は小さいバウムクーヘン専門店ですが、素材や味、焼き方にこだわって焼いています。 巷ではふんわり系バウムクーヘンが流行っていますが、是非、しっかりした食感のバウムクーヘンをご賞味頂きたいと思います。

Q3.なぜ、バウムクーヘン屋さんになりたいと思われたのですか?
A3.(夫)
 父がジャーマンベーカリーのバウムクーヘンオーブンを作り始めたのは私が小学校5年生位のときでしたが、第1号のオーブンを作った後も、ジャーマンさんからの提案や父の工夫により改良は続きました。時々父がジャーマンさんの工場に行くと、お土産にバウムクーヘンの端っこの切り落としを頂いてきたのですが、それは、それまでに食べたことのない味でした。今でもそれを超える味に出会ったことがないような気がします。その子どもの頃の思い出の味がどうしても忘れられなかったのです。
 父の会社で働いていた間も納品の際にはオーブンの使い方を指導するため、お菓子の作り方を説明をしながら、いつか自分でもバウムクーヘンを焼いてみたいという夢を持ち続けていました。

 夢をかなえた後の真面目な仕事ぶりが、表彰状からもうかがえます。


Q4.中富良野町に移住されたきっかけは何ですか?
A4.(妻)
 私は田舎の生まれなので北海道が大好きです。東京に住んでいた頃から、自然の中で暮らしたいと思っていたんです。
A4.(夫)
 東日本大震災の後、受注が減る中で皆さんに迷惑をかけないようにといろいろ考えた末、私は修繕に専念しようと決心し、父と兄が死去した後に継いでいた「大野製作所」をたたんで、帯広の会社に機械製造の技術を提供しました。今の場所には、取引先だった富良野の「菓子司 新谷」さんの紹介で引っ越しました。
A4.(息子)
 父母が先に移住していたのですが、二人で毎日楽しそうに暮らしているのを見ているうちに、だんだんうらやましくなってきて、こちらに来てしまいました。

 小さいオーブンも大活躍!
これは、息子の一也(かずや)さんが子どもの頃に家でも焼けるようにと、明男さんが作ってあげたものなのだそうです。なんと贅沢なおもちゃなのでしょう!!
今も現役で、これで試作品を作ったりイベントの展示用としてなど、大切に使われています。

 親の背を見て子は育つ・・・

工房 兼 ご自宅の階段には、洋子さんが飾った素敵なお花も・・・

 バウムクーヘンをこよなく愛する一家のこの笑顔~
「これからの人生は、大好きな旅行を楽しみながら、大自然の中で畑仕事とバウムクーヘン作りを、いつまでも続けてゆきたい。」とのことです。

 お店は、5月~12月の金土日のみ、9:00~17:00まで営業しておりますので、中富良野にお越しの際は是非ご来店くださいね!

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りんご・オレンジ・紅茶・ラム酒の香り・シナモン・メープル・クルミの7種類の味の詰め合わせです。
新作のりんごのバウムクーヘンは十勝清水の果樹園・喫茶「しらた」さんの新鮮な紅玉を使用して自家製ジャムを作り、生地にたっぷり練り込んでいます。
こだわりのバームクーヘンを是非一度ご賞味ください。

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企画課 定住促進係

ラベンダー観光発祥の地でもある農業の町「中富良野」より、四季折々の情報を皆様にお届けします。どうぞよろしくお願いします!

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