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2023/10/16 (月) 00:00

Interview-KOYO BASE / 吉永 ひな野さん

”うつわの総合体験施設” KOYO BASE

2023年1月。

日本一の陶磁器生産地である岐阜県土岐市の中でも有数の生産量を誇り、国内外の食のプロフェッショナルに愛される器を世に送り出し続けているメーカー・光洋陶器が、満を持してオープンした〈KOYO BASE〉。

KOYO BASEでは、光洋陶器で製造されている多くのプロユース食器を手に取り、その場で購入できるほか、地元でとれた季節の野菜などを使用したお料理や、絵付け・銅板転写が体験できるワークショップ、光洋陶器の工場見学などを楽しむことができます。

今回は、2021年に光洋陶器の企画部として入社以降、KOYO BASEの企画立案からコンセプト設計に携わり、現在、広報・マネジメントを担当されている吉永ひな野さんにお話を伺い、立ち上げ時の秘話やお店作りのこだわりなどをお話しいただきました。

コロナ禍で迫られた事業転換

2021年、光洋陶器に入社した吉永さん。
その頃、世間は新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言の発令や外出・営業自粛の影響が世間に広がり続けている頃でした。

コロナ禍による影響は光洋陶器も例外なく受けることとなり、大量に製造していた業務用食器の注文が減り、予定していた展示会の出店が次々とキャンセルに。
従来専門としてきた業態が先行き不透明の中、会社として事業展開の見直しを迫られていました。

そんな時、2019年頃から構想に上がっていた、光洋陶器のエンドユーザー向け施設建設案が再び始動することになったのです。

伝統産業における機械化の現場を伝える

施設構想のきっかけは、2019年に光洋陶器が「スマートファクトリー AWARD 2019」を受賞したことでした。

生産管理や製造現場の先進化・効率化といった点で優れた企業に送られる賞で、光洋陶器の15,000種を超えるアイテムの管理のために構築されたシステムと、熟練の職人による人の技と機械による自動化の両方を組み合わせることで実現している高品質な器づくりが評価されたのです。

受賞をきっかけに、光洋陶器の器づくりの現場を見せてほしいと「オープンファクトリー」開催の要望が多く挙がり、やがて工場見学だけでなく、器を“体験する”ことを重点に置いた構想となっていきました。

コンセプトは「CLAY to Table」

2021年より本格始動した、のちのKOYO BASEとなる施設の建設計画。
吉永さんは計画当初より携わり、建物やコンセプトの設計を社内・外部チームと話し合いながら決めていったそう。

施設の軸となるコンセプトとして掲げたのは「CLAY to Table」。
目指したのは、土から食卓まで器を丸ごと楽しむことができる施設の姿でした。

食べる・買う・楽しむ・学ぶの4つの柱のもと、カフェスペースや食器のレイアウト、ワークショップ、工場見学などを整備し、そのどれもが繋がっていくように設計することにこだわったそうです。

ベージュやホワイトを基調とした内装は、爽やかで洗練された印象。
実はこの内装の色にも、器に関わるこだわりが。

特徴的なベージュは、器を製作する過程である「素焼き」を経た器の色から着想を得たそう。
素焼きは「本焼き」に入る前に、成形した器を焼き締める工程で、素地はグレーがかった優しいベージュ色をしています。

そしてホワイトは、素焼きした素地に釉薬を掛け、「本焼き」を経て製品になった白磁器のよう。
シンプルながらも美しい、クールトーンのホワイトです。

これらの2色をベースした内装にすることで、器が主役になり、より魅力が際立つデザインになるようこだわったそうです。


ロゴの爽やかなライトブルーは、光洋陶器のテーマカラーである信頼・誠実性を象徴するネイビーを元に、より軽やかなイメージで器の魅力を伝えたいという想いからセレクト。

吉永さんが身に着けているエプロンは、素焼きの器から着想を得たこだわりのベージュに、KOYO BASEのブルーのロゴがあしらわれたデザイン。エプロンは、より素焼きの器に近い色を求めて探すのに苦労したそうです。

季節で変わるレイアウト

吉永さんが手掛けられているという、KOYO BASE内の食器レイアウト。
季節のイベントごとに向けた器や、カフェスペースで提供しているお料理に使用している器がずらっと並び、商品はコンスタントに入れ替えているのだとか。

取材させていただいたのは6月下旬。
その頃はジューンブライドを意識した、結婚祝いにぴったりで高級感のある食器や、七夕に使いたい和テイストの器などが並んでいました。

光洋陶器の15,000種を超えるアイテムの中から、ご家庭で使っていただきやすいサイズやデザインをセレクトし、その時々で商品やレイアウトを変えているのだとか。

器の知識が豊富な吉永さんに、商品のおすすめのポイントや、器に用いられている技術や製造方法などを解説いただくと、ついついその商品が欲しくなってしまいます。

器を好きになる一歩目をKOYO BASEで

「スマートフォンでいろいろ見ることができる時代だけれど、肌で感じて器の魅力を知っていただきたい。」と話す吉永さんは、五感で器を楽しむことができる施設づくりにこだわったそう。

例えば工場見学でも、ただ工場内を見て回るだけでなく、見学者が器づくりの現場の雰囲気を感じられるよう、実際に使用する粘土や型に触れて体験できる機会を提供するようにしたそうです。


また、食器の知識に自信がない方にも、器の魅力を知っていただける場所にしていきたいとし、「器を好きになる第一歩目としてKOYO BASEに来ていただけたら」とお話しいただきました。

最初はおしゃれなランチやカフェが楽しめる場所としてKOYO BASEを訪ねた人にも、2回、3回…と足を運ぶうちに器に興味を持っていただき、ワークショップや工場見学などを通じて、器の知識を二歩、三歩…と進めることができるような機会も用意していきたいとのことでした。

KOYO BASEでは、訪ねる度に器に関する新たな発見や体験ができること間違いなし。
ぜひ訪ねて、器の魅力を五感で味わってみては。

応援ありがとうございます!

土岐市ふるさと納税担当:manami.f

土岐市生まれ土岐市育ち。食器棚に収まりきらないほどのやきものを集める、器コレクター。吉永さんとの器トークで、またまた欲しい器が増えて、現在購入検討中です。

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