わが子の幸せをたくすエンディングノートプロジェクト 【障害者の「親なき後」のためにできること 】
カテゴリー:まちづくり
寄付金額 4,044,000円
目標金額:5,000,000円
- 達成率
- 80.8%
- 支援人数
- 226人
- 終了まで
- 受付終了
岐阜県岐阜市(ぎふけん ぎふし)
寄付募集期間:2021年10月11日~2022年1月8日(90日間)
岐阜県岐阜市 & 社会福祉法人いぶき福祉会

「いぶき」は1984年、障害のある人の活動する無認可小規模作業所として誕生し、1994年に岐阜市初の障害分野における社会福祉法人を設立しました。「重い障害があっても、大好きなこの街で安心して暮らしたい」障害のある人自身と、わが子の将来を思う親のそんなねがいに、私たちはできるかぎり寄り添うことで、尊厳と人権を守り続けてきました。現在は利用者197人、職員177人で活動しています。
今回、障害のある我が子と暮らす親の最大の不安を少しでも解消できればと、「親なき後問題」を取り上げることにしました。親が元気なうちに何をするべきか、ご家庭の状況に即した解決策を考えていきたいと思っています。
▶いぶき福祉会法人webページはこちら⇒(https://ibuki-komado.com)
▶プロジェクトの様子はこちら⇒(https://note.com/ibuki2020/m/mb9abf288fe20)

『親なき後問題』とは
「私がなくなった後、誰がわが子の生活を支えてくれるのか」
障害のある子をもつ親として、我が子も大人になり、自分も高齢になるなか、もしもの時に生活の支援や財産管理などで、なかなか見通しをもつことができない現実があります。とりわけ障害の重い子をもつ親にとっては切実な問題。これが「親なき後問題」です。
自宅で暮らす障害者の介護負担が母親に極度に集中していて、それは親が高齢になっても続くことが少なくありません。いぶきでも70歳を超える親が40歳、50歳を超えるわが子を施設を利用しながらも介護し続けているケースがあります。障害に関わらず子育て・病気・高齢・引きこもりなど誰にでも訪れうる課題です。
家庭の問題は家族で解決しなければいけないという考え方は、当事者にとってはとても厳しく、生きづらさの原因になっています。この考え方を地域のみんなで払しょくし、当事者だけでは解決できない深く難しい問題を様々な人の関りの中で支えていく必要があります。親なき後問題で起こる様々な問題を捉え、解決策を考えていくことは誰もが生き生きと地域で暮らしていく社会の実現につながっています。


不安でたまらない将来
いぶきに通う仲間たちは、仕事や暮らしでサポートを受けながら、喜怒哀楽のある当たり前の毎日を送っています。
しかし、家族が集まり将来の話になると「わが子より1日だけ長く生きたい」そんな言葉をたびたび聞きます。障害のある子を持つ親の最大の心配事は自分がいなくなった後、わが子がどうなるのかということ。
親の高齢化に伴い待ったなしの状況ですが、日々に追われ、また問題が大きいために、それにみあう準備は家族も周り(事業者)も十分できないのが実情です。
障害のある子を持つ親がなくなったり、身体の自由が利かなくなった後…
・本人の意思をだれが決めるのか?
・お金はいくら必要なのか?
・住まいの場所・身辺の支援はどうするのか?
など課題は多岐にわたり、それを支える様々な人の輪(コミュニティ)が必要になります。

わが子の幸せをたくすエンディングノートをつくるプロジェクトとは
本プロジェクトでは、高齢になっても障害のあるわが子と暮らす人にとって大切な「わが子の幸せをたくす」気持ちを綴るエンディングノートを家族の皆さまとともに作成していきたいと思っています。そして作成する過程で当事者とかかわる皆さまとともに親なき後問題を考えていきます。
学習会・ワークショップ・実態調査を行い、当事者や支援団体のコミュニティ形成と課題を共有しながら、親なき後のことをみんなで考え、みんなで解決策を探っていくプロジェクトです。

①親なき後についてともに学ぶ場を開きます
・成年後見、財産管理、生活の場、サポートする制度など様々なテーマで学ぶ場を設けて直面する悩みと解決策を出し合っていきます。漠然とした不安がどこから来るのか、問題を一つひとつ明らかにしていきます。
②エンディングノートを一緒に作ります
・希望するご家庭にエンディングノートを配布し、本人・家族の皆様とともに作っていきます。ノート作成には時間とエネルギーがいります。ワークショップを開催してともに作り、一緒にお話を聞きながら作成支援をすることもできます。
③親なき後の調査・研究を行います
・手記やアンケートをお願いし、研究者・当事者団体と協力して、ご家族より聞き取りをして事例を集めます。そして、共通の課題と解決策をまとめ、地域でたくさんの方がかかわることで解決するべき問題であることを明らかにします。また、支援の場として重要になるグループホームについて制度の調査研究を行います。
④報告集、ウェブページを作ります
・プロジェクトによって得られた問題点や解決策など、実例を交えて公表し、同じ悩みを持つ方々に利用していただくとともに、地域の方々に親なき後問題がみんなの大切な課題であることを周知します。
そして、エンディングノート作成過程のノウハウをまとめ、より手軽に作れるようにシステム化しオンラインで誰でも利用できるように公開します。

▶プロジェクトの様子はこちら⇒(https://note.com/ibuki2020/m/mb9abf288fe20)


寄付金の使い道
ともに学習を重ね、エンディングノートを作成するなかで問題を探り、解決策を市民と共有するプロジェクトにかかる費用を目標金額として設定しました。
目標金額 500万円
【内訳】
①親なき後についてともに学ぶ場を開く:80万円
・学習会・ワークショップ開催費
②エンディングノート作成: 150万円
・個別に問題の聞き取り、エンディングノート作成支援、システム作成
③親なき後の調査・研究:50万円
・調査・研究費
④報告集、ウェブページ作成:100万円
・報告集、プロジェクトサイト作成、運営
⑤クラウドファンディングにかかる経費:120万
・返礼品費用、掲載手数料など、その他経費
【目標金額 過達成と未達成の場合の寄付金取り扱い】
・目標額を超えて達成した場合・・・エンディングノート作成支援を拡充し、より多くの方に親なき後を考え、解決していく機会を広げていくために活用します。
・目標額未達成の場合・・・学習会、ワークショップの開催を優先にプロジェクトに活用させていただき、不足分については協議のもと、代替方法を模索しプロジェクトを継続させます。
返礼品は団体応援
ご支援いただいたプランに応じて返礼品をお届けします。
返礼品はいぶきの仲間たちの商品やともに岐阜市で地域づくりに取り組んでいる団体の商品となっています。
返礼品をお送りすることを通じて、障害のある人の仕事づくりや地域コミュニティ形成の支援にもなります。
ご支援いただく皆さまへ

親なき後は本人や家族の置かれている環境で多様な課題があり解決方法も様々です。本プロジェクトを通して一人ひとりの願い・思いに寄り添い、かかわる人と共有していく過程で解決の方策を明らかにしていきたいと思っています。地域の中で一つひとつの願いが共感され、実現されることが少しずつ広がっていくことが、誰もが安心して住みやすい社会の実現につながっていくと考えています。ぜひ皆さまのご支援をお願いいたします。
▶いぶき福祉会法人webページはこちら⇒(https://ibuki-komado.com)
岐阜市のNPO支援
岐阜市 市民協働推進部 市民活動交流センター
協働のまちづくり
岐阜市では、「協働のまちづくり」を推進しており、共に地域社会の課題解決を目指すNPO等の事業を
応援しています。この事業を皆様にも応援していただくために、ふるさと納税を活用しています。
この事業によって、市民の皆様が誇りを持てる個性豊かな地域社会の実現を目指します。
ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!
ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。
控除上限額かんたんシミュレーション
返礼品の紹介 ※返礼品の送付は岐阜市外在住者が対象です。
5,000円以上のご支援をしていただいた岐阜市外にお住まいの方に、支援金額に応じて返礼品をお送りします。下記の返礼品からお選びください。
【注意事項】
※岐阜市民の方には制度上、返礼品をお届けすることができませんが、ふるさと納税を利用したわが街の課題に取り組む活動の応援をよろしくお願いします。
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2023年05月25日 14:45
2022年度のプロジェクトご報告
プロジェクトにご支援いただきましてありがとうございます。いぶき福祉会の森と申します。2022年度のプロジェクトについてご報告申し上げます。
■エンディングノート作成ワークショップの実施
「親心の記録」を使ってエンディングノート作成ワークショップを複数回にわたり開催し、子どもの将来について親として考えていることを言語化し「親心の記録」に記入する作業をしながら親なき後の準備と課題について考えました。
日 程①9月28日(3回)、9月30日、12月22日、12月23日
②10月4日、10月5日、10月11日、10月12日
会 場①いぶき②第二いぶき
内 容 「親心の記録」のつけ方を学び、その場で作成する。
参加者 合計60名
※終了後、随時相談会を実施してグループや個別にエンディングノート作成の支援を行いました。
■親なき後学習会の実施
親なき後で気になる障がいのある子の生活支援や財産管理などの共通の課題について取り上げ、親なき後問題について考えるきっかけにしたり、考えを深めたりするために学習会を開催しました。ワークショップなどで要望の高かった権利擁護について成年後見と財産分与・遺言をテーマに専門家を招いて4回ほど学習会を実施しました。
(1)成年後見についての学習会
日 時:12月21日(水)①10:00~12:00②13:30~15:30
会 場:①日光コミュニティセンター ②パストラルいぶき
講 師:小川貴也様 (岐阜市成年後見センター )
内 容:成年後見制度の基礎学習と質疑応答
参加者:合計47名
(2)財産分与・遺言についての学習会
日 時:2023年2月28日(火)①10:00~12:00②13:30~15:30
会 場:①北東部コミュニティセンター②日光コミュニティセンター
講 師:青木文子様(青木文子司法書士事務所)
内 容:財産分与や遺言書の書き方についての基礎学習と質疑応答
参加者:合計53名
親なき後の備えの重要性は理解しているが、具体的に何をしていいかわからない人が多かったが、学習会・ワークショップを通じてエンディングノートを作成する人が増え、実際に課題解決の一歩を踏み出した人が増えました。
ワークショップやインタビューから、参加者の親なき後問題は特に①住まいの場、②経済的問題、③利用者の日常をどう支えるかの3点が共通で重要な課題であることが明らかになり、解決は本人の状況、家族構成、経済状況、サービスの利用状況によって対処が異なるため、個別性が高く、時間の経過とともに何度も対応が必要であることが明らかになりました。
エンディングノートの作成によって、課題が明確化・細分化され、現状の制度やインフォーマルな支援で解決できることが見えてきたため具体的なアクションを考えることができ、問題解決に向けた一歩を踏み出せました。また、課題を関係者と共有することで解決のコミュニケーションを促し継続的にたくさんの方と親なき後問題を考える機会となりました。
ワークショップのインタビュー等、活動の内容を冊子と動画にまとめましたのでよろしければご覧ください。
エンディングノートプロジェクト報告書2023 https://ibuki-komado.com/issue
まとめ動画 https://youtu.be/2AORfRenfPo
改めまして、ご支援いただきました皆様には感謝申し上げます。
今後も、親なき後に取り組んでまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
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岐阜県岐阜市

ガタン、ゴトンと、名古屋から電車で約20分揺られた先に、岐阜市はあります。
岐阜県の県庁所在地である岐阜市には、魅力が満載。
玄関口であるJR岐阜駅周辺に並ぶ高層ビル。
昭和の面影を残しながら新たな活気がみなぎる柳ケ瀬商店街。
1,300年以上の歴史を持つ鵜飼が行われる清流長良川。
そして、岐阜城を冠する自然豊かな金華山があり、斎藤道三公・織田信長公・明智光秀公をはじめとする戦国武将ゆかりのまち。
そんな、まちと自然がバランスよく共存する岐阜市には、暮らしやすさと豊かさがあります。
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