日本百名山・霊峰 伊吹山を未来へつなぎたい!【伊吹山植生復元プロジェクト】

カテゴリー:自然・環境 

main_img 達成間近

寄付金額 2,935,000

97.8%

目標金額:3,000,000

達成率
97.8%
支援人数
75
終了まで
68
/ 90

滋賀県米原市(しがけん まいばらし)

寄付募集期間:2024年11月11日~2025年2月8日(90日間)

滋賀県米原市 × YAMAP

プロジェクトオーナー

令和5年7月、滋賀県米原市にある伊吹山は局所的な豪雨に見舞われ、登山道が大きく崩落しました。1年以上が過ぎた令和6年11月現在においても、登山ができない状況です。
登山道崩落の原因は地球温暖化の影響で急増する集中豪雨やニホンジカの食害による山肌の裸地化などが原因です。
昨年に皆様からのご寄付により、シカの捕獲や獣害柵の設置などの事業を推進させていただくことができました。ありがとうございました。
伊吹山の豊かな植生と生態系を守り未来につなぐため、引き続きシカの捕獲や土砂流出のひどい南側斜面の崩壊防止、植生回復に取り組みます。

ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

控除上限額かんたんシミュレーション

結果:-

みんなが愛する霊峰・伊吹山

冬の伊吹山と三島池

滋賀県最高峰である伊吹山(標高1,377メートル)は滋賀・岐阜の県境にそびえ、あたかも独立峰のような美しく雄弁な山容を見せてくれます。
『古事記』のヤマトタケル伝説にも登場し、古来から霊峰として崇められている伊吹山。また、その特異な地理的・気候的条件から、固有の生態系が発達し、自然豊かな植物の宝庫としても知られています。

国の天然記念物に指定されている山頂のお花畑
(左)サラシナショウマ (右)ルリトラノオ

危機に瀕する伊吹山

そんな伊吹山が今、大きな危機に瀕しています。

令和5年7月、伊吹山の南側斜面はゲリラ豪雨に見舞われ、斜面の各所から土砂が大規模に流出し、深い谷筋によって登山道が寸断されました。その後も集中的な降雨がある度に谷筋が拡大し、現在も麓からの登山ができない状態となっています。

7月豪雨により登山道が大規模に崩落

土砂崩れが起こった大きな原因の一つが、1日に1頭当たり3~5kgの草を食べるといわれるニホンジカによる食害です。

伊吹山でのシカによる食害は2000年代から少しずつ見られ始め、地球温暖化の影響で雪の量が減り、越冬するシカの数が増え続け、植物が急速に減少。シカが縦横無尽に駆け回ることで生じる踏圧害もあり、山の斜面が裸地化してしまい、地面の保水力が低下することで斜面の土壌浸食が次第に広がり、そこに同じく地球温暖化の影響による豪雨が重なり、大規模な土砂流出に至りました。

保水力を失った伊吹山の斜面

伊吹山麓の集落に土砂災害が発生

そして、令和6年7月1日午前9時50分ごろ、伊吹山麓の勝山谷から発生した土石流が、麓の集落である伊吹地区を襲いました。

市は災害対策本部を設置し、警戒レベルが最も高いレベル5「緊急安全確保」を発出。近くの建物や自宅の2階以上、斜面から離れた場所など周囲の状況を確認し、少しでも助かる可能性の高い行動をとるように呼びかけました。
土砂崩れの現場では、山から県道に向かって土砂や石、倒木などが大量に流れ込み、県道を横切るように茶色く濁った水が強い勢いで流れ、滝のように下の住宅のほうに流れ落ちました。その後も、7月15日、同25日と、土石流が3回にわたり集落を襲い、甚大な被害が発生しました。

今までの土砂崩れは伊吹山山中で起こった災害であったために人や人家への被害は出ませんでしたが、ついに人家にまで被害が出てしまう結果となってしましました。
現在、土砂の撤去作業は完了し、土砂流を受け止める金属製のネットが県の緊急対策の工事により設置されましたが、近隣住人たちは雨が降る度に、今回のような土砂崩れが再び起こってしまうのではないかという不安の中、生活されています。

県と市は、勝山谷川における緊急対策の工事のほか、登山道修復工事や砂防えん堤工事、南側斜面の植生回復を抜本的な対策として進めてまいります。植生回復については既に複数の試験施工を実施しており、それら試験施工の成果を検証しながら、今後の抜本的な対策事業実施に向けた調査設計業務等を進めています。

土砂で埋め尽くされたえん堤

米原市の取組

危機に瀕している伊吹山の再生に向けて、市では、県や地元の方々、連携協力企業やボランティア団体と連携しながら、「伊吹山植生復元プロジェクト」に取り組んでいます。市では、令和7年度は次の2点を強力に実行する計画です。

「伊吹山植生復元プロジェクト」ロゴマーク

伊吹山植生復元プロジェクトについて

(1)増えすぎたシカの捕獲
(2)南側斜面の崩壊防止・植生回復

シカ捕獲の取組状況

令和5年度、市では、5合目と山頂にICT技術を活用した大型囲いわなを新たに設置し、前年度比約2倍となる231頭の捕獲を行いました。
令和6年度は目標頭数を300頭とし、3合目と5合目半にも大型囲いわなを追加導入。目標捕獲数の達成のため、捕獲に取り組んでいます。

伊吹山に設置している大型の囲いわな

南側斜面の植生回復の取組状況

令和5年度、市では、土砂流出対策試験施工として伊吹山の7合目付近でアーチ式獣害ネット(80平方メートル)や植生マット(160平方メートル)、土のう筋工(長さ45メートル)などの設置を実施しました。
令和6年10月に土砂流出対策試験施工の結果を確認すべく、現地にて確認作業を行いました。
その結果…
土のう筋工は、積雪の多い伊吹山においても、雪の影響を受けず土のうが流れることなく、土砂を安定させ、土のう筋工の施工箇所には、クサギやハダカホオズキ、レモンエゴマなどが青々と茂っており、土壌流出が止まることの効果を大きく実感できる結果となりました。

【比較写真A】2023年10月設置
【比較写真A’】2024年10月の様子 植物が繁茂
【比較写真B】2023年10月の設置
【比較写真B’】2024年10月の様子 植物が繁茂

また、アーチ式獣害ネットの施工箇所にもヨモギやアカソなどが繁茂しており、シカの食害を防ぐことで、植生を回復させる効果があることを確認できました。

(左)設置直後の様子 (右)設置から半年経過の様子

今回の試験施工では、1年という短い期間でも、植生回復に一定の効果があり、伊吹山の再生力を高める効果を確認することができました。
緑豊かな伊吹山を取りもどすため、令和6年度もアーチ式獣害ネット(998平方メートル)と土のう筋工(長さ171メートル)を設置しており、令和7年度以降も施工面積を拡大し実施していきます。しかし、裸地化のひどい南側斜面の緑化のために施工が必要な面積はおよそ20ヘクタールにも及び、試験で実施した面積のおよそ1000倍もの面積に及びます。
皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

(1)増えすぎたシカの捕獲

伊吹山でシカが増加した背景には地球温暖化の進展が影響していると考えられます。伊吹山のような多雪地では、シカは越冬できず、個体数がある程度抑制されてきましたが、地球温暖化の影響により積雪量が減少し、シカが生息しやすい環境へと変化したと考えられます。

シカも古来より伊吹山に生息する大切な生態系の一員であり、大切なことは、動物、植物、人の最適なバランスを保つことです。

しかし、現状を鑑みれば増えすぎたシカが適正密度に戻るまで、捕獲することはやむを得ない状況です。令和4年度までは毎年100頭のシカを捕獲してきましたが、頭数が減るどころか増える状況であり、令和5年度には目標数を200頭とし、これを達成(231頭)。令和6、7年度は300頭/年の捕獲を目標にし、大型囲いわなや箱わな、銃猟などによる捕獲に取り組みます。

(2)南側斜面の崩壊防止・植生回復

シカの食害によって植物が失われると山は裸地化され、水を留めておくための保水力を失います。保水力を失った山は短時間のうちに大量の雨が降ると、たちまちに土砂が流れ出てしまいます。
伊吹山においては特に南側斜面の裸地化が著しく、土砂の流出などの被害を防ぐため、在来植物による緑化を図る必要があります。

アーチ式獣害ネットや植生マットの設置、筋工と呼ばれる傾斜緩和工などの対策をとることにより、シカの食害や踏み荒らし害等から伊吹山を守り、その回復力を助け、山肌の緑化、土砂崩れの防止等を期待することができます。
南側斜面の植生回復のため必要な対策を取り、伊吹山の復元を目指して取り組んでまいります。

「NANGA×伊吹山」ふるさと納税限定モデルのシュラフが登場

米原市に本社を構える国内屈指のアウトドアブランドメーカー「NANGA」と「伊吹山植生復元プロジェクト」がコラボした米原市ふるさと納税限定のコラボモデルが誕生しました。

今回のコラボモデルは米原市商工会の協力の下、伊吹山植生復元プロジェクトの活動を応援するために誕生した特別モデルです。ベースとなるシュラフはNANGAのフラッグシップモデル「AURORA Light 600DXシリーズ」で4シーズン使用可能なコンパクトモデル。

カラーリングは伊吹山をイメージしたアースカラー。表にはNANGAのオリジナルタグと伊吹山植生復元プロジェクト限定ワッペンが付きます。

「ふるさと納税を通して頂いたご寄付だけでなく、米原市商工会のご厚意により商品の売上は伊吹山の復旧のための費用として伊吹山植生復元プロジェクトに寄付されます。」

伊吹山の美しい景観を守り、未来へつなぐため、皆様のご協力をお願いします。

伊吹山と天野川

伊吹山から流れ出る水は、古来から今に至るまで脈々と人々の暮らしを支え、びわ湖への最初の一滴となって、近畿1,450万人の暮らしを支えるびわ湖へと注いでいます。
伊吹山をあずかるまちとして伊吹山を守ることは、びわ湖を通じた下流の方々の暮らしを守ることでもあります。
多くの皆様から愛される伊吹山を豊かな植生と生態系が息づく魅力的な山として守っていくため、皆様のご支援をお願いいたします。

寄付金の使い道

(1)増えすぎたシカの捕獲
  使い道:シカの捕獲費用
(2)南側斜面の崩壊防止・植生回復
  使い道:土のう筋工、植生マット・ネット等の設置
※目標金額に達しなかった場合、自己資金で事業を実施します。また、目標金額以上の寄付を頂いた場合、土のう筋工、植生マット・ネット等の設置拡大経費として活用させていただきます。

おススメのお礼の品をご紹介

NANGAのシュラフ、ダウンジャケット

米原市に本社があり、近江真綿の布団をルーツに持つNANGA。
数量限定ですが、こだわりの厳選したダウンを使用したシュラフやダウンジャケットをご用意。シュラフはエントリーモデルからハイエンドまでご用意していますので、お好みに合わせてお選びください。

写真

現在進捗情報はありません。

滋賀県米原市

米原市は滋賀県東北部地域の中心に位置しており、 日本百名山のひとつである伊吹山とその南には霊仙山がそびえ、総面積の63%を占める森林にたくわえられた水は、清流姉川や天野川となって地域を流れ、母なる琵琶湖に注ぐという、水と緑に包まれた自然豊かな地域です。伊吹山のお花畑、姉川の清流、三島池のマガモ、天野川などのホタル、鮎、醒井のハリヨと梅花藻など美しい自然、また、貴重な動植物の宝庫です。

歴史では、伊吹山と醒井の居醒の水を舞台にしたヤマトタケル伝説や、古代豪族息長氏の舞台となるほか、中山道と各宿場、平安時代の高僧・最澄、室町時代の大名佐々木道誉(京極高氏)、戦国時代を代表する秀吉、三成などが活躍するなど歴史の舞台にも登場し、数多くの史跡を残しています。

また、滋賀県唯一の新幹線停車駅「米原駅」を有するほか、東海道本線、北陸本線、近江鉄道が乗り入れるとともに、主要道路として名神高速道路、北陸自動車道ICが立地するなど、近畿・中部・北陸を結ぶ大動脈の結節点であり、広域交通の要衝となっています。