【第2弾】続…飼い主のいない猫も幸せに暮らせるまちへ！！

飼い主がいない猫も安心して暮らせるまちにしたい

鳥取市が抱く思い･･･　〜必死に生きる猫たち〜

平成２４年の「動物の愛護及び管理に関する法律」の改正により、『飼い主の終生飼養』『飼い主からの安易な引き取り依頼の拒否』『駆除目的とした飼い主のいない猫の引き取りを原則認めない』などの方針転換が行われました。この法改正を背景にして、本市における猫の引き取り頭数は、平成２６年度以前の年間３００～４００頭程度から令和５年度には４８頭となり、ピーク時の４００頭と比較すると８８％減少しています。また、保健所で収容した猫のうち元気な猫は譲渡を行っており、その結果、飼い主のいない猫の殺処分数は大幅に減り、人間の都合で命が奪われる猫はほとんどいなくなりました。その反面、無秩序な繁殖により飼い主のいない猫が増え、「家の軒下で子猫を産んで困っている」といった相談や、家の柱や壁、車のタイヤなどでの爪とぎ、糞尿、ごみ漁り、発情期の鳴き声による苦情が増え、困っている地域が増えています。トラブルの原因とされてしまう猫たちが増える背景には、「可愛い」「可愛そう」といった感情のみで行う人間の無責任な餌やりなどが招いている結果です。猫たちは只々必死に生きているだけなのです。

解決の糸口は不幸な命を減らすこと！

猫は繁殖力が強く1回の出産で４～８頭の子を産み、1年に２～４回出産するため、１年後には２０頭、２年後には８０頭、３年後には２，０００頭と、どんどん増えてしまいます。飼い主のいない猫が増えていくと糞尿被害等に困る人も増えていき、生活環境も悪化してしまいます。殺処分を行わずに猫によるトラブルや不幸な命を減らしていくためには、飼い主のいない猫の過剰な繁殖を抑えることが不可欠です。

飼い主のいない猫の不妊・去勢手術を支援します！！

飼い主のいない猫を増やさないためのTNR活動

ＴＮＲ活動とはＴ：Ｔｒａｐ（捕獲）、Ｎ：Ｎｅｕｔｅｒ（不妊去勢手術する）、Ｒ：Ｒｅｔｕｒｎ（元の場所に放す）を行い、飼い主のいない猫をこれ以上増やすことなく一代限りの命を見守ることです。
鳥取市には「生活環境を守り、不幸な猫を減らしたい」といった思いを持つ方が、ボランティア活動の一環として飼い主のいない猫のＴＮＲ活動に取り組んでおられます。この方々と協働して共通の地域課題を解決し、「人と猫が共生できる社会」を目指します。

飼い主のいない猫の不妊・去勢手術補助金

鳥取市では平成２８年度から飼い主のいない猫の不妊・去勢手術をしていただける市民に対し、手術費用の一部を補助しており、令和６年７月末までに１，００５頭（オス３５９頭、メス６４６頭）、９，４０８，０００円を不妊・去勢手術に役立てていただきました。
補助は１頭につき手術費の１０割で、上限オス１０，０００円、メス１５，０００円。　※令和６年度から補助額を増額

【補助対象者】
　・鳥取市内に住所を有し、市内の飼い主のいない猫を捕獲できる人
　・手術済みの目印として、猫の耳先の一部切除を行うことに賛同する人
　・手術を行う動物病院に、自ら猫を持ち込むことができる人

猫の命を守れる地域を目指して

鳥取市では令和３年度から「地域猫活動等支援事業」を行っています。地域猫とは、地域住民により適切に管理された飼い主のいない猫のことであり、この地域猫に不妊・去勢手術を行い、地域の皆様のご協力のもと、トイレの設置や餌やり、後片付けをしながら、飼い主のいない猫を一代限りとし、不幸な猫を今以上に増やさない取り組みです。
令和６年７月末現在１９地区２２０頭の不妊・去勢手術を行いました。引き続き、地域猫活動等支援事業に取り組んでいきます。

寄付金の使い道

皆様から寄せられた寄付金は、目標金額に達しない場合においても、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術の補助金及び地域猫活動等支援事業に活用させていただきます。また、目標金額以上の寄付をいただいた場合は、保健所で収容している動物の日々の飼養管理等動物愛護事業に活用させていただきます。

☆彡　支援をいただきました皆様には、鳥取市でイラストレーターとしてご活躍されています「猫魅（ねこみ）みあ」さんがデザインしたイラスト入りのお礼状を発送させていただきます。とても可愛いデザインとなっていますので、お楽しみに(^_-)-☆　☆彡

※これはイメージであって実際とは異なります。

鳥取市長からメッセージ

昨年度は、１，４１５，０００円もの温かいご寄付をいただき、感謝申し上げます。
鳥取市では、飼い主のいない猫による糞尿被害などの相談・苦情を解決するため、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術補助金と地域猫活動等支援事業の両輪により地域課題の解決に取り組んでいます。
しかし、依然として過酷な環境に産まれてくる猫たちが跡を絶ちません。
この取り組みを進め、人と猫が幸せに暮らすことができる調和の取れた共生社会を実現させるため、皆様の温かいご支援をいただきますようお願いします。

令和６年９月６日

鳥取市長　深　澤　義　彦