三輪そうめん特集

【そうめん発祥の地・大和三輪】
日本の麺食文化のルーツを遡れば、そうめんに至り、そうめんの歴史を遡れば、大和の国の三輪（奈良県桜井市）で生まれた手延べそうめんに至ります。
いまから千二百年余年を遡る昔のこと。日本最古の神社、三輪山の大神神社で、飢餓と疫病に苦しむ民の救済を祈願したところ、神の啓示を賜りました。仰せのままに肥沃な三輪の里に小麦を撒き、その実りを水車の石臼で粉に挽き、癒やしの湧き水でこね延ばして糸状にしたものが、そうめんの起源と伝えられています。
そののち、三輪素麺はお伊勢参りの途中で訪れた人々を魅了し、手延べ製法も播州、小豆島、島原へと伝わり日本を代表する伝統食となりました。

【美味しさに技あり】
様々な素麺の中でも三輪素麺は、豊かな風味に加えて麺の細さとしっかりとしたコシが特徴です。
四季のはっきりとした三輪の自然と風土を最大限に活かして製造されます。
実際の製麺が行われるのは空気が乾燥した厳寒の冬。しっかりとしたコシのある麺づくりに湿気は禁物で、北風が麺の水分を自然に素早く飛ばしてくれる冬が最適です。
機械全盛と効率化優先のご時世で、手延べそうめんは１２の工程と手法で作られています。こうした手法を守っているのは、本物の三輪素麺だけがもつ品質を維持するため。
大神神社の境内にある挟井神社にも薬井戸があり、癒やしの霊験あらかたと伝えられる神水がいまも湧き出ています。この地の清らかな水の恵み、聖なる山から盆地に吹く清らかな風の恵みから、三輪そうめんは生まれてます。