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倉敷市真備町を襲った豪雨と、寄付がつないだ絆

2018年6月28日から7月8日にかけて西日本を中心に発生した記録的な集中豪雨。長時間にわたった雨の降水量は、多くの観測地点で観測史上最大を記録し、各地に甚大な被害をもたらしました。岡山県倉敷市真備町では、河川の氾濫や堤防の決壊による浸水と土砂災害などで非常に大きな被害が発生し、今もその影響は強く残っています。

「ふるさと応援隊」が倉敷市真備町を視察しました

倉敷地区のボランティアガイドさんがご案内!

今回、2019年春に実施した企画「ふるさと応援隊」にご応募いただいた、ふるさとチョイスユーザーの中木さんご夫妻より、災害の発生を受けて寄付をした倉敷市の今を知りたいという思いをいただき、倉敷市様ご協力のもと「ふるさと応援隊」の活動として、倉敷市真備町の視察を実施させていただきました。

>「ふるさと応援隊」の詳細はこちら(キャンペーンは終了しています)

「ふるさと応援隊」中木さんご夫妻

中木さんご夫妻は、夫の達典さんが災害発生時には真備町に支援のため直接現地に足を運んでいます。妻の直子さんは倉敷市出身のご友人からふるさと納税による被災地支援を勧められ、ふるさとチョイスから倉敷市に寄付をしていただきました。そのような背景もあり、強い思いをもって今回の視察に臨んでいただきました。

「倉敷市災害復興推進室」五十嵐さん、濱田さん

今回は、行政の立場で復興支援にあたっている倉敷市災害復興推進室の五十嵐さん、濱田さんに直接ご案内、ご説明いただきました。 実際に堤防が決壊し、甚大な被害が発生した河川の周辺や、達典さんが現地で支援にあたった地域など、事前に確認したルートを元に、当時と現在の様子を資料で見比べながら、視察を進めました。

災害の爪痕は多く。真備町市街地

倉敷市内を出発後、まず甚大な被害をもたらした末政川の決壊箇所から視察を開始いたしました。 末政川は真備町の市街地を流れる河川で、堤防が決壊した箇所は、まさに地区の中心部にあたる場所となっています。 末政川は普段、もの静かな川で、視察当日も非常に穏やかな表情を見せていました。しかし、川の周辺には現在も災害の影響で傾いてしまったり、浸水してしまった家屋が残っている状況で、いかに災害当時の状況が過酷だったのかを物語っています。

現場では、決壊してしまった堤防を修復している工事の状況を確認しました。工事では、修復に加えて堤防のかさ上げなども進めるため、当然長い時間がかかります。これから約5年をかけて、復旧と対策を行っていくとのことで、2度と同様の災害を生まないよう、入念な対策がとられようとしていることを目の当たりにしました。

真備町の行政機能を受け持つ「倉敷市真備支所」

次に視察したのは真備町の行政機能を受け持つ倉敷市真備支所。この真備支所も、災害発生時に1階が完全に浸水する被害を受け、一時は行政機能を失う事態となりました。2階へ続く階段には、当時の浸水水位を示す「青色のライン」が残されています。 現在は改修が済み、行政機能を取り戻している真備支所ですが、災害の影響でエレベーターが壊れるなど、建物にも大きな被害をもたらしました。 また真備支所の周辺の住宅地は、浸水被害を受けた家屋も多く、いまだ災害の爪痕が残る状況がうかがえました。

仮設住宅団地の今。生活再建へ一歩ずつ

被災された方が現在も避難生活を余儀なくされている仮設住宅。真備町には災害後に設置された仮設住宅団地がいくつか点在しており、その中の1つである真備総合公園の仮設住宅を視察いたしました。被災された方は住み慣れた家を離れて生活しなければならず、心身共に負担が強いられている状況です。真備総合公園にある仮設住宅には、こうした厳しい住環境でありながらも、住民の方を勇気づけてくれるような黄色い旗が住宅と住宅の間にはためいていました。

「この黄色い旗は、全国から支援に駆け付けてくれた方々が残してくれた応援メッセージです」と倉敷市の五十嵐さんが説明してくださいました。旗には、「がんばっとるヨ」「明日に希望」などと一枚一枚に応援メッセージが書かれているのです。

五十嵐さんが以前お昼に訪れた際には、住宅のそばにある集会所で住民の方がお茶を飲む姿も見かけたそう。復興へ歩みを進める住民の方々の気持ちに寄り添うように、仮設住宅団地全体に黄色い旗が掲げられていました。

1年ぶりの再会。支援活動をした場所へ

視察の後半、達典さんが支援を行った呉妹、服部地区に訪問しました。「ほとんどの住民の方は避難されていましたが、取り残されてしまった住民の方もいらっしゃった」と当時の様子を達典さんは語ります。 そして住宅地の付近を歩いていると、達典さんに聞き覚えのある鳴き声が。

鳴き声がする方向へ歩みを進めると、なんと達典さんが当時救助した犬(飼い主の方にポコという名前を教えていただきました)と再会することが出来たのです。 さらに、偶然にもポコの飼い主であるご家族の方にもお話を伺う機会を得ることが出来ました。 ご家族の方からは、当時は2階のベランダから救助されたが、その後避難所がなかなか決まらず大変だったこと、約2カ月間避難所生活を余儀なくされたことなどを聞かせていただきました。一方で、「救助のために救助隊が来たと知った際は本当にほっとした」と語り、達典さんと笑顔の再会を果たしました。

しかし一方で、ご家族の方からは、近くにある備中呉妹駅の周辺では、堤防が決壊した影響で田畑に土砂が入り現在も田植えができないことなど、引き続き厳しい状況である旨もお教えていただきました。中木さんご夫妻は、そのようなお話を受けて、一見復興が進んでいるように見えて、まだまだ災害の影響が強く残っている地域の現状を噛み締めていました。

最後に現場に降り立って視察した宮田橋は、達典さんが到着後2日目に支援を行った地域です。 当時は、災害の影響で橋が通行止めとなっていたため、主にボートで救助活動を行っており、達典さんは当時の記憶から、「現在は家屋の数が減っている」と語りました。ここでも、災害前後で大きく変わった地域の姿を目の当たりにすることになりました。 その他にも、多くの被害をもたらした高馬川の合流地点の決壊箇所や、水害の発生を減らすために河川工事を行っている南山橋の周辺にも足を運び、視察の全行程を終了いたしました。

視察を終えて ~中木さんご夫妻のコメント~

中木さんご夫妻

―真備町視察の全体を通じてのご感想をお願いします。


中木さんご夫妻:「たった1年で」、「1年も経ったのに」という両極端な想いを抱きました。 これまでメディアを通じてしか約1年前の被害を見聞きしておりませんでしたので 実際に現場へ足を運ぶことで被害の大きさを実感したとともに、 修繕された家屋や、川を作り直す大がかりな工事に取り組まれている様子を見て 被災後1日も休むことなく、前を向いて多くの方が尽力された結果、 「たった1年で」、こんなにも早く復興が進んだことを知りました。
人々の知識や技術、願いというような力の集結を見たような気持ちになりました。 一方、傾いたままであったり窓ガラスがないままであったりする家屋や、仮設住宅でたくさんの方が生活されている様子を見て 「1年も経ったのに」まだ日常を取り戻せていない方がたくさんおられることも知り、 まだまだ支援が必要であることを痛感しました。

―実際に寄付をした倉敷市に行ってみて、実感したことを教えてください。


中木さんご夫妻: 先述の通り、たった1日で住まい、車、田畑等の「日常」を奪われてしまった方々がたくさんおられます。 決して他人事ではなく、災害の多い日本において、明日は自分かもしれません。 環境面においても精神面においても、「元に戻す」ことは容易ではないと思います。 「困ったときはお互い様」の気持ちで、寄付がその一助になればいいと思いました。

―実際に寄付をした倉敷市に行ってみて、ふるさと納税に対する考え方に何か変化があれば教えてください。


中木さんご夫妻: 恥ずかしながら、これまでは返礼品で選ぶことが多かったふるさと納税ですが、このたびの経験から、自分が応援したい地域を選んで納税できる、この制度の本来の魅力を再認識できたように思います。 困っている人がいることはわかっていても、なにをしていいかわからない…というときに、 ふるさと納税によって微力ながら支援できるのであれば、それはとても嬉しいことです。

―次回「ふるさと応援隊」にご参加いただく方へメッセージをお願いします。


中木さんご夫妻:復興の様子を窺うために、プライベートで真備町を訪れたとしても、 行政のお立場からのお話を聞いたり、工事中の箇所を間近で見ることができたり、 実際に夫が救助に関わった方に再会できたり…といったこのような経験はできなかったと思います。 メディアで様々な情報が得られる世の中ですが、実際に自分が体感することで得られるものには代えられません。 本当に貴重な経験をさせていただきました。 ぜひ、ご自分の目で見て確かめたい・応援したい地域がおありの方は応募されることをお勧めします。

視察を終えて ~倉敷市様のコメント~

中木さんご夫妻

―寄付者様を現地でご案内する、「ふるさと応援隊」の活動を行ってみていかがでしたか?


倉敷市様:被災地の現状を知っていただき、復旧・復興していることを感じていただくことと同時に、まだまだもとの生活に戻るには時間が掛かることもお伝えできればということ、また、発災直後には風評被害による観光客の減少が事実ございましたので、観光地のアピールもできればと考えております。この「ふるさと応援隊」の活動で寄付者様が感じられたことがサイトを通じて広く伝わり、更なる支援の呼びかけとなるように期待します。

―復興にあたっての現状の課題を教えてください。


倉敷市様: 平成30年7月豪雨により甚大な被害が生じた倉敷市真備地区において,今なお7千人を超える方々が自宅を離れ,市内外の仮の住まいの生活を余儀なくされています。 倉敷市としましては,被災された住民の方々が一日も早く落ち着いた生活を取り戻していただき,安心して暮らしていただけるよう,将来にわたって安全・安心なまちづくりを進める必要があると考えています。 このことから,住民の皆様が最も心配されている河川の安全性を確保するため,国・岡山県・倉敷市が連携・協力し,堤防の拡幅等による堤防強化など,まちを守る治水対策に取り組んでいるところです。 また,5,700を超える世帯が被災されており,生活再建に向けた支援が必要であることから,各種支援制度の利用促進やきめ細やかな情報提供に努めるとともに,住宅再建や災害公営住宅などによる住まいの確保や,健康状態の確認,孤立防止等のための見守り,こころのケアなど,総合的な支援を行っているところです。 さらには,農業や中小企業の早期再開に向けた支援や賑わいと交流の創出により,活力あるまちづくりを目指すとともに,真備地区の豊かな自然と歴史・文化の魅力を全国へ発信するため,地域資源の発掘や活用にも取り組みます。

―ふるさとチョイスユーザー(寄付者様)へメッセージをお願いいたします。


倉敷市様: 倉敷市に対しまして多大なるご支援を賜りありがとうございます。 甚大な被害がありました真備地区においては、もとの生活に戻るべく、復旧・復興をしている最中ですが、まだまだもとの活気ある町に戻るには時間を要します。引き続き、皆様方のご支援をよろしくお願いします。 また、倉敷には美観地区や瀬戸内海国立公園をはじめとする観光地がたくさんあります。倉敷を訪れていただき、倉敷の魅力に是非とも触れていただきたいと思います。 お待ちしています!

ふるさとチョイスでは、引き続き倉敷市様への災害支援の寄付受付を行っています

今回、ふるさとチョイスでは、「ふるさと応援隊」の活動として、豪雨災害からまもなく1年となる倉敷市真備町に、寄付者様である中木さんご夫妻とともに訪問させていただきました。復興の前途にある真備町の様子とその実情は、倉敷市様から切実な思いとともにお伝えいただき、我々も被害の大きさを改めて実感いたしました。
まだまだ復旧・復興への長い道のりを歩み始めたばかりの倉敷市様へ、寄付や観光にお越しいただくことで、是非ご支援いただければ幸いです。

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岡山県倉敷市 平成30年7月豪雨 倉敷市災害復興支援受付中

2018年6月28日から7月8日にかけて西日本を中心に発生した記録的な集中豪雨。長時間にわたった雨の降水量は、多くの観測地点で観測史上最大を記録し、各地に甚大な被害をもたらしました。岡山県倉敷市真備町地区では、河川の氾濫や堤防の決壊による浸水と土砂災害などで非常に大きな被害が発生し、今もその影響は強く残っています。

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