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世界農業遺産・国指定文化財(名勝)「白米千枚田」を後世に遺したい!

カテゴリー:食・農林水産業・商工業 

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寄付金額 10,923,000

36.4%

目標金額:30,000,000

達成率
36.4%
支援人数
355
終了まで
受付終了

石川県輪島市(いしかわけん わじまし)

寄付募集期間:2019年8月30日~2020年3月31日(215日間)

石川県輪島市

プロジェクトオーナー

昔は日本中にあった棚田ですが、今日(こんにち)これほど小さな田んぼが集積(1004枚)している稀有な棚田が白米千枚田(しろよねせんまいだ)です。この棚田は、先人が限られた土地を活かした米づくりへの執念と労苦を偲ばせてくれる日本農業の聖地です。また、棚田が日本海へと続く美しい景観は地元の誇りであり、能登を代表する観光資源となっております。

白米千枚田は、田んぼが小さいが故に機械化できず、大変な労苦と手間ひま掛かる耕作によって守られてきましたが、田んぼを日々耕作管理している田守(たもり)の組織・白米千枚田愛耕会のメンバーも高齢化が進み、一年一年耕作が厳しくなりつつある深刻な問題を抱えています。輪島市ではこの難題を解決するために、まず、遠くにある農機具庫と、作業の疲れを癒せる休憩施設を整備します。

美しい日本の原風景を後世に遺したい!

世界農業遺産・国指定文化財(名勝)「白米千枚田」

白米千枚田(しろよねせんまいだ)は輪島市東部の白米町にある棚田で、高低差約50mの傾斜地に小区画の水田が1,004枚集積しています。

千枚田は「日本の原風景」と呼ばれ、2001年(平成13年)に国指定名勝に指定、2011年(平成23年)には日本初の世界農業遺産に認定された「能登の里山里海」のシンボル的な存在として、年々注目されています。

幻想的なイルミネーションイベント「あぜのきらめき」

白米千枚田では、稲刈り終了後から翌年の田植えまでの稲作をしない期間を活用し、10月中旬から翌年の3月上旬までの約5カ月間にわたり、「あぜのきらめき」というイルミネーションイベントを実施しています。

棚田のあぜに2万5千個の小型ソーラーパネルを搭載したLED(通称:ペットボタル)を設置し、昼間の太陽光エネルギーで充電し、日没とともにLEDが約4時間発光します。

イルミネーションの色は、ピンク、ゴールド、青、緑の4色で、約15分ごとに切り替わります。夜の棚田を彩るイルミネーションはとても幻想的で、多くの観光客の方が訪れています。

幻想的なイルミネーションイベント「あぜのきらめき」

大規模な地すべりから再開拓された「白米千枚田」

農機具を保管する場所の確保も困難

昭和30年代の千枚田


千枚田での稲作の起源は不明ですが、記録上確認できるのは17世紀以降になります。貞享(じょうきょう)元年(1684年)に大規模な地すべりが発生し、水田の大半が失われました。その後荒れ地のままで放置されていましたが、明治期に入り徐々に再開拓され、現在の形状に近づいていったと伝えられています。

千枚田は高低差約50mの傾斜地に小区画の田んぼが集積しているため、農業機械が進歩した今日でさえ作業の大半は手作業により行われています。また、耕作に欠かせない農機具を保管する場所も千枚田から約3kmも離れた場所にあることも、日々耕作管理している田守(たもり)の白米千枚田愛耕会のメンバーの大きな負担になってます。

みんなで守る「白米千枚田オーナー制度」

そこで、2007年(平成19年)に、個人または企業の方に会員になってもらい、耕作作業のお手伝いなどの支援を受ける「白米千枚田オーナー制度」を創設し、白米千枚田愛耕会のメンバーともに千枚田での耕作を維持してきました。

しかし、白米千枚田愛耕会のメンバー自身も高齢化が進み、一年一年耕作を続けることが厳しくなる中、このままでは白米千枚田での耕作維持が危ぶまれる深刻な状況になりつつあります。

農業用機械の高性能化や大規模農家への集積化など、農業の在り方も時代の流れとともに変化する中で、古来からの日本の原風景を後世に遺すことが、現代を生きる我々の使命ではないでしょうか?

千枚田オーナー制度により耕作されている田

高低差約50mの耕作の負担を軽減させたい

農機具庫と作業の疲れを癒せる休憩施設を整備

完成イメージ

白米千枚田は、1枚1枚の田んぼが面積が小さいうえに、高低差約50mの傾斜地で耕作しているため、農業用機械での作業が出来ず、作業の大半は手作業により行われているため、大変な労苦と手間ひま掛かります。また、耕作に欠かせない農機具を保管する場所も千枚田から約3kmも離れた場所にあることも、耕作を困難にしております。輪島市ではこの難題を解決するために、作業の疲れを癒せる休憩施設を併設した農機具庫を整備します。

プロジェクト実施概要(予定)

【事業実施のスケジュール】
・令和元年10月:設計
・令和元年11月:工事着手
・令和2年3月:施設完成

※目標金額に達しなかった場合は、市の税金(一般財源)で不足分を補填します。

美しい千枚田を未来につなげるために私たちができること

現在の白米千枚田は、田植えや稲刈りなどの作業を手伝ってくださるボランティアの方々、耕作放棄の田を借りてオーナー田として耕作してくださるオーナー会員の皆様、千枚田を維持するために、一丸となって頑張ってくださる白米千枚田愛耕会などの多くの方々の善意によって支えられ耕作が続けられています。言い換えれば、千枚田を存続させるということは善意を繋いでいくといくことになります。

事業に携わる方の思い

輪島市 産業部観光課 上濱真紀子さん

■棚田「白米千枚田」への思い

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昨年、観光課へ20年ぶりに配属され、20年ぶりに白米千枚田と向き合いました。
当時は、地元とボランティアの協力のみでどうにかこうにか耕作活動を行っていました。米作りの大変さを心と体で感じ、毎日当たり前のように口に入るお米のありがたさをその時はまだ若かった私でも感じたのを覚えています。
42歳になった私は、再び千枚田の担当者として戻ってきました。市の担当者はこの間何人も変わったのに、迎えてくれた地元耕作者の方は、シワと白髪が増えた懐かしい顔ぶれでした。
「あら、あんた久しぶりやねぇ。すっかりいい母ちゃんになってしもうてー」と、とても素敵な笑顔でした。
「この方もあれから20歳、年を重ねているのに・・」と再会の握手をしながら思いました。
千枚田は当時より、役所との関わりが多くなったし、制度も変わったなぁーというのが第一印象でした。
それもそのはずです。地元白米町の耕作者はたった1人になり、平成19年から始めたオーナー制度の田んぼを管理してくれている「白米千枚田愛耕会」の方々もほぼ70歳を越え。広がるのは機械の入らないほぼ手作業の小さな田んぼが1,004枚。
私は思い出しました。20年前に感じたお米のありがたさ。そして、今の千枚田の景色の美しさ。どれをとっても千枚田と関わってくれた全ての人たちへの感謝の気持ちしかありません。千枚田は多くの方によって守られていることを。
このお米と景色をこれから先も残し伝え続けていくために、私たちにできることがあるならば、地元耕作者・愛耕会、そして関わって下さる全ての方々へ感謝の気持ちを持ち、一人でも多くの方に白米千枚田を知ってもらい、訪れていただく。または関わっていただけるようPRすること。1年でも長く千枚田の良い状態が続いていくよう支援していくこと。これが私たちの仕事であり使命であると今は強く感じています。
その一つとして、この度のオーナー制度支援施設の整備を行いたく、皆様の暖かいご支援をお願いいたします。
この白米千枚田を築き上げてきた先人への感謝と、未来に残し伝えていくために。

白米千枚田愛耕会代表 堂前助之新さん

■白米千枚田、愛して耕し14年

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オーナーと共に絶景での米作り楽しいです。

新規加入者もいますが、メンバー自身も高齢化が進み作業もきついです。

しかし先人達の営みを思い、米作りは続けていきます。

そのためにもエリア内に農機具保管庫と、休憩施設があれば効率よく作業ができるので、早急に設置できればと思っています。

日本の原風景、昔ながらの米作りで日本農業の聖地として、頑張っていますので皆さまのご支援お願いします。

寄附者の皆様へ

輪島市からのメッセージ

輪島市はこの美しい棚田を後世へ遺すため、皆様のご協力によって、世界農業遺産・国指定文化財(名勝)「白米千枚田」の保全を目指します。宜しくお願いいたします。

お礼の品一覧

現在進捗情報はありません。

石川県輪島市

能登半島の北西にある輪島市は、豊かな緑と海に囲まれた人口約3万人の町です。中世に曹洞宗の本山「總持寺」が開かれ、北前船の時代には「親の湊」と呼ばれ海上交通の要衝として栄えるとともに、江戸中期以降は漆器業(輪島塗)が盛んになりました。
現在、「漆の里」「禅の里」「平家の里」の3つの里構想を前面に、町の魅力を発信しています。