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手作りカバンの店 かしわや鞄店~ふるさとから感謝を込めて~第2回

こんにちは。新庄市ふるさと納税担当です。 第1回の特集では大きな反響をいただき、少しでも市内事業者の思いを届けることができたかなと感じております。 私自身も最近コーヒーにハマっており、binoさんを訪れることもありますが、お店を包むコーヒーのいい香りに癒されています。 さて、第2回は【手作りカバンの店 かしわや鞄店】さんです。今回は創業60余年、親子二代で紡ぐ鞄店の歴史と、斎藤さんが見てきた新庄の街並みや人の移り変わりが垣間見えました。 父の背中を見て育った斎藤さんが、手作りのカバンに掛ける思いを取材してきました。

 父と娘が紡ぐ 手作りの温もり

 現在お店を切り盛りするみさきさんの父・繁身さんが昭和35年に創業したところから、かしわや鞄店の歴史が始まります。当時の店舗は新庄丸久デパート(現在の郷野目ビル)の隣にありました。昭和56年に新庄丸久デパートが火災に見舞われた際には、建物の取り壊しのために何年も営業できない時期が続きましたが、創業から60年以上経つ今も、当時と同じ駅前通りに店舗を構えています。
 「学生の頃は幼稚園の先生になりたいと考えた時期もありました」そう話してくれたみさきさん。それでも、新庄の地でカバン店を営んでいるのは、職人であり父である繁身さんの背中があったからなのかもしれません。「今になって思えばのことですが、丸久が火事になったときは、本当に大変だったと思います。だけど、家計が苦しい様子を見せず、学校にも行かせてくれた。父には感謝しかありません」

 みさきさんが作るカバンは、細かい装飾が施されたものを含め、全てが手作り。過去には、県総合美術展に出展したり、雪の里情報館から展示会の誘いがあったり、その作品性は地元を中心に多くの人をひきつけてきました。さらには、大手百貨店である高島屋のバイヤーの目にも留まり、東京・神奈川での展示会に13年以上出展し、高い評価を得てきました。「手作りでコツコツ。お客さまに喜んでいただけて、それで食べていければ十分!」機械による大量生産品が私たちの生活の大半を占める現代において、あくまでも謙虚に、手作りにしかない温かさを受け継ぎ伝えてきたことが、かしわや鞄店の最大の魅力であり、誇りであるのだと感じられます。

▲創業当時から使い続けているミシン。店内に入ると真っ先に目に留まる、お店のシンボルです。親から子へと受け継がれてきた技術とともに、かしわや鞄店に無くてはならない存在です。

▲これらの道具も60年間使用し続けているもの。幾度となく革や帆布と擦れたであろう縁の部分は丸みを帯び、木製の柄は何とも言えない深い渋みがあり、その歴史を感じさせます。

 カバンの中に詰まっているモノ

 創業者である繁身さんは、平成31年4月に逝去されています。みさきさんは、生前の繁身さんに、「お父さん、ふるさと納税のお礼品に採用してもらえたよ」と、しっかりと伝えられたことが、何よりも良かったと話してくれました。そして、初めてお礼品として注文があったときにも、「お礼品に選んでもらえたよ」と、仏前で手を合わせたそうです。「お礼品に採用してもらえたこと、そして寄附者の方に選んでもらえたことに、何より感謝したいです」そう話すみさきさんの目からは、その言葉よりも深い父への感謝の気持ちが、溢れんばかりに感じられました。

 新庄から全国に、感謝の気持ちを伝えるお礼品。お礼品であるカバンの中には、親子の愛と、絆と、感謝の気持ちがいっぱいに詰まっているのでした。

手づくりカバンの店 かしわや鞄店
℡22-2819
新庄市沖の町5-11 営業時間 10時~17時 ※不定休

斎藤さんが手掛けたお礼品