2021/08/10 (火) 15:23
鴨川発の極上メロン『千葉アクアメロン』ができるまで
鴨川市の返礼品の中でダントツの出荷数を誇る『千葉アクアメロン』🍈
「鴨川でメロン?」と意外に思われる方へ、鴨川発の極上メロンができるまでをご紹介いたします!
鴨川市の人気返礼品『千葉アクアメロン🍈』
「鴨川市の返礼品で一番おススメってなぁに?」
じつは、ふるさと納税業務を担当していて、一番困ってしまうのがこの質問です。
「担当してるのにおススメも答えられないの?」と思われる方も多いかと思います。
しかし、たくさんの「鴨川のいいもの」を知ってしまったので、どれか一つになんて絞ることができないのです。(´×ω×`)
新鮮な海産物においしいお米、こだわり製法のお菓子や加工品、伝統工芸品や旅行商品…あれもこれもおススメしたくてたまりません。
「じゃあ、一番人気の返礼品は?」と、聞かれると「メロンです!」と即答です。
毎年のように定期便をお申込み下さるリピーターの方も多く、定期便を含め鴨川市のふるさと納税出荷数No.1を誇る返礼品が「千葉アクアメロン」なんです!
「え?鴨川でメロン?」と続くのがお決まりのパターンですが、そんな方のために「鴨川発の極上メロン」を取材させていただきました。('◇')ゞ
知る人ぞ知る人気返礼品『千葉アクアメロン』どんなメロン?どうやって育てられているの?そんな疑問にお答えします!
『千葉アクアメロン🍈』ってどんな品種?
『千葉アクアメロン』は「千葉県農業総合研究センター暖地園芸研究所」と「千葉県温室組合連合会」の共同研究によって開発された『アールスフェボリット(マスクメロンの正式名称)』系の品種です。
温室の隔離床(上げ床)で栽培されることが特徴。
ひとつの苗床からひとつのメロンしか収獲しないため、木の栄養を一身に受けて育ったメロンなのです!
きめ細かい網目の果皮に包まれた青い果肉には、たっぷりと果汁が含まれ、なめらかな食感にムスク(麝香)のような香りが漂います。(ღˇᴗˇ)
糖度も高く、夏場は16度以上・冬場は14度以上のものでないと『千葉アクアメロン』として出荷することができないそうです。
高橋メロン農園
今回取材にご協力いただいたのは、鴨川市ののどかな里山で千葉アクアメロンを生産している『高橋メロン農園』さん。(`・ω・)ゞ
昭和50年(1975年)より、鴨川の地でメロン作りをはじめ、今年で45年目。
現在二代目の高橋幸弘(たかはしゆきひろ)さんご家族を中心に4人で農園を営まれています。
高橋メロン農園さんでは、30坪~50坪の9つのハウスで、年間1万4千個以上のメロンを栽培しています。
減農薬・有機肥料にこだわり、丹精込めて育てたメロンは、大田市場や豊洲市場をはじめ、大手スーパーや有名ホテルなどへ出荷されています。
『千葉アクアメロン』の種作り
また、高橋メロン農園さんでは千葉アクアメロンの”種作り”も行っています。
「”種作り”とはなんぞや?食べ終わった種をそのまま植えれば良くない?」と思われるでしょうが、
《”原種”と”原種”を掛け合わせ育ったメロンの”1回目”の種》からしか、アクアメロンは育たないのだそうです!∑(°口°๑)
そこで、出荷するメロンとは別に”種を取るためだけのメロン”を育てるのが「種作り」の作業。
直径1cmにも満たない雌花の芯から、1ミリ程度のおしべ(4本)を取り除き受粉させるのだそうです。
細かく繊細な作業を必要とするため、種作りのできる農園さんは少なく、高橋メロン農園さんでは現在6軒のメロン農園さんの種作りを担っています。
千葉アクアメロンができるまで
種蒔きから収穫まで。夏季は92日間、冬季は112日間を要する千葉アクアメロン。
高橋メロン農園さんでは、1棟のハウスで年4回の収穫が行われているため、9棟のハウスでは、それぞれ生育状況の異なるメロンが育てられています。
ウン十年ぶりの夏休みの宿題。自由研究のような気分で、たくさんのメロンを見学させていただきました!
その1 種蒔き~移植🌱
加湿された苗床で発芽したメロンの苗は、一本づつ丁寧にポットへと植え替えられます。
種から苗に成長するまで、夏季で20日間程度、冬季は25日程度かかるそうです。
その2 定植🏠
すくすく育ち、ポットが窮屈になるころ、苗は広いハウスに移され定植されます。
季節ごとに変わる日照時間を考慮し、たっぷりの日光が葉に当たるよう株間(植える間隔)を調整します。
ようやく自分の場所にたどり着いたメロンの苗は、土から栄養をたっぷりもらってぐんぐんと成長していきます。
その3 交配(受粉)🐝
定植から夏季は20日~冬季は30日ほどすると、黄色くかわいいメロンの花が開花します。(*´▽`*)❀
花が咲くと、雌花に花粉を受粉させる作業が始まります。ふわふわの筆を使って、雌花を傷つけないよう慎重に慎重に…
この作業は、美味しいメロンができるかどうかの大事な作業。少しでも雌花に傷がついてしまうと美味しいメロンに育たないそうです。
その4 着果~摘果✂
交配から5日ほど、楕円形のかわいい実が付き始めます!(*゚▽゚)ノコンニチハ!
1株に3個程度の実がつきますが、千葉アクアメロンの掟は「1株に1個」。
選りすぐりの実を一つだけ残し、摘果していきます。こうして、1本の木の栄養を一身に浴びて大きな実へと育っていくのです。
その5 網目の出現!
摘果から20日。栄養と日光の恵みをたっぷり集めたメロンは、楕円形からぷっくりとまぁるい実に成長します!
この頃には、ネットが張られたかのような独特の網目が現れてきます。
ここでメロン網目のヒミツをこっそり教えていただきました!
網目がくっきり、はっきりと細かく出ているメロンは品質が良く、よりおいしいメロンなのだそうです!(ΦωΦ)フフフ
その6 収獲🍈
網目がではじめてから、35日。ようやく収獲の時期を迎えます!٩(*´꒳`*)۶°˖✧
美味しいメロンの証、網目もくっきり細かく出ています!
ここで、右側の枯れている葉っぱにご注目!
メロンにはカリウムが多く含まれていますが、そのカリウムは葉っぱから貰っているのです。実を育てるため光合成し続け、最後の栄養分を実に与えた葉っぱは、こうして枯れてしまうのだそうです。(´•̥ ω •̥` )オツカレサマデシタ
💡ワンポイント情報「メロンとカリウム」
メロンで注目すべき成分は”カリウム”。カリウムを多く含む果物としてはバナナが有名ですが、メロンのカリウム含有量はバナナを上回るとのこと!カリウムには身体の塩分濃度を調節し、血圧の上昇を抑制してくれる働きがあり、とくに夏場の運動には、筋肉の働きをスムーズにして痙攣や麻痺を防いでくれる効果もあるため、メロンは夏に運動する方にとって、とっても嬉しい果物とも言えます。
日照不足との闘い⚔
種作りにはじまり、種まきから収穫まで。
9つのハウスで、それぞれ生育具合の異なるメロンをお世話する高橋メロン農園さん。
その日の天気や気温をもとにハウスの温度管理を行い、個々の木の状態を確認しながら、量やタイミングを調整し水をやり、1本1本の木に愛情を注いだお世話をしています。
そんな中で一番の大敵は、長雨・曇天による日照不足です。(((;°Д°;))))
太陽の光が不足したメロンは、病気になりやすく、糖度ものらず、根の張りが弱くなり、きれいな網目が出なくなってしまうそうです。
光合成のできないメロンにしてあげられることは、温度と水の管理のみ。
その為、連日日照不足が続いたときには発送が遅れてしまうことも。そんなときには、一緒に鴨川の天候を祈りながら、暖かい気持ちでお待ち下さいますようお願いいたします。(*ᴗˬᴗ)⁾⁾⁾
ふるさと納税への想い
高橋メロン農園さんは、2016年から鴨川市のふるさと納税に千葉アクアメロンをご提供下さっています。
「美味しいメロンをお客様に食べて貰いたい」そんな想いで続けているメロン作りですが、ふるさと納税に参加する前は”お客様の声”はほとんど高橋さんへ届きませんでした。市場や遠くの販売店に卸したメロンでは、売れ行きや価格でしか自分の作ったメロンの評価がわからなかったそうです。
「ふるさと納税に参加してよかったことは、良くも悪くもお客様の声がダイレクトに聴けるようになったこと。
厳しい声もいただくけれど、喜びの声を聞くことができるのは本当に嬉しいです!」
と、高橋さんはお話してくださいました。
「去年のはとっても甘かった」「今年は甘くない」「おいしいけど小さい」そんな厳しい声も受け止めて、メロンの品質改良に努めていますが、お客様の声に応えようとするあまり、たまに失敗してしまうこともあるそうです。(´・ω・`)
千葉アクアメロンで観光振興を!
そんなお話を伺っていると、「ちょっとこれ食べてみて!」と冷たいお菓子をいただきました。
高橋さんの育てたメロンを使用した『メロン大福』だそうです!(ノ*>∀<)ノ
くずもちのような透き通ったお餅に、メロンが練り込まれた白あん入り。一口かじりつくとメロンの甘い香りが漂います。凍ったまま食べても美味しいよ!ともう一つ。真夏の温室取材で体力を消耗しかけていた担当者の体に、メロンの甘さがしみわたりました。
「メロンはその場で簡単に食べることが難しいので、アイスクリームやゼリーのような加工品にすることで、もっと手軽に楽しんでもらいたい。」そんな想いから、高橋メロン農園さんではメロン加工品の開発にも協力しています。メロン大福もその一つ。
「一番美味しいメロンをお客様に食べてもらいたい!」と、今年は旬の時期だけにお送りできる「千葉アクアメロン 旬の大玉」の受付を開始しました。(旬の大玉は2021年8月31日までお申込みいただけます。)
多くの方に「鴨川に美味しいメロンがある!」と知ってもらうことで、観光地鴨川の観光振興に繋げたい。
暑い夏も寒い冬も、愛情たっぷりに育てたメロンは、丁寧な梱包と細やかな気配りで寄附者様へ発送されています。
寄附者様の声に真摯に向き合い、寄附者様に喜んでいただけるよう、試行錯誤を繰り返し、美味しいメロンを提供し続ける。
ふるさと納税で美味しい千葉アクアメロンを知った寄附者様が「よし!鴨川にメロン食べに行こう!」そんな風に足を運んでくださる日も遠くないはずです。
鴨川市ふるさと納税事務局:清水
鴨川市ふるさと納税事務局の清水です。ふるさと納税業務を通じてたくさんの「鴨川のいいもの」を発見&勉強させていただいています。事業者さんから教えて頂いた感動を、少しでも寄附者様にお伝できるよう頑張ります!