2022/05/12 (木) 17:55

人と地 寄り添い生きる

横尾衛門 ― 先祖伝来の農地を守り、未来をつくる

4月の末、田植えシーズンをむかえる頃…心地よい谷風が吹き、苗やカエル・アメンボウが水面に揺れる穏やかな日、島根県益田市二条地区の中・横尾集落にある、農事組合法人 横尾衛門さんを取材しました。横尾衛門さんの代表である谷本大輔さんにお話を伺いながら、横尾集落を案内していただきました。
この地域一体は、清流日本一に何度も選ばれた高津川の支流の源流域に位置し、田んぼは湧き水で豊かに水を張り、地形に沿って広がっています。昼夜の寒暖差が大きい山あいの気候と、保水力に優れた粘土質の赤土に恵まれ、良質な米作りに適していて「村で一番おいしい米が出来る」といわれています。この集落の歴史は古く、鎌倉時代に田中横尾衛門源宗定が拓いたと伝えられているそうです。
その他にも、地域の特色を生かしたこだわりの加工食品を製造・販売もされています。また、子どもたちを交えた体験学習の実施するなど、地元での活動も大切にしておられます。

収穫の秋を想い…稲を育む

この集落の田植えは、4月の下旬「つきあかり」に始まり「コシヒカリ」そして「つや姫」、5月の終わりには「きぬむすめ」最後はもち米と、1か月以上にわたり品種をかえながら行われます。日々の田の手入れや、夏の水不足に台風・鳥獣被害など…心配ごとはたくさん!しかし、若い力と受け継がれた伝統が寄り添い、横尾集落の農業を育み守りながら秋の収穫を待ちます。
田植え機のオペレーターは、鳥取からお嫁にこられた豊田さん(右)。山あいの田んぼは、さまざまな形をしていて機械で植えるのは至難の技!稲刈りがスムーズできるようイメージしながら、植える時と植えた後に帰ってくるライン取りを考え、更にキレイに植えるよう心掛けておられるそうです。
黙々と仕事をこなす、横尾集落で長年農家を営む松下さん(中央)。
茨城からのUターンをして、横尾衛門の代表を受け継いだ谷本さん(左)。
三人とも穏やかでありながらも、自然とともにこの地で歩む姿はとてもイキイキしています(^^)/

横尾衛門で大切に育まれたお米

横尾衛門さんでは「先祖伝来の農地を守り、未来をつくる」を念頭に土づくりをしっかり行い、農薬や化学肥料を通常の半分以下に抑えたお米の栽培など、人や環境に優しい持続可能な農業でこだわりのお米づくりをされています。JAの品質検査では、うるち米の1等米比率は毎年9割以上になり、食味値の検査でもほとんどの田んぼがAランクを獲得しています!
おいしいお米になるように、手間ひまかけて大切に育んでおられます。

《 きぬむすめ 》 あっさりとしたお米
ツヤと白さが特徴で、粘りが強くて柔らかく、冷めてもモチモチしているのでお弁当やおにぎりに最適なお米です!


◎きぬむすめ 玄米 20kg×1袋
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《 つや姫 》 特別栽培の優しくおいしいお米
粒ぞろいで、味わいもしっかりしています。炊き上がりのツヤや甘みなどが口の中に広がり、総合的に評価の高いお米です!


◎つや姫 白米5kg×6回コース【定期便】
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《 コシヒカリ 》 低農薬・低化学肥料栽培のお米
お米の成分バランスが良く、粘りと弾力があり、ツヤや香りも優れているお米の定番品種です!


◎コシヒカリ 白米5kg×3回コース【定期便】
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喜楽館から、横尾集落のうまいもんをお届けます!

横尾衛門さんの加工食品は、地元女性の方々が中心になって喜楽館で作っておられます。地元で採れた食材を使用し、昔ながらの製法でつくられます。手作りなので数に限りがあるそうですが、地元で愛され続ける味をみなさんに届けたいと奮闘されています。
この地域は、女性の方がパワフルとのこと…取材したこの日は作業はお休みでしたが、豊田さんを含めた女性陣の賑やかな声が今にも喜楽館から聞こえてきそうでした(^^♪

◎お米と加工品のつめ合わせ
コシヒカリ白米 3kg×1袋/にんにく醤油 160ml×1本
奈良漬 170g×1袋/シイタケ佃煮 130g×1袋
干しいたけ 50g×1袋
※時期によって内容は異なります

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自然と大地と人が寄り添い、ともに生きる

風や草や土、そこかしこに春の香りがするこの日…1年を通せば、こんな日和ばかりではありません。自然がもたらす数々の難題、多くの農家さんが持つ労働者の高齢化など、収穫の秋を迎えるまではあらゆる困難を乗り越えていかなければなりません。
しかしながら 「食にこだわり 人を育む そして、未来をつくる!」 谷本さんや豊田さんたちの、熱い想いと若い力は横尾集落全域に広がり、きっと次の世代へとつながり続けていくことと思います。
今回の取材を通して…そこで暮らすことは、自然と大地と人がともに寄り添い生き続ける。その力は、想像以上に大きいものだと感じました。今年初めての鶯の鳴き声を聞きながら、のどかな雰囲気の中で無事に取材を終え、あたたかな心地で二条を後にしました(*^-^*)

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