校内に本物の日本画を展示したい!

カテゴリー:子ども・教育 

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寄付金額 133,000

13.3%

目標金額:1,000,000

達成率
13.3%
支援人数
7
終了まで
受付終了

福井県(ふくいけん)

寄付募集期間:2023年8月14日~2023年10月31日(79日間)

福井県

プロジェクトオーナー

今年度に入り、本校の第17回卒業生(昭和42年卒業)である米谷清和氏(多摩美術大学名誉教授、日本画家)から、これまでにご自身が描いた作品を高志高校に寄付したいとのお話をいただきました。こうして、プロの芸術家の作品を展示することによって校内に新しい芸術の風を吹かせる機会を得ました。本校卒業生で権威ある方の作品となれば、それを見る生徒たちの目は輝きに溢れることでしょう。
米谷氏の作品は日本画であるため、温度・湿度の差が激しい環境、日光が差し込む環境で展示すると、作品を傷める恐れがあります。専用のアクリルカバーを取り付けるなど、管理には十分な注意が必要です。
そこで、これらにかかる費用を、今年度の本校のプロジェクトとして、広くご寄付をお願いすることとしました。皆様のご厚意をいただきますよう、よろしくお願いします。

ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

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結果:-

絵に込められた思いが生徒の心をサポート

米谷清和氏は、現在、多摩美術大学日本画科名誉教授、金沢市立美術工芸大学日本画科客員教授を務めておられます。福井出身の日本を代表する日本画家であり、検定教科書にも何度も作品が掲載されています。
米谷氏は高志高校の卒業生でもあります。ご本人は、「高校時代には絵の世界に進む気持ちが固まっていた。学校の成績が芳しくなく不安に思う保護者に対して、当時の担任が『自分の進む道を決めている息子さんを誇りに思ってあげてください』と言ってくれたことがとても嬉しかった。」と懐かしそうに振り返っておられました。
福井新聞(令和5年4月15日)の記事によると、技術的な勉強をさほどせずに多摩美術大学に入学した米谷氏は、はじめは若い先生から「なってない」と全否定されたそうです。しかし、その後、日本画界のスーパースター的存在の横山操(みさお)先生や加山又造(またぞう)先生が講評に加わるようになると、「本質をとらえている」と褒められるようになったそうです。人によって評価が変わることを体験した米谷氏は、「人は自分の価値観でしか判断できない。誰かに悪いと言われても、一生懸命描いていれば認めてくれる人に出会える。」と後輩たちを励ますようになりました。
奨学金を得てヨーロッパを訪問した際、米谷氏は、目にする名作に圧倒されて自分の才能に落ち込んだものの、「絵が好きだ。」「描きたい。」という自分の気持ちに気づきました。そして、「先人たちの絵はすごいけれども現代の絵ではない。ならば自分は過去でも未来でもない、生きている時代を描こう。」と絵の方向性を決めたそうです。迷いを振り切って描いた絵は、場面の切り取り方や目をつける視点が他の人とは一味違い、新鮮で魅力あふれる絵だと話題となりました。
寄贈いただいた絵からは、米谷氏のその時々の葛藤や思いが伝わってきます。大先輩である米谷氏の作品が、思春期真只中で心揺れる高志高校・中学校の生徒たちに対する励ましのメッセージになるものと期待しています。

学校を芸術鑑賞の場に

芸術作品を多くの人に楽しんでもらいたい

今年の4・5月に、福井県立美術館において、「今を生きる、時代を描く」という展示会が行われ、米谷氏が学生時代から描き続けた作品のうち、60点近くが展示されました。この他にも、米谷氏が描いた作品は数知れず。今回、本校には、ご自宅で保管されていたものも含め、8点を寄贈いただきました。
米谷氏は、「できるだけ多くの若者に、自分の絵を見てもらいたい。」と希望されています。それを叶えるために、本校では、専門家からアドバイスをいただいて校内の展示場所を選ぶとともに、日光等から作品を守るためにアクリルカバーを付けることとしました。こうすることで、本校の生徒・教職員はもちろん、本校を訪問される多くの方に米谷氏の作品を楽しんでもらえるようになります。
美術館には及びませんが、校舎内に本物の日本画が並ぶことで、本校が芸術を鑑賞できる場に変わるのです。

寄付金の使い道

いただいた寄付金は、以下の機材の購入等に使用させていただきます。
(1)寄贈作品8点のアクリルカバー制作   25万円
(2)寄贈作品8点の設置          10万円
(3)日光を遮断するためのブラインド等設置 20万円
(4)寄贈作品設置後の保守         15万円
(5)米谷先生による講演会実施       15万円
(6)その他(移動式掲示ボード等)     15万円

寄付額が目標額に満たない場合は、(1)から優先的に充当させていただきます。
また、目標額を超えて寄付をいただいた場合は、(6)の移動式掲示ボードの調達数を増やさせていただきたいと思います。

情操教育の一環として

本校は、スクール・プランにおいて、「重点的に取り組む目標」の一つに「豊かな情操の涵養」を掲げています。主な方法としては、読書を通して様々な考えに触れること、部活動・探究活動等で校内外の多様な人たちを交流すること、を想定していました。
これらに加えて、音楽や美術などの芸術も、若者の情操教育に大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。「絵を描きたい」「一生懸命描いていれば認めてくれる人に出会える」そんな思いで描き続けた米谷氏の作品が放つメッセージを生徒が受け取り、心豊かに、心たくましく成長していく。そのような環境を整備したいと考えています。

事業の実施スケジュール

令和5年11月までにアクリルカバーを制作し、12月に校内各所へ設置、絵画を掲示する準備を進めます。

寄付者のみなさまへ

米谷清和先生から、子どもたちへのメッセージ

~「今を生きる、時代を描く」展のギャラリートークより~

米谷氏の母校である明道中学校の生徒たちが、学校鑑賞会で県立美術館を訪れた際、米谷氏が次のようにお話しされました。
(『美術館だより』Vol.174(福井県立美術館 2023年5月30日発行)より抜粋)

「みんなは絵を書くのに大事なことは何だと思う?
デッサン力、技術、色感とかあるよね。
ある人は一番大切なのはデッサン力だと言うけど、僕はちょっと違うように思うんです。
鋭い感受性、観察力、いいアンテナを持つこと。
誰も気づかないことに気づいたり人と違うことを感じたりしたら、それは大切なことで、一つの可能性かも知れないと思う。
学校のテストだったら皆が同じ答えを出さないといけないけど、絵は人と同じことが平凡だという世界なんです。」

米谷氏の作品を展示することで、高志高校・中学校の生徒たちにも、このようなメッセージが届くことを期待しています。

新しい価値観との出会い

高志高校3年生のコメント

米谷先生の作品を初めて見た時に感じたのは、驚きでした。日本画と聞いて最初に思い浮かぶのは、日本史の教科書に載っているような伝統的な絵のイメージであり、実際に私が美術の授業で日本画を学び描いたのも、そのような固定的なイメージにとらわれたものでした。
しかし、米谷先生の作品は、大胆かつ力強い色使いや描き方がなされており、岩絵具の特性を十分に活かした素晴らしいものでした。何より驚いたのは、描かれたものが現代日本の何気ない風景であったことです。人々の営みや街の様子を素朴に描いた米谷先生の作品を見て、「日本画ってこんな絵も描けるんだ」と、今まで日本画に対して抱いていた概念が壊され、新しい境地を見たような気持ちになりました。
現代社会では、急速に様々な固定概念が打ち砕かれ、新しい価値観が生まれています。そのような社会で生きていくためには、固定概念を壊し新しい価値観を取り入れていくことが大事であると思います。私が今回米谷先生の作品を見て経験したのと同じように、米谷先生の作品を見ることで、高志の他の生徒たちが新しい価値観に出会えるのではないかと思います。

生徒に大きな刺激

高志高校2年生のコメント

米谷先生の作品を初めて見たとき、私はまず、絵の質感に目が行きました。
表面がザラザラとしているのは、どっしりと塗られた下地の上に、色が幾重も重ねられているからだとすぐに分かりました。凹凸などあまりないのが日本画だと思い込んでいたので、驚きました。
また、色の濃さに変化をつけることで奥行きが表現されているところも魅力的です。大きいキャンバスがさらに大きく、深く感じられます。絵の周りの空間までもが広がっていくようです。
私たちは、本や教科書、ネットなどで日本画を簡単に調べることができます。しかし、実際に目にすることで、日本画の魅力と最大限に出会うことができるのです。日常の中でこんなに近くから見る機会は、大変贅沢で喜ばしいことだと実感しています。
高志では、美術の授業で日本画を学びます。校舎に作品が展示されることは、私たち生徒にとって大きな刺激になると思います。また、今回のことをきっかけに、より多くの作品をじかに見てみたいと考えるようにもなりました。本物に出会うために、美術館へ行く機会を増やしてみたいと思います。

校長からのメッセージ

「克己 創造 敬愛」を校訓とする本校では、生徒たちに「新しい時代を切り拓くリーダーとしての能力を身につけ、人々のウェルビーイングに貢献しよう」と呼びかけています。約60年前に本校生であった米谷清和先生が表現者としてのプライドを持ち続けてこられたように、生徒たちには高志高校生・中学生の矜持を胸に、自己の可能性を信じ、新たなことに果敢にチャレンジしていってほしいと願っています。
高志高校は、今年、創立75年目を迎えます。この節目の年に、卒業生でいらっしゃる米谷清和先生の作品をご恵贈いただけることは、本当に有り難く、心から喜んでいます。米谷先生の作品を展示することで、「高志の矜持」のバトンを次代の生徒たちに渡したいという気持ちです。
また、本校の生徒・教職員だけでなく、地域の皆様や来訪者の皆様に憩いの空間と時間を提供することができれば、これほど嬉しいことはありません。
このプロジェクトを実現するために、皆様のご支援をお願いします。

現在進捗情報はありません。

福井県

  • GCFとは?

このプロジェクトへの応援メッセージ

  • 来春3月16日の北陸新幹線、敦賀迄の開通が待たれます。首都圏と福井が近くなりました。更なるふるさとの活性&発展を期待しています。

    2023年9月2日 12:21

  • 米谷さんの画を母校において収蔵することには大きな教育効果があると存じます。

    2023年8月18日 10:23

  • 新たな取り組みで、芸術の香り漂う学校になることを祈念します。

    2023年8月14日 12:09

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