2020/11/17 (火) 11:29
沼津港に並ぶ琥珀色の本からすみ
沼津港入口のほど近くに並ぶ琥珀色の列。明治44年創業の老舗「川善」さんの店頭で、この時期行われている、本からすみの乾燥作業の様子です。
ボラの卵巣を塩漬けし、圧搾・乾燥させてつくられる高級食材「本からすみ」。
「川善」さんでは、原材料の卵巣だけでなく、水にもこだわり、浄水したきれいな水を使用しています。
また、圧搾により水分を抜く際には、卵巣全体に和紙を丁寧にまきつけることで、身割れを防ぎ、旨み成分を保ちながら乾燥を進めます。これは、長年の経験から編み出された製法とのこと。
天日で乾燥する際も、むらができないよう、2時間程度でそれぞれの状態を見ながら表裏を返すなど、一つ一つの作業に手間暇を惜しみません。
2週間ほど乾燥させた本からすみは、クリーム色から濃い琥珀色に。オリーブオイルで磨いて仕上げます。
「本からすみ」はサイズが大きいものほど、粒がたった食感を楽しめます。スライスしてそのまま食べられますが、少し炙るとねっとりとまろやかな甘みが感じられ、また違った風味を味わえます。様々な食べ方でぜひお試しください。