南房総のアワビ漁を復活!台風被害に負けず、これからもアワビを全国の食卓へ届け続けたい!
カテゴリー:食・農林水産業・商工業
寄付金額 4,717,400円
目標金額:3,000,000円
- 達成率
- 157.2%
- 支援人数
- 190人
- 終了まで
- 受付終了
千葉県南房総市(ちばけん みなみぼうそうし)
寄付募集期間:2019年11月15日~2020年2月22日(100日間)
千葉県南房総市
千葉ブランド水産物に認定され、全国の市場で取引されている「房州黒アワビ」。
奈良時代から続くアワビ漁を未来に残すため、南房総では漁獲を安定させることを目的とした「育てる漁業」に漁業協同組合と協同で取り組んできました。
しかし令和元年、台風15号をはじめとした度重なる台風被害。南房総は2度の暴風・大雨被害により、これまで育成してきたアワビが全滅してしまいました。
全国から愛されてきたアワビをここで終わらせるわけにはいかない。
アワビ漁を未来に残し、全国、世界に誇る房州のアワビを、これからも皆さまの食卓に届け続けるため、ガバメントクラウドファンディングに挑戦します。
南房総の未来を支えるこのプロジェクトに、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
南房総市を直撃した、令和元年台風15号・19号
記録的な暴風、長期的な停電
台風の暴風により、施設の屋根が破壊されました。
それよりも深刻なのは長期にわたる停電によるものでした。当然、非常電源は常備していましたが、想定外の停電日数の長さによる被災が多くありました。
1週間以上続いた停電で備蓄電源が尽き、猛暑で水温が上昇。アワビは全滅
通常、アワビを備蓄しておく海水プールに、海から直接海水を汲み上げ温度調整を行っていますが、長期にわたる停電で温度調節ができなくなり、アワビが全滅してしまいました。
しかし、全国から愛されてきた房州のアワビをここで終わらせるわけにはいきません。
南房総市は、アワビの稚貝をもう一度購入するためガバメントクラウドファンディングに挑戦し、アワビを未来に残す「育てる漁業」を再スタートします!
千葉ブランド水産物「房州黒アワビ」
これまで南房総が、アワビを未来に残すために取り組んできたこと
太平洋を流れる温暖な黒潮の影響で、身の締まった弾力をもち、ふっくらとしている南房総市のアワビは、「房州黒アワビ」として千葉ブランド水産物に認定され全国の市場で取引されています。
しかしこの水揚げ高は、南房総市千倉地区で昭和42年をピークに漁獲高は下がり続け、昭和51年には水揚げ高が133.1トンとなり一度は回復の兆しを見せたものの昭和56年には100トンを下回り、海に潜ってアワビを採る海女(あま)、海士(かいし)の人数も減り始め、昭和61年には44.2トンとなり数年間は横ばいしましたが平成11年の漁獲高は24.6トンまで下がっていました。
平成18年に町村合併により南房総市が誕生し統計の対象となる磯根の数が違いますが、現在は50~60トン程度の安定した漁獲高となりましたが。
漁獲高を「安定させる」ために、昭和50年代から漁期を縮小するなど色々な取り組みを行ってきました。そのなかでも画期的で効果的な「臨採方式」による稚貝の放流を行っています。臨採方式による稚貝放流を行う資金はは、千葉県、市からの補助金によるもので、東安房漁業協同組合が事業の実施をしています。
■臨採漁業とは
海女・海士協力のもと地域一丸となっての取り組み
・2020年:稚貝購入、飼育
・2020年:5~9月 前年度購入した稚貝の放流
・2023年:放流したアワビの水揚げ
稚貝の放流は地元の海女・海士協力のもと行われます。
アワビの生態を知り尽くした海女・海士は「アワビをどこに放せば外敵から襲われずに済むか」など、アワビが住みやすい環境を知っています。
その知識を活かし既に沈められているアワビの漁場であるコンクリートブロックに丁寧に置いていきます。
”獲る漁業”から”育てる漁業”への転換
市や漁協組合では、アワビを水産資源として維持、増大をはかるために様々な方策を行ってきました。漁期の短縮、禁漁区の設定、アワビの人工種苗の放流、コンクリートブロック等の海底投石によるアワビ漁礁づくり等です。
昭和58年ごろから東安房漁業協同組合取り組んできた「3年輪採方式」は、漁業係者が長年にわたって試行錯誤を繰り返して確立された手法です。近年では「臨採方式」による稚貝が成長したアワビで5~6トンの水揚げを維持し、あわび漁を行う海女(あま)、海士(かいし)に安定した収入をもたらしており、同漁協はこの取組みで2016年8月、「第9回海洋立国推進功労者表彰」の水産振興部門で内閣総理大臣賞を受賞しました。
東安房漁業協同組合では、さらにアワビを大きく育てることにより付加価値をあげるため、臨採期間を1年増やし、4年の臨採方式に取り組み始めていたところでした。
寄附金の使い道
もう一度、育てる漁業に取組みます!
●アワビの稚貝購入費、エサ代、水槽の維持管理費など
※目標に達しなかった場合、いただいた寄附金の他に、市から一般財源をあてて「栽培漁業推進事業補助金」として東安房漁業協同組合に支払い、事業を実施します。
子どもたちに南房総が誇る”漁業”を残すために
地域を支える産業”漁業”
アワビの稚貝を育てている蓄養所は南房総市千倉町にあります。
この地域の小学生は体験学習としてアワビのほか、伊勢海老、サザエなどの生態や、地域を支える産業であり、身近な産業である”漁業”について触れ合います。また、中学生になると「職場体験」として漁協の仕事に触れ、漁業従事者の仕事内容の見分を深めており、東安房漁業協同組合が実施しているこの受入活動はキャリア教育の側面も持っています。
地域の産業である漁業を未来に残していくためにも、絶やすことなく復興に向けて取り組んでいきます。
事業に携わる方々からのメッセージ
地域の最年少漁師 保田 亮(やすだ あきら)さん
南房総市千倉町の白間津漁港は市内でも多くの海女・海士の漁師さんたちが多く活動しています。
高齢の漁師さんは、
「昔に比べて台風が大型化して、被害も大きくなっている。磯根(アワビが住む海中の岩場のかたまり)が破壊されることがある。アワビのエサのカジメも原因は分からないが、葉の先の方が枯れていることがある」
と漁業を取り巻く環境に警鐘を鳴らします。
暗い話題ばかりではなく、明るい話題が若い漁師さんの活躍です。
保田さんは38歳で南房総市千倉町白間津地区で最年少の漁師さんです。
一度はこの地を出て就職しましたが、30歳の時に結婚を機にUターン。
「漁師を継ぐ」と決断し、船を購入しました。
「初めて海に潜ったのはいつだろう?・・・小学生の頃には潜ってました。初めてがいつかは記憶がないですね。
この地区では自分より年上の漁師は5歳上に1人、さらに2歳上に1人です。30代は自分ひとり。年下が入ってこないことが不安です。
自分が子どもの頃は、回りの子どもの親はほとんどが漁師だった。自分の場合は祖父も漁師だった。身近に漁師がいて当たり前の状況でした。」
この話の流れ、どこかで聞いた内容だと思ったら
山口さんのことをご存知か聞いたところ、「同級生です。彼は隣の地区ですが、隣の地域の最年少漁師です。自分が漁師になって2年後に彼が帰ってきて漁師になりました。」とのこと。
「この先、漁師で食べていけるのかと不安に思うことも多いですが、アワビの臨採漁業は最高の取り組みだと思います。房州黒あわびを全国の皆さんに食べてもらえたら嬉しいです。」
保田さんの夏の1日は朝3時から始まります。
アワビの漁期は5月1日から9月15日まで。
伊勢海老、サザエの漁期は8月から翌年5月末まで。
夏は解禁となっている漁が重なり、漁師さんは大忙しです。
前の日の夜に仕掛けた海老網(伊勢海老を獲るために海中に仕掛ける網)を取りに行って、7時から8時ごろ港で待っている漁協に計測してもらい買い取ってもらいます。
その後漁師さんたちで話合い、波の高さ・水温などを考慮し「潜って良いか(アワビを獲りに行っていいか)」を決定し、漁に出ていい場合は白旗を揚げて漁師の皆さんに知らせます。
9時~15時着岸までがアワビを獲って良い時間です。
14時30分~15時頃にアワビを持って港に帰ってきます。
漁師さんたちは厳しいルールを自分たちに科しています。
12センチ以下のアワビは産卵期を過ごさせるため海に逃がさないといけません。
水中では大きさが分かりづらいので、尺棒を使います。この型より大きければ獲って良いサイズです。
もし、これ以下のサイズを獲ってきた場合は、連帯責任として海女小屋単位で次の白旗が揚がっている日も漁にでてはいけないルールです。
※アワビ漁を行う海女・海士は複数人で”海女小屋”という小屋で、海に潜った体温を暖めるために暖を取ります。この括りで連帯責任となり漁に出ることが禁止とされる厳しいものです。
フランス割烹 和牛ステーキ 竹田屋 オーナーシェフ 前嶋 武治さん
■世界を知るシェフが語る「素材としての三ツ星」
★★今回の災害を受けてメッセージをいただければ幸いです。★★
千葉県千葉市中央区でフランス割烹料理店「竹田屋」のオーナーシェフ 前嶋武治(まえじまたけじ)さんは「房州黒あわびは世界一美味しいと言っていい味だと思う」と話します。
前嶋さんは都内、大坂、フランスで鉄板焼きの腕を振るってきた、この道35年のシェフです。
竹田屋さんでは、房州黒あわびの漁期に合わせ5月上旬から9月末頃まで房州黒あわびを取り扱っていただいています。
東安房漁業協同組合のアワビを使用する理由はなんですか?
「『房州産黒あわび』は素材で評価するなら三ツ星です。希少価値、素材のクオリティーなど、どれを取っても世界中にこんなアワビは無い。身の厚さ、風味、理想的な形をしています。」
お客様の反応は?
「イケスから出したアワビを調理する前に一度客様にお見せしていますが、見ただけでお客様の反応はすごく良いです。だからこそ旬な時期に味わっていただきたい。『アワビの旬は夏です』とお客様にご案内しています。最高の素材なので、最高の状態で召し上がっていただきたいですから。最高の食材を精一杯美味しく調理してお客様に食していただくのが私の務めだと思っています。毎年夏になるとアワビを召し上がりにご来店されるお客様もいらっしゃいます。素材の値段も高いので、それなりの店でないと代金が高すぎて提供できないと思う。当店では多くのお客様にご注文いただいています。」
日本だけでなく、世界を知る料理人が太鼓判を押すのが「房州黒あわび」です。
「当店では、『房州産黒あわびの肝ソース和え』というメニューでご提供しています。アワビ1杯分を同じ調理方法では飽きてしまうことも考えられますので、半分を肝ソース和え、、もう半分をメニューにはありませんがお刺身にしたり、お客様に楽しんでいただけるようにしています。逆にお客様からのメニューに無い調理法でオーダーをいただくこともありますが、なるべくお応えしています。お客様に楽しんでいただければ私も楽しいですし。鉄板焼屋でそういった”遊び”って楽しみのひとつだと思いますよ。」
肝ソース和えは、最後の数枚を残して、ガーリックライスを作っていただきました。
「せっかくの素材なので、お客様には目一杯楽しんでいただきたい」
わかめも刻んで入れることで「磯の風味」が増します。
「お越しくださるお客様は、お祝い事だったり通常のお食事だったり色々なシーンでアワビを召し上がっていただいています。当店では、ワイン、ビール、日本酒、焼酎なども置いていますが、どんなお酒にもアワビは合いますね。」
高級食材をご家庭で調理する際に失敗は許されません。
前嶋シェフおすすめの「失敗しない調理法」をお伺いしました。
「アワビはバターでゆっくり弱火で焼くようにしてください。強火は身が硬くなります。最後に醤油をたらすだけで元々の風味、塩気で美味しいアワビソテーができるはずです。」
フランス割烹 和牛ステーキ 竹田屋
千葉市中央区中央3-13-7 コスモ千葉中央ビル1階
電話:043-222-0291
営業時間 午前11時~午後2時、午後5時~午後9時
寄附者の皆様へ
南房総市からのメッセージ
このプロジェクトをご覧いただき誠にありがとうございます。
度重なる台風被害に負けず、アワビ漁を未来に残し、これからも皆様の食卓に届けていけるよう、
地域一丸となって取り組んでまいります!
温かいご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
お礼の品一覧
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南房総のアワビ漁を未来へ残すプロジェクトへ全額支援
10,000 円
千葉ブランド水産物に認定され、全国の市場で取引されている「房州黒アワビ」。
奈良時代から続くアワビ漁を未来に残すため、南房総では漁獲を安定させることを目的とした「育てる漁業」に漁業協同組合と協同で取り組んできました。
しかし令和元年、台風15号をはじめとした度重なる台風被害。南房総は2度の暴風・大雨被害により、これまで育成してきたアワビが全滅してしまいました。
全国から愛されてきたアワビをここで終わらせるわけにはいかない。
アワビ漁を未来に残し、全国、世界に誇る房州のアワビを、これからも皆さまの食卓に届け続けるため、ガバメントクラウドファンディングに挑戦します。
南房総の未来を支えるこのプロジェクトに、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
いただいた寄附金はすべて「南房総のアワビ漁を未来へ残すプロジェクト」に充当させていただくため、お礼の品の送付はございません。
あらかじめご了承ください。
現在進捗情報はありません。
千葉県南房総市
南房総市は、三方を海に囲まれた漁業が盛んなまちです。
近年、漁獲量の減少と漁業従事者の減少が進み、地域の一大産業である漁業を取り巻く環境の向上とまちの活気を取り戻すことが緊急課題となっています。
年々漁獲高の減少しているアワビの稚貝を放流しすることで、磯根(海底が岩礁で海藻が育つエリア)漁業の中核を担うアワビの漁獲量を安定させ、千葉県さらには全国のアワビ漁を未来に残す取り組みです。
漁業を未来へ残し、アワビ資源を維持増大するため、ご支援をお願いします。
コメント投稿をありがとうございます!
あなたのその想いが
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投稿は順次、進捗情報ページへ反映されます。
反映まで数日かかることがあります。