珍しい砂地の土壌から「香り豊かでさらりとした飲み口のワイン」を作るカーブドッチ　インタビューvol.2

カーブドッチで醸造家として働く草野竜征さん。学生時代、ワインバーで働くなかで醸造家と出会いワイン造りに興味を持ち、ここ新潟の地でワイン造りに携わっています。

新潟市の中心地から海岸沿いを車で約30分。松林を抜けた先にある"滞在するワイナリー・カーブドッチ"。世界的にも珍しい砂地の土壌で香り豊かで砂のようなさらりとした飲み口のワインを造ります。

「カーブドッチのワインの魅力は、ワインを飲みなれない人にも飲みやすい、香り豊かなワイン。飲み口が軽やかなため、気づけば一本を一晩で空けてしまうほど飲みやすく仕上がってします。カーブドッチがある地域は、世界的に見ても特殊な砂地の土壌です。砂地で造るワインは、軽やかで香り豊かに仕上がります。」

9ヘクタールのぶどう畑では、30トンほどのぶどうが毎年収穫されるのだそう。年間を通してぶどうと向き合い、日々成長を見守っています。

カーブドッチのワインは大きく分けて3種類に分けられます。
1つ目が「セパージュシリーズ」。定番でいて王道。砂地のテロワールを表現することをテーマに、醸造をしています。香りが華やかで、さらっとした口当たりが持ち味。
2つ目が「動物シリーズ」。醸造家の趣味に走ったワインがテーマ。優しく染み入るようなワインを目指して造っています。かわいいラベルが目を惹きます。
3つ目が「ファンピーシリーズ」。楽しいワインがテーマの、生食用ぶどうで造られるポップでキュートなワインです。その気軽さから、家飲みやピクニックにぴったりです。
「砂地を表現するためにおこなっているのが”アッサンブラージュ”。日本語で”寄せ集め”という意味で、複数の品種をブレンドすることで、醸造家が目指すワインに近づけることができます。ただ、美味しければ良いという訳でなく、私たちが思う砂地の味わいを表現することを大事にしています。」

「ワイン造りの繁忙期はやはりぶどうが実りはじめる7月から10月。中でも9月、10月の2ヶ月間は、記憶がなくなるほど忙しく、ぶどうまみれ。この時季を逃すとワイン造りを行えなくなるため、必死です(笑)。その分、皆さまに楽しんでもらえるようなものすごく美味しいワインに着地できるようにしていきたいと思うことがやりがいにつながるので、楽しいところでもあります。私たちのワインを多くの方に味わってもらい、新潟に興味を持つきっかけになってもらえたらと思っています。ワインを飲みながら新潟に想いを馳せてもらって、最終的にはこの場所に来て欲しい。飲んで美味しいと感じてもらえると同時に、この場所に行ってみたいね、そう思っていただけたら嬉しいです。」