幻の丸干し芋「小倉乾燥芋」を未来に繋げたい。お客様に安定的にお届けできる仕組み作り
カテゴリー:食・農林水産業・商工業
寄付金額 775,000円
目標金額:1,000,000円
- 達成率
- 77.5%
- 支援人数
- 29人
- 終了まで
- 受付終了
群馬県吉岡町(ぐんまけん よしおかまち)
寄付募集期間:2020年10月5日~2020年12月27日(84日間)
群馬県吉岡町
吉岡町の小倉地区では丸干しの干し芋「小倉乾燥芋」を古くから生産してきました。一般的に売られている平干しの干し芋ではなく、丸干しのみを作っています。また「農林5号」というこの地域でしか栽培されていない品種を使っています。
「小倉乾燥芋」は作業がすべて手作業で農家それぞれが生産・加工・販売を手がけていることから、生産数量が限られ、口コミによる広がりが中心となり、群馬県内や近隣地域でのみ流通してきました。
近年は、農家の方の高齢化や後継者不足から、生産者が減ってきており、それに合わせて生産量も減っていく一方であることから、せっかくの地域特産品が地元の人でもなかなか入手することのできない幻の商品となっています。
そのような状況の中、既存の生産者の方に対する支援や新規就農支援を町として取組んでいます。
幻の丸干し芋「小倉乾燥芋」を今後も継続的に安定的に生産するための仕組み作りをぜひご支援ください。
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太陽と風の恵み 幻の丸干し芋「小倉乾燥芋」をご存じですか?
「小倉乾燥芋」の歴史
吉岡町では1960年代まで養蚕が盛んでした。養蚕業が不振に陥ったのをきっかけに、多くの農家がブドウ生産に切り替えました。ブドウの裏作として、また、傾斜があり痩せた土地でも育つサツマイモの加工品として、養蚕の農具を再利用して「小倉乾燥芋」の生産が始まり、1960年代後半には本格化しました。日当たりが良く、群馬県名物の上州からっ風が吹く土地の利を活かして天日干しで作り上げています。今も昔ながらの製法を基本として乾燥芋作りを行っています。
「小倉乾燥芋」の3つの特長とは
①丸干し
丸干しとは、小さいサツマイモをカットすることなく丸ごと干したものです。小倉乾燥芋は大きな芋でも一貫して丸干しです。厚みがあるので、ねっとり・もっちりしています。やわらかいながら食べ応えがあります。
②天日干し
サツマイモを自然乾燥で、丸干し芋に仕上げます。手間がかかって大変なものの、機械乾燥に比べて風味が良く、艶やかになります。
近年は工程の初期段階で機械乾燥も入れているところもありますが、仕上げは天日で行っています。
③農林5号
日本でもここにしか残っていない幻の品種である農林5号を使い続けています。農林5号は皮色が薄紅色で、肉色は白。出来上がりが美しい飴色になります。すっきりとした品のある甘みが特徴です。昔ながらの懐かしい味です。
近年は消費者の味の好みの変化もあり、べにはるかやシルクスイートを使用した丸干し芋も作っています。
「小倉乾燥芋」が抱える課題
これまで「小倉乾燥芋」の加工は全て手作業で行ってきたため、機械を使った製造にすぐに切り替えるのは難しく、簡単に増産することはできません。
また、原料となる農林5号というサツマイモの品種は、寒さに弱く貯蔵性が悪いため、たとえ多く栽培して、収穫量が増えたとしても、加工作業が追い付かないと傷んでしまいます。
サツマイモの栽培は力仕事も多く、農家の方の高齢化も進んでいることから、生産する農家の方は年々減少してしまっています。
「小倉乾燥芋」を未来に繋げる取組みを始めています
「小倉乾燥芋」の製造工程の見直し
「農林5号」は他の地域で栽培されておらず、またこれまでは各農家それぞれが独自の生産方法を行っていたため、その栽培方法や貯蔵方法などがきちんと整理されていませんでした。そのため、栽培方法や貯蔵方法の試験を行いながら改良を進めています。
また、「農林5号」の栽培や貯蔵が難しいこともあり、新しい消費者のニーズに合った商品作りも必要だと考え、「農林5号」以外の品種を使った製造にもチャレンジしています。
これまで乾燥方法は天日干しのみでしたが、近年は温暖化や気候不順の影響で、乾燥工程での管理が難しくなってきました。そのため、一部の工程に乾燥機を導入するなど、製造工程の見直しを行っています。ただし、機械乾燥の品質への影響を見極めながら試行錯誤していますので、なかなか思うようには進んでいません。
「小倉乾燥芋」を安定的にお届けする
「農林5号」を安定的にお届けするには、生産量を増やすことが必要です。生産量を増やすために、既存の農家の方の支援を行う一方、「小倉乾燥芋」に関心をもっていただいた方に生産から携わってもらえるような支援を行っています。増産できた「小倉乾燥芋」は道の駅などを通じて、皆様の手に届くようにしていく予定です。
「小倉乾燥芋」は吉岡町の小倉地区の農家の皆さんで受け継いできたブランド名です。ブランド名をきちんと地域財産として管理するだけではなく、「小倉乾燥芋」の名に恥じない商品を消費者の皆様にお届けしたいと考えております。
寄附金の使い道
寄附金は、販売促進に関する調査研究等に活用させていただきます。
※これまでも農林5号の栽培・貯蔵方法の改良や貯蔵庫の購入を実施し、生産者等への支援を行っています。この事業については、現在でも試行錯誤しており、なかなか思うようには進んでいませんが、今後も「小倉乾燥芋を未来に繋げる取り組み」を進めるための調査研究等の費用に利用させていただきます。
自治体の方の思い
吉岡町役場 産業観光課 農業振興室 室長 齋藤智幸
小倉乾燥芋は、群馬県でも歴史の深い特産品として今もなお多くの方々から支持を受けております。地元の方でも、なかなか入手できないほどの一品であり、この味を後世まで残し多くの方々に味わっていただきたく、数年前から町を挙げて生産体制の構築に向けて取り組んでまいりました。ここに至るまで、生産者の数えきれないほどの思いや努力がありました。この機運を絶やすことなく続けていくためには、今後皆様の温かい支援が必要となります。群馬県の小さな町で、日々農業に携わり伝統の味を一つでも残していこうとしている方々のためにも、ご協力のほどお願い申し上げます。
小倉乾燥芋生産者の思い
小林一喜さん
お客さんが待ってくれているから頑張れます
江戸時代から代々農家で、私で7代目になります。小倉乾燥芋を始めたのは私の代からです。
乾燥芋はサツマイモ作りから始まります。苗作りは子育てのように毎日様子を見て、世話をします。苗作りも乾燥芋の味を左右する重要な工程です。もちろん苗を植えるのも全て手作業で行います。そして、マルチを敷かないことも重要な点です。除草は大変になるものの、乾燥芋の出来が違います。自然に育つのが一番ですね。
乾燥芋作りはとにかく天候に左右されます。
全て天日干しするので、雨が降っても気温が高くてもカビてしまいます。せっかく収穫したサツマイモが全てダメになることもあります。からっ風と太陽光の下で2週間以上干すことで、丈夫な小倉乾燥芋が出来るのです。しっかり乾燥させていれば、真夏でも常温保存が可能になります。
この歳で大変のことも多いけど、お客さんが待ってくれているから頑張れます。孫が美味しいと言ってくれるから続けられます。あと何年できるか分からないけれど。身体の持つ限り続けるつもりです。
プロジェクトを応援する声
さつまいもカンパニー 代表 橋本 亜友樹さん
ここにしかない干し芋がぜひ皆さんのもとへ届いて欲しい
サツマイモを活用した地方創生の取組みとして、小倉乾燥芋の支援プロジェクトに数年前より関わっております。
私がこのプロジェクトに関わって一番に驚いたことは「農林5号」という品種を使っていることです。干し芋作りに使用される品種は少し前までは「たまゆたか」、近年では「べにはるか」が主流となっており、他にもいくつか品種はありますが、「農林5号」というのはこの吉岡町でしか聞いたことがありません。
また、干し芋の形といえば平干し芋が一般的で、平干しにはむかない小さいサイズの原料イモを丸干しにすることが多いです。でも、こちらでは丸干し一本。乾燥に時間がかかり、その分だけ管理に手間がかかるのに…こだわりですね。
私が関わり始めたころに比べますと、生産者の皆さんの間にも「小倉乾燥芋」を未来に繋げよう!という機運が高まっていることを感じています。
「小倉乾燥芋」そして「農林5号」がこれからも食べ続けられるように、ぜひ吉岡町ならびに生産者の皆さんを応援してください。よろしくお願いいたします。
個人的には「農林5号」は焼き芋にしてもとても美味しいです。機会があればぜひ味わっていただきたいです。
寄附者のみなさまへ
吉岡町からのメッセージ
吉岡町長 柴﨑德一郎
吉岡町の「小倉乾燥芋」は、県内でも古くから加工され、その作業工程は冬の風物詩として今もなお皆さんに愛されております。原料のサツマイモ「農林5号」は全国的にも珍しい品種であり、ここ吉岡町でしか作られておりません。ここ数年高齢化や後継者不足により、年々生産者が減少している中、町としても貴重な特産品を後世まで残していくため、生産者とともに知恵を出し合いさまざまな取り組みを行ってまいりました。その取り組みは、今現在道半ばであり、今後さらなる可能性を秘めております。事業当初より生産量は少しずつ増えておりますが、長期保存が難しく、今後多くの方に販売するためには、貯蔵方法を改善していく必要があります。販売促進に繋がる大事な部分であり、財源も必要となります。多くの方に、昔ながらの乾燥芋を味わっていただくためにも、ご協力いただければと思います。よろしくお願いします。
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2021年01月07日 13:12
「幻の干し芋「小倉乾燥芋」を未来に繋げたい。」 寄附の御礼
「幻の丸干し芋「小倉乾燥芋」を未来に繋げたい。お客様に安定的にお届けできる仕組み作り」プロジェクトは、寄附目標金額の100万円は達成できませんでしたが、皆様のご支援により77万5千円の貴重なご寄附をいただき、令和2年12月27日に寄附募集を終了いたしました。ありがとうございました。
ご寄附全額を、今後の調査研究、販売促進に関する事業に充当させていただきます。
ご寄附および温かい応援メッセージをいただき、心より御礼申し上げます。
「日本一の丸干し乾燥芋の産地を守る!地域特産品生産体制構築事業」は、これからも引き続き少しずつ進めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。もっと見るまだコメントはありません
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群馬県吉岡町
群馬県のほぼ中央部、榛名山東麓に位置する吉岡町は、名湯伊香保温泉に程近く、県下有数の高さを誇る名瀑「船尾滝」や、「ぶどう狩り」などが楽しめる自然豊かな町です。
利根川河畔に広がる温泉施設「リバートピア吉岡」には、ケイマンゴルフ場や道の駅が併設され、爽やかな汗を流した後に温泉でゆったり、都内からのアクセスも抜群で、日帰りで存分に遊んでいただけます。
自然や文化、歴史などの「個性」が輝くまちづくりを進めていくため、皆様のあたたかいご寄附をお待ちしております。
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