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![【58A0031】「なにわ黒牛」(黒毛和牛)リブローススライス[高島屋選定品]](https://img.furusato-tax.jp/cdn-cgi/image/width=520,height=323/img/x/product/details/20180808/pd_0ff7b5a230933800f7fcfce62055d3531893fafd.jpg)
大阪府阪南市
【58A0031】「なにわ黒牛」(黒毛和牛)リブローススライス[高島屋選定品]
※このお礼の品は受付終了しました
おでかけ体験型メディア「SPOT」の人気ライターが取材。他の観光メディアでは紹介しきれない、地域の魅力を深掘して紹介します。
はじめまして。ライターのおかんです。
眼前には青い海。遠くに見えるは淡路島と明石海峡大橋。
ここは大阪府の南。
和歌山県と隣接している、府下で最も新しい市・阪南市にやってきました。
豊かな海と肥沃(ひよく)な土地に恵まれた阪南市には、海山陸の「うまいもん」が盛りだくさん。
今回は、そんな阪南市でふるさと納税のお礼の品を生産している方々を取材してきました。
「ふるさと納税」は、地方自治体への寄付をおこなうことで、自治体によってはその地域の特産品や名産品が「お礼の品」として返ってくるという仕組み。
「お金を払えば何かが貰える」と言えば簡単ですが、きっと、ふるさと納税ってそんなに単純なものじゃない。さまざまな地方自治体に魅力を感じ、寄付やお礼の品を受け取ることを通じて、全国に「縁」をつくることじゃないかと思うんです。
今回の取材では、気さくであたたかくて、そして自分たちが生産するものたちに真っ直ぐ向き合う、素敵な人々との出会いがありました。
【目次】
環境保全を大切にし、人と人との距離が近い町
ミシュラン獲得の名店も唸る!漢の情熱が詰まった「なにわ黒牛」
瑞々しさはまるでフルーツ!阪南の土壌だから育つ水ナスのぬか漬け
明石に負けない魅力!柔らかさと甘さが自慢「泉タコ」の水煮
酒蔵は国の有形文化財!創業300年の老舗が醸すお酒「浪花正宗」
和紙の未知なる可能性をひらく新素材「和紙の布」
ジューシーで肉厚な「鰆の味噌漬け」はご飯泥棒!お食事処みかわ
「昔ながらの製法にこだわる「辻茂製菓」素朴なおかき
阪南市初のドッグカフェ「Andわんこ」のランチプレート
府下3軒の “海の農家” は街を愛する名物おじさん 名倉水産の海苔
つくり手の顔が見えることで、寄付先の「ふるさと」が愛おしくなる
まずは阪南市ってどんな街?という疑問を解決するため、阪南市役所にやってきました。お話をうかがうのは、まちの活力創造課の紺谷さん。
おかん:
阪南市はどんな魅力を持つ街なんでしょうか?
紺谷さん:
ひとつは、自然が豊富にあることですね。箱作海水浴場の白く美しい砂浜は絶景です。
紺谷さん:
「大阪の海は汚い」と思われがちですが、阪南市ではかねてから大阪湾の再生に取り組んできたんですよ。
おかん:
私も大阪の海って淀みがちなイメージがありました……!
紺谷さん:
魚たちにとっての隠れ家や住み家となる「アマモ」という海草があるんですが、水質のいい海でしか育たない植物なんです。阪南市では、小学校でアマモを育てる授業をおこなうなど、小さい頃から環境保全に対する意識をしっかり育てています。
海が綺麗な証拠に、イルカの一種であるスナメリが継続して観察されているんですよ。
おかん:
スナメリまで!?「大阪といえば大都会」の印象が強いだけに、驚きです!
冬場には地元の漁師さんたちが牡蠣小屋を開かれます。”淀みがち”と思われているかもしれないけど、実はそれくらい大阪の海ってきれいなんですよ。
紺谷さん:
また、阪南市の総土地面積のうち半分以上は山野にあたります。春には「山中渓」という地区で桜が見頃になりますね。
おかん:
そんな自然に恵まれた阪南市ですが、寄付したお金はどんなふうに使われるんですか?
紺谷さん:
自然環境を生かした農林水産業の振興や、子どもたちの健全育成に関する事業など、6つの事業に活用させていただきます。
紺谷さん:
阪南市って、府内にある33市のなかで、最も犯罪総数が低いんです。防犯カメラなどの充実だけではなく、子どもたちの通学をボランティアが見守るなど、コミュニティぐるみで子どもたちを育てる土壌があるんです。
おかん:
私たちが寄付したお金が、阪南市の子どもたちを育てることに使われ、しかもお礼の品ももらえるなんて、いいことづくしじゃないですか!
紺谷さん:
そう言っていただけると嬉しいです!
市役所でお話を伺ったあとは、お礼の品に関わる製造者のみなさんを訪ねてきました。
やってきたのは「株式会社 Special Food.J」さんの所有する牧場です。
こちらでは「なにわ黒牛」と呼ばれる国産和牛を育てて出荷しています。
なにわ黒牛は、神戸牛や松坂牛のルーツと言われる「姫島牛」を目指してつくられたブランド牛。なんと3種類の血統を掛け合わせた“いいとこ取りの牛”なんだそう。
ミシュランにも星を持つ高級店も、なにわ黒牛を使用しているお店があるとか。
人懐っこくてめちゃくちゃ可愛い!!
なにわ黒牛は、みんな雌牛。通常、肉牛の出荷は飼育25ヶ月ほどらしいのですが、なにわ黒牛は30ヶ月以上の長期飼育。頭数にもゆとりを持たせた広い牛舎でのんびり育ちます。
餌も、栄養豊富なチモシー、麦やフスマなどの穀類に大豆の皮などブレンドにはかなりこだわりを持っている模様。
農場を切り盛りするのは20代前半の若者たち。この農場で働きたくてわざわざ移住してきたんですって。
訪問して気づいたんですが、牛舎なのに全然臭くないんです。むしろ牧草の匂いが香ばしくて気持ちいいくらい。ストレスのない環境で、いい飼料を食べ、丁寧に育てられている証拠です。
なにわ黒牛の品質の良さを裏付けるのがこちら。
これ……牛糞なんです!
牛の排泄物は土と混ぜられ、撹拌と発酵を重ねて肥料になります。発酵して分解されたなにわ黒牛のウンチは、まるで土のようにサラサラでフカフカ。嫌な臭いが一切しません。
牛の血統、飼育方法、果てはウンチまでこだわりを重ねる、「株式会社 Special Food.J」の代表、松田さんにお話をお聞きしました。
松田さん:
僕は60歳を過ぎてから、畜産をはじめたんです。もともと昭和50年代から、大阪の中央卸売市場で働いていました。農家さんと直接繋がって、販売しながら肉の流行や飼育方法なんかも指導していて。
おかん:
60歳から!普通はお仕事をリタイアする年齢じゃないですか。
松田さん:
ある農家の方から言われたんですよ。「アレコレ言うけど、あなたは牛育てたことないでしょ」って。それで「一丁やってやるか!やるからにはメガファームが絶対に手を出さないことに挑戦しよう」って。
おかん:
バイタリティがあり過ぎる。
なにわ黒牛のイメージとなった、いまはなき「姫島牛」。小ぶりながら肉質がよく、今日の高級和牛のルーツになっているのだとか。
松田さん:
長期育成するほど牛1頭にかかるコストは膨らむし、でも、餌も飼育環境も妥協できないし。本当はあの規模の農場なら従業員ひとりで回さなきゃいけないんだけど、阪南市に移住してまで「うちで働きたい」って子がいるんだから。頑張らないとね!
60歳からはじめた畜産の世界に飛び込み、採算や負担の重さよりも「いい環境で質のいい牛を育てる」ことを選んだ松田さん。その熱量は、ミシュラン獲得の名店も唸る味にきっと反映されています。
ここぞ!という時のごちそうに、漢の熱量がギュッと詰まった「エエ肉」、いかがでしょうか?
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続いてやってきたのは「草竹農園」さん。泉州地域の特産品である水ナスを育てています。
とれたての水ナスは、農園近くの工場でぬか漬けとして加工されるんですが、まずは採れたての水ナスをガブリ。
指で押さえると、水分がボタボタと垂れてくる瑞々しさ。歯ざわりのいい果肉はほんのり甘みがあり、フルーツなのでは?と思えるほど。
大阪府の南部、泉州地域では広く水ナスが栽培されているそうなんですが、阪南市で育つ水ナスは水分含有量がとても多く、同じ種を別の地域で育てても同じような味にならないんだそう。
「きっと水ナスの栽培に合った土なのかもね」と農園のお母さんが教えてくれました。
水ナスは何よりも鮮度が命。収穫されたその日のうちにぬか漬けに加工されます。
工場はお家に隣接したコンパクトなつくり。おかあさんたちがテキパキと働いていました。
1個ずつ塩もみをして、糠の入った袋に丁寧に収められます。大量生産ができず、なおかつ季節のものなので、このぬか漬けが味わえるのは5〜9月の短い夏の間だけ。
関西圏では比較的手に入りやすいですけど、それ以外の地域は水ナスって高級品ですよね。というかほとんど売っていないのかも。
ちなみに、園主の草竹義和さんは、優れた経営能力を持ち、食育の活動に熱心なつくり手だけが得られる「農の匠」に認定されたプロフェッショナル。
そんな義和さんのご子息である草竹茂樹さんが開発したのが、誰でも簡単にぬか漬けをつくることができるキット「NUKAMARCHÉ(ヌカマルシェ)」です。
草竹農園が大切に守ってきた秘伝の糠を、薬品などを使わずに真空パックし、誰でも一流のぬか漬けが楽しめるように生み出された逸品。
食への関心が高い人をはじめ、食生活が乱れがちな社会人から、お子さんの自由研究まで、老若男女が日本伝統の発酵食品であるぬか漬けを気軽に育てることができます。
日本の食卓に根づいた発酵文化を、現代に合わせてアップデートした非常に魅力的な商品を見せていただきました。
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山の牛肉・畑の水ナスときて、海側にやってきました。車で20〜30分圏内にタイプの違う自然があふれる阪南市、すごく素敵な場所!
こちらの「株式会社和」さんでは、目の前の海で獲れる隠れた名産品「泉タコ」を真空パックの水煮に加工しています。
こちらが阪南市近郊の海域で獲れた「泉タコ」。
関西でタコといえば、やっぱり明石のタコが有名ですよね。しかし、阪南市のみなさんは口を揃えて「泉タコも明石に負けてないよ!」と自信たっぷり。
「泉タコを一度食べると『タコってこんなに柔らかかったんだ!』って驚くよ」と語るのは代表の樋口さん。漁師の家系に育った“海の女”です。
おかん:
泉タコってはじめて聞いたんですけど、柔らかさが違うんですか?
樋口さん:
タコは岩場に足をぶつけたり、激しい海流に抗ったりすると筋肉が硬く締まった肉質になるんですよ。つまり歯ごたえが強くなる。阪南市の海は明石と違って砂地が多くて海流が穏やかなの。だから、そこで育つタコは柔らかくてしっとりするんです。
工場の隣は堤防を挟んで海。天候にもよるかもしれませんが、確かに波が穏やかなような。のどかな海でのんびり育ったタコが柔らかいなんて、なんだか人間にも通じるところがありそう……。
と思いを馳せていると、大鍋にお湯が湧きました。ぐらぐらの熱湯に、塩もみしてぬめりをとった泉タコが投入されていきます。
ちなみにこのタコたちは樋口さんのご家族が獲ってきたもの。どこで育って、誰が漁をして、誰が加工したのかがわかるというのは、とても安心感がありますね。
タコを茹でている間に、私は「これも食べて」と出されたスナックに夢中に……。太刀魚とあなごの骨せんべいは、大阪伊丹空港のポップアップショップなど僅かな場所でしか販売されていない商品。
サクサクした食感に素朴な味つけは、ビールが何リットルでもおかわりできそう。「これもお礼の品に入れましょうよ、酒飲みは絶対に買いますよ」とお願いしておきました。
茹で過ぎると食感が硬くなってしまうので、ほどよいタイミングでお湯から上げます。この見極めは熟練の技。
茹で上がったタコは氷水にさらして冷まします。特別に試食用として切っていただきました。
おかん:
あれ、なんだか色が地味じゃないですか?スーパーでよく見るモロッコやモーリタニア産のタコって、もっと鮮やかなような……。
樋口さん:
あれはね、着色してあるんですよ。
おかん:
ええ、知らなかった!
樋口さん:
もちろんタコの種類によって多少変わりますけど、少しくすんだえんじ色が、タコ本来の色。うちでは水煮に使うのはタコと水だけ。余計なものは一切入れません。
削ぎ切りにされたタコの足。ようじを突き立てた時点でその柔らかさがわかります。
タコ本来が持つ塩味があるので、そのままでも十分おいしいと樋口さん。
!!
おかん:
や、柔らか〜い!コリッとした食感なんて微塵もないですね。しかも甘い!磯の香りとタコの優しい甘みが合わさって……これは絶品です!
樋口さん:
そうでしょう!どうしても明石に比べるとネームバリューに差があるので、魅力が大勢の人に伝えきれていないんです。このおいしさをもっと知られて欲しいですね。
おかん:
ということは逆に、いまのうちに泉タコのおいしさを知っている人は、食へのアンテナが敏感で先駆けてるということでは!?
この柔らかさ、甘さ、そして「大阪産」という意外性……。きっと泉タコが有名になるのも時間の問題です。まだ泉タコの魅力を知らない方、ぜひ!
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「私達は、手造りで 一本一本心を込めて醸しています」との言葉が刻まれた大きな日本酒タンク。
次にやってきたのは酒蔵「浪花酒造」さん。創業300年以上を誇る老舗で、大阪府下でもっとも歴史ある酒蔵のひとつです。
案内していただいたのは300年の歴史を守る10代目・成子さん。
成子さん:
せっかくなので酒蔵も見学していただきましょう。浪花酒造の酒蔵は江戸時代の建物で、国の登録有形文化財に指定されています。
立派な門構えの建物。工場然とした酒蔵も多いなか、こちらでは創業当時から変わらない建物を活かして日本酒づくりがおこなわれています。
蔵のなかに入ってすぐ鎮座するのは巨大な井戸。
成子さん:うちでつくる日本酒は、全てこの井戸から汲み上げた水を使用しています。和泉山脈から流れ込んでくる地下水は、海に近いこの土地の地層を通ることでほどよくミネラルを含んだ中硬水になります。
おかん:大きな石が組み合わさった堅牢な井戸ですね。落ちたら大変だ……!
成子さん:酒蔵見学でも井戸は人気ですね。みなさん恐々覗かれますが、創業時から枯れたことのない、自慢の井戸です。
蔵の2階は蒸しあげたお米を広げる空間。大きな梁(はり)が張り巡らされています。
日本酒を醸す大きな樽も見せていただきました。取材時は酒造りのシーズン外だったため空でしたが、繁忙期になると樽に日本酒が満たされ、とてもいい香りに包まれるんだとか。
成子さん:
酒造りに関わる杜氏は、冬季に雪国から出稼ぎで来る人が多いんですが、うちは社内杜氏が中心になって運営をしています。
おかん:
まさに少数精鋭ですね!それにしても、わたくしそろそろお酒が飲みたくてですね……。
成子さん:
おっと、ではお礼の品になっている、うちの看板商品「浪花正宗」を飲んでいただきましょう!
浪花酒造の粋の結晶をいただきます。
お礼の品の「浪花正宗 大吟醸」。山田錦を40%まで磨いた逸品です。
おかん:
大吟醸特有のフルーティーな香りはありますが、キレがあって辛口ですね。”アル添”されてるからですかね?
成子さん:
おお、詳しいんですね。現在はどうしても「純米酒」の人気が高いんですが、醸造アルコールが添加されている=お酒の等級が低いということではありません。安定した品質とシャープなキレを生むアルコール添加技術は、杜氏の腕の見せ所です。
おかん:
隣の「純米大吟醸 無我無心」、これもまたおいしいですね…。純米大吟醸のふくよかな香りと甘みになのに、飲み口がめちゃくちゃ爽やか!
成子さん:
「無我無心」のシリーズは、その年のなかで最も出来栄えのいい純米大吟醸を圧搾せず、自然に垂れてくる<しずく>を集めたお酒です。本数も限りがあって、毎年この銘柄を楽しみにされている方も多いんですよ。
日常の延長線で「ちょっとエエやつ」を飲むなら「浪花正宗 大吟醸」。ここぞ!という時には「純米大吟醸 無我無心」がピッタリ。まさに1本1本心のこもった大阪の名酒です!
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シュルシュルシュルシュル……。
ガション、ガション、ガション……。
牛・ナス・タコ・酒、ときて5件目に紹介するのは、布!
それも、ただの布ではありません。「和紙の布」は社名の通り、和紙を素材にしてオリジナルの生地を製造する布屋さんなのです。
そんな新しい試みを形にし、業界に旋風を巻き起こしているのが代表の阿部さん。
おかん:
どうして和紙で布をつくろうと考えたんですか?
阿部さん:
僕が父から会社を継いだ時は繊維産業のピークだったんです。大阪はもともと織物の一大産地で、僕の会社も薄利多売の白生地を量産していました。でも……。
おかん:
中国やベトナムなど、海外製のより安い製品が入ってきたんですね。
阿部さん:
そうです。年を追うごとに「MADE IN JAPAN」の商品が消え、大阪府下でもじつに97%の繊維業者が倒産・廃業したんです。そこで、生き残りをかけて独自性の強い商品の開発を模索しはじめました。その時出会った素材が、和紙だったんです。
阿部さん:
うちで製造しているのはマニラ麻でできた和紙が原料になっています。幅の広い和紙を数ミリ幅の短冊状に細く裁断し、それを縒りあわせることで糸のように細くしなやかな繊維に加工しているんです。
おかん:
紙を縒って糸にするんですか。すごく手間がかかりますね。この、和紙でつくる布の最大の特徴ってなんなんでしょうか。
阿部さん:
ひとつは素材の持つ特性ですね。素材のなかで格段に軽く、毛羽立たず、ハリやコシが強い。吸湿や通気性にもすぐれています。和紙100%はもちろん、綿やウールなどと組み合わせることで、まったく新しい触感や風合いの布を生み出すことができます。
おかん:
なるほど……!
阿部さん:
もうひとつは環境への配慮です。マニラ麻は成長が早く二酸化炭素の吸収に優れた素材です。次世代への継続性も視野に入れ、主力商品にすることを決めました。
縒り合わせた和紙の太さや編み方の違い、素材の組み合わせは無限大。
阿部さん:
その布は「back number」っていうバンドが衣装で着ていたんですよ。
おかん:
ええ!超有名バンドじゃないですか!そうか、BtoBの企業なので消費者には知られていないけれど、いろんなブランドに和紙の布が使われているんですね。
阿部さん:
おかげさまで新しい取り組みにも関わらせてもらっています。このストールのマーク、見覚えがありませんか?
おかん:
「奇跡の一本松」ですね!
阿部さん:
ええ、東日本大震災で倒れることのなかった岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」。震災後に保護されていたものの結局、根が腐ってしまったんですね。そのため、いまは強化プラスチックやコンクリートで補強されたモニュメントになっています。その作業で出た木片を何かに使えないかという話がでまして。
おかん:
じゃあこれは、奇跡の一本松を布にしてるんですか!松って油分も多い木材だし、紙に……できるんですね。
阿部さん:
そうなんです。おっしゃる通り難しい素材ではあったんですが、試行錯誤を経て織物にすることができました。このストールは今年の3月11日に開催された被災地支援コンサートで、演奏者の衣装として登場しました。
おかん:
震災復興のシンボルを身にまとうことができるなんて、とても素敵なお話ですね!
阿部さん:
そうでしょう!しかも嬉しいことに、このストールはシリアルナンバーが振ってあるんですが、第1号は皇后の美智子さまに持っていただくことができたんです。
おかん:
すごいなぁ。阿部社長の技術と情熱があってこそ実現したんですね。松で布がつくられるなら、他の木材でもできそうですね。
阿部さん:
いずれは杉やヒノキなど、間伐材を利用した布をもっと生産ラインに乗せたいと考えています。綿やウールやシルクのほとんどを輸入に頼るいま、間伐材からなる和紙織物ができれば、より環境に配慮した国産の素材で、人々の身にまとうものをつくっていけるのではないかと。
和紙に魅了され、ひたむきな心で新素材へと打ち込む阿部社長。未来の環境にも配慮するその姿勢、かっこよすぎます!
衣服用の布だけではなく、和紙の布でできた傘をつくるなど、その挑戦はまだまだ幅を広げていきそうです。
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5,000円
在庫: あり
オーガニックのふっくらした風合いと和紙のシャリ感が心地よい肌触り(#^^#) 和紙の吸脂性効果で、石鹸なしでも使え、毛穴もスッキリ爽快感が得られます。ワッフル織りの凹凸がお肌を優しく刺激し、適度なマッサージ効果が得られます!
遅がけながらお昼です。せっかくだからおいしい海の幸が食べたいなと思い、駅の方までやってきました。
お昼にお邪魔するのは「お食事処みかわ」。駅から徒歩2分ほどの場所にある食堂です。
女将の樋口さん。地元で採れた食材を中心に、手作りにこだわって定食や一品を提供しています。
樋口さん:まずは何より「鰆(サワラ)の味噌漬け定食」を食べてもらいましょうか。
という訳で冒頭の定食の画像です。大きな鰆の味噌漬けに手作りのサラダ、煮物、ご飯とお味噌汁、漬物がついて1,000円。
見てください、このジューシーで肉厚な鰆の身!
噛めば鰆の脂がジュワ〜、甘みのある身がホロロ、そこにコクのある味噌が絡んで……もう最高です!
おかん:
お、おいしいー!この鰆の味噌漬けは、お礼の品になっているんですか?
樋口さん:
そうです。この商品は「尾崎漁業協同組合」と「のぞみ水産加工」そしてうちの3社が共同でつくった商品です。私は調味、味噌のブレンドをプロデュースしました。お味噌も泉州味噌を使うなど、地産地消を意識しているんですよ。
おかん:
こんなにおいしい鰆の味噌漬け、そう簡単には食べられませんよ!
樋口さん:
厳密にいうと、お店で提供している鰆の味噌漬けは、お味噌にいろんなものを足して発酵させるなど一工夫加えています。うちは飲食店なので、オリジナルのものを提供したくて。もちろん、お礼の品についても、お店で提供するものと変わらない情熱を注いで味を試行錯誤しましたよ。
おかん:
鰆って「魚に春」と書くだけあって、年中手に入る商品ではないですよね?
樋口さん:
そうですね。春から秋にかけてしか獲れないので、お礼の品はなくなりしだいそのシーズンは終了です。ぜひ一度は食べていただきたいですね。
サーモンやマグロのようなメジャーどころとはまた違った、ジューシーな甘みが広がる深い味わいに夢中になること間違いなし。ご飯はいつもの倍量炊いておくのが正解です!
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食べてばっかりだと思いますよね?本当にその通りです。
続いて紹介するのは、創業約80年のおかき専門店「辻茂製菓」さんです。
自家製のおかきを中心に、お店には所狭しと商品が並びます。
案内していただいたのは代表の辻野さん。
おかん:
辻茂製菓さんの一番人気の商品はなんですか?
辻野さん:
創業当時からの看板商品「田舎焼」ですね。佐賀県産のもち米をたっぷり水分を含んだ蒸気で蒸しあげ、杵でついて餅にします。それを低温で数日間寝かせたのち、切断し、時間をかけて乾燥します。それから専用の釜で、遠火の強火でじっくり焼き上げるんです。素朴で芳ばしい香りが特徴ですね。
おかん:
見た目もシンプルですね。おばあちゃんの家、いつもこういうお菓子があったなあ。
辻野さん:
実際、お婆ちゃんからお孫さんまで親子代に渡ってお買い求めいただけるリピーターさんも多いですね。
辻野さん:
もうひとつの人気は、泉ダコやちりめんなど、泉州の素材を使ったおかきです。うちは昔ながらのシンプルな商品に加えて、こうした地産地消に取り組みつつ、現代人の味覚にあった商品開発にも力を入れています。
うっま……!!
おかん:
この「泉ダコ しょうゆ味」おいしいですねえ!タコの風味と香ばしい醤油がとっても合ってます。ああ〜、ビールが飲みたくなるなあ。
辻野さん:
変わり種の商品は、従業員自らがアイデアを出しています。おかきの表面にザラメをまぶし、ドライみかんを合わせた「みかんおかき」も女性を中心に話題を集めています。
おかん:
いろんなお菓子が気軽に手に入る世の中ですけど、こういう昔ながらのおかきって、なかなかコンビニでは買えないですよね。噛めば噛むほど米の甘みはじんわりやってきて、手が止まらない〜!
辻野さん:
実際、リピーターさんのなかには一斗缶で購入される方も少なくありません。通な食べ方ですが、おかきを砕いて、お茶漬けにして食べるのもおすすめですよ。
従業員の皆さんをパチリ。「恥ずかしい〜!」と少しシャイなみなさんがお茶目でした。
「薄味かな?」と思いつつ食べるうち、1枚また1枚と手が伸びてしまう田舎焼。シンプルさが魅力で、お菓子の博覧会で橘花榮光章を受賞したほどのおやつです。いろんな味のおかきが揃っていたら、それこそずっと食べ続けてしまいそうなおいしさでした。
やっぱり日本人は米の旨みに弱い……!
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続いてご紹介するのは、大好きな愛犬と一緒にくつろげるドッグカフェ「Andわんこ」さん。
「Andわんこ」さんは、2014(平成26)年に阪南市に初めてできたドッグカフェ。
ランチタイムに「ドッグカフェペアランチセット券」を利用すると、ハンバーグ、パスタ、オムライスなど数種類の中からお好きな2種類とお好きなドリンクを2つお選びいただけます。
おすすめのドリンクメニューは注文が入ってから1杯ずつ豆をひいて提供する”生コーヒー”。ふだんミルクを入れる人でさえもブラックで飲んでしまうほどまろやかなコーヒーなんだとか。
こちらは「煮込みハンバーグとチキン南蛮のランチ」。コップやスプーン、フォークに至るまでわんこグッズが取り入れられています。細部までこだわってる~!
お好きなドリンク2種類は、わんちゃんメニュー2つに変更することもできます。注目は写真右下の「わんバーグ」!こちらはわんこ専用の手作りハンバーグで、鶏のミンチにお野菜をたっぷり混ぜ込んだヘルシーなお料理です。
わんちゃん連れの場合はもちろん、わんちゃんと一緒でなくてもお食事を楽しむことができる「Andわんこ」さん。愛犬家が集うこちらのお店に訪れて、いろんなわんちゃんと一緒に癒しのひとときを過ごしてみるのはいかがでしょうか。
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「海苔の養殖ってのは、勝手に育つ訳じゃないねん。種を芽吹かせて、雑草を取って、海の温度を慎重に見続けてはじめておいしい海苔ができる。僕たちは“海の農家”なんですよ」
シーズンオフの海苔加工場でそう話してくれたのは、大阪で3件だけが残る海苔養殖業者のうちのひとり、「名倉水産」の名倉さん。
コンビニやお弁当のおにぎり、お寿司の軍艦巻き、佃煮など、海苔は日本人のさまざまな食卓を影から支えてきた名脇役。
おかん:
何気ない存在すぎて、海苔についてきちんと考えたことってなかったかもしれません。
名倉さん:
海苔の養殖って本当に手間が絶えないんです。雄と雌、有性生殖によってできた胞子は夏の間を牡蠣の殻のなかで過ごします。秋になって殻の中で育った海苔の種を、水槽に張った網に付着させて発芽させるんです。
名倉さん:
発芽した海苔は網ごとに海の中へ沈めて海水で育てはじめます。海の中で受精させて種にして、水槽に上げて発芽させて、また海に戻して育てる。面倒臭いやろ〜?
おかん:
め、面倒臭い……。何気なく食べているのが申し訳なくなってきました。
名倉さん:
海苔は水温が高いと育たない。海苔の色が赤くなって風味が落ちてしまうねん。そういうときはもう海から上げて、冷凍保存して寒くなるのを待ったりね。藻なども小まめに取らなきゃいけないし、大変やねん!だから大阪の海苔業者は3件だけになってしもた。
収穫した海苔を洗い、乾燥や整形をするコンベア式の機械。
おかん:
名倉さんは大阪産の海苔を大切に守り抜いてきたんですねえ。
名倉さんが手渡してくれた1枚の海苔。香ばしく焼かれた磯の香りが鼻腔をくすぐります。この1枚に相当な労働が詰まっているんですね。
名倉さん:
そりゃあやっぱり家業やし、地元にも愛着があるし。なにより“海の農家”であることを続けることが、阪南市の子どもたちへの食育に繋がるしね。
これぞ職人魂……!と感心していると「やってんのー?」と少年たちの声。
名倉さんはオフシーズン中、工場のスペースを使って駄菓子屋さんを営業されているのでした。やって来たのは近所の中学生。
「テスト期間か。どうや」「ヤバいヤバい」と軽妙なやりとりをする様子は、街と子どもたちを愛する名物おじさんといったところ。
「取材なんですか?ここの海苔うまいし、ええおっちゃんやから宣伝してください!」
「阪南市の子やったら、名倉水産はみんな知ってます。それくらいみんなに慕われてます」
本人以上に、周りが宣伝をするほどみんなに愛される名倉さんと、名倉さんの手によって生まれる海苔。きっとその味は、名倉さんの人柄を思い出しながら食べると格別の味わいです!
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自分たちがつくるものに並々ならぬ情熱やこだわりを持つ阪南市のみなさん。
取材中は、わたしの取材に快く対応してくれただけでなく、街の人々とのコミュニケーションを大切にしているところに偶然出会ったりと、阪南市の人情味あふれる人柄にも触れることができました。
今回の取材を通して、そんな方々がつくる「ふるさと」の形が見えてきました。
つくり手たちの顔が見えると、手に取る品ひとつひとつが愛おしくなってくる気がしませんか?
阪南市に行ったことがない人もある人も、この記事を読んでもらうことで芽吹いた小さな「縁」を、ぜひふるさと納税へ繋げていければな、と感じます。
人情あふれる阪南市のおすすめ観光地をご紹介!
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