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歴史ある古染付のうつわを 現代の食卓へ瀬貞寛右ェ門窯(せさだかんえもんがま)

〈窯元インタビュー〉瀬貞寛右ェ門:瀬戸口あさ子さん

しっとり白い磁肌と鮮やかな藍色の由緒ある絵柄が特徴の技法、古染付に定評のある瀬貞寛右ェ門(せさだ かんえもん)。江戸時代より続く由緒ある窯元として伝統を受け継ぎながら、現代の食卓やレストランで使いやすいようアップデートさせた食器を展開しています。

「当社で取り扱っているうつわの多くは手書きの古染付で、大川内山の店舗には伊万里の古染付を探されている方が多く来られます。あえて粒を混ぜたオリジナルの釉薬を開発したり、絵付けの際に線をにじませたりするなど、昔の伊万里焼に近い雰囲気を再現させています」

瀬貞寛右ェ門のうつわは料理を引き立ててくれるため、プロの料理人やホテル関係者の目に留まることも多いのだそう。国内のいくつもの有名ホテルで使われている他、海外のレストランからも発注があるのだとか。
「秘窯の里とも呼ばれる伊万里大川内山へうつわを探しにこられた中国浙江省の方が私たちの古染付を気に入ってくださり、それがご縁となって今では中国の有名ホテルでも使っていただいています」

伝統的技法を用いながら、現代の食卓事情や飲食店のニーズを反映した瀬貞寛右ェ門のうつわ。ロクロで作った丸皿の角を成型時に切り落として縁に鉄の釉薬を塗った板皿は、絵付けの美しさに加えて食器としての使いやすさも魅力です。

「さまざまな用途に応えられるよう、特定のメニューでしか使えない専用皿は作らないようにしています。また、磁器は高温で焼き上げているため、基本的には電子レンジ・食洗機も使用可能。食器として使いやすいこと、そしてお手入れしやすいことは重要ですよね。収納する際にスタッキング(重ねる)できることや、棚で無駄なスペースを取らないデザインにすることも常に意識しています」

縁起のいいモチーフが古染付の手法で蓋全面に描かれた、直火・IH対応の伊万里焼鍋も人気商品のひとつ。鍋料理のみならず炊飯や焼き料理に活用できるほか、熱衝撃に強い鍋本体で調理することで、保湿力や料理の旨味もアップするのだそう。

「鍋の底面に発熱体がついているため、専用プレートなしでIH使用が可能。食材がプレートへこびりつかないので便利ですよ。蒸気穴が開いていない蓋は盛り皿としてもお使いいただけます」

取材当日も次々と商品が積み出されていたので理由をお聞きすると、「急な大量の納品依頼があったんです」とのこと。古染付の佇まいはしばしば“料理の邪魔をしない”と表現されることがあります。うつわが主張しすぎず料理の良さを引き立ててくれるからこそ、料理人や伊万里焼ファンからのラブコールが止まないのかもしれません。

瀬貞寛右ェ門
〒848-0025 伊万里市大川内町乙1848
TEL:0955-23-0344
営業時間 10:00~17:00

瀬貞寛右ェ門窯の作品一覧