
その神秘的な青は、海外で「Japan Blue」と呼ばれるほどの日本を代表する色。
歴史ある藍染めは、江戸時代に庶民にまで普及し、明治時代に来日した外国人は町中にあふれる青に驚いたといいます。
色そのものの魅力はもちろんのこと、色褪せしにくく消臭や抗菌効果もあるとされる藍染め。
そのもととなる藍は、染料以外にも薬や食用として古くから多種多様に用いられ、日本人の暮らしによりそってきました。

染料として世界中で重用されてきた藍は、日本には奈良時代に中国より伝来したと言われています。
当初は貴族階級に愛用されていましたが、もめん糸が大量に生産されるようになった江戸時代には庶民にまで深く浸透。
町内に一軒は紺屋(染物屋)が存在し、着物やのれんなどのさまざまな生活用品につかわれ、それは明治時代まで続きました。

吉野川が流れ、肥沃な土壌に恵まれた阿波の国(現在の徳島)は、藍の葉の栽培に適していました。
徳島藩の保護奨励により藍づくりは大いに栄え、全国生産率をほぼ独占。その品質も別格とされ、徳島でつくられたすくもは「阿波藍」と呼ばれています。

徳島県徳島市
徳島県の東部に位置する徳島市は、四国一の大河・吉野川をはじめ、市内に大小さまざまな川が縦横し、中心部には美しい眉山(びざん)がたたずむ水都です。
古くから阿波の国の中心地として栄え、阿波おどりや人形浄瑠璃などの文化が、現代まで受け継がれています。

徳島県鳴門市
徳島県の北東端に位置し、鳴門海峡の西側に位置する鳴門市。
約230年の歴史を持つ大谷焼は、藍染めに欠かせない道具である藍甕(あいがめ)のほか、時代の移り変わりによりお皿や徳利などの日用雑器もつくられるようになりました。
藍のふるさと 徳島の「阿波藍」
AI - TOKUSHIMA : SOMETHING BLUE
かつて日本中を青に染めた、藍染めの歴史
藍のふるさと 徳島ってどんなところ?

ミニコラム「藍染四十八色」
ひとくちに藍染めといっても染める回数により濃淡はさまざま、それぞれに名がつけられています。
「藍染四十八色」と言われるバリエーションの豊かさは、藍によりそい生活してきた日本人の感性ならでは。
瓶(かめ)を覗いたときのように薄い色である「瓶覗き(かめのぞき)」から始まり、これ以上色が留まらず染まらない濃さの「留紺(とめこん)」まで豊かな表情を見せるのも藍染めの魅力です。
今なお色濃く受け継がれる、現代の藍染め

かつて隆盛を極めた日本の藍作ですが、近代になるにつれ安価なインド藍の輸入や化学合成された人造藍が製造されるようになり、衰退の道をたどることとなりました。
しかし、上質な天然藍のもつ独特の風合いと鮮やかな色彩は人々を魅了しつづけ、その色は今も受け継がれています。
現在でもすくもの生産量日本一の徳島県内には、藍染め体験ができる施設や製品をあつかったショップなど、「藍」にちなんだ観光スポットがたくさん!
是非「藍のふるさと」徳島で、あなただけの藍の色を染め出す楽しさを体験してください。
伝統とモダンを調和させる、現代の藍染め職人

徳島県鳴門市にある、ちいさな工房「藍工房 ふたあい」。
その工房名には、伝統色である「二藍」と、クロスオーバーする従来の藍染めと現代の藍染めの「ふたつの藍」という思いがこめられています。
藍染めの中でも珍しい型染め技法から生まれる作品は、写真家のかたわら藍染めの研究をはじめた異色のキャリアのもつ感性と、試行錯誤をかさねた繊細な職人技の光る逸品。
阿波藍六百年の伝統美にモダンさを融合した独特の世界観の作品を染め上げ、高い評価を得ています。
実際に藍染めを体験してみよう!

あなただけの藍染を、ぜひどうぞ!
【料金】 藍染体験 ハンカチしぼり染…1,500円
【所在地】 鳴門市大麻町池谷字浜田82-1
(JR池谷駅より徒歩約3分、JR鳴門駅より車で約20分)
【TEL】 088-689-1392
【営業時間】9:00~18:00
【定休日】 不定休
※藍染体験につきましては、要予約となります。
「藍工房 ふたあい」のお礼の品

徳島県徳島市にある、「古庄藍染處」。
明治時代から続く古庄藍染處の六代目「古庄紀治」氏は、化学薬品を一切使用しない「天然灰汁発酵建て本藍染」の第一人者であり、国選定卓越技能章受賞「現代の名工」。
そんな古庄氏が、徳島の皮工房「ghoe」と取り組む「イタリアンレザーの本藍染め」。最高級の「素材」「伝統」「技」が出逢い生みだす製品は、徳島が全国世界に誇る逸品です。
自然素材のみ「天然灰汁発酵建て本藍染」で特別な体験を
国選定卓越技能章受賞の「現代の名工」

自然素材のみ。「天然灰汁発酵建て本藍染」で特別な体験を。
【料金】見学無料、体験一人1,000円~
【所在地】徳島市佐古七番町9-12
(徳島市営バス「佐古七番町」より徒歩約3分、JR徳島駅より車で約15分)
【TEL】088-622-3028
【営業時間】9:30~15:00
【定休日】日曜日、祝日、お盆期間
※藍染体験は、前日までに電話にて要予約となります。
※一度に1~8名までの体験で、所要時間は約60分となります。
「現代の名工」古庄紀治氏が染めるお礼の品
徳島の「古庄藍染處」製品取扱店
- ・藍屋敷おくむら
http://aizome-tokushima.jp/
- ・あいぐら
http://www.nikonikoyamiyageten.com/shop02
- ・県物産協会(阿波踊り会館内)
http://tokushima-bussan.com/
本場 徳島の藍染体験「長尾織布」
2つと同じものは作れない。
本物の藍で、あなただけのオリジナルハンカチ等を染め上げる事ができます。
ぜひ、見学・体験にお越し下さい。

工場見学 無料 ※要予約
藍染体験 ハンカチ…1,000円(約30分)
タオルマフラー…1,600円(約30分)
半袖Tシャツ…5,000円(30分~1時間)
麻混ストール…2,200円(30分~1時間)
シルクストール…2,500円(30分~1時間)
【所在地】徳島県徳島市国府町和田189
【TEL】088-642-1228
【営業時間】9:00~16:00
【定休日】土日休館 ※店舗は土曜日も営業
「長尾織布」のお礼の品

ミニコラム「今も日本人に愛される藍色」
サッカー日本代表のユニフォームを「ジャパンブルー」と呼ぶなど、現在も日本を象徴する色のひとつ「藍色」
知的で誠実な印象を与える深い青は、老若男女が取り入れやすい日本の伝統色です。
江戸時代にはあらゆるものが藍で染められたと言いますが、現在でもさまざまなシーンに馴染む、色のオールラウンドプレーヤー。
かつては藍染専門の染物屋「紺屋」があったほど日本人の生活に密着していた「藍色」は、今も多くの愛好家がおり、広く親しまれています。
藍をつかった、お礼の品
徳島県徳島市
014-004 AWA AI 長財布 (wallet)
徳島を代表する伝統工芸、藍染で染め上げた本革製品です。
阿波(とくしま)藍、300年の歴史の中で受け継がれた天然染料は、藍の葉を育てた後に、刈り取り100日間をかけ染料にしていくのは徳島の藍師の技。
そこから出来上がったスクモ(染料のもとになるもの)を藍染め工芸師が一枚一枚丹念に染め上げたレザーは、独特の色の深みや微妙なムラ感を楽しむ事ができ、使う程に表面に艶が生まれ手に馴染みます。
140,000円以上の寄付でもらえる
徳島県鳴門市
G-8 藍染ヘンプ大判ショール
徳島の誇る伝統産業の阿波藍で、鳴門市の小さな工房で染められたヘンプ大判ショールです。「青は藍より出でて藍より青し」ということわざどおり、藍染めの青い色は、「JAPAN BLUE」として世界に知られるほど深く鮮やかな色彩です。 本藍で染めたヘンプショール。大判のショールなので、色々な使い方を楽しめます。サイズ:約90cm×180cm
40,000円以上の寄付でもらえる
その他の藍にちなんだお礼の品はこちら
徳島県 徳島市
徳島県 鳴門市
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