2019/04/01 (月) 08:46
夕張市がふるさと納税でできるようになったこと
夕張市役所ふるさと納税担当の佐近(さこん)です。
みなさん、夕張市をご存知ですか?
そう、世界に誇るブランド「夕張メロン」の産地です。
夕張市と聞いて「財政破綻」という言葉が思い浮かぶ方もいるかもしれません。
炭鉱まちとして発展し、観光産業に力を入れましたが、急激な人口減少で財政が悪化し、財政破綻を経験しました。
そんな夕張市は、全国の中でもふるさと納税で最も支えられてきた自治体の一つです。
私が市役所に入ったのは、財政の立て直しを進める5年目のときでした。
破綻からまちを支えてきた先輩職員は疲弊しており、住民から声があがってきても対応することができない閉塞感が蔓延していました。
地域に必要だと思ったことを進められない、住民からの声にも耳を傾けられない、削減のみの行政運営を強いられるということは、市職員として最も苦しいことです。
先輩が、同期が、後輩が。
退職が後を絶ちませんでした。
地域にも、市役所にも、
「何もできない」というあきらめ感がありましたが、ふるさと納税が変えてくれました。
夕張市を応援したいというメッセージとともに、全国からふるさと納税が集まるようになりました。
夕張市の出身者や、親族が夕張に住んでいた方から、
「返礼品もいらないから、子どもたちのために」と。
もちろん、返礼品をお送りして夕張市の魅力をもっと知ってほしい気持ちもありますが、まちの変化に期待する想いを込めた、重みのある寄附金をいただいています。
こうしたふるさと納税を活用することで、今まで取り組むことが難しかった「子育て・教育・人材育成」などといった事業に取り組めるようになりました。
そのなかで、子どもたちのチャレンジを応援するプロジェクト「夕張高校魅力化プロジェクト」のクラウドファンディングには、2,300万円を超える応援が集まりました。
ある生徒は、全国からの応援を背に、
「このまま閉まっていくまちという印象があったけれど、まちに希望が持てるようになった。自分たちのために、たくさんの取り組みが始まり、チャレンジできるようになった。夕張はどんどん良くなっていくと思う。そんな明るい将来で自分も帰ってきて貢献したい!」と言ってくれました。
これからも、夕張市は全国の応援を胸に、
RE START! Challenge More!
まちの変化でふるさと納税に応えてきたいです。
企画課 佐近(さこん)
平成27年度からふるさと納税を担当しています。ふるさと納税を活用させていただき、夕張の地域活性化にチャレンジしています!