災害で傷ついた「奇跡の島・春国岱」、ここにしかない自然を後世に遺し伝えたい!
カテゴリー:災害
寄付金額 101,618,005円
目標金額:100,000,000円
- 達成率
- 101.6%
- 支援人数
- 6,317人
- 終了まで
- 受付終了
北海道根室市(ほっかいどう ねむろし)
寄付募集期間:2017年11月1日~2018年2月28日(120日間)
北海道根室市

広大な自然が広がる北海道。中でも、東端にある「春国岱(しゅんくにたい)」は、根室市街地からほど近いところにありながら、数千年前の手つかずの自然が現存していることから「奇跡の島」とも呼ばれています。恵まれた自然環境により様々な動植物が多数生息しており、特に野鳥は全国で確認されている鳥類の約半数が観測されるなど「野鳥の宝庫」としても知られており、2005年には「風蓮湖・春国岱」がラムサール条約に登録され、国際的にも重要な湿地として位置づけられることとなりました。
しかし、この貴重な自然を守るために整備した自然散策路「ふるさとの道」が、度重なる自然災害により壊滅的な被害を受けて以来、生息する動植物の観測ができず、また、春国岱の魅力を全国に伝えられない状況が続いています。この「奇跡の島・春国岱」を後世に遺し伝え続けるためにも、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
※ふるさとチョイスの根室市ふるさと納税ページにて、同様の使い道を選択された方の寄附も当プロジェクトの集計に加えております。
プロジェクト進捗状況のご報告
new【3/4】「春国岱ふるさとの道」開通式
「春国岱ふるさとの道」が開通しました!
平成30年3月4日(日)に、「春国岱ふるさとの道」の開通式が執り行われ、開通式には自然保護団体、野鳥愛好家やお子様連れの家族など、約70名が参加しました。
開通式では、主催者の挨拶や来賓の方の紹介をはじめ、木道分岐点でテープカットを実施しました。テープカット後は、イベントサポートにより地域の魅力をアピールする活動に取り組む、ねむろトコロジストの会による自然ガイドのもと、復旧したアカエゾマツコース312mの渡り初めを行いました。
本プロジェクトにご支援していただきました皆様におかれましては、ぜひ根室にお越しいただき、生まれ変わった「ふるさとの道」と美しい春国岱の自然を直接ご覧いただけると幸いです。心よりお待ちしております。
【2/16】「春国岱ふるさとの道」完成
「春国岱ふるさとの道」(キタキツネコース 230m・アカエゾマツコース 312m)の工事が完了しました。
キタキツネコースの伐開道はロープコースとなっており、最終地点では、対岸に春国岱の第2砂丘が眺められます。
しばらく閉鎖していたアカエゾマツコースでは、木々に囲まれ、針葉樹林の前まで自然を観察できるようになりました。
「春国岱ふるさとの道」開通式は3月4日に行われます。
開通後は、多くの方々に野鳥観察や自然学習に利用していただくとともに、次世代の子ども達にも「風蓮湖・春国岱」の魅力が伝えられるよう、保護・保全の取組みを推進して参ります。
「春国岱ふるさとの道」完成に向けて、大変温かいお言葉とともに、ご支援いただきましたみなさまに心より感謝とお礼を申し上げます。
全体像
キタキツネコース(伐開道)
アカエゾマツコース
最終地点:第3砂丘についての看板を設置
【12/13~12/27】木道の施工(90m地点以降)
雪が降り厳しい寒さの中、現場は着々と進んでいます。
ダイヤモンドピアは全て打ち込まれ、支柱・桁・梁の取り付けもほぼ完了に向かっています。
床の取り付けは7割程度で、約220m(平成29年12月27日現在)の木道ができあがってきました。
次回の速報をこうご期待!
【11/14~12/8】支柱・桁・梁・床の取り付け開始!
支柱・桁・梁・床の取り付け作業です。工事は順調に進んでおります。
床が設置され約90m(平成29年12月8日現在)の木道ができあがってきました。
【10/7】資材を運搬し、木道(ふるさとの道)の施工を開始!
湿地という環境下、重機は使用せず資材は人力で運搬しています。
これから、木道の施工が本格化していきます。
【9/20~10/17】ロープコースを設置!
【9/8~13】デッキ撤去作業を実施!
壊滅した自然散策路「ふるさとの道」を取り戻す
数千年の歳月により誕生した「奇跡の島」

「春国岱(しゅんくにたい)」は根室湾と風蓮湖を隔てた全長約8km、面積約600haの巨大な砂州で形成された湿地・原生林です。数千年をかけて運ばれた土砂が堆積した島に草木が生え、海岸とは思えないような幻想的な風景を作り上げています。市街地からほど近いところにありながら、このような手つかずの自然が今も残されていることから「奇跡の島」とも呼ばれています。様々な環境がバランスよく配置されている春国岱には、多くの生物や珍しい草木が存在し、特に野鳥は全国で確認されている鳥類の約半数が観測されるなど、「野鳥の宝庫」としても知られています。このため、2005年には、特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に位置付けられ、「風蓮湖・春国岱」が「ラムサール条約」に登録されることとなり、以後、根室市ではこの貴重な自然を守るため、自然散策路「ふるさとの道」を整備し様々な自然環境保全事業を実施してきたほか、自然保護意識の醸成を目的に、大人から子どもまでが学んで楽しめる自然公園として利用してきました。
~四季折々の春国岱の顔~
【春】
森は濃緑の苔と純白のミズバショウで彩られ、やさしい小鳥たちのさえずりが響きます。渡り鳥たちが子育てのために、はるか南からやってくると、花の楽譜に鳥が舞う華麗な季節を迎えます。

【夏】
タンチョウのつがいが優雅な姿を、海岸砂丘ではハマナスの美しい花と香りを、そして森では夏鳥たちのコーラスを思う存分楽しみ、体で感じることができます。

【秋】
シベリアから子育てを終えて寒さから逃れてきたカモやオオハクチョウなど渡り鳥たちが数千数万羽という群れで水辺を占拠し、春国岱は一年でもっとも賑やかな季節を迎えます。

【冬】
大空を舞う優雅なオオワシ、ツンドラからやってきた冬の妖精・ユキホオジロ、氷上でくつろぐアザラシの群れなど、冬ならではの魅力的な生き物たちとの出会いが待っているはずです。

自然災害により壊滅した「ふるさとの道」

しかし、2014年、2015年と度重なる暴風・高潮・高波災害により、「ふるさとの道」に壊滅的な被害が発生し、生息する動物や草木の観察ができなくなってしまい、春国岱の魅力が伝えられない状況が現在も続いています。春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターは、2013年には約10,000人の来館者がいましたが、「ふるさとの道」が被害にあって以降、2014年は9,800人、2015年は9,000人、2016年は8,700人と年々減少傾向となっています。
この間、2016年度には市が管理する約370mのうち、一部となる約40mについて復旧工事を行いました。
「ふるさとの道」は過去にも自然災害により何度も被害を受け、その都度復旧工事を繰り返していることから、2017年度の残り約330mの復旧工事も含め、再び被害が発生しないよう、工事内容のほとんどを耐久性のある工法・資材で実施するため、災害復旧債等の財源確保が難しいものとなっています。
~春国岱の魅力に惹かれ移住した、有田さんの声~
「風蓮湖・春国岱」を、来訪者や地域の子供たちが楽しみ、学ぶ場に!
私が最初に春国岱の森を訪れたのは、今から22年前の大学3年生で野鳥や自然を見に北海道東部を1週間ほど旅行しに来ていた時でした。
当時歩いたなかで最も印象に残っているのは、約3000年前から形成された第三砂丘の部分でアカエゾマツとトドマツが広がり、枝には地衣類のサルオガセが垂れ下がってちょっと薄暗く、林床には一面ミズゴケに覆われていた静かな森だったということ。ちょっと怖いというか畏敬の念を感じる雰囲気で、分りやすく言えばアニメ映画「もののけ姫」に出てくるような感じでした。
この春国岱の森に惹かれ、自然野鳥観光推進員(地域おこし協力隊)として根室市に移住しました。現在は観光協会で、野鳥観察をはじめとする根室市の観光振興に携わっています。
現在の春国岱は、最初見た時とは大きく違い、現状を見ると、心が痛むこともありますが、今後もなんとか、「風蓮湖・春国岱」の自然やその変化を来訪者や地域の子供たちが楽しむことや学ぶ場とし、またこの自然環境を後世に伝え繋いでいきたいとも考えています。

災害に強い「ふるさとの道」整備のために

この復旧工事は、資材にカラマツ材等を使用し、「ダイヤモンドピア工法」という非常に耐久性のある方法により実施し、2017年度内に全ての「ふるさとの道」の再開を目指しています。
春国岱の特異で多様で豊かな自然を楽しむため、貴重な自然環境を荒らさないため、また多くの方が楽しめるバリアフリーである木道の復旧・維持をしていきます。
また、春国岱の自然環境保全と環境教育的活用のため整備された「春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター」では、春国岱の自然に関する情報の収集及び全国への発信のほか、自然保護意識の醸成のため、風蓮湖・春国岱フィールド講座などの事業を展開しています。「ふるさとの道」復旧後もこれらの活動が将来に渡り持続可能となるよう、当該センターの管理運営費についても寄附金の一部を活用させていただきます。
ご支援いただいた寄附金の使い道
具体的な使い道の詳細は以下です。
【合計:10,000万円】
①「ふるさとの道」復旧工事…8,000万円
②「春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター」管理運営費…2,000万円(H30~)

「ふるさとの道」復旧工事スケジュール
皆さまから頂いたご寄附をもとに以下のスケジュールで行われます。
・工事着工…8月8日着工済
・予定工期…3月31日までに完成予定

早期再開を求める声

「春国岱」は、世界有数の野鳥の楽園であることから、野鳥観察や自然環境教育の場として利用されています。このため、「できるだけ早くすべての観察路を利用できるようにしてほしい。」との声が市民のみならず観光客からも多く寄せられています。
特に、「ふるさとの道」復旧により、世界で2例しか存在しない海岸砂丘上で純林を形成している「アカエゾマツ林」の観察が再開できるようになることは、「奇跡の島・春国岱」の魅力を全国に向けて発信するためには必要な要素であることから、市内外から要望の声は高まりつつあります。
本プロジェクトはこの恵まれた自然環境を後世に遺すために非常に重要な事業となっていますので、多くの方からの共感とご支援を心よりお待ちしています。
お礼の品
本プロジェクトへご寄附いただいた方には、厳選した以下の記念品を贈呈させていただきます。加えて、ご寄附いただいた方の氏名を「ふるさとの道復旧にご支援いただいた皆様」として、春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターHPにも掲載したいと考えています。
※寄附受付期間が終了したため、お礼の品表記を割愛しております。たくさんのご寄付、御礼申し上げます。プロジェクトの進捗はページ上部にてご確認よろしくお願いいたします。(3/1根室市)
現在進捗情報はありません。
北海道根室市

根室市は、北海道の東端に位置し三方が海に囲まれていることから、沿岸には花咲ガニ・エゾバフンウニ・ホッキ貝・ナガコンブ等多種多様な水産生物が数多く生息しています。豊かな自然環境は野鳥の宝庫としても知られ、日本で観察できる半数を超える約330種の野鳥が観測でき、風蓮湖、春国岱、長節湖などには毎年全国各地から多くの方がバードウォッチングに訪れています。
その他、クルーズ体験やカヌー体験、フットパス、酪農体験など、都会にはない自然を相手にする北海道ならではのアクティビティも人気を呼んでいます。
また、根室市は「北方領土返還要求運動原点の地」として、これまで長きに渡り北方四島の早期返還を願い、市民一丸となって世論の先頭に立ち、運動を展開しています。
まちの再生・発展のためには解決しなければならない課題が非常に山積していますが、すこしずつまちの活性化を目指し歩みを進めてまいりますので、今後の根室市にご注目ください。
コメント投稿をありがとうございます!
あなたのその想いが
プロジェクトを動かしています。
投稿は順次、進捗情報ページへ反映されます。
反映まで数日かかることがあります。