2021
イベントレポート

ふるさと納税を通して生まれた地域の変化や取り組みを表彰する「ふるさとチョイスアワード」。8年目を迎える今年は、応募総数過去最多となる148応募。選ばれた全4部門・12自治体の熱い想いを東京国際フォーラムからライブ配信でお届けしました。

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オープニングセレモニー

地域で頑張る人にスポットライトを
ふるさとチョイスAWARDがスタート

昨年に続き、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を鑑み、ライブ配信による公開となったふるさとチョイスAWARD2021。

今年も熱い想いで地域に取り組む「自治体」「自治体職員」「事業者」それぞれにスポットライトを当て「未来につながるまちづくり部門」「チョイス自治体職員部門」「チョイスルーキー部門」「チョイス事業者部門」の4部門で4つの大賞を設けました。

審査員には株式会社ホルグ 代表取締役 加藤年紀氏、株式会社WHERE 代表取締役 平林和樹氏、ココホレジャパン株式会社 アサイアサミ氏、株式会社トラストバンク 会長兼ファウンダー 須永珠代の計4名を迎えました。

この日に向けて何度も練習を重ねてきた登壇者らの緊張感が会場に漂う中、部門と登壇自治体を紹介するオープニングムービーが流れ、いよいよプレゼンテーションが始まります。

プレゼンテーション

地域への想いを胸に
12のストーリーが語られる

今年は昨年の約2倍、過去最多となる応募総数148応募から12エントリーがノミネートされました。感謝を軸にした心のこもったお礼の品を手に熱くまちの魅力を語る職員や、取り組みを象徴する作業着姿で登壇する職員、オンラインで遠方から参加した事業者など今年も様々なプレゼンテーションが繰り広げられました。審査では、持続可能な取り組みであるか、住民の幸せにつながる取り組みであるか、オリジナリティのある取り組みであるかなど、各部門ごとに様々な審査観点が設けられ、プレゼン後には審査員からの質問に積極的に回答する登壇者らの姿がありました。

チョイスルーキー部門

ふるさと納税担当に就任して1年目の方で、これから地域を良くしたいという想いのある方の
「まちへの想い」「未来への決意表明」に関する部門です。

茨城県行方市
職員 荒野 晃一

感謝と感動の循環を~すべての人に寄り添うルーキー職員として~

ふるさと納税担当となり、寄付金額を追う毎日に疑問を感じていた荒野さん。ふるさとチョイス主催のセミナーに参加したことがきっかけで、ふるさと納税の本来の意義に気づき行動を起こします。事業者にはふるさと納税に参加する価値を伝えたい、地域住民には郷土を愛する気持ちをつなぎたい、地域外にも魅力を伝えファンをつくりたい。3本の指針を立て、事業者や住民と直接対話し、共に汗を流し喜びを分かち合うことに醍醐味を感じたそうです。行方市を地域と共により魅力的なまちにしたい、という決意表明を聞かせてくださりました。

長野県箕輪町
職員 横内 裕汰

物作りは好きだけど、売り方が分からない

広報誌制作で出会ったある職人さんから「ものづくりは好きだけど、売り方が分からない」と相談を受けたことがきっかけで横内さんと職人さんの二人三脚の品づくりが始まります。こだわりを詰めると高額なお礼の品になってしまう、こだわりを担保しながら寄付者から選んでもらえるものにするにはどうしたら良いか。勉強や話し合いを重ね、バランスの取れた品づくりに成功します。「食品や生活用品がトレンドのふるさと納税市場では工芸品は逆行しているのかもしれないが、私には職人とその想いに共感してくれる人とを繋ぐ役目がある」と語ってくださりました。

高知県馬路村
職員 西川 哲人

苦境から生まれた返礼品

コロナウイルスの影響により、村内の医療従事者の心身に大きな負担がかかっていたことから、医療従事者へ馬路村の特産品を贈ろうという声が村内に広がります。西川さんは品を贈るだけでなく「ありがとう」のメッセージを入れることを提案。すると、受け取った医療従事者の方々から逆にたくさんの感謝をいただき、大変元気をもらったそうです。感謝の循環が大切であることに気づいた西川さんは、この循環をふるさと納税にも活かせないかと、医療従事者に贈った品を感謝が詰まったふるさと納税のお礼の品にしようと考えました。たくさんの人にもっと笑顔になってもらいたいという想いを語ってくださりました。

チョイス事業者部門

ふるさと納税の取り組みによって、地域産品の価値を高め、
地域経済の活性化やまちの魅力づくりに貢献した事業者の取り組みに関する部門です。

新潟県十日町市
越後妻有のごちそう家ごったく 福嶋 恭子

共同食品加工所を作りチャレンジできる女性農業者を増やしたい!

冬は雪で農業ができないという雪国ならではの課題に加え、女性農家は出産や子育てもあり、コミュニティがつくりにくいことに課題を感じていた農家の福嶋さん。女性農家は農業の傍らで子育てや家事をしている主婦でもあることから、自分の作った農作物を消費者目線のアイディアで加工し販売できるのではと考え、GCFを活用し200万円の資金を調達。共同加工所とワーキンググループをつくり、女性農業者が新しいことにチャレンジしやすい環境の土壌づくりに挑戦しました。共同加工所は冬に農業ができない雪国農家の新しい働き口にもなることから、様々な好循環が生まれていると語ってくださりました。

秋田県秋田市
職員 上遠野 良/合同会社YYY 天雲 菜津子

生活に寄り添い、親しみやすい薬局を目指して

開業率が全国で最も低いことから、秋田市ではGCFを活用し地域の起業家を支援する取り組みを行っています。その事例の一つがヨルモカ薬局の設立です。仕事終わりの時間に薬剤師が常駐している薬局がないことが地域の課題であった秋田市。合同会社YYYの天雲さんはGCFを活用し、夜8時まで薬剤師が常駐し「夜も可」な「ヨルモカ薬局」を開局。カフェも併設し、ランチやお茶を兼ねながら時間にも精神的にもゆとりを持ってお薬を受け取れる場所として様々な方にご利用いただいています。今後も地域の課題解決に貢献したいと考える起業家の支援を強化したいと上遠野さんは語ってくださりました。
 

佐賀県
NPO法人 浜-街交流ネット唐津 千々波 行典

唐津めしんしゃー漁師飯で漁村活性化

千々波さんは、 漁業者や後継者の減少で日本で魚が食べられなくなる未来も近いと危機感を感じています。一方で消費者には、簡単な調理でもっと手軽にたくさん魚介類を食べたいというニーズがあることに着目。「NPO法人 浜-街交流ネット唐津」は、手軽な調理で食べられる加工品による魚介類の消費拡大と後継者確保による漁村の活性化を目指し、GCFを活用して漁師飯をベースとした商品開発に挑戦。完成した唐津めしんしゃー漁師飯は年々人気が出ており、若手漁業者からも「これまで商品にならなかった魚が売れた」「仕入れ価格が高くありがたい」という声があがり意義あるチャレンジであると千々波さんは語ります。

チョイス自治体職員部門

熱い想いでまちのために頑張っている、自治体職員の取り組みに関する部門です。

北海道音威子府村
職員 横山 貴志

線路の石を、缶詰に!?北海道で一番小さな村の話題づくり

北海道で一番小さな村である音威子府村。今年から無人駅の存続を村が負担していくことになり、広域の交通網を小さな村だけで維持できるのか横山さんは課題を感じていました。役場の職員でもあり、村の魅力探しをする有志グループのメンバーでもある横山さんは、グループで考えていたふるさと納税に着目。廃線した線路跡に落ちている石を缶詰にして1万円のお礼の品として出品することに。寄付いただけるのかと不安に思っていましたが、まずはやってみよう!と村のみんなでオールハンドメイドでつくりました。結果、約2ヶ月で缶詰100個が申し込まれ100万円の寄付をいただきました。廃線した線路の石が現役の駅を救う心あたたまるストーリーをお話しくださりました。

東京都清瀬市
職員 海老澤 雄一

養蜂から始まった清瀬の魅力づくり

職員の海老澤さんはある日突然、業務として市役所屋上で蜜蜂の養蜂を行うことを任され、戸惑いながらも「まずはやってみよう」と独学で全国初の市営養蜂をスタート。時にはミツバチに刺されながら、初年度40キロの蜂蜜の採取に成功。市で販売会を開催したところ400個用意していた蜂蜜が50分で完売したことに手応えを感じ、蜂蜜を市のお礼の品にすることを考えます。市役所産の蜂蜜という話題性もあり地元事業者から蜂蜜を使った商品を作りたいという要望が急増。8年経った現在では様々な特産品が生まれ市を盛り上げています。海老澤さんは「まずはやってみる精神で挑戦し続けることが大事」と語ってくださりました。
 

福岡県北九州市
職員 内海 友宏

感染症を契機に変わる・変える。ふるさと納税による地方創生

北九州市はふるさと納税業務の委託を見直し、3年前から地元職員が自ら行う方針へ転換。今誰が何を求めているのか、デジタル技術を活用した事実を元に事業者を訪問し提案を続けた結果、お礼の品は3年間で178品が598品まで増えました。また事業者は市内に本社や事業所を持っている企業に絞り、地域のブランド強化につなげたいと内海さんは考えています。こうした取り組みが功を奏し、コロナ禍では様々な業界が打撃を受ける中で、ふるさと納税に出品していた事業者は減収を補えたそうです。また通常であれば3ヶ月要するGCFの立ち上げにも迅速に対応しコロナ支援の寄付を集めることにも成功。ふるさと納税は未知の事態に真価を発揮すると語ってくださりました。

未来につながるまちづくり部門

ふるさと納税を活用し、未来につながるまちづくりを行っている取り組みに関する部門です。

島根県海士町
職員 松田 昌大

本当の意味で持続可能な島へ。小さな島の大きな挑戦

「ないものはない」をスローガンに掲げる海士町ではふるさと納税を活用し、島の未来をつくる熱量に投資する「未来共創基金」を設置しています。基金へのエントリー条件は、利益の追求だけではなく島の未来につながる挑戦であること、下限500万円以上であること。その事業に対する熱量が大きな審査ポイントとなります。魅力的な人が魅力的な挑戦ができる開かれた基金として島の様々な挑戦に活用されています。寄付者にも事業報告を行い、基金の参画者となっていただくことにもこだわりがあります。「ないものはない」けれど「ひとりひとりが主役になれる島」を目指す松田さん。熱い想いを語ってくださりました。

山形県上山市
職員 川島 啓太

企業の技術を全国発信!上山堀切川モデルが生み出す好循環

職員の川島さんは、上山市の魅力づくりに尽力する強力なアドバイザー、Dr.ホッキーこと堀切川教授との「上山市産業振興アドバイザー事業」について発表。この事業は寄付の使い道にある「産業振興分野」を選択した方の寄付を活用しており、市と教授が二人三脚で様々な企業に訪問し、企業の情熱を引き出すことで製品開発が実現しています。これまでで10社16品の開発が成功。開発した製品はお礼の品としてふるさと納税に出品されています。「寄付が事業へ活用され企業へのアドバイスに、アドバイスがより良い品となりまた寄付者へ届く、あらゆる人に好循環を生み出すモデル」であると川島さんはお話ししてくださりました。

埼玉県深谷市
職員 福嶋 隆宏

寄附を基金化し、農業版のシリコンバレーの実現を目指す!

深谷市ではふるさと納税の寄付を基金化し、まちを農業版シリコンバレーとしてブランディングしていく取り組みを行っています。人を呼び込むための野菜を楽しめるまちづくり戦略、地域内経済循環を高める取り組み、企業を誘致するアグリテック集積戦略など、難易度の高い様々なプロジェクトが基金を軸に創出されています。アグリテックビジネスコンテストで優勝した技術は現在人手不足の農家に活用されるなど着実に効果を発揮しています。「この取り組みを深谷モデルとして全国、いずれは世界に発信していきたい」と福嶋さんは語ります。

結果発表・表彰式

素晴らしい取り組みの数々から
栄えある大賞に輝いたのは…

いよいよ審査結果の発表です。各審査員が様々な観点から部門ごと1自治体へ1票を投じアワード実行委員に
よる集計が行われました。今年の大賞に輝いたのは以下の4自治体となりました。

チョイスルーキー部門

高知県馬路村
職員 西川 哲人

苦境から生まれた返礼品

ふるさと納税担当となる前は福祉業務に携わっていた西川さん。これまで関わりのあった方々がコロナ禍で疲弊している姿に何かできないかと考え行動を起こしました。「ふるさと納税担当のルーキーでありながら、役場の中で企画を通すことは難しいと思いますが、感謝を軸に心のこもったお礼の品を用意しようと行動したこと、新しいことに挑戦している姿勢が素晴らしい」と株式会社ホルグ 加藤氏はコメント。ルーキーでありながら想いと主体性を持った行動が評価され大賞を受賞されました。

チョイス事業者部門

新潟県十日町市
越後妻有のごちそう家ごったく 福嶋 恭子

共同食品加工所を作りチャレンジできる女性農業者を増やしたい!

農業を始めて38年の福嶋さんは、「自分がこれまでやって来れたのは様々な人の応援のおかげ。今度は私が応援する立場になりたい。」と想いを語り、これからの女性農家たちが挑戦できる土壌づくりに挑戦。加工所やワーキンググループの設立などバイタリティ溢れる取り組みを発表してくださりました。「女性農家だけでなく地域内の経済循環そのものをつくり出す大きな挑戦」と株式会社トラストバンク 会長兼ファウンダー 須永がコメント。様々な人に好循環を与える取り組みであると評価され、大賞を受賞されました。

チョイス自治体職員部門

福岡県北九州市
職員 内海 友宏

感染症を契機に変わる・変える。ふるさと納税による地方創生

年々人口が流出していく市に危機感を抱き、自ら市を魅力的なまちにしようと行動した内海さん。3年間積み上げてきた行動の真価がコロナ禍で発揮されました。「ふるさと納税の取り組みを通じて、地域に何が残るのかということに向き合ってきたからこそ、成果が数字に表れている。事業者に対して、ふるさと納税だけに頼らない中長期を見据えて提案しているところが素晴らしい」と株式会社WHERE 平林氏はコメント。主体的かつスピード感のある取り組みが評価され大賞を受賞されました。

未来につながるまちづくり部門

島根県海士町
職員 松田 昌大

本当の意味で持続可能な島へ。小さな島の大きな挑戦

基金への申請者と伴走者が共に考え悩みながら事業をつくる未来共創基金。先日の未来投資委員会の採択時には、審査員も参加者も事業が実際に動き出したことに心を動かされ涙を流したと語る松田さん。「効果的なスキームを考え抜いて構築している点が素晴らしい」と株式会社ホルグ 加藤氏はコメント。熱意と魅力をもった人が誰でも挑戦できる未来共創基金のスキームと、島の未来を本気でよくしたいと考える地域の想いが大きく評価され大賞を受賞されました。

まとめ

地域への想いとアイディアが、
ふるさと納税に
無限の可能性を生み出します

各自治体の熱い想いのこもった発表はいかがでしたか。
集まった寄付金が地域のために有効に活用され、未来へ繋がっていく素晴らしいストーリーが集まりました。

ふるさと納税はその金額の大きさやお礼の品などに注目が集まりがちですが、いただいた寄付をどのように活用し、持続可能なまちづくりにつなげていけるかが重要であるとふるさとチョイスは考えます。

「このふるさとチョイスAWARDが、8回目を迎えられたのも多くの自治体、地域の方々が会の趣旨に共感されているからこそだと感じます。改めてふるさと納税は地域に大きな変化を与える制度であると感じました。もっとこの意義を広げていきたい、ふるさと納税が意思あるお金であることをもっと多くの方に伝えていきたい」と、トラストバンク代表取締役 川村からメッセージが伝えられました。

私たちは、これからも様々な地域の声をお届けしていきたいと思います。
そして、あなたの寄付は、多くの地域にとって「未来へツナグ」第一歩になります。

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