犬猫たちの命をつなぐための施設をつくります！ ～たかまつwithわんにゃんプロジェクト2023～

殺処分を減らすために

本市の犬猫の現状

保健所には毎年たくさんの犬猫が収容され、返還や譲渡に至らなかった犬猫は殺処分している現状があります。
　
収容される多くの犬猫は、飼い主のいない犬猫、つまり「野良犬」「野良猫」がほとんどです。

野良犬・野良猫は、小さいときに人と触れ合わず、人との社会性が身についていませんので、人やその環境におびえ、慣れるまで非常に時間がかかります。社会性がないと、人とのコミュニケーションがとれず、散歩や病院に連れていくことができないなど、生活に支障がでてしまいます。

また、最近では、多頭飼育状態になっており、人に飼われてはいますが、しつけ等が全くされてなく、触ることができない犬猫の引取りも増えてきています。

このことから、社会性が身についていない犬猫を譲渡するには、慣らすまでの時間や、なにより保管場所の確保が必要になりますが、本市は独自の犬猫収容施設を有しておらず、現在は香川県が所有する収容施設を共同使用しているため、十分な保管スペースが確保できない状態です。本来であれば、人になれさせ、譲渡したり、元の飼い主へ返還することが可能かもしれない犬猫を殺処分せざるを得ない現状があります。

犬猫たちの命をつなぐ施設をつくります！

人への馴化（人なれ）や健康管理を行い、譲渡につなげます

これら課題を解消するために、本市では、収容した犬猫を一時的に保管する施設を新たに整備いたします。

この施設が稼働することにより、収容能力を増やし、保管期間を伸ばすことができます。その結果、収容した犬猫について元の飼い主への返還を促したり、また、新たな飼い主に譲渡できる状態まで健康管理や人なれ（馴化）を行うことが可能となります。

この事業により、これまでは保管場所がなかったために殺処分せざるを得なかった犬や猫たちを、１頭でも多く救うことができると考えています。


【犬猫一時保管施設（仮設）の概要】
　建設予定場所：高松市池田町（平和公園東隣）
　敷地面積：約２，５００㎡
　延べ床面積：約５００㎡
　犬猫の収容頭数：犬２０頭、猫３０頭

【施設の役割】
　・引き取った犬猫たちの保管
　・元の飼い主への返還
　・譲渡につなげるための健康管理や馴化

【今後の整備スケジュール】
　令和５年度　造成工事、実施設計
　令和６年度　建設工事
　令和７年度　竣工

新しい飼い主とともに、末永く、健康で、幸せに

譲渡へつなげるための健康管理事業

新しい飼い主につなげるために、保管期間中の健康管理はとても重要であると考えています。現在、収容された犬猫は健康チェックされ、駆虫やノミダニ駆除、ワクチン接種を実施しています。

長い期間、野外で放浪していた犬猫は、どんな病気を持っているか分かりません。きちんとした健康管理は、施設内での感染症蔓延の防止のために、とても必要なことです。

また、収容期間中に、体調が悪くなってしまうと、治るまで譲渡することはできなくなってしまいます。譲渡が延びると、保管スペースがいっぱいになってしまい、次の犬猫の保管ができなくなってしまいます。

一日でも早く、新しい飼い主のところに行くことができるよう、施設整備後も、適切な健康管理を実施していきます。

また、令和３年度から、離乳前の幼齢の犬猫の一時預かりを市民や愛護ボランティアの方に担っていただく、ミルクボランティア事業に取り組んでおります。

幼齢動物は２～３時間おきの授乳等を必要とし、保健所やしっぽの森での保管が困難であるため、殺処分せざるを得ないという現状があります。

そこで、保健所に収容された幼齢動物を、ミルクボランティアの方にお預けし、自力でフードを食べられるようになるまで（おおむね生後８週齢程度まで）、授乳や健康観察、人への馴化を、自宅などで実施していただき、離乳後、譲渡につなげています。

ミルクボランティアの方には、管理に必要な物資（ミルク、哺乳瓶など）を支給しています。

2022年度　殺処分ワーストからの脱却!! ～たかまつwithわんにゃんプロジェクト2022～ の実績

2022年度のクラウドファンディング（10/1～12/31実施）では、皆様からの多大なるご支援により、2022年11月11日に、目標金額の500万円に達し、2022年度の動物愛護関連事業に活用することができました。事業費を上回った寄附金（4,605,555円）については、高松市動物愛護管理基金に積み立て、翌年度以降の動物愛護管理事業に活用させていただきます。
改めまして、心よりお礼申し上げます。

１頭でも殺処分になる子を減らしたい！

保健所職員の思い

保健所には、たくさんの野良犬・野良猫や、飼育放棄された飼い犬・飼い猫など、年間を通して非常に多くの動物が収容されます。それらの犬猫の命をつなぐため、新しい飼い主の方への譲渡や、ミルクボランティアなどの事業に積極的に取り組んでいますが、それでもなお、多くの動物を殺処分せざるを得ない状況に、職員一同、心を痛めています。
　
私たちは、「入口対策」と「出口対策」を進めることで、野外に生息する不幸な犬猫、保健所に収容されて殺処分される不幸な犬猫を減らすとともに、地域に住民皆が無理なく動物の存在を許容し、共生できる社会を実現していきたいと考えています。

是非ご支援のほど、よろしくお願いします。

寄附者のみなさまへ

寄附金の使い道

人と動物との調和のとれた共生社会の実現を目指して

高松市長　大西 秀人 からのメッセージ

昨年度に実施いたしましたクラウドファンディングにおきまして、皆様から、目標額を大きく上回る寄附をいただきましたこと、改めまして、お礼を申しあげます。

市民の皆様からは、「犬猫の殺処分をなくしてほしい」、「殺処分ワーストという状況を脱してほしい」といった声を多く頂戴しております。多くの犬猫が保健所に収容され、殺処分されている本市の現状を、一刻も早く改善しなければなりません。

そのための対策として、高松市では、犬猫の一時保管施設整備事業や、さぬき動物愛護センター「しっぽの森」における犬猫の譲渡促進事業、幼齢犬猫の譲渡促進のためのミルクボランティア事業などを推進しています。

殺処分される動物を少しでも減らすとともに、人々が動物の命を尊重し、理解し合う「人と動物との調和のとれた共生社会」を実現するため、全力を挙げて取り組んでまいります。

本プロジェクトに、全国の皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

お礼について