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医療的ケア児者を含む、道行くすべての人が対等な市民として関わり合える場を立ち上げたい!

カテゴリー:まちづくり 

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寄付金額 12,000

0.8%

目標金額:1,500,000

達成率
0.8%
支援人数
2
終了まで
88
/ 90

東京都多摩市(とうきょうと たまし)

寄付募集期間:2025年10月3日~2025年12月31日(90日間)

一般社団法人Life is×東京都多摩市

プロジェクトオーナー

一般社団法人Life isは、多摩ニュータウン・諏訪商店街に、医療的ケア児とその家族をはじめ、誰もが安心して過ごせる多機能循環の場「modoki(モドキ)」をオープンします。
「modoki」は福祉を特別なものとして切り離すのではなく、医療型特定短期入所・ナチュラルワインバー・泊まれるまちの休憩所・私設図書館とセレクトショップといった多様な機能を持ち合わせ、一人一人の日常がゆるやかに重なり合い、それぞれの暮らしが少しだけ開かれていく場を目指します。
「modoki」をともに立ち上げる仲間になっていただけませんか?

医療的ケア児を知っていますか?

医療的ケア児とは、病院のNICU(新生児集中治療室)などに長期入院した後も、人工呼吸器の装着やたんの吸引、胃ろうや経管栄養など、日常的に医療的なケアが必要な子どもたちのことを指します。

現在、全国で約2万人の医療的ケア児が在宅生活を送っていると推計されています(令和3年度)。 医療の進歩や支援の広がりにより、病院ではなく家庭や地域で過ごせる子どもたちが増えてきた一方で、地域側の受け皿はまだまだ不足しており、行き場を失うケースも少なくありません。

また、障害の“見かけ上の重さ”によって、その子どもが本来持っている力や可能性が見落とされやすいという課題もあります。 そのため、幼い頃から社会の中で区別され、所属できるコミュニティがごく限られてしまうという現実も存在します。

医療的ケア児を取り巻く環境

法整備について

2021年(令和3年)には、「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(いわゆる医療的ケア児支援法)が成立しました。 この法律では、すべての医療的ケア児が適切な支援を受け、地域で安心して暮らせるようにすることが基本理念とされています。 これにより、都道府県には「医療的ケア児支援センター」の設置が進められ、相談支援やコーディネート体制の整備が行われるようになっています。

しかし、センターの設置数や支援体制の充実度には地域差があり、制度の“谷間”に取り残されている家庭も少なくありません。
私たちが活動する東京都多摩市・稲城市でも、支援が十分に届いていない現状があります。

家族の抱える生活上の悩みや不安

厚生労働省「医療的ケア児とその家族の生活実態調査報告書(令和2年)」

厚生労働省の「医療的ケア児とその家族の生活実態調査報告書」によれば、保護者が「身近にあったら利用したい」と回答したサービスの中でも、短期入所の需要は非常に高く、医療的ケア児者の受入れ可能な医療型特定短期入所の必要性が浮き彫りになっています。
また、保護者の71.1%が慢性的な睡眠不足を訴えており、生活の質に深刻な影響を及ぼしています。そして、家族の半数が「食事を楽しむ余裕がない」と回答し、「家族の団らんの時間がない」と答えた家庭も約3割に達するなど、家族全体の生活の質も大きく制約されています。

調査からもわかるように、医療的ケア児を取り巻く環境は複雑で、家族全体が生活の質の低下や孤立のリスクに直面しているのが実情です。

社会的孤立がもたらす健康への影響

医療的ケア児やその家族は、外出や交流の機会が限られがちで、社会から孤立しやすい傾向があります。

海外の研究では、社会的孤立がもたらす健康リスクは「1日15本のたばこを吸うこと」と同程度であると報告されています。どれだけ健康に気を使って生活していても、つながりがないことはそれ以上に健康に悪影響を及ぼしてしまうのです。

医療的ケア児はその心身の状態や様々な医療デバイスを使用しながら生活していることから、目に見える健康面や守られた空間での安全な生活に重きを置かれてしまう場面も時にはあります。ですが、私たちと変わらない対等な市民として社会やまちの人たちとつながりながら日常生活を過ごしていくことが彼らや彼女たちの暮らしにも好影響を与えると私たちは考えています。

日常生活の延長線上で関係性を紡ぐ

そういった考えに基づいて、私たちはこれまで「日常生活の景色を多様にする」というビジョンを掲げ、医療的ケア児者の通所施設に駄菓子屋やジューススタンドを併設することで、医療的ケア児者と地域の人が自然に出会い、互いを名前で呼び合う関係性が生まれる地域づくりを行ってきました。その取り組みが評価され、駄菓子屋とフリースペースを併設した「+laugh」は2023年にグッドデザイン賞を受賞しました。
また、医療的ケア児者のご家族様は働きたくても、安心して働けないという方も多くいらっしゃいます。その中でそういった方々も自分なりのペースで働くことが可能なカフェの運営も行っております。

「障害者や健常者」「利用者や支援者」といった画一的な関係性ではなく、互いを名前で呼び合うことで、「医療的ケア児」としてではなく、「一人の市民同士」としての関係性が育まれていきます。

前述したように、医療的ケア児やその家族を取り巻く環境は早急に支援の充足が必要ですが、制度としての支援だけでは関わる人が画一的になってしまいます。そのため、制度での事業所を地域に開き、暮らしの延長線上で自然と出会うことが大切だと考え取り組んできました。

私たちが目指すのは、ケアの循環が生まれる場

これまで活動を行ってきたなかでも、家族から「家庭でゆっくりする時間がもてない」「この子より先に死ねない」というような声を聞いてきました。
このような現状について、様々な課題が複雑に絡み合っているため、1つの事象に対して1つの解決策を提示するだけでは不十分です。

だからこそ私たちは、+laughのある諏訪商店街の一角でこれまで以上に多様な人が訪れる「modoki」を開設し、医療的ケア児とその家族が安心して過ごせるだけでなく、新たなケアの循環が生まれる場を目指しています。そしてこの場所が、地域全体のつながりやコミュニティ形成のきっかけになると信じています。

「modoki」がつくる新しい地域の拠点

modokiは以下の4つの機能を持ち合わせた循環の場を目指しています

医療型特定短期入所「tonari+laugh」

tonari+laughは、医療的ケアのある子どもや若者が安心して一時的に滞在できるショートステイ機能です。ゆくゆくは宿泊も行います。
本人が家庭の外で過ごすことで、保護者が安心して休息や外出の時間を確保できるだけでなく、 子ども自身も「医療があっても外で安心して過ごせる」という経験を重ねることで地域で生きていく力になります。

ナチュラルワインバー

このまちで暮らす人が店主を務めるコミュニティダイニング。
医療型特定短期入所の隣にダイニングを併設することで、家族が医療的ケア児者のケアと家庭から離れた状態で、団らんを体感できるようにします。
ここでは、飲めても飲めなくても、話しても話さなくても、まちの中に“自分の居場所”があると感じられる空間を育んでいきます。

私設図書館とセレクトショップF+

予約も登録も不要で、わたしもあなたも地域も心地良く過ごせる場所。
本を買ったり借りたり、オーナーになって自分だけの本棚を持つこともできます。
小さな本屋とセレクトショップをきっかけに、気づいたら福祉と触れあっていたという場を作ります。

泊まれる まちの休憩所

がんばり続ける毎日に、ふっと肩の力を抜ける “泊まれる休憩所” です。
ここでは虐待や孤立などのリスクを防ぐためにも、「理由を問わず、誰でもふらっと立ち寄って休める、地域に開かれた“安全な逃げ場”」であることを大切にしています。
ベッドで横になる、静かな部屋でひと息つく、ただぼんやりする。 そんな小さな“余白”をつくることで、少しずつ自分の感情や身体の状態に気づき、帰る頃には来た時よりも少しだけ心と身体が軽くなる。 いつもよりも自分に優しくなれてエンパワーメントできる場所です。

寄附金の使い道について

今回のクラウドファンディングでいただくご寄附は、すべて重症児者とそのご家族様及びこの地域で暮らす方々が安心して過ごせるための設備整備に充てさせて頂きます。
これらの設備は、ご本人様やご家族様が抱える社会的孤立や心身の疲労感、虐待リスクといった課題の解消に直結する、欠かせない基盤となります。

【設備整備の例】
● 医療機器の整備 吸引器、吸入器、パルスオキシメーター、酸素濃縮器 など
→ 医療的ケア児者が安全に滞在でき、ご家族様も安心して預けられる環境を確保

● 休憩所の整備 ベッド、遮光カーテン、ソファ、エアコン、非常通報装置 など
→ ご家族様や地域の方も安心して過ごせる居室環境を整備

● ダイニング設備の整備 調理器具、食器、テーブル・椅子 など
→ まちの中で地域の人と気軽に団らんできる場を整え、孤立を防ぐ

● 図書館・セレクトショップ設備の整備 本棚、書籍、展示棚、什器 など
→ いつもより自分自身を大切に出来る静かな交流の場を提供

● シェルター機能の整備 簡易ベッド、照明、静養用家具など
→ 「つらくなる前に休める」安全な逃げ場を地域に確保

※目標金額に達しなかった場合や、目標金額を超えるご寄附をいただいた場合でも、原則として上記の費用に大切に活用させていただきます。

代表メッセージ

「modoki」は、「本物でもにせものでもない」存在を大切にする、新しい形の多機能循環の場という意味で命名しました。
完成されたモデルをなぞるのではなく、関わるすべての人と一緒に、ゆっくりと、今この場にしかない景色を生んでいきたいと思っています。
医療的なケアや重度の障害を抱えて生まれた人は、生まれた瞬間から様々な事を諦める様に言われる事から人生が始まることもあります。
私たちが今までに出会ってきた方々の中にも、
「この子が生まれてから私は社会から隔絶された」
「生まれてからおめでとうと言われたことがない」
といった事をお話されるご家族様も少なくありません。
そして何よりもきっとご本人様自身が、この社会からの隔絶を感じてしまう瞬間も多いのではないかと考えています。
私は、このような思いを感じる人が少なくなってほしい、将来の悲観に目を向けるのではなく、今の暮らしを楽しめる地域社会に近づいていってほしいと願っています。
よく聞く言葉に「障害の社会モデル」というものがあります。
これは、障害というのは、本人の中にあるものではなく、社会の中にある障壁や環境の配慮不足などによって生まれるものだと考える見方です。だから、「困っている本人が頑張る」のではなく、「社会側の工夫によって、みんなの暮らしやすさを目指していく」という考え方です。
ですが、実際にはどうでしょう。

医療的ケア児者や重症心身障害児者と呼ばれる方の暮らしを見ていくと、まだまだその障害が個人の中にあるものとして取り扱われている場面が多く散見されています。
私たちは今までの取り組みの中で、お互いが1人の市民として自然な形で出会い合い、名前を呼び合う関係性になる事で、その障害が自分事となり、地域側に変容が生まれる場面に数多く立ち会ってきました。
この場は、医療的ケア児者や重症心身障害児者及びそのご家族も含めたこの街で暮らす全ての人が自分なりの時間を楽しめる場です。
ここを地域の方々と共に育てていく事で、誰もが「支える側」「支えられる側」といった役割を超え、共に対等な市民として過ごし、互いにエンパワーメントし合う関係性を育てることを目指しています。
modokiは、きっと常に未完成です。
未完成こそが、あなたとわたしの関わる余白であり、その余白にこそ、豊かな地域の営みがあると信じています。
「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」
「modoki」は出来る限り誰も取り残すことなく、みんなで多様な日常生活の景色を求めていきたいと思います。
ですが、現実問題として医療的ケア児者や重症心身障害児者の暮らしには一刻の猶予もありません。
だからこそ皆さまからのご寄付により、できるだけ遠くに、出来るだけ早くたどり着きたいと考えています。
生活に余裕がない方も多いと思います。そんな方は自分の生活をもちろん優先して下さい。
でも、少しだけ生活に余裕があり、この「modoki」に希望を感じてくれる人がいらっしゃれば、是非ともふるさと納税の仕組みを活用して、私たちにご寄付頂けると嬉しいです。
そして、これから多摩ニュータウンに生まれる「modoki」を楽しみにしていてください。

一般社団法人Life is代表理事
影近 卓大

modokiに関わる人からのメッセージ

modokiを設計したスタジオメガネの横溝淳さんより

ライフイズがつくりだす施設はいつも、人の居場所を目指していると思います。
それは、いる人全員に対してのケアを目指しているような気がします。
既成概念のあるものを誠実に疑って、いろんな視点を関わっている人たちみんなに与えてくれています。
そのライフイズの新たな施設modokiは、あらゆるものが複合される、誰もが過ごしたくなる場所になります。
それは、ライフイズの目指す、みんなが普通にいることのできる違和感のない普段着のような居場所を当たり前につくることができると思います。

+laughを利用する方のご家族Aさんより

この施設は、重度心身障害者のための場でありながら、同時に地域の子どもたちの遊び場としても開かれています。そこには、障害の有無を超えて「自然な日常」が流れ、垣根のない空気が広がっています。駄菓子販売もその一端を担い、買う人・売る人が交わす「ありがとう」の言葉に、互いの笑顔が溢れる――その風景は、この場所が地域にとってどれほど大切かを物語っています。
こうした環境があるのは、スタッフの細やかな配慮と、「一緒に時間を共有したい」という思いがあるからこそです。その努力を表に出さず、いつも笑顔で迎えてくれる姿勢に、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
しかし一方で、現実は厳しいものがあります。多摩市には医療的ケアに対応できるショートステイが一か所しかなく、広域から申込が集中するため、利用は極めて困難です。冠婚葬祭や介護者自身の病気といった緊急時でさえ、「頼れる場所がない」という現実に直面します。成人期に入った利用者の身体移動の負担や、高齢化に伴う家族の通院・介護の両立の中で、利用を諦めざるを得ない状況が続くのです。
だからこそ、この地域にショートステイを新たに整備することは、何よりも強い希望になります。
それは単に「預かってもらう場」ではありません。普段と変わらない日常を過ごせる場所であってこそ、本人も家族も安心して生活を続けられます。地域の中にそのような居場所があることは、暮らしを支える大きな力となり、この街で生きていくための希望の光となるはずです。

ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

控除上限額かんたんシミュレーション

結果:-

お礼の品一覧

現在進捗情報はありません。

東京都多摩市

東京都多摩市は、東京都のほぼ中央に位置し、多摩ニュータウンで知られる日本最大規模のニュータウンを中心とした、自然と調和したゆとりある住環境が計画的に整備された街です。
2大拠点である多摩センター駅と聖蹟桜ヶ丘駅は買い物などに便利な商業施設が整っており、一歩離れると緑豊かな公園が多く点在し、自然に触れることもできます。

令和5年より、地域の産業振興や地域課題の解決に取り組む事業者の方を応援する目的で、クラウドファンディング型ふるさと納税の活用の取り組みを開始しました。
多摩市と市内事業者がつくる、活気と魅力あふれるまちづくりをぜひ応援してください!