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使い手の創造力を掻き立てる 現代にフィットするうつわを提案青山窯(せいざんがま)

窯元インタビュー〉青山窯:若おかみ 川副 貴子さん

江戸時代に鍋島藩窯へ従事した川副内蔵介をルーツとして、明治16年に民間の窯として創業した青山窯。将軍家や諸大名の献上品として名高い鍋島焼の伝統を継承しながら、現代の食卓にフィットするうつわを作っています。

伊万里大川内山の中でも随一の敷地面積を誇る青山窯本店。ここでは「心と暮らしを豊かにするうつわ」をテーマに、伝統的な鍋島スタイルや、使い手の創造力を掻き立てる和モダンスタイルのうつわがセンス良く並びます。

青山窯5代目当主である川副史郎さんは、広告代理店で働いた後に作陶の道へ進んだという異色の経歴の持ち主。その多彩な経験をバックグラウンドに、令和時代の鍋島スタイルを探求し続けています。妻の貴子さんは、伊万里へ移り住む前にテーブルコーディネートの資格を取得。現代の暮らしに合ううつわのアイデアを提案しながら、ギャラリーとショップを切り盛りされています。

「伊万里で暮らし始めて1年と少し経った頃に先代が急逝し、夫が突然5代目当主を継ぐこととなりました。何もわからない手探り状態で始めた中、とある海外デザイナーによる黒を使ったうつわを見て『青山窯へ黒を取り入れたい!』とひらめいたのが、新しい鍋島スタイルの始まりだったんです」と話す貴子さん。

伝統的な色鍋島は、藍色の下絵と赤・黄・緑の三色の上絵で構成されています。しかし、固定概念にとらわれない「黒を使う」アイデアを取り入れたのをきっかけに、和モダンスタイルのうつわが次々と誕生。鍋島の美意識を受け継いだ気品あふれる作風は、多くのうつわ好きを魅了しました。

青山窯で人気なのが、滑らかな磁肌と文様が美しい「かけわけ」シリーズ。日本で古くから愛されている「唐草」を青磁と白磁で表現し、クラシックながらもどこかモダンな印象が漂います。

「ここで使っている『かけわけ』技法は、青磁と白磁の釉薬を“分けて掛ける”伝統的なものです。しかし、試行錯誤の末生み出した新たな技法で青磁や白磁の釉薬を「文様」として表現することができました。」
青山窯では地域でいち早くこの技法を取り入れ、デザインの美しさと発想の新しさで人気シリーズへと成長したのだそうです。

「青山窯は女性をメインターゲットにしていて、自分が実際に欲しいものを扱っています。私と同世代で価値観が似た女性に『素敵だな、可愛いな』と思ってもらえたり、海外経験がある友人たちに『やはり日本っていいよね』と実感してもらえたりすると光栄ですね」

青山窯
〒848-0025 佐賀県伊万里市大川内町乙1832
TEL:0955-23-2366
mail:seizan@m2.ihn.jp
営業時間 9:30〜17:00 無休

青山窯の作品一覧