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          2020/10/30 (金) 10:37

          「ものづくり」の伝統をつなぐまち③ ~ 永井鰹節店編 ~

           伊八の功績をもとに、『伊八イズムを受け継いだ鴨川のものづくり』と題して、
          鴨川市の事業者さんをご紹介するブログ第3弾です♡(。☌ᴗ☌。)

           鴨川出身の『波の伊八(いはち)』は、波を彫らせたら天下一!
          「関東に行ったら波を彫るな」とまで言わしめた名工です。
          躍動感と立体感溢れる横波を彫り、葛飾北斎の代表作「神奈川沖浪裏」などの画風に強く影響を与えたといわれています。
          『初代 武志伊八郎信由(たけしいはちろうのぶよし)』から『五代目 武志伊八郎信月(たけしいはちろうのぶつき)』まで、約180年間五代にわたって『伊八』の名は受け継がれたそうです。

          人々の思いや願いを彫刻という形で表現した伊八は、南房総を中心に江戸や相模の国に多くの作品を残しています。

          龍虎の勝負

           上の写真は、鴨川市の「真言宗慈永山薬王院」の欄間に飾られている【龍虎の図】(安永9年-1780年)です。
          限定された箇所に効果的な色彩が施され、今にも飛び出してきそうな龍と虎がにらみ合う迫力の彫刻です。

          豪華な龍虎に目が行ってしまいますが、ちょっとアップでご覧ください(⊙ө⊙)

           色のついていない部分にも、本当に様々なものが掘り出されていることがお分かりただけると思います。

          この作品も1枚のクスから彫られているということが一番の驚きです(๑°ㅁ°๑)‼
          そして、龍虎の顔の作りも立体的なので、角度によって表情が変わって見えるのです!
          (上の写真の虎は笑っているように見えませんか?)
          これは、写真ではお伝えしきれないので、是非本物を見ていただきたいです!(* > ᵕ< )b
          ※見学には予約が必要です、グループ・団体のみ見学可能。

           さて、今回のブログでは伊八と同じく『削る』ことがお仕事の鰹節店『永井商店』さんをご紹介いたします♪
          (決してテーマのこじつけが面倒になったわけではありません・・・(笑))
          伊八は削ることで思いや願いを彫刻という作品に残しましたが、永井商店さんは削ることで伝統と文化を後世に残し、広く伝えようと挑み続けています。

          永井商店(永井鰹節店)の歴史

          永井商店さんは、大正9年創業。
          2020年で創業100年を迎える鰹節製造加工の老舗です。

          販売先は業務用が主で、学校給食・ホテル・お蕎麦屋さん・和食店・ラーメン屋さんなどが主な取引先です。
          小売りでは、千葉県内の道の駅やパーキングエリア・海ほたるなどに商品が置かれています。

           鴨川市の太海地区で鰹節・鯖節の製造・加工を行っていた永井商店さんは、漁獲量の減少に伴い「削り専門」の業者へと移行しました。建物の老朽化に伴い、14年前鴨川市街にほど近い場所へ工場を新設し移転。
          現在は3代目社長の永井 壽(ながい ひさし)さん(下写真右)、奥様の孝枝(たかえ)さん、4代目 照久(てるひさ)さん(下写真左)を中心に事業を営まれています。

          『削り屋』のプライド

           生の魚から鰹節を作り上げるまで。
          職人さんの手により、驚くほどの手間と時間がかけられているのは皆様ご存じかと思います。
          しかし、その後の『削り』にも多くの手間と職人技が求められます。

           削り専門の永井商店さんでは、一にも二にも『原料の見極め』が重要となります。
          原料の脂の乗り具合など一本一本確認し、目で見て分からなければ砕いて食べてみる。
          出来上がったかつお節で出汁をとって確かめる。
          長年培った目利きで見極めた原料は、和食屋さん用、ラーメン店用、お蕎麦屋さん用など、用途に合わせて加工し提供されています。

           原料を見極めてから、削り節になるまでの行程も手間がかかります。
          原料を洗浄し乾燥、蒸し上げたのち、削り、乾燥させる。出来上がった削り節は袋詰めし計量され、真空処理後に窒素ガスを入れ、金属探知機にかけてやっと出荷可能な製品へ。
          ふわっとぱりぱりした食感の削り節を作るには、ここまでの作業を湿度管理をしながら一気に行う必要があるため、一括大量生産とはいきません。

          「美味しい原料を美味しく加工して提供する。そのためにはとにかく一手間を惜しまないこと。」
          ニコニコと優しい表情の永井社長の言葉から、削り屋のプライドにかけて原料を最高の製品にするという信念を窺い知ることができました。

          房州産鰹節のルーツ

          ここで、房州産鰹節のルーツについて少しお話します。

           房州産鰹節のルーツは和歌山県印南町にあります。
          伊八の活躍していた江戸中期、土佐の與市(とさのよいち)により房州に伝えられました。
          印南の漁民であった角屋甚太郎(かどやじんたろう)と、その息子の2代目甚太郎が編み出した「燻乾カビ付け法」が、同じく印南漁民である印南與市(いなみよいち 通称・土佐與市)により、南房総(房州千倉町南朝夷の網元)に伝授されたそうです。

           與市の製法で作られた房州の鰹節は「房熊節」と呼ばれ、江戸でも評判となりました。
          鰹節発祥の地である印南町にある「印南漁民顕彰碑(いなみぎょみんけんしょうひ)」には、房総・伊豆に伝えた印南與市の名前が刻まれ、與市の活躍した千倉海岸の石も一緒に据えられているそうです。

          世界に誇れる削り節

           土佐の與市に伝えられた製法をもとに作られた房州産の鰹節・鯖節。
          鴨川市内の林商店さんと島津商店さんが商品を製造、最終加工と販売を永井商店さんが担っています。
          刺身でも食べられる新鮮なカツオやサバから作る”本物”の節を製造し、さらに加工して削り節にしています。
          全ての行程が伝統技術と職人技により房州で行われる「房州産鰹節・花かつお」「房州産鯖節・鯖削り」は、全国に誇れる優れた水産物として千葉県より【千葉ブランド水産物】として2009年に認定されました。

           永井商店さん、林商店さん、島津商店さんからなる「房州産鰹節、鯖節、削り節生産会」の「房州産鰹節・花かつお」「房州産鯖節・鯖削り」は、経済産業省の”世界にまだ知られていない日本が誇るべきすぐれた地方産品を発掘し海外に広く伝えていくプロジェクト”【The Wonder 500】にも選ばれました。

          大嘗祭 庭積机代物

           千葉ブラント水産物やThe Wonder 500に選ばれた「房州産鰹節、鯖節、削り節生産会」の鯖節は2019年更なる名誉を手にします。
          2019年に行われた、皇位継承の重要祭祀『大嘗祭(だいじょうさい)』の『庭積机代物(にわづみのつくえしろもの)』として「房州産鰹節、鯖節、削り節生産会」から鯖節が供納されることになったのです。

           宮内庁へ献上に伺った壽さんと照久さんは
          「一生に一度あるかないかの大変名誉なお役目をいただき、房州の鯖節を知っていただく機会に繋がった。」
          と誇らしげに記念の写真を見せてくださいました。

          『だし』を子供たちに伝えたい。

           鴨川市の誇る房州節・日本食の伝統でもある『だし』を子供たちに伝えるため、永井商店では食育への協力も行っています。
          照久さんが小学生の時、自由研究で鰹節を作ったことがきっかけとなり、今でも工場見学や学校給食への提供、食育授業へのかつお節の無償提供などを行っているそうです。
          夏休みの自由研究で鰹節を提出された先生はとても驚いたでしょうね(笑)
           
           上の写真は社内に張り出されている子供たちからのお礼の手紙です。
          「工場見学に来た子供たちに削りたての鰹節を食べてもらったときにね『鰹節ってこんなに美味しいんだ!』と言って貰ったことがとっても嬉しかった。たくさんお手紙をもらったり、保護者の方からも『美味しかった』と連絡をいただいたり、本当にやってよかった!」と孝枝さんが嬉しそうにお話ししてくださいました。

           子供たちに『だし』のおいしさと地元でこんないいものを作っている、その二つを知ってもらいたい!
          そのため「食育授業で鰹節を使うので購入させてください。」と、学校の先生から依頼を受けると無償で提供しているそうです。

          先達への感謝

           房州に鰹節の加工を伝えた土佐與市は、故郷の印南ではなく南房総の千倉町で没しました。
          「私たちが今日鰹節でご飯を食べられているのは與市のおかげ。」と、永井社長夫妻は與市のお墓へ参り手を合わせます。

          「與市から始まった房州節、今でも伝統を守り製造してくださる嶋津さん、林さんなどの生産者さんあってこそ今の永井商店があります。これからも先達や生産者さんへの感謝を忘れず、皆様にこだわりの削り節を届けられるよう頑張ります!」

          伝統と文化を守り、鴨川のものづくりに貢献しつつ、永井商店は”本物”の美味しさを作り続けます。

          【有限会社 永井商店】
          千葉県鴨川市滑谷190
          【TEL】04-7092-0057
          【HP】https://nagai-katsuobushi.com/

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