島の洗濯屋である私たちができる、島の原風景の守り方「三方よしの洗濯」の実現

カテゴリー:自然・環境 

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寄付金額 104,000

2.6%

目標金額:4,000,000

達成率
2.6%
支援人数
4
終了まで
84
/ 90

島根県海士町(しまねけん あまちょう)

寄付募集期間:2025年10月28日~2026年1月25日(90日間)

タグ:

島根県海士町×株式会社島ファクトリー

プロジェクトオーナー

私たちは、人口2200人の隠岐・海士町で、主に宿泊施設を対象にリネンやシーツを洗い、綺麗な状態でお届けする「島の洗濯屋さん(リネンサプライヤー)」です。

ありがたいことに、私たちの提供するサービスは島の宿泊産業に欠かせない存在となり、年々ご依頼が増え、取り扱うリネンの量も増え続けています。

しかしその一方で、破損や汚損(シミ、汚れ、破れ)の増加という課題も深刻化しています。

宿泊者が増え、清潔さを保とうとするほどに、廃棄予備軍のリネンが増え、工場から排水される洗濯排水も増えてしまう。

ーーこれが、今の現実です。

島の観光と豊かな自然を未来へ繋ぐため、「人・布・環境」に優しい「三方よし」の洗濯を実現したい。
そのために、今回のプロジェクトでは、廃棄リネンのアップサイクルと、環境に配慮した洗濯の実現に向けて挑戦をします。

この循環型の取り組みを、地域の未来にとって不可欠な“灯火”として、島の中で持続的に育てていく

――それが、私たちの挑戦です。

島の観光を支える根っこの仕組みを、自らの手でつくりあげる

島ファクトリーのリネン工場は、もともと海士町で民宿を営む方々の「自分たちの宿で使う洗濯やアイロンがけが大変」という切実な声に寄り添い、その想いに応えるかたちで始まりました。

宿泊を伴わなければ訪れることができない離島において、代々受け継がれてきた「島の宿」という灯火。
その灯火を未来へつないでいくために、 私たちは島の観光を支える根っこの仕組みを、自分たちの手で少しずつ形にしてきました。

シーツのアイロンがけの様子。夏場は室内が40℃になることも
2人でアイロンに通し、その奥で2人できれいになったシーツをたたみます

「この仕事を、未来に残したいか」と自問してみて

泊まらないと訪れることが難しい離島において、宿泊産業はなくてはならない存在です。
そして、快適な滞在空間をしつらえるリネンサプライは、その根幹を支えるなくてはならない存在です。

開業当初は片手に収まる取引数でしたが、今では15施設まで拡大。
さらに祭りの法被や公民館のテーブルクロスの洗濯もを請け負うなど、暮らしのあらゆる場面に根を広げています。

一方で、私たちはずっと問い続けてきました。
「このまま取引先だけを増やし、リネンを洗い、量を追い続けるだけで、本当にいいのだろうか?」

リネンを白く清潔に保つということは、シミなどの汚れを落とすために強力な洗剤を使わざるを得ないことも意味しています。

「事業拡大に合わせて、布を綺麗にすることだけを考えていたら、この島の環境に悪影響を与えることにならないか」
「どうしたら、ここにある暮らしを未来に繋げていくことができるのだろうか」
「この島の洗濯屋のあり方ってどんなものなのか?」

シーツをアイロンに通す作業をしながら、そんな自問自答を繰り返してきました。

宿泊者に清潔なリネンを届けること。
ここで暮らす人々の営みを未来へつなげること。
そして、地域の暮らしと旅の感動を生み出し続けるこの仕事を、絶やさないこと。

そのすべての想いが、私たちを「三方よしの洗濯」へと導きました。

「人」・「布」・「環境」に優しい。持続可能な「三方よしの洗濯」へ

私たちが目指すのは、人にも、環境にも、布にも優しい洗濯です。
その実現のため、以下の3つの軸で循環をつくります。

1.布への負担が少ない洗濯
やさしい洗剤と洗い方で、洗濯排水と環境負荷を削減。工場で働く人にも宿泊者にも優しい洗濯を実現します。

2.シミ・汚れを「活かす」発想
シミや汚れを「使えないもの」として捨てるのではなく、新たな素材として再生させます。アップサイクルによって廃棄を減らし、布の寿命を延ばします。

3.環境・人・布、すべてに寄り添う仕組み
どれか一つを犠牲にするのではなく、すべての視点を大切にすることで、持続可能な洗濯・働き方を実現します。

海を守る洗剤へのこだわり

実際に使用している「海を守る洗剤」

私たちは、人・環境・布に優しい洗濯を実現するために、現在も「海を守る洗剤(環境配慮型洗剤)」を使用しています。

この洗剤は、排水されても自然分解され、海や生き物への負荷が少ないものです。海に囲まれたこの海士町で事業を営む私たちにとって、この選択は欠かせません。

一般的な洗剤と比べてコストは高くなりますが、私たちが描いている「島の原風景を守り続ける未来」に、この洗剤は不可欠です。この優しい選択を、これからも大切に続けていきます。

シミも受け入れる。布の寿命を延ばすアップサイクルへの挑戦

シミや汚れがあり、現状だと廃棄せざるを得ないリネン

私たちは、布への負担を減らすだけでなく、布の寿命そのものを延ばす取り組みにも挑戦しています。
その一つが、シミや汚れを“個性”ととらえ、染色によって新しい姿へと生まれ変わらせるアップサイクルです。

この挑戦は、まだ“探検の途中”です。
島で採れる自然素材から色を探り、この土地らしい染め方を模索しながら、シミのあるリネンを再びおもてなしの素材へとよみがえらせています。

廃棄を減らし、布に新しい命を吹き込む

――これも「三方よし」の洗濯に欠かせない、大切な一歩です。

トライアルで布染めの作業をしました
白い布に新たな命が吹き込まれました

皆様からのご寄附の使い道

本プロジェクトで集まったご寄附は、下記の内容で利用させていただきます。

1. 色染めの挑戦・検証にかかる費用
染色用資材の購入及び検証など:シミを活かすアップサイクルの実現

2. 機材・洗剤のアップグレード
環境配慮型洗剤・資材の導入費、電解水生成装置の再稼働:環境負荷の低い、優しい洗濯の継続

3. 作業環境・設備投資
洗濯機・乾燥機など新規設備の導入、什器・資材:働く人にとって、より優しい・効率的な環境の実現

4. 従業員研修・体制整備
従業員研修・体制整備:持続可能な事業運営のための人材育成


目標金額を超えた場合や達成しなかった場合でも、寄附金は全て本事業に活用させていただきます。

私たちの挑戦を、未来への確かな一歩に

私たちの取り組みは、小さな離島で始まった小さな挑戦です。
でも、今見えることで少しでも三方よしの未来に繋がるなら、迷わずやってみる。

ーーそれが私たちの信念です。

リネンサプライは、1人では回せない仕事です。一枚の布を完成させるにも4人必要です。
人数が足りなくても、今いる仲間とできることを積み重ねることで、未来は必ず拓けると信じています。

今できることを地道に、確実に。
この想いに共感してくださる方と一緒に、この島の原風景を守り続けていきたい。

これが、私たち「島の洗濯屋」ができる、島の原風景の守り方です。
そして、リネン工場という営みそのものも、未来に残すべき大切な灯火として、守り続けていきたいと思っています。

皆様のご支援どうぞよろしくお願いします。

島内の色々な方にご協力いただきながら、日々奮闘しています

株式会社島ファクトリー代表 肥留川広平 挨拶

私たち島ファクトリーの取り組みに関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。

「この地域で暮らす人、訪れてくださる人。
人と人が交わるこの場所の日々に寄り添い、未来をつくっていく。」

この想いを実現するために、
私たちは"人・布・環境"に優しい「三方よしの洗濯」に取り組んでいます。
島の小さな洗濯工場だからこそ、私たちにしかできない挑戦があります。
それは大きな変革ではないかもしれません。けれど、この島の未来に確かな灯をともす一歩になると信じています。

この挑戦に共感し、ともに歩んでくださる仲間の存在こそが、私たちの力になります。
ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

海士町長 大江和彦 メッセージ

日頃より海士町を応援してくださり誠にありがとうございます。
海士町では島民一丸となって承前啓後の考え方を根底に「海士町の新時代」という次なるステージへ飛躍するため、島の様々な挑戦を推進しながら、一層魅力的な町を目指してまいります。
ガバメントクラウドファンディングを活用して、第3期海士町創生総合戦略「地域経営人口プラン~みんなでしゃばるまちづくり2.0~」に基づき、町の掲げる3つの「かん」(ひとの還流、暮らしの環境、里山里海の循環)を推進する新たな挑戦が増えていくことを願っております。
私たちの取り組みをぜひあたたかい目で見守ってくださいますと幸いです。

海士町のまちづくりを応援してくださる皆様からのご協力を心からお待ちしています。

ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

控除上限額かんたんシミュレーション

結果:-

お礼の品のご紹介

現在進捗情報はありません。

島根県海士町

海士町は、日本海の隠岐諸島に位置する人口約2,200人の島です。
ユネスコ世界ジオパークに認定され、豊かな海、豊富な湧水など自然環境に恵まれ、自給自足のできる半農半漁の町で、鎌倉時代に後鳥羽上皇が島流しにされた場所でもあります。
「ないものはない」をスローガンに掲げ、近年は人口減少を食い止めるための多様な教育・交流施策の挑戦により、離島・過疎地でありながらも若者の賑わいが創出されています。