【事業者】「B to B」から「B to C」へ。人気の裏にきめ細かな工夫あり

大隅半島の海・山・川に囲まれた、鹿児島県志布志市。
黒潮の恵みや良質な地下水に恵まれ、鰻の養殖や農畜水産物に最適な環境が整っています。そのような土地で育った特産品は質が高く、お礼の品としても大変人気です。

ふるさと納税に関わる以前、丸八水産は一般消費者向けの商品はほぼ取り扱っていませんでした。そのためパッケージは、透明なビニールで密封されただけの非常に簡素なもの。その食材に関する知識がない寄付者も多く、あるとき「食べ方がわからない」という問い合わせが来てしまいました。

それ以来、一般消費者向けにお礼の品を出す際にはどのような配慮をするべきか、大王さんは今まで以上に深く考えるようになったといいます。

常に届く側に立って考えます

自身の家庭での目線や消費者としての生活感を大切にしている大王さん。
夕食の団らん時、ひと手間でおいしく食べられるようにお礼の品に工夫を凝らしています。

商品の食べ方や調理法の説明がお礼の品に同梱されており、レシピは手間がかかりすぎず、かつ簡単にできるものに。
料理の写真も大王さんが撮影しています。

「いつでも受け手の立場に立って考えるようにしています。お礼の品は家族で楽しむことが多いのではと思い、ターゲットを『家族団らんの夕食』に絞りました。事前に魚の骨を抜いたり、レシピを一緒に送ったり。ただし、レンジでチンするだけの状態ではあまりにも味気ないので、もうひと手間加えるようなものにしています」

それ以外にも、新たに瞬間凍結や真空パックを導入。魚河岸で仕入れ、加工まで行える産地直送ならではの新鮮な魚介を遠方の寄付者にも楽しんでもらえるよう配慮しています。また、消費者離れを防ぐ工夫も行っています。
「寄付者の意見は積極的に取り入れています。定期便のお礼の品を送っている方にはアンケートを行って、来年の企画を考えます。たとえば、東京では焼き魚はあまり食べないと聞いたので来年は外そうとか。寄付者に喜んでもらえるような工夫をしています。なんでも勉強ですね」

おいしい海の幸が人気の志布志市。
そこには、事業者の深い思いやりと努力が込められています。

鹿児島県志布志市のふるさと納税について

 「今こそ知りたい!ふるさと納税、ホントのところ」の詳細を見る