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山口県下関市
【ふぐ出荷数No.1】国産天然 とらふぐ ロイヤルセット 4人前 BW7002【宮家献上品】 冷蔵 最高級 ふぐ 刺身 鍋 セット 高級 フグ刺し ふぐ鍋 ふぐちり鍋 てっちり鍋 高級魚 海鮮鍋 河豚 お祝い 記念 贈答 ギフト 家族 正月 12月15日申込分まで 年内発送 年末
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本州最西端に位置する山口県下関市。南に位置する彦島にある南風泊(はえどまり)市場は、国内で唯一フグを専門に扱う卸売市場である。街がまだ夜の闇に包まれている午前3時。南風泊市場はすでに活気づいていた。多くの仲買人が集まり、水揚げされたフグを目視で確認する。この市場では、日曜と水曜を除く毎日午前3時20分にフグの競りがスタート。競りには下関唐戸魚市場仲卸協同組合の組合員のみが参加できる。11~3月の競りで扱うのは天然ものと国産の養殖のトラフグ。トラフグのシーズンが終わるとマフグが競り場に並ぶが、下関ふくとのちに銘打つことができるのは、このわずかな期間にここで扱ったトラフグのみである。マフグやほかのフグは、この市場で扱ったものでも下関ふくとは呼ばない。
同組合員の一人である畑水産の3代目、畑栄次さんは、トラフグを仕入れる際、まず活きの良さとつやを見るという。養殖のトラフグは養殖場が同じであればみな兄弟みたいなもので、その質に大差はなく、コンディションを確認する程度だというが、天然もののトラフグはまず相場のアップダウンが非常に激しいという。そのため、場の流れや売れ行きの予測、今後の天候による獲れ高の予測など、さまざまな要素をすべて踏まえてその日の仕入れをする必要があり、天然ものの仕入れには非常に頭を使うのだとか。
もともと下関市はフグの漁場である玄界灘や瀬戸内海、豊後水道に近く、昔からフグの集散地である。1888年、初代内閣総理大臣・伊藤博文が当時食用禁止だったフグの刺身をやむなき理由により下関市内の飲食店で食べ、そのおいしさに感動したというエピソードがある。そして、その伊藤博文によって全国で初めて下関市でフグ食が解禁された。これにより下関市はフグ食文化の先駆けの地となり、漁場が近いという地理的な優位性も相まって国内最大級のフグの流通拠点になった。今では、近隣の漁場以外で獲れたフグも下関市の流通に通すため、わざわざこの市場に運ばれてくる。
競りの方法は「袋セリ」と呼ばれる、ここならではの伝統の手法。売主である競り子が布袋に片手を入れ、仲買人はその布袋に自分の片手を入れ、競り子の指を握って競り値を伝える。最も高値をつけた仲買人が競り落とすという一発競りである。袋セリでは常に競り子が威勢の良い掛け声をかけているが、一方の仲買人はというと、黙々と順番に布袋へ手を入れていく。仲買人が互いの競り値を知り得ない以上、この布袋の中でのやりとりが一番大事。もちろん水揚げされたフグの活きの良さや色つや、目の状態などが質の良し悪しの判断基準にはなる。だが、トラフグは1キロいくらで購入するため、トロ箱と呼ばれる箱に入ったトラフグの重さがひと目で分からなければ適切な競り値を付けられず、そうすると一発で競り落とされるこの袋セリでの仕入れはできないのだと、畑さんが教えてくれた。
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競りが終わると、仲買人は競り落としたトラフグを持ち帰り、水質管理された大きな水槽に移す。この水槽内でトラフグを1~4日泳がせ、体内に残っている餌や老廃物をすべて排出させると同時に、水揚げから移動までの間にトラフグが受けたストレスを、水槽内で数日間泳がせることでしっかり取り除いてやるのだ。この工程を「活かし込み」と呼ぶ。南風泊市場そばの道路に並ぶ5軒の水産会社にはこうした大きな水槽がいくつもあり、海から水槽内に直接海水を引き込んで循環させている。水温が20℃以上になると海水を冷却するなど、徹底した水質、水温管理を行う。こうした活かし込みは下関流のスタイルで、これだけの水槽を使って活かし込みをしている地域はほとんどないという。水槽内で数日間活かし込まれている間、トラフグはストレスのないベストな状態を保っている。ただ生かしておくのではなく、活かし込む環境も徹底して管理しているからこそ、トラフグを捌いたときの身の締まり、色つや、味など、どれをとってもトップクラスの品質なのである。
トラフグは肝臓や心臓、えら、腸などに毒を持っている。味わうには、フグ調理師免許を取得している者が除毒作業をする必要がある。フグ食の文化が確立された下関市の水産会社では、熟練の職人が手早くトラフグを捌き、有毒部位を的確に取り除く。空がまだ白み始めてもいない午前4時過ぎ、畑水産の作業場でも何人ものみがき職人が黙々と、手際よくトラフグを捌いていく。捌いた身や皮は大量の水できれいに洗い、毒や血液を完全に除去する。この工程を「みがき」と呼ぶ。みがきを経て、部位ごとにきれいに分けられたトラフグは、セットにして“みがきふぐ”と呼ばれる。下関市で高度な技術をもって適切に処理、加工された“みがきふぐ”は、「下関ふく」の名でブランド化されている。2016年10月、下関ふくは農林水産省が認定するGIブランド(地理的表示保護制度)の対象に登録された。水産物としては初めての登録である。
「フグの賞味期限は4日なので沖縄県の離島に送るのは難しいですが、それ以外は宅配便が届く所であれば発送が可能です。ふるさと納税のお礼の品として下関ふくを送り、食べていただいて『おいしい』と感じていただく。良いものを食べて感動し、下関市に興味を持っていただけたら。そうして、いつか下関市へ旅行に来て、またここでおいしい下関ふくを食べていただけたら最高に嬉しいことだと思います。そういう気持ちでお礼の品を送っています」と、畑さん。
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下関ふくを取り扱う水産会社の多くは、下関ふく連盟に加入している組合員である。下関ふく連盟では、天然や国産のトラフグを毎年2月に宮家へ献上しているが、どの組合員が献上するかは毎年異なり、連盟が都度指名を行っている。下関ふく連盟にとって、下関ふくの高いブランド力の保持に尽力してくれる組合員への信頼と期待は極めて大きい。連盟が選定・企画するふるさと納税の返礼品には、組合員が丹精込めて処理、加工したみがきふぐが使われるが、どの組合員のお礼の品も、連盟が自信を持ってお届けできる下関ふくである。
下関ふくを代表する料理といえば、やはり「フグ刺し」だろう。畑水産で職人が刺身を引くところを見せてもらった。職人の鮮やかな包丁さばきに思わずため息が出たが、見とれてしまったのはそれだけではない。職人の手元で軽やかに動く、しなやかで美しいフグ引き包丁。聞けば、毎日、刺身を引いた後だけではなく、刺身を引いている合間にも包丁の刃を研ぐのだという。刺身を引き終わった職人に見せてもらった、4~5年使っているというフグ引き包丁は、その刃に一点の曇りもなかった。光り輝く刃は、新品のフグ引き包丁より3分の1程度幅が狭くなっており、毎日何度も丁寧に研がれ、大切にされ続けてきたことを静かに語っていた。「フグを扱うわれわれにとって、フグを捌く包丁を大切にしないというのが、一番いけないこと。食に携わる者として、包丁は最後まで使ってあげることが大事なんです」と、畑さんは言う。刺身を引く職人の手によって、大切に研ぎ澄まされ続けた包丁の美しさが、下関ふくというブランドへの自信と誇りを表現しているようだった。
「フグ刺しは食べてくださる方がひと目見て『きれいだな』と思ってくださるように。ただ食べるだけではなく、まずはその形を見て楽しんでいただく。そして食べてもらって、おいしいと感じてもらう。職人の腕の見せどころです」職人として35年、畑水産に勤める竹林さんは言う。下関ふくのフグ刺しは、ただ食べるだけの料理に終わらない。
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職人が引いた下関ふくの刺身は、有田焼などの器や華やかな絵皿などに盛り付けられる。菊や牡丹の花をあしらったその盛り付けは、皿の美しい色合いや華やかな絵柄がフグの身に透けて見え、さらに気品を増す。まさに「食の芸術品」とはこのことだろう。食材が持つ美しさをシンプルに、食の匠の技と、盛り付ける器の美しさのみで華やかに飾り上げる。味わうとその身は淡泊ながら、しっかりとした歯ごたえがあり、わずかに甘みを感じる。薄造りの刺身に、なんとも力強い味がある。
下関ふくのフグ刺しは、祝い事やイベントがあるときには、鶴をあしらった「鶴盛り」が披露されることもあるという。多くの人の手によって大切に扱われ、適切に処理されてその身一つで美しく飾られた下関ふくのフグ刺しには、見ても味わっても人を幸せな気持ちにさせる確かな底力があるのだろう。