上高地「再生と安全」プロジェクト|美しい上高地を未来に残すため、梓川を本来の姿に戻し、安全な山岳利用環境を整えたい【2024年度募集】
カテゴリー:自然・環境
寄付金額 1,447,213円
目標金額:10,000,000円
- 達成率
- 14.4%
- 支援人数
- 57人
- 終了まで
-
30日
/ 90日
長野県松本市(ながのけん まつもとし)
寄付募集期間:2024年8月8日~2024年11月5日(90日間)
長野県松本市 × YAMAP
槍・穂高連峰の玄関口である上高地は、中部山岳国立公園の一部であるとともに、特別名勝と特別天然記念物に指定されており、その大自然が世界中の人々を魅了し続けています。
保護と利用の両立が求められる上高地は、長年、管理用道路についての課題と向き合っています。この道は私たちが安全に山岳地域を利用するため必要な道路ですが、川の中に仮設橋や土砂堤防を築き設置してあるため、自然環境への影響や安全性の問題を抱えています。
いま松本市では、上高地の価値を未来の世代へつなぐため、人為的に改変された梓川(あずさがわ)を、本来の自然な流れ「網状流路」に再生するとともに、より安全な利用環境を整えるプロジェクトを進めています。
ご寄附いただく皆さまへ、感謝を込めて寄附者名を刻印いたします
本プロジェクトへのご寄附に対して、お礼の品はお送りしておりませんが、ご協力いただける方の上高地への想いに感謝し、ご寄附いただいた方のお名前を上高地に設置する解説板に刻印いたします。「美しい上高地を未来へ」プロジェクトの趣旨に賛同いただける方の温かいご支援、ご協力をお待ちしております。
刻印には寄附額の条件等があります。詳しくはページ後方の「寄附者名を刻印」をご参照ください。
上高地「再生と安全」プロジェクトの進捗
プロジェクトの事業費の一部とするため、2022年度からクラウドファンディング型ふるさと納税を活用して支援を募っています。これまで本プロジェクトにご寄附いただいた皆さま、誠にありがとうございます。
2023年度は、引き続き管理用道路の再整備工事を進めるとともに、上高地を流れる梓川にかかる新村橋の架け替えのため、旧橋の撤去工事や新しい橋の土台となる橋台の設置工事を進めました。
プロジェクト進行中に大雨の被害を受けました
2024年度も着々とプロジェクトを進めるなか、2024年6月から7月にかけて発生した大雨により、上高地では遊歩道の損傷、護岸の流失、歩道への土砂流入、宿泊施設の床下浸水など、各所で甚大な被害を受けました。
川の中に仮設橋や土砂堤防を築き設置してある管理用道路も、一部流失等の被害を受け、災害復旧のために必要な車両が通行できない、山小屋への物資輸送が滞る状況が続くなどの影響がでました。
一刻も早い整備が望まれていますが、今回の大雨被害の復旧にも多額の費用が必要となります。今後とも本プロジェクトを進めていくための皆様のご支援、ご協力をお願いいたします。
梓川の自然再生と安全の両立で、上高地の価値を未来へ継承したい
世界に誇る景勝地「上高地」
大きく息を吸い込むと、体が透き通っていくような凛とした空気
次々と芽吹き、光を受け生命力あふれる新緑のまぶしさ
そして、荘厳な穂高連峰を背景に流れゆく、エメラルドグリーンの梓川の清流
さまざまな顔を見せる大自然が、世界中の人々を魅了し続ける山岳リゾート「上高地」
この類いまれなる自然環境を次代へ継承するため、梓川を本来の姿に再生するとともに、安全で快適な山岳利用環境を整えるプロジェクトを、松本市は2015年から進めています。(2028年度完了予定)
かけがえのない「宝」
上高地は、中部山岳国立公園の一部であるとともに、国宝と同レベルである2つの文化財、特別名勝と特別天然記念物に指定されており、自然公園法及び文化財保護法に掲げられた保護(保存)と利用(活用)の両立が求められています。
網状流路と美しいケショウヤナギの景観
上高地の梓川は、平坦な河原を川が蛇行する「網状流路(※1)」が本来の姿です。
時々起こる出水(※2)で土地が更新される環境を好むケショウヤナギ。広範囲で群生するのは、本州では梓川流域の上高地と松本盆地に限られます。
網状流路とケショウヤナギの美しい組み合わせは、上高地を象徴する景観の一つです。
※1…網状流路(もうじょうりゅうろ)とは、河川の流路が複数本に分かれ、まるで川が網の目のように流れている状態のこと
※2…出水(しゅっすい)とは、台風や前線によって流域に大雨が降ると、その水が川に流れ込み、川の流量が急激に増水する現象のこと
上高地を支える「管理用道路」の重要性と課題
奥上高地と呼ばれる徳沢、横尾地区。これらの地区の河川内には、土砂堤防により梓川の流れを変え、仮設橋と土砂を盛り立てて作られた道があります。
これらの道は、国立公園の公園施設である山小屋への物資の運搬や公衆トイレの維持、傷病者の搬送などに使われている管理用道路で、古いものは1977年につくられました。
管理用道路がなければ、
・食糧や燃料などの運搬ができず、山小屋の運営が困難になります。
・バキュームカーによる汲み取りができず、公衆トイレの維持ができません。
・横尾まで緊急車両が入れず、人命救助に支障が出ます。
このように管理用道路は、上高地の利用にはなくてはならないインフラです。現在私たちが安全・快適に登山できるのは、この管理用道路があるからです。
しかしながら近年、管理用道路が及ぼす周囲の生態系への影響や、大雨のたびに復旧が必要となる管理道路のあり方(インフラと安全性の確保)が課題となっていました。
【課題①】自然環境や景観の阻害
川の中に設置した仮設橋や土砂堤防は、梓川本来の河川流路を狭め、流れを単調化させ、景観を大きく損ねるとともに、ケショウヤナギやチョウ類、水生生物等などの生息環境を変化させてしまうことがわかっています。
また、出水の度に流される管理用道路は、その都度復旧を繰り返しており 、重機による作業が動植物への脅威となっています。
【課題②】大雨の影響で、管理用道路としてのインフラを維持できていない
気候変動の影響もあり、近年は管理用道路が流されるような大雨が毎年発生し、その復旧まで徳沢、横尾のインフラを維持できないことが問題になっています。
課題の解決に向けた
上高地「再生と安全」プロジェクト計画
これらの課題解決のため、松本市では2015年から調査研究に取り組んできました。約6年にわたり、地形や植物など各分野の専門家や関係機関と検討を重ねてきた結果、管理用道路の再整備と土砂堤防の撤去を行う計画が固まりました。
2021年度に上高地「再生と安全」プロジェクトと名付け、整備工事が始まっています。
現状と改善内容
再整備する管理用道路は、梓川の左岸に可能な限り寄せるとともに、川を一跨ぎする新たな新村橋を架けることで、増水時の被災リスクを減らします。新村橋の架け替えは、現在の吊り橋(歩行者用)から、地形改変が最も小さいアーチ形式で、管理用車両が通れる橋への架替えを予定しています。
上高地の自然環境への配慮
1928年の文化財指定時を理想の姿とし、指定時以降に人の手が加えられた場所に新たな管理用道路を整備します。
例えば、堤防の建設によって川の影響を受けなくなり、森になった場所などを整備ルートとしています。
また、指定当時の姿をとどめる山体崩壊の堆積物、巨樹巨木などは、極力保存します。
【保存対象の例】
かつての山体崩壊の証である岩石の上に自生している樹木
梓川を本来の姿に
最終的には、既存の人工物である土砂堤防などを撤去し、梓川本来の姿である「網状流路」を再生していきます。
付帯事業
管理用道路の整備と合わせ、電力ケーブルや光ケーブルの埋設を行います。
これらにより、電力の安定供給等による防災体制の強化、安全・安心な利用環境整備、
自家発燃料(1日約 100L )削減による環境負荷低減を図ります。
あなたの想いを上高地へ
管理用道路の再整備と土砂堤防の撤去は、2021年度から始まり、2028年度完了を目指しています。
総事業費は約20億円。
上高地の価値を未来へ継承するために、あなたの力を貸していただけませんか?
なお、本プロジェクトへのご寄附に対してのお礼の品はお送りしておりません。あらかじめご了承ください。
寄附金の使い道
・管理用道路の再整備費用
・新村橋架替え費用
・土砂堤防等の撤去による梓川再生費用
・これらの付帯工事費用及び調査費用、事務費等
※目標金額以上のご寄附をいただいた場合も上記費用の一部として活用させていただきます。また、目標金額に達しなかった場合でも、本事業は引き続き実施いたします。
寄附者名を刻印
事業完了後に事業の経過を記録した解説板を新村橋のたもとに設置する予定です。
解説板の裏面には、ご寄附いただいた方の氏名を刻印し、上高地に残します。
刻印は、寄附額に応じた文字の大きさで刻印します。
10万円以上…小サイズでの刻印
50万円以上…中サイズでの刻印
100万円以上…大サイズでの刻印
※10万円未満でもご寄附いただけますが、刻印は行っておりません。あらかじめご了承ください。
【注意事項】
・プロジェクトへの寄附額が合計10万円以上である場合に刻印します。
・解説板は新村橋の左岸側周辺に設置予定です。
・寄附者の氏名を金額順、五十音順で刻印いたします。
・刻印サイズは、最小でも1文字あたり5mm以上を予定しています。
・刻印された解説板が、経年劣化等により、更新する必要が生じても再刻印は行いません。
・解説板の設置は、2028年度中を予定しています。
・皆様から収集した個人情報は、この寄附に係る目的以外には使用しません。
・刻印を希望しない方は、申込み画面備考欄にその旨を記載してください。
山に関わる方の思い
北アルプス山小屋友交会長/
北ア南部地区遭対協救助隊長 山田 直 さん
上高地の管理用道路は、傷病者の搬送やトイレの汲み取り、燃料などの運搬など、周辺の山岳利用環境を支える重要な道です。
一方で、出水で流されやすいうえに、自然環境や景観に悪影響があるなど、現在の管理用道路は問題が多く、これを改善することは、地元にとって長年の悲願でした。
本プロジェクトは、自然環境の再生と安全な利用環境の両立を図る歴史的な大事業です。
上高地の価値が未来へ継承され、より安全で持続的な山岳利用に資するものであると、大きく期待するとともに、本プロジェクトの成功を心より願っております。
環境省中部山岳国立公園管理事務所
このプロジェクトは、科学的根拠に基づいて計画されており、自然公園の価値を損なうことなく、保護と利用の両立を図るモデルになり得るものです。
ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!
ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。
控除上限額かんたんシミュレーション
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2024年10月04日 10:00
令和6年度募集を開始しました!
上高地はいよいよ紅葉の時期を迎えます。
今年度は7月に大雨の被害を受けました。
川の中に仮設橋や土砂堤防を築き設置してある管理用道路も、一部流失等の被害を受け、災害復旧のために必要な車両が通行できない、山小屋への物資輸送が滞る状況が続くなどの影響がでました。
一刻も早い整備が望まれていますが、今回の大雨被害の復旧にも多額の費用が必要となります。
当プロジェクトの完了に向け、今後も引き続き財源の一部とさせていただくため、令和6年度の募集を開始いたしました。募集期間は、令和6年11月5日までです。皆様の上高地への想いに支えられながら、引き続きプロジェクトを進めてまいりますので、ご支援の程よろしくお願いします。
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長野県松本市
松本市は、本州及び長野県のほぼ中央に位置し、北アルプスに代表される美しき山々と幾すじもの清流に囲まれ、国宝松本城をはじめとした歴史と伝統に培われた文化の薫り高いまちとして、発展してきました。
近年は、充実した医療体制と健康寿命延伸の取組みが、市民の健康に対する意識を高め、新たな価値として認識されています。
岳:自然豊かな環境に感謝し/楽:文化・芸術を楽しみ/学:共に生涯学び続ける
「豊かさと幸せに 挑み続ける 三ガク都」をキャッチフレーズに、基本構想2030に掲げる基本理念「三ガク都に象徴される松本らしさの『シンカ』(進化・深化)」に向けて、市民と共に取り組み、一人ひとりが豊かさと幸せを実感できるまちをめざしています。
コメント投稿をありがとうございます!
あなたのその想いが
プロジェクトを動かしています。
投稿は順次、進捗情報ページへ反映されます。
反映まで数日かかることがあります。