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猫たちを救うために! 三豊市愛され猫育成プロジェクト2023

カテゴリー:動物 

main_img 達成

寄付金額 1,042,000

104.2%

目標金額:1,000,000

達成率
104.2%
支援人数
43
終了まで
受付終了

香川県三豊市(かがわけん みとよし)

寄付募集期間:2023年8月10日~2023年10月10日(62日間)

香川県三豊市

プロジェクトオーナー

野良猫が無秩序に増えることにより起こってしまう、猫の殺処分や犯罪である猫の遺棄、住民間のトラブルを未然に防ぎたい!そして何より、目の前の猫が幸せに暮らしていけるようにしたい!そのような思いで、三豊市では、2022年度から「愛され猫育成プロジェクト」を実施しています。

このプロジェクトでは、野良猫を排除するのではなく、人と同じ命あるものとしてとらえ、適切に管理することで、これ以上数を増やさず、一代限りの命を全うさせることを目指しています。
これからも実践的な幅広い知識をもつボランティアさんと、多くの犬猫に関する相談を受け、獣医師としての専門的知識をもつ保健所職員さんと協力してプロジェクトを進めます!

2022年度のクラウドファンディング(9月1日~10月11日)では、皆様からの多大なご支援により目標額を達成することができ、2023年1月から「野良猫等のTNR活動費等補助事業」を開始することができました。改めて心よりお礼申し上げます。
補助事業では、令和5年1月~6月末時点において、80匹の不妊去勢手術ができました。

これからも「子猫をうむ⇒増える⇒猫のトラブルが発生」の繰り返しを防ぐためにもプロジェクト・補助事業を継続していくことが必要です。
引き続き、温かいご支援をお願いいたします。

飼い主がいない猫たちをめぐるトラブル

三豊市では、「子猫が産まれたのでどうにかならないか。糞尿被害で困っている。猫にエサをあげている人がいるので注意してほしい」などの多くの相談があり、過酷な状況で生きる猫の周りで地域のトラブルが発生しています。三豊市だけでなく、保健所、保護猫ボランティアの元にも多くの相談が寄せられています。

無責任なえさやり

「野良猫がかわいそう」と思い、えさをあげる行為は、目の前にいる猫の命を救いたいという、優しい想いからだと思います。しかし、その動物の未来を考える必要があります。えさを与え続けると、猫が居つき、さらに猫が寄ってきます。不妊去勢手術をしないままにしていると、あっという間に猫が増え、結果的に「かわいそうな猫」を自分の手で増やしてしまうことになります。

野良猫(飼い主がいない猫)として産まれた多くの子猫は、栄養が足りずに餓死したり、カラスにつつかれたりして、大人になれずに死んでしまいます。運よく大人になっても、病気や事故で長生きできない猫が多いのです。

捨てられ続ける猫たち

動物を捨てることは犯罪です。しかし、人目を盗んでは猫が捨てられています。捨てられた猫は、運が良ければ、新しい飼い主と巡り合えたり、保健所に収容・譲渡されたりします。しかし、山奥に捨てられたり、海や川に投げ捨てられたり、とても悲惨な目にあっている猫達がいます。

また、子猫を捨てるために親猫から子猫を奪ってしまうと、またすぐに次の妊娠をする可能性があるため、繁殖サイクルが短くなり、出産回数が増えます。人間の勝手で子猫を奪うことが、逆に猫を増やす結果となっているのです。

手術を受けさせる余裕がない・・・

不妊去勢手術をしない限り、少なくとも年に1~2回、4~5匹の子猫を産み続けます。不妊去勢手術をすれば、無秩序に猫が増えることはありません。

しかし、「野良猫にまで高額な不妊去勢手術を受けさせる余裕はない」といった声があり、手術費用が、多くの人にとって手術を受けさせることができない大きな理由になっています。(病院により異なりますが、手術代はオス猫で最低1万円、メス猫で最低1万5千円~2万円が相場)

増えてしまった猫を1度に手術するには、費用が高額になります。頭数が少ないうちに手術をすることで数を抑え、病気の蔓延を防ぐことができます。

悲惨な環境で飼われる猫たち

飼い主がいるところにおいても、不妊去勢手術をしなかったこと・飼育を放棄したことで、猫が増え、適切な世話がされずに糞尿が放置され、病気が蔓延し、不衛生な環境で過ごしている猫達がいます。そのような猫達を救いたいと考えている人がいても、個人の力では限界があります。

力を合わせて「愛され猫」へ

ボランティアさん・保健所の尽力

香川県内には、個人やチームでTNR活動を行っているボランティアさんがいます。TNR活動だけでなく、迷子の猫や犬の飼い主を探す活動、保健所から譲渡を受けた犬や猫に必要なケアや治療を受けさせ、譲渡会の開催もされています。また、猫の保護施設を運営し、新しい飼い主さんへとつなぐ活動をされている方など、様々な形で日々動物たちの命を救ってくださっている方々がいます。

保健所職員の方も日々、猫の相談、現場確認に奔走されています。保健所ときくと「殺処分」をイメージされる方も多いですが、近年では、さぬき動物愛護センター、ボランティアの方々と協力して多くの猫を譲渡につなげており、殺処分を最小限に減らす取組みがなされています。

なお、保健所では動物愛護管理法第35条又は36条を根拠に猫を引き取りますが、これはあくまで緊急避難としての引取りです。

※令和3年度の猫の処分数(全国)
※令和3年度の猫の処分数(香川県)

保健所が引取りできない猫の問題を解決したい

保健所が引取りできない猫に不妊去勢手術を行わなければ、「子猫をうむ、増える、猫のトラブルが発生する」の繰り返しになります。

市では、クラウドファンディングを行うことで、個人の力だけでは限界がある「不妊去勢手術代」について費用面でサポートし、多くの方に手術等のご協力をいただくことで、猫に対する問題解決を図りたいと考えております。

保健所、ボランティアさん、地域の方々と力を合わせて「三豊市野良猫等のTNR活動費等補助事業」を推進します。

地域で猫を見守る活動の普及へ

写真

「手術をして終わり」では人間の身勝手に猫が巻き込まれただけになってしまいます。本当の意味で猫も人も幸せに暮らしていけるまちを目指します。

そのために、地域猫活動(※)の周知、「不妊去勢手術を終えた猫(耳先をV字にカット)」の存在、それらの猫に対する餌やトイレの管理の重要性など、ボランティアさん、保健所と連携しながら市民への啓発に努めます。

※地域猫活動とは、地域住民の合意のもと、地域住民が主体となって野良猫の適切な飼養管理を行う活動です。TNR活動の発展形ともいえます。

三豊市野良猫等のTNR活動費等補助事業

TNR活動とは、「野良猫を捕まえる(T:Trapトラップ)⇒不妊去勢手術をする(N:Neuterニューター)⇒元居た場所に戻す(R:Returnリターン)」の頭文字をとった活動です。TNR活動は、望まれない出産をなくすことで、不幸となる猫が増えないために最も有効な手段です。手術済の証として、耳先をV字にカット(さくらの花びら型)します。

このような活動を支援するためにも三豊市野良猫等のTNR活動費等補助事業を続けていく必要があります。具体的な補助事業の内容は次のとおりです。

【事業内容】

1.対象となる猫 ※三豊市内
・野良猫(飼い主のいない猫)
・多頭飼育崩壊現場の猫

2.対象となる経費
①野良猫の不妊去勢手術費用の補助(メス:上限16,500円、オス:上限11,000円)
②多頭飼育崩壊現場における猫の不妊去勢手術費の補助(上記補助額と同じ)
③不妊去勢手術の対象となる野良猫の医療費と消耗品費の補助(いずれも上限1万円)

※②の多頭飼育崩壊は、飼い主の責任でもありますが個人の力だけでは限界があります。悪臭等により近所トラブルに発展するおそれや猫にとって劣悪な環境になっている可能性が高いため対象とします。保健所、ボランティアさん、その他関係機関とともに慎重に対応します。

3.対象となる人
三豊市では、本事業を行うにあたり、「個人枠」と「登録団体枠」を設けています。
① 個人枠
・三豊市内に住所を有する方などが対象。
・自身で捕獲器を設置し、病院に猫を連れていくことができる方。
・猫の手術前に市が聞取り、現地確認を行い、事前の調査を経て、支援が必要と判断された場合に5匹まで申請が可能。
② 登録団体枠
・香川県の譲渡ボランティア制度に登録している方が代表者であり、メンバーが2人以上などの要件を満たし、市に登録できた団体が対象。
・猫の年間の申請上限数は設けず、さらに「医療費」と「消耗品費」も補助。

4.その他
  補助対象となる方で、希望者には猫の捕獲器・キャリーの貸出しをします。

【寄附金の使い道】

・「野良猫」及び「飼育放棄猫」の不妊去勢手術費補助金(補助対象手術に要する経費)
・TNR活動中「保護が必要な猫」が発生した場合、治療費(獣医師が必要と判断した治療)や消耗品費に対する補助金

※目標額を達成できなかった場合は、集まった寄附金額の範囲で助成します。
※目標金額以上の寄附をいただいた場合、基金に積み立て、次年度以降も事業を実施する予定です。

プロジェクトをきっかけに

プロジェクト・補助事業の実施は、野良猫のことを知ってもらえる機会になり、人と猫が幸せになれる地域への実現につながると信じています。

令和4年度から補助事業を実施していく中で、「野良猫に餌をあげてしまったがために居着いてしまった。でも補助があると知り、どうにかできるのではないかと考えるようになった。猫に手術を受けさせ、見守っていきたい」と話されていた方がいました。このように手術を検討・実施される方が増えるようにプロジェクト・補助事業を継続していきたいと考えています。

また、市民に対してTNR活動の趣旨や内容、猫の生態について広く周知することで、地域全体で野良猫を温かく見守ることができる社会になること、三豊市を居場所とする猫が「迷惑猫」から脱却し「愛され猫」になることを切に願います。

地域猫活動の効果

地域猫活動が実施されている地域では、糞尿被害や地域トラブルが減少し、不妊去勢手術後の猫に対する管理(えさやりなど)の協力の輪が広まっています。近くに住んでいる子どもたちが、地域猫活動としてのえさやりに参加してくださっているとの声も聞きます。

また、その地域を訪れると耳先にV字のカットがある猫がほとんどであり、不妊去勢手術が進んでいることが目に見えて分かります。

このような「愛され猫」が増えるように本プロジェクトを進めて参ります。

ボランティアさんから寄附者の皆様へ

香川県登録譲渡ボランティア 冨山多美さん

今回、三豊市で初の野良猫のための助成金のおかげで野良猫の不妊去勢手術を進めることができました。本当にありがたかったです。

野良猫は自由でいいという方もおられますが、猛暑や極寒、雨風に耐えながら、エサを求めて必死で生きています。生まれた子猫に至っては、感染症、またはカラスなどに連れ去られるなど、生きる子猫は本当に一握りです。そんな過酷な環境で生きなければいけない野良猫たちを増やさないためにも、また野良猫の苦情を減らすためにもTNRは最も有効な手段です。TNRの結果が出るのは4、5年かかると言われています。継続的なTNRをしていく必要があります。

昨今問題となっている多頭飼育崩壊、こちらは飼い主だけの責任だけでなく、高齢化、社会から孤立、核家族化など様々な要因が絡んでいると考えられます。猫問題はボランティアだけで解決できる問題ではなく、行政、地域の人々の協力があってこそ進めていくことができます。

人と猫が穏やかに暮らせる三豊市を目指して、ボランティアも頑張ります。市民の皆様のご協力をよろしくお願いします。

香川県登録譲渡ボランティア WantoNyan 代表 白川 直子さん

この度の自治体クラウドファンディング『三豊市愛され猫プロジェクト』へ集まったご寄付にて今年1~3月で51匹(4~6月分は手続き完了後)の野良猫ちゃんへの不妊去勢手術を行うことができたそうです。

私自身も三豊市のTNR団体ボランティアに登録し、プロジェクトの補助金を利用して多頭飼育現場などの猫たち約30匹の不妊去勢手術をおこなうことができました。1匹のメス猫から一年で約20~30匹に増えるといわれていますので、このプロジェクトの手術で、すでに100匹以上の猫が増えるのを防げたことになります。寄附にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

データによると、2020~2021年猫の殺処分数243匹(香川県)減少方向にはなっていますが、まだまだ多くの罪のない命が人間の都合により絶たれています。私は譲渡ボランティアとして保健所収容の猫たちを受け入れ、これまでに約600匹を里親さんに譲渡してきましたが、コロナ禍や経済不安などからか譲渡数も減っていること、譲渡に繋げる数を上回る収容数にボランティアが限界を迎えているのが現状です。根本的な問題解決には保健所に収容されるのを減らす(なくす)こと、それにはまず不妊去勢手術をすることが絶対必要なのです。身勝手な人の都合により、外で生きざるを得なくなってしまった命。その猫生が少しでも幸せであってほしい。そして、事故や飢え、殺処分など、不幸な運命を辿る命がなくなってほしいです。

この度三豊市のTNRプロジェクトは第二段階目となります。三豊市としてやっと動きだしたこのTNRプロジェクトを止めてしまったら、また元通りになってしまいます。TNR活動は続けると必ず成果があります。TNRで5年後10年後三豊市の殺処分をゼロにすることも可能であると私は思っています。

皆さんの力で三豊市の殺処分ゼロを達成したい!行政やボランティアも頑張っておりますが、猫たちの幸せな未来には皆さんからのご協力が必要です!どうか『三豊市愛され猫プロジェクト』へのご協力を引き続きお願いいたします。

【保健所職員から】寄附者のみなさんへ

野良猫問題は、本県のみならず都市部を中心に全国的な課題となっています。猫は昔から野外で生活してきた動物ですが、人間に寄り添いながらも、地域に生息する鳥や魚、虫などを捕食しながら生活し、生息環境に適した数が自然に保たれてきたものです。ところが、「餌をあげないとかわいそう」という思いだけで餌を与え続けるとどうなるでしょうか。栄養価の高いキャットフードをふんだんに与えられ餌に依存してしまった猫たちは、見境なく繁殖し、これまで保たれてきたバランスはすぐに崩れてしまうでしょう。こうして増えすぎた猫は、猫にとって過酷な環境(糞尿の蓄積、病気の蔓延、死亡率の増加、子猫の遺棄など)を生み出すだけではなく、人の住環境をも悪化させ、猫を地域の嫌われ者にしてしまいます。

現在、人間の勝手な都合で「嫌われ猫」になってしまった猫が数多くいます。この猫たちを「愛され猫」に変えていくには、継続的なTNR活動が必要不可欠です。保健所職員としても微力ながら本プロジェクトに参画し、「愛され猫」ばかりの三豊市になることを切に望んでおります。皆様の温かいご支援をお待ちしています。

三豊市からのメッセージ

野良猫の相談があった際、行政として何もサポートできない無力さを感じていました。しかし、令和4年度にクラウドファンディングを実施し、皆様から「この世に生まれた命、無駄なものなんて何一つないと思います。この活動で一匹でも多くの命が救えますように」といった心温まる応援とともに寄附金をいただき、令和5年1月から補助事業を実施することができました。

皆様のご支援により、多くの猫に対する不妊去勢手術が進んでおりますが、まだまだ手術を必要とする地域、救わなければならない猫達がいます。猫に迷惑している人、かわいそうな猫がいて心を痛めている人、野良猫にえさをあげている人、それぞれ想いは異なると思いますが、共通するのは「猫問題を解決したい」ことではないでしょうか。

これからも『愛され猫』が増えるようにボランティアの方、保健所と一丸となって、プロジェクトに取り組みます。ぜひ、皆さまの温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

現在進捗情報はありません。

香川県三豊市

香川県三豊市は平成18年に高瀬・山本・三野・豊中・詫間・仁尾・財田の7つの町が合併して誕生しました。うどん県で有名な香川県の西部に位置し、北に瀬戸内海、南に讃岐山脈に囲まれ、海・山・里山の豊かな環境に恵まれたまちです。

近年、SNSを通じて「天空の鏡」と称され人気となった父母ケ浜(ちちぶがはま)をはじめ、「日本が誇る桜の絶景15選」や「2019年に行くべき52ヵ所」に写真が選定された桜の絶景地「紫雲出山(しうでやま)」など、風光明媚な自然がみられることで有名です。

また「フルーツ王国みとよ」と呼ばれるほど様々な果物が栽培され、豊かな農産品・海産品に恵まれ、季節を感じながら生き生きと暮らしていける環境が自慢です。

私たちは、地域にある資源を大切にし、「三豊はひとつ」の気持ちで人々が協力して未来を創るまちづくりに取り組んでいきます。