国際的に希少な海鳥「コアジサシ」を浜松市の海岸で守りたい！

コアジサシはこんな鳥　絶滅が危惧されています！

夏鳥として渡来するカモメ科の海鳥

コアジサシは、カモメ科の小型のアジサシ類で、夏鳥として渡来します。体は白色、翼から背にかけては薄い灰色で、頭には黒い帽子をかぶったような模様があり、くちばしは黄色で先端が黒色となっています。
夏の間、日本で繁殖し、秋になると越冬のため海外に飛び立ちます。
コアジサシは絶滅が危惧されており、環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に、静岡県のレッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に位置づけられています。また、日米、日中、日豪等との「二国間渡り鳥等保護条約」に基づき、コアジサシを国際希少野生動植物種にも指定しています。

絶滅につながる繁殖の危機

繁殖地は海岸などの裸地

コアジサシは、河川や海岸の広い裸地でコロニーをつくって集団で繁殖をします。
近年、全国的にコアジサシが好む自然河川の砂礫地や自然海岸の砂浜などが減少しています。さらには、営巣地への四輪駆動車の乗り入れ、釣り、サーフィン、海水浴、犬の散歩、カメラ撮影などの人の立ち入りにより、親鳥が警戒して子育てができなくなってしまいます。
また、カラスなどの天敵が、卵やヒナを襲って食べてしまうこともあります。

浜松市の取り組み

舞阪海岸に保護エリアを設置

浜松市では、コアジサシが子育てをしやすい環境を守るために、浜松市の西端にある舞阪海岸で、東西約900ｍ、南北約200ｍのエリアをロープ柵で囲い、人の立ち入りを制限する保護エリアを設けています。
また、保護エリアへのアプローチ通路やロープ柵には、コアジサシを保護していることを知らせる看板を設置して、注意喚起をしています。

コアジサシが子育てができる環境を守る

ロープ柵を修繕

海岸にある保護エリアを囲っているロープ柵は、波、風の影響を受けて、杭が倒れたり、埋まってしまいます。
保護エリアを維持して、コアジサシが安心して子育てができる環境を守って行くために、毎年、コアジサシが飛来する前に、ロープ柵の修繕をしています。
皆さまからいただいた貴重な寄附金は、ロープ柵を打ち直す工事費として活用させていただきます。
なお、事業実施に向け、全力で取り組んでまいりますが、万が一実施できない事由が生じた場合は、当該寄附の趣旨に沿うような別の事業に活用させていただきます。

当該寄附は「負担付寄附」ではなく、「用途を指定した寄附」としてお受けするものであることをご了承ください。

お礼について

本プロジェクトへのご寄附には、お礼の品はございません。寄附金は上記の事業に充てることをもって、寄附いただいたみなさまへのお気持ちに応えることとし、コアジサシの子どもが元気に巣立つ姿をもって、お礼に代えさせていただきます。

市役所担当者から皆さまへ

2021年は、コアジサシの飛来はありましたが、残念ながら保護エリアでの繁殖は叶いませんでした。
今後、集団でコロニーを形成して繁殖をしてもらえたら、近くの小学校の児童と一緒に子育てする姿を観察したいと考えています。
今後も継続して保護エリアを維持することで、数百羽のコアジサシがコロニーをつくって子育てしてくれることを願っています。