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【ミモザ × 箕面市】特産品化を目指す委員会の思いとは

大阪府箕面市。といえばどんなイメージが浮かぶでしょうか。

 俳優・菅田将暉さん、アーティスト・こっちのけんとさんの出身地、紅葉の名所、日本の滝百選に選ばれた箕面大滝などで知られる箕面市で、新たな 「箕面市といえば」をつくろうという動きが進んでいます。

 それが、優しい黄色が目を引く春の花 "ミモザ" です。

 ミモザはマメ科の植物で、2月下旬の春先に花を咲かせる常緑樹。直接見たことはなくとも、名前は聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。

 実は、箕面市は大阪府内トップクラスの生産を誇り、国内でも有数のミモザ生産拠点。箕面市では、100年以上前となる明治時代から生産が始まったといわれており、生産者だけでなく、自宅で愛でて楽しんでいる人もいる、一部の箕面市民にとって長年身近な存在でした。

そのミモザに着目し「ミモザを通して箕面市を盛り上げたい」と立ち上がったのが、箕面市民ら約30人で構成する「ミモザの日 in JAPAN​推進箕面組織委員会」です。

 2024年に発足し、2025年3月には市内で初の「MIMOSA FESTIVAL」を開催。同10月からはふるさと納税としての出品(スイーツと花束)もスタートしました。

 今回は、チームの柱となる主要メンバーのみなさんに、発足の経緯や取り組みの内容、今後の展望について話を伺いました。

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【インタビュー参加者】
委員長:高村馨さん(写真1枚目、右)
副委員長:飯田ひとみさん(写真1枚目、中央)
花分科会リーダー:澤田結さん(写真1枚目、左)
音楽分科会リーダー:山根ひとみさん(写真2枚目、左)
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市民も知らず!? ミモザ生産地の箕面

「いまから10年前、会場に飾られていたミモザが全て箕面市産と聞いてびっくりしました」。

 2015年、国連が定める「国際女性デー(3月8日)」の啓発活動として、大阪商工会議所が行っていたイベントに参加した会長の高村馨さん。箕面市が府内有数のミモザ生産地であると知ったのはこのときでした。

 国際女性デーの推進文化が根付くイタリアでは、国際女性デーに "感謝" "思いやり" といった花言葉をもつミモザをプレゼントする習慣が定着。通称「ミモザの日」と呼ばれており、会場にはいっぱいのミモザが並んでいました。

 「こんな素敵な花が箕面でつくられているとは。広くアピールし、ミモザの魅力発信を通じて箕面市を盛り上げたい」

 その場ですぐに生産者とつないでもらった高村さん。広く交流を重ねる中で、同じ思いを持った人の輪が広がっていきました。

箕面に注目が集まる日に合わせて組織委発足

2015年当時、日本でのミモザの知名度は低く、知らない人が多かったといいます。

 その風潮が大きく変わったのは2017年。当時イタリアのサッカーチームに所属していた長友佑都選手がミモザの花束を奥様にプレゼントしたとSNSで投稿したことがきっかけでした。

 そこからミモザの認知度は一気にアップ。世間への浸透に伴い、委員会発足に向けた動きが一気に加速しました。

 「そのころ箕面市では、市内に新駅ができる延伸事業が盛り上がっていて。その開通予定が2024年3月でした。開通時には多くのイベントが予定されており、人の流れもできる。折角ならここに合わせようと思ったんです」

 箕面に注目が高まるタイミングを狙い、2024年度に「ミモザをPRするイベント行おう!」と企画。同年3月に「ミモザの日 in JAPAN​推進箕面組織委員会」が立ち上がりました。

高校生が開発! ミモザがスイーツに

イベントは「第1回箕面ミモザフェスティバル」と称し、2025年3月8日、9日に実施。9日には「ミモザ音楽祭」を開催しました。

 「高校生開発のミモザスイーツが大盛況。ミモザの花言葉やコンセプトをしっかり理解した上でアイデアを出してくれて。本当に素敵な商品が出来上がったんです」

 そう語るのは副委員長の飯田ひとみさん。ミモザフェスティバルでは、「高校(箕面自由学園)×商工会議所×地元洋菓子店」の産学連携でスイーツの開発を行いましまた。

 コンセプトは、ミモザの花言葉 "感謝" にちなみ「贈ることで、想いが伝わる」商品。開発に関わった箕面自由学園のモットー「元気・勇気・笑顔」の思いを込めてミモザの花をモチーフにした焼きドーナツと、日ごろの感謝を伝えられるメッセージ入りのミモザクッキーに仕上がりました。

 「『お礼や感謝を伝えるのにぴったり』と、ホワイトデーのプレゼントとして大量に購入してくれた人もいて。ミモザが浸透しているのを直接体感し、イベントの意義を感じました」

音楽を通して、幅広い層への周知に貢献

音楽祭は、音楽分科会リーダーの山根ひとみさんを中心に企画運営。国際女性デーへの思いに共感し、箕面市とマッチする国内外で活躍する歌手や演奏者を誘致しました。

 「幅広い層に楽しんでもらえる多彩なジャンルの演奏者というのも大切に。このイベントだからこそ聴くことのできる出演者を集め、特別な音楽祭を目指しました」

 多方面で活躍する演者が集うことで、お客さんの幅も広くなり、広域的な層の取り込みを可能にしました。

ふるさと納税を通した箕面市への貢献

初イベントを無事に終え、次なるステップとなったのがふるさと納税への参画です。

 出品に向け、新たに返礼品限定スイーツの開発に着手。産学連携時に協力してくれた洋菓子店と再びタッグを組み、ミモザパウンドケーキ2種類が誕生しました。

 1つ目は、生地にブラッドオレンジのリキュール「ミモザ」やオレンジジャムを練り込み、レモンのアイシングをまとわせた爽快な味わいに(写真左)。もう1つは、ミモザカラーの鮮やかな黄色が特徴で、箕面特産の "実生ゆず" をたっぷりと使っています(写真右)。

 完成後、箕面市役所を訪問し、生花と合わせて出品が決定。春季限定の箕面でしか手に入らない完全オリジナルの一品で、2025年10月より受付を開始しました。

 花分科会リーダーの澤田結さんは「返礼品化は、より広く全国に”箕面市=ミモザを”を伝える手段になります。ミモザの花言葉も踏まえて、箕面市のやさしさや温かさ、子育てしやすい街といった市の特徴も伝わるとうれしい。地域資源として大切に育てていきたです」と語りました。

ミモザ × 箕面市 の可能性は無限大

委員会の発足から1年が過ぎ、着実に歩みを進めるメンバーに、目標や今後への期待を尋ねました。

 産学連携をサポートした商工会議所の担当者もメンバーの一人。「『箕面市にミモザを見に行こう』『ミモザ見るなら箕面市だね』という地域のシンボル的存在にするのが夢。ミモザが咲き誇る公園などを整備して、観光名所をつくりたいです」

 副会長の飯田さんは、「母の日にはカーネーション、プロポーズにはバラ、といったように『感謝を伝えるときはミモザ』を定着させたい。そこに自然と箕面が連想されるまで知名度を上げることが目標です」とミモザのブランド力向上に向けた思いも語ってくれました。

 「箕面とミモザへの思いはみなさんが話してくれた通り」という高村会長が最後に伝えたのは、"ミモザの日" への思いでした。

 「10年前、女性への感謝を伝える『国際女性デー』のイベントへの参加をきっかけにミモザが箕面市の特産と知りました。女性への感謝、イタリアの素晴らしい習慣をもっと日本に根付かせたいですね」

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