リハビリの概念を超え、全身を診る「超高度リハ」を普及させ、より良い人生を支援したい。
カテゴリー:健康・福祉
寄付金額 352,000円
目標金額:5,000,000円
- 達成率
- 7%
- 支援人数
- 6人
- 終了まで
- 受付終了
愛知県長久手市(あいちけん ながくてし)
寄付募集期間:2024年2月15日~2024年3月15日(30日間)
長久手市×愛知医科大学病院

創立50 周年を機に、健康寿命をのばすリハビリテーション医療を推進
2022年、創立50 周年を迎えた愛知医科大学では、50 周年記念事業の一つとして「リハビリテーション医療の充実」に取り組んでいます。病気やケガにより心身の機能に障害をおった患者さんをいち早く回復させるのはもちろんのこと、超高齢社会において、すべての方の健康寿命をのばすためには、全身を診る超高度なリハビリテーション治療「超高度リハ」がかかせません。しかし、現在は対応できるリハビリテーション人材が足りていない状況です。
そこで愛知医科大学では、リハビリテーション人材育成とリハビリテーションセンター拡張を進め、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の増員にも取り組んでいます。リハビリテーション医療の充実は、「ずっと健康で長生きしたい、自分らしく暮らしたい」と願うすべての方の人生に関わる問題です。そこでクラウドファンディングによる皆さまからのご支援をお願いしたいと考えました。
概念を超える「超高度リハ」で、救える「健康」がある。
従来のリハビリテーション治療(以下、リハ治療)は、膝が動かしにくければ膝の訓練を行う、というように障害のある部分に集中して行われるイメージがありました。しかし、最新のリハ治療は大きく進化しています。運動は脳や心臓、呼吸器など全身に影響を与えるからこそ、リハ治療も全身の状態を診ながら行う「超高度リハ」が求められるようになっています。
また、大きな疾患で手術を受けられた患者さんの場合、まずは安静が必要と思われがちですが、集中治療室にいる重症の患者さんにもリハ治療は必要です。早期にしっかりと運動をすることで、想像を超えるほどに症状の改善が期待でき、より健康寿命をのばせる可能性が高いことがわかってきたからです。
リハビリテーションは、診療分野を越えて提供される治療です。リハビリテーション科医や療法士には患者さんの全身を診る知識や技術が求められます。ところが今、こうした知識や技術を備えたプロフェッショナルは少なく、これからますます足りなくなることが予想されます。命は救われて長生きはできても、健康でいられる期間が短いのはご本人にとってもご家族にとっても辛いもの。その方の心身を少しでも健やかな状態にし、人生をより良いものへ好転させるためにも、全身を診ることができるリハビリテーション人材の育成は早急に取り組むべき課題となっています。
課題解決に向けた取り組み
① リハ治療の次代を担うプロの育成
愛知医科大学では、患者さんの全身を診ることができるリハビリテーション科医、療法士の育成に取り組んでいます。同時に疾病予防から、超急性期、回復期・生活期に至るまで、さまざまなステージに合わせたリハ治療を提供できる専門性を伸ばし、AI リハなど次世代リハ治療に対応できる人材の育成も進めていきます。特に、疾患の発症時から行う急性期リハの活性化を目指して2 倍近い療法士の増員を予定。疾病予防から生活期まで、あらゆる状態に対応できるリハビリテーションセンターの確立を目指しています。

② センターの面積拡張、機能強化
リハビリテーション療法士を増員し、これまで以上に多くの患者さんに超高度なリハ治療を提供するため、リハビリテーションセンターの設備や機能の拡張を進めています。センターの面積を約1,200㎡に拡張し、改修を実施。より設備・機能の充実した環境を整え、お一人おひとりに最適なオーダーメイドのリハ治療を提供していきます。

早期の「超高度リハ」が、その後の人生を変える。
早期の「超高度リハ」によって、多くの患者さんがその後の人生を自分らしく生きています。例えば、がん患者さんの場合、術後の合併症の発生低下、生存率の向上、再発率の低下などリハ治療による効果が数値で表れています。
また、高齢者の場合、入院をすると無理をさせないようにと考えるあまり、全身の運動機能が衰えることが多々あります。しかし、高齢であっても全身を診て行う「超高度リハ」であれば改善できることは多くあり、退院後の人生の過ごし方がまったく違ってきます。さらに、将来を見越して、まだ健康な段階から計画的にリハ治療に取り組めば、介護予防にもつながります。

患者さん・ご家族からのメッセージ
患者A さん
疾患:脳梗塞
年齢:32 歳
「まさか自分が、この若さで…」。発症後は右腕が上がらず、今後のことが不安でした。リハビリ開始は入院後すぐ。落ちてしまった筋力を取り戻すためですが、運動量が想像以上に多いことに最初はビックリしましたね。ただ、担当の療法士さんが真剣に取り組んでくださったおかげで、右腕は1 カ月ほどで動かせるようになりました。退院後も外来で継続的にリハビリ治療を受け、良くなっているのを感じます。まだ指先が動かしにくいので訓練を続けて、料理ができるようになりたいです。
患者B さんのご家族
疾患:パーキンソン病
年齢:80 代
面会で声をかけても反応がなく、酸素を入れたり点滴をしたりで、もうダメかと覚悟を決めていたんです。ところがリハ治療を始めたと聞き、とても驚きました。しかも、ベッドの上で少し動く程度ではなく、車いすに乗ったり、歩いたりする練習をしている、と。話を聞くだけでは信じられませんでしたが様子を動画で見せていただき、こんなにできるのか!と感動しました。今は面会時に、少し会話もできるようになりました。もう話せないとあきらめていたので、本人の気持ちを本人の言葉で聞けたことが、何よりうれしかったです。
患者C さん
疾患:腰部脊柱管狭窄症・変性側弯症
年齢:66 歳
発症後、自分の体がどうなるのかわからず、不安な気持ちでいっぱいでした。でも、手術前日のリハビリで術後のアドバイスをもらい、少しほっとしました。そして、手術翌日にはリハビリを開始。入院中は自主トレも含めて1 日1 万~2 万歩も歩きました。リハビリを始めて本来の自分の身体の使い方がつかめ、光が見えてきたんです。家族にも「姿勢が良くなったね」と言われて、うれしかったですね。元々山登りが趣味でしたが、ハイキングぐらいは楽しめるようにリハを続けていきたいです。
患者D さん
疾患:慢性うっ血性心不全
年齢:65 歳
発症は11 年前。1 カ月も集中治療室に入っていて「もう長くはないな」と思っていたのに、ここまで生きていられるとは(笑)。退院後は7 年間、毎日、自主トレも含めてリハビリを頑張って継続したことで、高カリウム血症などいろいろな病気になっても体力を維持。駅まで30 分の道のりも自分で歩けるほどに体調が回復し、安定した気持ちで暮らせるようになりました。コロナ禍で外来通院ができなかった時期に体力が落ちてしまいましたが、再びリハを開始しています。毎日8000 歩は歩けるくらいの体力を維持したいと頑張っています。
患者E さん
疾患:筋萎縮性側索硬化症
年齢:72 歳
脚が動きにくくなって病気が発覚し、内服薬や点滴で治療してきました。このまま様子を見るしかないと思っていたんですが、入院2 日目からリハ治療が始まり、足りない部分を強化して、次のステップに進むことができました。自分で効果を実感したことで、落ち込んでいた気持ちも前向きに。リハをするとしないとでは体調の良さが違い、症状の進行も遅くなったように感じます。これからもリハを続けて、少しでも長く歩く機能を維持したいです。
患者F さん
疾患:副神経麻痺
年齢:61 歳
じっとしていても動いていても、肩と腕に強い痛みやしびれがあり、どうして痛みやしびれが出るのかわからなくて不安でした。診断がついてリハ治療を受けるようになると、適切な運動をすれば痛みやしびれが減ることを実感し、本当に驚きました。症状が軽くなり、不安も軽減されたことがうれしかったです。今後も肩の筋力の回復を目指し、再び日常生活で必要な動作ができるようにリハビリに通います。
寄付金の使い道
(1)リハビリテーション人材育成に関連した費用
(2)リハビリテーションセンター拡張の費用
(3)各療法士増員に関連した費用
などに活用させていただきます。
※目標金額に達しなかった場合でも、上回った場合でも、本取り組みに活用させて頂きます。
寄付者の皆さまへ

●リハビリテーション科医 尾川貴洋教授からのメッセージ
私はリハビリテーション治療を「人生の好転化」を起こす、重要なきっかけだと考えています。お一人おひとりの全身の状態を診て、オーダーメイドでリハ治療を行う「超高度リハ」は、患者さんの人生を大きく変える可能性を持っています。疾患だけを治すのではなく、その後の10 年、20 年で身体がどう変化するかを見据えて行うため、患者さんの人生そのものを診るリハ治療と言えるかもしれません。
実際に、何人もの患者さんが「超高度リハ」によって、より良い人生の基盤となる心身の状態を手に入れています。心臓や肺の機能をきちんと診て、運動が可能であると判断できれば、手術当日、人工呼吸器をつけていてもリハ治療は行えますし、高齢だからとあきらめることなく負荷をかけてトレーニングすることもできるのです。
今は健康だから自分には関係ないと思っている方にも、予防の観点から考えるとリハ治療は重要です。多くの人の健康寿命が長くなれば、まち全体が元気になり、日本の医療問題の解決にもつながります。私たちが目指す「超高度リハ」をすべての方に提供するために、ぜひとも皆さまのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

●理学療法士 安江由美子副技師長からのメッセージ
これまでのリハ治療は、疾患の部位に目が行きがちで、その部位の改善に力を注ぐ傾向がありました。しかし、最近は複数の疾患を抱える高齢の患者さんが多くなり、こちらが良くなればあちらが悪くなるといった状態の繰り返し。この悪循環を解消するには、全身の状態を診てリスク管理をしながら行
う「超高度リハ」が求められていると、日々、現場で実感しています。
先日、最重度のパーキンソン病の患者さんが、肺炎と圧迫骨折のために入院されました。ご自宅ではほぼ寝たきりで会話もできなかったその方が、当院に入院後、歩行訓練を開始し体力が向上。手で作業することや会話もできるようになったのです。そして、ご家族に「ありがとう」と感謝の言葉をかけられたとき、ご家族も私たち療法士も泣きました。
リハ治療にはどこまでも可能性があります。皆さまのご支援によって、この可能性を形にし、皆さまへ還元したいと願っています。
愛知医科大学は、病気と共存の時代に合わせてさらなる進化を
愛知医科大学は1972 年の創立以来、建学の精神として「新時代の医学知識・技術を備えた教養豊かな臨床医を養成する」、「時代の要請に応えて地域社会に奉仕できる医師を養成する」、「医療をよりよく発展向上させるための医学指導者を養成する」を掲げ、教育・研究・診療の各分野で邁進を続けています。
診療においては、地域がん診療連携拠点病院、がんゲノム医療連携病院にも選定され、先進医療を提供するほか、愛知県の高度救命救急センターとしてドクターヘリも配備し、24 時間365 日体制で地域を支える中核病院として活動しています。
そして今、50 周年を機にさらなる強化に取り組もうとしているのが、リハビリテーション医療です。近年、従来は珍しかったパーキンソン病の患者さんが増えるとともに、心筋梗塞や心不全の患者さんなど、急性期治療の後も20 年、30 年と長期にわたって病気と共存しなければならない方が増えています。こうした病気の変化に対応し、すべての方のより良い人生を支えるために、愛知医科大学では次代を見据えたリハビリテーション人材の育成やリハビリテーションセンターの拡張を推進しています。
皆さまのご支援は、このリハビリテーション事業に活用させていただきます。あたたかなご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


ふるさと納税で
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ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。
控除上限額かんたんシミュレーション
現在進捗情報はありません。
愛知県長久手市
長久手市は、名古屋市東側に位置し、面積は21.55平方キロメートル、人口約5万7千人の街です。
天正12年に徳川・豊臣両氏があいまみえた激戦の地(小牧・長久手の戦い)として名を知られた本市は、平成24年1月に市制を施行して現在の長久手市となりました。
2005年には、愛・地球博のメイン会場に本市にある愛知青少年公園(現在は愛・地球博記念公園に改称)が選ばれ、新たな歴史を刻みました。
名古屋に隣接した市西部は住宅地・商業施設などが多く都市化が進んでいます。また、市東部は今なお自然を多く残しており、市街化された都市と自然豊かな田園の両面を併せ持った二面性の良さを兼ね備えているのが特徴です。
市の中央部を東部丘陵線(リニモ)が走っており、西は地下鉄藤が丘駅、東は愛知環状鉄道八草駅と乗り換えもできます。車でのアクセスも東名高速道路名古屋ICや、名古屋瀬戸道路長久手ICが近く、交通の便にも恵まれています。
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