国立公園大山公衆トイレ改善プロジェクト ~美しい大山にはきれいなトイレが似合う あなたの名前を大山寺に永久掲出~
カテゴリー:自然・環境
寄付金額 4,692,000円
目標金額:50,000,000円
- 達成率
- 9.3%
- 支援人数
- 117人
- 終了まで
- 受付終了
鳥取県大山町(とっとりけん だいせんちょう)
寄付募集期間:2016年9月1日~2017年3月30日(211日間)
鳥取県大山町

大山(だいせん)はNHKで実施された「日本名峰ランキング」で、富士山、槍ヶ岳に続きベスト3に選ばれた全国各地に愛好家を抱える山です。
更に大山は、出雲神話の世界でもシンボリックな存在として表現される重要な場所です。かつては偉大な神々のおわす山として「大神岳」、また「火神岳」と崇められ、神域ともされたこの山にはさまざまな神話のエピソードが語り継がれています。
そんな大山は、平成30年に「大山寺開創1300年」を迎えます。この機に「大山」の魅力を再認識、情報発信する絶好の機会と捉え、大山開山1300年に向け、地元や周辺地域でその機運が盛り上がってきています。
しかし残念ながら、大山の公衆トイレは老朽化しており、お客様をおもてなしできるとは言い難い現状です。
みなさんのご支援で大山の公衆トイレをリニューアルさせていただけないでしょうか?
寄付金額に応じて、ご芳名の銘板を大山寺境内と当該トイレに設置するほか、大山の寺社による特別なご祈祷もいたします。もちろんご寄付いただいた皆様に「大山寺開創1300年法要への参加権」を差し上げます。
おもてなしと環境保全のためトイレを改修したい!
山岳信仰と修験の場である大山寺の開創1300年をきっかけに、年々増加するインバウンド(訪日観光)を含めた、数多くのお客さんを気持ちよくお迎えし、おもてなしをしたい。そして、美しい大山をまもるためトイレ事情を改善したい。
そうした思いから、このプロジェクトでは中国地方最高峰である大山の登山者・観光客向けの公衆トイレ改修費用を募ります。
お礼として、あなたの名前を大山寺に永久掲出させていただくほか、大山をご訪問の際に楽しめる様々な体験メニューをご用意しております。
水洗式、汲取式によってもかかる費用は変わってきますが、全改築となると1箇所あたり最低でも2000万円ほどかかる見込みになるため、集まった金額により、一部改修も併用し対応していきます。ご支援、よろしくお願い致します

開創1300年を迎える大山寺

大山は山岳信仰の対象として早くから修行僧が集まり、「修験の山」として全国に知られていました。
修行の場としての大山の中心をなす大山寺は、奈良時代・養老2年(718年)に金蓮上人によって開山されました。「大山寺縁起」によると、出雲国・玉造の人、依道がある日、金色の狼を追って大山に入り、射殺そうとしたとき地蔵菩薩が現れて「殺生してはいけない」という信心の心がにわかに起こって弓矢を捨てました。追っていた狼はいつの間にか老尼となり依道に語り掛けたといいます。この後、依道は出家して仏道の修業に励み、大山に地蔵権現を祀り、また、自らの名を金蓮と改めたということです。
平安時代以降、山岳信仰の仏教化が進むにつれて寺院が増えていき、最盛期には100を超える寺院と 3000人以上の僧兵を抱える一大勢力として、比叡山・吉野山・高野山に並ぶ存在となりました。明治時代の廃仏毀釈により衰退し、現在では4つの参拝堂と10の支院のみになりましたが、それらの建物は往時の様子を今に伝えています。
そのひとつ、大山寺阿弥陀堂は室町時代末期の建造物で、本尊である約2.8メートルの木造阿弥陀如来とともに国の重要文化財に指定され、現在も座禅に使われています。
長い歴史と伝統を持つ大山寺が平成30年に開創1300年を迎えます。平成29年には開白法要、30年に開創法要、31年に結願法要が行われるほか、伯耆の国の象徴である大山を再認識し、国内外に広く情報発信する機会としようと地元では大山の自然を楽しむエコツーリズム、サイクリングなどのスポーツツーリズムなど新たな観光のあり方も交えた動きが活発化しています。
貴重な自然環境を保存している国立公園大山

標高1729mの火山で、日本百名山・日本百景にも選ばれている名峰、大山。全国に根強いファンを持つ山である一方、また、その自然環境も非常に貴重なものです。
海抜800m以下ではアカマツやコナラの林が広がりキツネ、タヌキなどが生息、800~1300m地帯に広がる日本有数のブナ森には動物のほか1000種以上の昆虫、日本に生息する野鳥種のうち3分の1以上が生息しているといいます。1400m付近には特別天然記念物に指定されているダイセンキャラボク純林もあります。
貴重な生物種と生態系が保存されている山として、自然環境を楽しみつつ、いつくしんで保護していかなければならないことがわかります。
大山は昭和11年、「大山国立公園」として日本で3番目の国立公園となり、昭和38年に蒜山地域、隠岐島、島根半島、三瓶山地域が追加されて現在の「大山隠岐国立公園」となりました。
国立公園は「自然公園法」によって国が定め、国の予算で管理・保護する自然公園で、そのなかでは勝手に道路を拡張したり、建物を建てたり、ものを設置するといった開発をすることができないほか、動植物はもちろん石ひとつ持ち帰ることも許されていません。
自然のなかに入っていけば、必ず環境に影響を及ぼす

大山には毎年6万人以上の登山者数が訪れます。特に5月から10月までが登山客のピークとなります。
登山・アウトドアブームを背景に「誰でも楽しめる自然」が求められ、ただただ利便性が追求される傾向にあります。しかし、美しい貴重な自然環境をを後の時代に残していくためには、自然と付き合っていくマナーについて考えていかなくてはなりません。
山の自然環境を考えるとき、登山者が自然環境に与える影響を見積もることは避けて通れません。特に用便の問題は大きな課題のひとつです。ゴミも大きな課題ではありますが、気を付けさえすればゴミをあまり出さないようにしたり、持ち帰ることは比較的簡単なことです。しかし、生理現象は止めることができません。
そして大山も御多分に洩れず、登山者向けトイレのし尿処理に関する隠れた苦労があり、また、登山道周辺での排便が問題となっているのです。
「大山の美しい山岳自然環境を次代に残していきたい」
鳥取県や大山町などでは平成20年度から、大山の頂上トイレのありかたや、登山時の用便について、登山者ひとりひとりに考えてもらい、大山の自然環境を大切にしていくためのマナーやモラル向上を目指すキャンペーン、その名も「大山トイレマナーアップキャンペーン」を実施しています。
大山登山道のトイレ事情を見てみると、登山ルートに入る直前の駐車場などにトイレはあっても、登山ルートにトイレはありません。
例えば、メインコースである「夏山登山コース」においては、登り切った頂上(弥山)の避難小屋(50人収容)に3基のトイレがあるだけです。複数ある登山道で水洗トイレがあるのはここだけで、ここも冬期間はくみ取り式だけになってしまいます(後で詳述)。
上級者向けで三鈷峰周辺に向かう「ユートピアコース」においては、7月下旬~8月上旬にクガイソウやシモツケソウのきれいな「花畑」がひろがる「ユートピア避難小屋」(8人収容)がありますが、ここにはトイレそのものがありません。

したがって、近くにトイレがない登山ルート近辺ではどうしても、登山者のし尿による悪臭や大腸菌などによる汚染、用を足すときの踏み跡が裸地を拡大させるなど、自然環境にダメージを与える場合が多くなります。
先ほど述べた、「夏山登山コース」のゴールとなる頂上避難小屋内の公衆トイレでは周囲の自然環境を汚染しないよう、平成13年に自然エネルギーを活用した水洗式のエコトイレが整備されました(この頂上トイレについては有料化の検討も始まりました)。
太陽光エネルギーを主な電力源とした浄化循環式エコトイレで、2基の水洗式と1基の非水洗式の合計3基が設置されています。
非水洗式は年中利用できますが、水洗式については洗浄水の凍結やバッテリーの機能低下を抑えるため、10月中旬から4月中旬までの冬期間は使用することができません(その年の気候により前後します)。
また、浄化槽には分解処理された汚泥が時間の経過とともに蓄積していき、汚泥はふもとへ下してし尿処理施設で処理する必要があります。
平成14年春の頂上エコトイレ共用開始から6年後の平成20年には浄化槽に約3.8立米、3.8トンの汚泥が堆積。浄化槽の機能維持のために汚泥の抜取り処分が開始されました。当初ヘリコプターで搬出する計画もありましたが、大山周辺に生息する希少猛禽類をはじめとする野生動植物に影響を与えてはいけないと、登山者自らが人力で汚泥を担ぎ下ろす「大山頂上トイレ汚泥キャリーダウン・ボランティア」が始まりました。
平成25年9月には前年に引き続いての第6回を実施しました。180人の参加者が山頂に向かうときには石や苗木などを持って上り、侵食溝の穴埋めや緑の復旧を行う「一木一石運動」、帰りには2リットルのボトルに詰め替えたトイレの汚泥を頂上からふもとまで運搬する作業を行い、合計200本分のボトルを処理することができました。
「100年後も変わらぬ大山」を合言葉に、大山登山の際には「大山のトイレマナー五ケ条」をぜひ守ってください。
大山のトイレマナー五ケ条
1.登山に備えて前日の体調を整えましょう。
2.登山前には用便を済ませましょう。
3.登山時は携帯トイレを持参しましょう。
4.頂上トイレは大切に使用しましょう。(トイレの使用は最小限にしましょう)
5.ゴミは持ち帰りましょう。
いざというときのために用意する紙も、水に溶ける用便紙にすることが重要です。
外国人観光客もターゲットとした大山のインバウンド対応
日本を訪れる外国人の総数は2012年以来増加を続けていて、日本政府観光局(JNTO)の統計によると2015年は前年比47.1%増の約1974万人と激増しています。
大手バス・トイレ・キッチン製品メーカーのTOTO株式会社は昨年1月、日本在住の外国人600人(10の国と地域)を対象に「外国人のトイレに関するアンケート」を実施。日本の公共トイレで洋式を選択すると回答したのは83%、訪日当初に日本の公共トイレで困ったこと(複数回答)の第1位は「和式トイレの使い方がわからなかった」(26.7%)、第2位が「さまざまな操作ボタンの役割がわからなかった」(25.7%)でした。
前年の調査に引き続き、TOTOは2016年2月、30の国と地域から訪れた154人を対象に「訪日外国人の宿泊施設へのニーズ調査」を実施。「日本の旅館・観光ホテルのトイレを利用して、その設備を二度と利用したくないと感じたことは?」(複数回答)という問いで最も多かった不満点は「和式トイレだった」(11.7%)でした。
インバウンド需要に対応していくとともに、より満足度の高いおもてなしをしていこうとすると、トイレの設備改善や使い方説明拡充にも力を入れていかなくてはならないようだということがわかります。
観光ルートとしての大山のトイレ環境を見てみましょう。
全体的に、インバウンド対応を考えると洋式便器が少ないことが弱点になっていますし、トイレの外観と内部の多言語案内がまだまだ不十分であることも否めません。
個別に見てみると、登山道に入る直前、最後に落ち着いて用を足せる場所である駐車場トイレが老朽化しているほか、大山寺境内のトイレも今の視点から見ると狭く、和式のみであることが気になります。
さらには、インバウンド需要が増えているからという必要だけでなく、誰もが大山を訪れて楽しんでいただくためのユニバーサルデザインの視点から「多目的トイレ」も視野に入れなければならないと考えています。
プロジェクトを通して、今後の大山町の目標
大山周辺の老朽化した公衆トイレは数多くあるため、集まった寄附金に応じて最も効果的な改修計画を立てたいと考えています。
改築の場合、施設によって1箇所あたり2千万円から1億円くらいまで予算に幅が出てきますので、一部改修をも併用して対応したいと考えています。
そうした事情もあって、現在のところ総費用は積算しておりません。トイレの所有者が町だけでなく県など種々あることもその理由です。いただいた寄附金をベースとしつつ、それ以外にもそれぞれのトイレ所有者が資金をある程度準備することで、効果的に事業を進めたいと考えています。
お礼の品をご紹介します
寄附をいただいた方全員に
1.大山寺本堂および霊宝閣終身無料拝観券
2.大山寺開創1300年法要への参加権
を付与させていただきます。
また1万円以上のご寄附頂いた方全員に、大山寺のお札・お守りを謹呈いたします。
大山寺開創1300年法要概要
・日時:平成30年(2018年)期日未定
・会場:大山寺本堂(予定)
・内容:未定

その上で、寄附いただいた金額によって異なるお礼内容のメニューをご用意しております。

お礼内容についてご説明します。
◎銘板作成
寄附が活用され改修・改築が完成した後の当該トイレと大山寺境内に(1万円の場合は当該トイレのみ)ご芳名の銘板を永久掲出させていただきます。
銘板表記は、「都道府県名+市区町村名+寄付者氏名」となります。
銘板の文字の大きさは、文字「大」を大山寺境内で一文字5cm角、トイレで3cm角を基準として想定しておりますが、申込件数や設置場所により増減する場合があります。
◎お札・お守り
大山寺のお札・お守りをお送りいたします。
(お札:家内安全、お守り:身体健全)
◎特別祈祷
大山寺本堂において住職が諸願成就を祈る特別祈祷を執り行わせていただきます(3万円以上)。事前予約が必要になります。寄附額によって回数制限が変わります。
◎座禅体験
大山寺本堂あるいは阿弥陀堂での座禅を体験していただけます。事前予約が必要になります。(座禅の前/後には住職による法話があります。)寄附額によって人数制限が変わります。
◎その他
・ガイド付ブナの森ウォーク(25万円・100万円)
大山に広がるブナの森をはじめとする豊かな自然をガイドによる解説付きで見逃せないポイントを厳選してご案内いたします(主催:大山ツアーデスク。所要時間:約3時間(事情がある場合は応相談)」)
・専属ガイド付登山(50万円・100万円)
大山登山夏山コースを体験できます。ガイド付で見どころを逃さず、安全面も安心です。(主催:大山ツアーデスク。所要時間:約6時間)

現在進捗情報はありません。
鳥取県大山町
鳥取県大山町は人口1万7000人弱の町です。
主な産業は農業・観光など。畜産分野の特産品はドングリを餌にしたトトリコ豚。日本海側では漁業も盛ん。
大山を中心とした豊かな自然環境・歴史遺産と、大阪から車で3時間、米子空港から車で40分というアクセスの良さから毎年数多くの観光客を集めています。
町民歌はデューク・エイセスの歌唱でシングルレコードも発売された「大山賛歌 わがこころの山」。町内では曲に合わせた町民体操「大山賛歌体操」の普及促進活動も行われています。
出雲神話にも登場し、山岳信仰のさかんだった大山をはじめ、佐賀県の吉野ケ里遺跡の5倍の規模を誇る弥生集落遺跡「妻木晩田遺跡(むきばんだいせき)」、後醍醐天皇に尽くした「三木一草」のひとり名和長年の根拠地など、歴史ロマンを掻き立てる土地でもあります。
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