アマミノクロウサギを守りながら農作物被害を防ぎたい
カテゴリー:動物
寄付金額 2,083,277円
目標金額:1,350,000円
- 達成率
- 154.3%
- 支援人数
- 158人
- 終了まで
- 受付終了
鹿児島県徳之島町(かごしまけん とくのしまちょう)
寄付募集期間:2019年11月1日~2020年1月31日(92日間)
鹿児島県徳之島町
2020年夏、世界自然遺産登録を目指す徳之島には、徳之島と奄美大島だけに生息するアマミノクロウサギが生息しています。
徳之島に暮らすアマミノクロウサギの生息数は、200頭前後となっており、国の特別天然記念物に指定され、環境省レッドリスト絶滅危惧種IB類にも指定されていることから、世界自然遺産候補地である徳之島のシンボルとなっています。
今回行うアマミノクロウサギとトモダチプロジェクトでは、そのシンボルであるアマミノクロウサギの保護活動を展開しながら、私達人間の永遠の課題でもある人と自然・野生動物との共存を目指します。
新たな問題の解決へ
世界的に希少なアマミノクロウサギ
世界でも徳之島と奄美大島にしか生息しないアマミノクロウサギは、古くから姿を変えることなく生きている原始的なウサギです。徳之島での生息数は200頭と推定され、特別天然記念物・種の保存法対象種にも指定されています。
アマミノクロウサギの寿命は約15年。大きいものになると体長50㎝、体重3,000g程度まで成長します。開けた場所で排泄する習性があり、道路上でフンを見かけることが多々あります。アマミノクロウサギの1回の排泄時間は10分~30分かかることから、外敵(特にハブ)に襲われにくい開けた場所を選択していると考えられています。
(徳之島町北部のアマミノクロウサギが多く生息する林道に自動車専用ゲートを設置しました。)
徳之島町では全国の皆様から頂いたご寄附を活用させて頂き、アマミノクロウサギ保護事業に力を入れております。写真はアマミノクロウサギが多く生息する地域への自動車専用ゲートとなりす。輪禍事故(自動車に引かれて命を落とす。)を防ぐために、新たなルールづくりも行っております。少しずつですがアマミノクロウサギの個体数も増えてきていると考えられ、今まで姿を現さなかった地域でもアマミノクロウサギの目撃や、フンが確認されています。
(たんかん農園に姿を見せるようになったアマミノクロウサギ)
アマミノクロウサギが増えることは、島民として本当にうれしいことですが、個体数の増加により新たな問題も発生するようになりました。山間部で農業をされている農地にもアマミノクロウサギが姿を見せるようになり、サトウキビや果物(たんかん)をかじる問題が発生しています。特に果物(たんかん)の木はかじられると木が弱くなり、枯れてしまう場合も多く、果物(たんかん)農家にとっては深刻な問題となっています。
同じ島に住む者同士が仲良く暮らせる環境を目指して、共存できる環境づくりを行って参ります。
トモダチとして共に暮らす。
作物被害を出さない環境の整備
(アマミノクロウサギにかじられたたんかんの木)
奄美群島国立公園第2種特別地域の三名田山裾野に広がる徳之島町母間(ぼま)地区の農園。
農園ではサトウキビやジャガイモなど様々な作物が植えられており、中でもたんかんやポンカンなどの柑橘類は非常に糖度の高い品物が作られることから、母間産のたんかん・ポンカンはお世話になった方への贈り物や大事な人へのお土産としてとても人気な商品です。
近年、徳之島町母間地区のたんかん農家が非常に困ってしまう出来事が起こりました。
それは、徳之島と奄美大島だけに暮らす国の特別天然記念物アマミノクロウサギがたんかんの幼木の表皮をかじってしまい、幼木を枯死させてしまったことです。
たんかんの木は苗木から育て、結実するまでに5年程度かかり、農家にとっては手塩にかけて育てた数年間の努力が全て台無しになってしまいます。
本取組みでは、アマミノクロウサギとたんかん農家に発生している軋轢の解消に向け、いただいた寄附金を活用し、たんかんの幼木500本の周りに防護用の網を張ることで、生きものと共存した農業を支援します。
このほか、アマミノクロウサギの輪禍事故防止に向けて、事故防止啓発ポスターや横断幕を製作することでアマミノクロウサギの生息数増加を目指します。
■安心して収穫を待ってもらいたい
収穫前の今冬に事業を行います
【寄附金の使い道】
・ロードキル防止啓発横断幕製作費:20万
・ロードキル防止啓発チラシ・ポスター:15万
・希少種啓発事業:50万
・たんかん木保護柵製作費:50万
※目標金額に達しなかった場合、徳之島町ふるさと思いやり基金(※)に積み立てし、本プロジェクトへ活用させていただきます。また、目標金額以上の寄附を頂いた場合、本プロジェクトの主旨に関する事業に活用させていただきます。
※ふるさと思いやり基金:徳之島町ふるさと納税活用事業に使われる基金
【事業実施のスケジュール】
・2019年11月:交通事故防止ポスター・チラシ、横断幕の設置
・2019年11月:たんかん木保護柵の設置
・2019年12月:交通事故防止マグネット・ステッカーの配布
・2020年2月:たんかん木保護柵の設置(集落の子ども達と一緒に行う。)
誰もが幸せに暮らせる島へ
アマミノクロウサギと共に暮らす。
(徳之島の特産品「たんかん」:毎年2月~3月頃に収穫され上品な甘さで人気の果物です。)
島民みんながアマミノクロウサギの数が増えることを喜べる島であってほしいと思います。
そのためには、これまで行ってきた自然保護の活動を行うだけではなく、子ども達がアマミノクロウサギの存在を身近に感じるような取組みや島民同士の会話でアマミノクロウサギが話題となるような仕掛けが必要だと考えます。
農家さんにおいても、アマミノクロウサギ=作物をかじる動物とマイナスイメージを植えつけることがないよう共存を目指したいと思います。
最終的には、アマミノクロウサギも増えるとともに、アマミノクロウサギの暮らす島で生産された農産物として高付加価値を付与する活動を展開したいと考えています。
事業に携わる方の思い
徳之島町 町長 高岡 秀規(たかおか ひでき)
■誰もが幸せに暮らせる島へ
~2020年世界自然遺産へ~
アマミノクロウサギをはじめとする希少な動植物が暮らす徳之島の森は、シイノキの仲間であるスダジイの群落が発達しています。
春になるとスダジイ群落は黄色い花を咲かせ、その花の匂いに虫たちが引き寄せられ、虫たちを食べに野鳥が集まり森は活気付きます。
多くの実がなり始める秋には、森に棲む生きものたちにとっては貴重な食料となるシイの実が溢れ、このシイの実を食べて栄養を蓄えた哺乳類たちは繁殖期を迎えます。
世界自然遺産推薦地の森は、徳之島に棲む希少な生きものたちの暮らしを支えています。
~誰もが幸せに暮らせる島へ~
この島で暮らす者として、誰もが幸せに暮らせる島を目指し、貴重な動植物を守りながら、島民の生活も守っていかなくてはいけない。誰かが犠牲になるのではなく、共に幸せに暮らせる環境は必ずあると信じ、今回のGCF(ガバメントクラウドファンディング)事業で証明していきたい。
徳之島で当たり前に存在している美しい自然や生きもの達に目を向けることで、その価値を見出し島民自らが自然保護活動を続けていく環境整備を行うものです。
『かけがえのない自然を後世に』
この時代に生まれた私たちの責務だと考えています。
たんかん生産農家 重野さん
■農家もアマミノクロウサギも笑顔に
父から受け継いだタンカン農園。
これまでアマミノクロウサギがたんかん木をかじることはありませんでした。
手塩にかけて育てたたんかん木が日に日に枯れていく姿を見るのは非常につらいものです。
これまで動物除けのセンサーライトや自作の網を設置しましたが、効果を十分に得られる物はありませんでした。
正直な気持ちを言うと、農園のたんかんの木がかじられてしまうと本当に悲しい気持ちになります。
アマミノクロウサギは徳之島のシンボルでもあることから、なんとか共存をしたいと思っています。
今回の取組みで解決策を見出し、アマミノクロウサギの保全と農業活動の両立を図り、世界自然遺産の島でこれまでと同じようにおいしいたんかんを作っていきたいです。
同じ島に暮らすトモダチです
徳之島町担当者からのメッセージ
同じ島に暮らす者同士、これまでも、これからもずっと一緒に暮らしていきたい。誰かが犠牲になるのではなく、問題解決を目指していきたい。私たちの取組みにご協力下さい!
果物(たんかん)農家さんからのお礼
【5千円以上のご寄附を頂いた皆様へ】
徳之島町ふるさと納税(愛称:アマミノクロウサギふるさと納税)オリジナルピンバッジをお贈りさせて頂きます。
【1万円以上のご寄附を頂いた皆様へ】
オリジナルピンバッジ+島のたんかん農家さんからのお礼(2020年2月~3月頃)をお贈りさせて頂きます。
徳之島で収穫される「たんかん」は上品な甘さで人気の柑橘果物です。
特に徳之島の気候はたんかん栽培に適していて、甘みの強い美味しいたんかんが2月~3月頃に収穫されます。
今回のGCF事業のお礼の品としてアマミノクロウサギが姿を見せるたんかん農家さんのたんかんを中心にお贈りさせて頂きます。
(※天候不良等により加工品(たんかんジュース)等になる場合もございます。ご了承ください。)
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2020年02月13日 09:43
「GCFアマミノクロウサギとトモダチプロジェクト」の受付期間終了について
この度は鹿児島県徳之島町GCF「アマミノクロウサギとトモダチプロジェクト」にあたたかい応援を頂き、誠にありがとうございました。
今回のGCF事業は、おかげさまで1月末日をもって受付を終了させて頂き、目標金額1,350,000円に対して、寄附金額2,083,277円(支援者数158人)のご寄附を頂きました。
これだけ多くの皆様に応援頂いた事に、担当者一同感謝の気持ちでいっぱいですが、我々以上に島のたんかん農家の皆さんが驚かれ、感動されておりました。
正直、自分達が大切に植えたたんかんの木をかじられる被害が相次ぎ、「アマミノクロウサギ」を好きになれなかった農家さんたちが、全国の皆様からの応援メッセージを読み、「共生(トモダチ)」の道を目指し始めたことが、今回のGCF事業の最大の効果ではなかったかと考えております。
今後も、私達島に住む者同士が力を合わせ、誰もが“トモダチ”として暮らしていける環境づくりに全力で取り組んで行きたいと思います。
たくさんの応援を頂き、誠にありがとうございました。
皆様からの応援で、島に新たな希望と目標が確実に生まれたことをご報告させて頂きます。
おぼらだれん。(ありがとうございました。)
※「徳之島産たんかん」を返礼品でお申し込み頂いた皆様へ随時発送しております。「アマミノクロウサギたちが思わずかじりたくなるような美味しさ」の徳之島産たんかんをぜひお楽しみください。
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2019年12月11日 16:30
目標金額を達成致しました!たくさんのあたたかい応援をおぼらだれん(ありがとうございます)。
鹿児島県徳之島町GCF事業「アマミノクロウサギとトモダチプロジェクト」は、11月1日より全国の皆様からの応援を募集しておりましたが、昨日、目標としていた目標金額を達成することが出来ました。
全国各地からあたたかいコメントと応援を頂き、本当に本当にありがとうございました。
ふるさと納税担当者一同、こんなにも多くの皆様からあたたかい応援を頂いた事に驚きと、感謝の気持ちでいっぱいです。
さっそく、自然保護担当者と協議し、まずは島のたんかん農家さんに嬉しいご報告と、今後の事業についてより詳しく話し合いをさせて頂く予定です。
島の農家さんもアマミノクロウサギたちも、同じ島に住む者同士が“トモダチ”として仲良く暮らしていける環境を目指して、これからも事業をどんどんと進めて行きたいと思います。
たくさんのあたたかい想いを頂き、誠にありがとうございました。
おぼらだれん。(ありがとうございました。)
※事業内容については「徳之島町ふるさと納税facebook」にて、随時ご報告をさせて頂いたおります。宜しかったらご覧下さい。もっと見るまだコメントはありません
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2019年11月12日 16:07
プロジェクト始動です!
鹿児島県徳之島町GCF「アマミノクロウサギとトモダチプロジェクト」にあたたかい応援を頂き誠にありがとうございます。
このプロジェクトでは、アマミノクロウサギによる農作物への被害を無くす計画を予定しております。
今回、徳之島の山間部にあるたんかん畑に、違った素材と高さの柵を設置させて頂きました。
この畑にはアマミノクロウサギ達のふんが見られ、暗視カメラにもたびたび畑にやってくる姿が映っています。
今後の農家さんなどの負担も考え、安価な素材で最大限の効果が出るよう、異なる素材と高さの柵を設置し、アマミノクロウサギ達の反応を見ながら、本格設置をさせて頂きたいと考えております。
農家さんの話によると、アマミノクロウサギ達は年中たんかんの木をかじるのではなく、たんかん実が大きくなる時期に、たんかんの木をかじるそうで、幼木をかじられてしまうと、木が弱り、最悪は枯れてしまうので農家さんも困っていると話されていました。
島に住むすべての生き物と人間、自然が仲良くトモダチのように暮らせる島を目指して、これからも皆様の応援を宜しくお願い致します。
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2019年11月05日 12:42
同じ島に暮らす仲間を守りたい。
みなさん、きゅ~うがめら(こんにちは)!
鹿児島県徳之島町です。
徳之島町では世界で徳之島と奄美大島にしか生息していない「アマミノクロウサギ」の保護事業に力を入れております。
今回のGCF事業では、クロウサギ達によって農作物の被害が発生し、島の農家さんを困らせていることから、同じ島に暮らすもの同士が仲良く暮らせる環境づくりを行いたいと考えております。
同じ島に暮らすもの同士、誰もが輝ける島を目指して!
全国の皆様からの応援も頂きながら、農家さんもクロウサギ達も笑顔で暮らせる島づくりを行います。
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鹿児島県徳之島町
徳之島町は、鹿児島から南南西約490キロ、奄美群島のほぼ中心に浮かぶ徳之島の東部に位置し、人口およそ1万人が暮らす自然豊かな町です。手付かずの大自然や透き通るコバルトブルーの海が広がる徳之島は、2020年世界自然遺産推薦地として世界から注目を浴びています。
また、アマミノクロウサギをはじめとする多くの固有種や種の多様性に富むサンゴ礁、地域特有の伝統芸能や闘牛大会などの歴史・文化が今なお色濃く残っており、都会の暮らしとは違ったスローライフが魅力の町です。
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