2025/09/24 (水) 09:18

人気返礼品をつくる職人《ひと》 ~鹿嶋市ふるさと納税 特別編 Vo.5~

この記事について

鹿嶋市ふるさと納税は、鹿嶋市にふるさと納税(ご寄附)をいただく皆さんはもちろん、返礼品を用意していただく市内生産•事業者の皆さんのご協力があって成り立っています。
そこで、ふるさと納税ポータルサイトなどでは伝えきれない、生産•事業者の皆さんが「どんなこだわりや想いを抱いて作っているのか」などをご紹介します。

※最下部にもリンクがあります。

1.vol.5 鹿畑ポテト小屋・佐々木 康博さん 

今回ご紹介するのは、鹿嶋市でさつまいもを生産・販売する「鹿畑ポテト小屋」の佐々木康博さんです。

鹿畑ポテト小屋代表・佐々木 康博さん


佐々木さんは、さつまいもなどの生産者としてだけでなく、多岐にわたる活動で、多くの人を惹きつけています。

2.「心の貯金がたまる」~脱サラして始めたこだわりの芋づくり

鹿嶋市生まれ、鹿嶋市育ちの佐々木さん。鹿畑ポテト小屋を立ち上げたのは、令和3年。退職後のことでした。退職前は会社員として働きながら家庭菜園などで野菜やお米を作っており、その延長線上で本格的に農業を始めました。

「人生は一度きり」という思いから、50歳を節目に「チャレンジしてみよう」と決意 。佐々木さんの決断を、奥様も「やってみたらいいんじゃない?」と応援してくれました 。

新しいステージで農業を営むことにしたのは「農作業であればまったく苦を感じることがなかった」から。

そして、数ある野菜の中からさつまいもを選んだのは、長期保存がきくため効率がよいだけではなく、収穫してから時間が経つほどに味が深まる点に魅力を感じたことも理由のひとつ。

また、叔父さまが本職の花屋のかたわら焼き芋を売っていたこともあって、さつまいもは作った先にもさまざまな商品に加工できる広がりがある、ということも大きかったとのこと。

「お金を稼げることになるかはわかりませんけど、とても楽しくやっています。『心の貯金』がすごくたまる」 と笑顔で話してくれました。

佐々木さんの作るさつまいもは、皮ごと食べられるほど安全にこだわっていて、健康志向の方や、ワンちゃん・ネコちゃんにも良いものを食べさせてあげたいと願う愛犬家・愛猫家からも好評です 。

愛情たっぷり育てた紅はるか。寝かせば寝かせるほど糖化して甘くなります

食べやすいように、ペット用の干し芋は小さくカットしています

現在、佐々木さんは「紅はるか」「ふくむらさき」「シルクスイート」などの品種を育て、生のさつまいもだけではなく、冷やしや冷凍の焼き芋や干し芋など、さまざまな商品を手がけています 。
また、最近ではレモンの栽培をはじめ、「鹿嶋レモン」として市内の飲食店などに提供しています。いずれ、レモネードなどに加工してアピールしていくことも目標にしているそうです。

紅はるかの焼き芋。しっとりした甘さはまるでスイーツのよう

もぎたての鹿嶋レモンをしぼった炭酸水 すっきりとした甘みでおいしい!

3.「時間が経つほどに深まる絆」~東北支援を始めて

佐々木さんの活動は、農業だけにとどまりません。東日本大震災の被災地支援があります 。

支援のきっかけは、鹿島アントラーズで活躍した元選手、小笠原満男さんとの出会いでした。震災から2年が経ったころ、小笠原さんから東北の復興がまだまだであること、小笠原さん個人で続けていた東北支援の話を聞き、「自分にも何かできることはないか」 との思いがこみ上がります。

当時、小規模にお米を作っていた佐々木さんは、そのお米をすべて東北へ届けようと決意。それが支援活動の始まりでした 。

仲間たちと田植えや稲刈りをして、収穫したお米を2キロずつ分けて150人分ほど準備して岩手県の大船渡市と陸前高田市の少年サッカーチームに届けるのが毎年の恒例に。この支援活動は10年以上続いています。

「誰かにいい顔したいとかじゃなくて、活動が始まったら、自分たちが楽しくなってしまって」とほほ笑む佐々木さん 。義務感からではなく、「楽しいから続けている」と話します 。
収穫されたお米を車に積んで仲間たちと東北に向かうことは、佐々木さんにとって、支援というよりは旅行のような楽しみになっているのだとか 。

支援をやっていて幸せに感じたことは?と伺うとー
「少年サッカーチームの子どもたちはこの10年で成長して社会人や大学生になり、東京など全国にもわかれて住むようになりました。子どもたちはなんと、私たちに恩返しを計画するグループLINEを作っているそうなのです。」

『佐々木さんが困っていたら、東京や関東にいる俺たちで助けに行こう!』

「この話を子どもたちの保護者からこっそり教えてもらったとき、『支援を続けてきてよかった』と心から感じ、思わず涙がこぼれました」

佐々木さんが農業を始める際、さつまいもを選んだ時に魅力的に感じたのは「収穫してから時間が経つほどに味が深くなる」こと。

楽しみながら続けた東北への支援も、10年という長い時間を経て、子どもたちとの絆が深まり、強い信頼で結ばれたのかもしれませんー

4.地元への貢献とひろがる共感~「楽しい」が原動力

佐々木さんは、こうした被災地支援と並行して、地元・鹿嶋市の子どもたちへの貢献も始めようとしています 。

支援米の田植えには鹿嶋の子どもたちも参加してくれました

インタビュー中、観光庁の補助金制度「ブルーツーリズム」を活用し、鹿嶋市の農林水産課や商工観光課、漁業組合などに働きかけ、鹿嶋市内の子どもたちを招待して無料で地引網体験を開催する計画を進めていると教えてくれました 。

「50歳を過ぎて、私たちもいい年代になったので、鹿嶋市に貢献する時期なんじゃないかと思って」

佐々木さん自身、子どもの頃に地引網を体験した思い出があり、周囲に話したところ「鹿嶋で育った私たちの世代は昔、地引網をやったなぁ。今はそういうのがなくなったから、やってもいいよね」という多くの声にも後押しされました 。また、漁業組合などからも好意的に受け入れられ、計画の実施に向けて前進しています。

「人生は一度きりだから」と挑戦を続け、多くの人を巻き込みながら、地域を盛り上げる佐々木さん。その原動力は、損得勘定ではなく、純粋な「楽しい」という気持ちです 。

取材日は鹿嶋市で36℃の猛暑日。そんな中、ずっと笑顔が絶えない佐々木さん

自分がやってみたい、楽しそうだと思って佐々木さんが活動を始めると、多くの人から共感を得て、みんなが協力しておおきな形になっていく。仲間のために、誰かのために自然に体が動いてしまう佐々木さんの人柄に動かされる人がたくさん生まれていく、そんなポジティブな連鎖が働いているように感じられました。

そんな佐々木さんが鹿嶋の地で愛情込めて育てたおいしいお芋を、ぜひご賞味ください。鹿畑ポテト小屋のさつまいもや加工したお芋は、鹿嶋市のふるさと納税の返礼品としてお選びいただけます。

「鹿畑ポテト小屋のさつまいもで、ぜひ鹿嶋を感じてほしい」と佐々木さん。「土地柄も良く、サツマイモに適してる場所で、太陽をしっかり浴びて、気候に合わせたサツマイモをじっくり堪能してください!」

5.店舗情報

友人が営む87PLANTSさんに店舗の一部を貸していて、緑で彩られています

所在地:茨城県鹿嶋市平井1180-23
営業日:毎週金・土・日曜日
営業時間:13:00-18:00

6. 【鹿嶋市ふるさと納税の返礼品ページ】

応援ありがとうございます!

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