福井県
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水月湖年縞の掘削に使われたボーリング機材を再現 年縞チタンストロー(寄付の使い道に「福井県内でのSDGs推進活動を応援」を選択された県外在住の方のみ)
福井県の三方五湖の中の一つ、水月湖の底には7万年の歳月をかけて積み重なった「年縞(ねんこう)」と呼ばれる堆積物が縞模様を形成しています。水月湖の年縞は、長さ45m、7万年にわたって堆積しており、過去の気候や環境の変化を記録し続けています。途切れることなく、7万年もの連続した年縞は世界でもここだけであり、考古学や地質学における世界で最も正確な「世界標準のものさし」として、年代測定に用いられています。
このチタンストローは、立命館大学古気候学研究センターの中川毅教授率いる研究チームが、2006年に水月湖年縞のボーリング調査を行った際に使用したパイプを再現しています。
チタンは半永久的に使えるといわれている素材です。7万年続く水月湖の年縞に想いを馳せながら、長くご愛用頂けましたら幸いです。

細部へのこだわり
2006年の掘削作業に使われたパイプの直径は約8cmです。本製品は10分の1の約8mmのサイズで作られています。

パイプには掘削した年縞を識別するための記号が書かれています。本製品では立命館大学の中川教授にご協力いただき、記号を忠実に再現しています。

飲み口側のフチには4つの小さな穴が開いています。掘削する時にはこの穴が掘削機械にボルトで固定されています。またその後、パイプに詰まった年縞を取り出すために、専用の押出機にボルトで固定するための穴です。

年縞を掘削する際に使用するパイプの先端は、地層を押しつぶすことなくきれいに刺すために先端が「刃」のように鋭利になっています。これを再現するために、飲み物側の先端は、薄く削り「刃」の状態を再現しています。「-W」はWestの「W」。方位を示す記号です。

三方五湖について
三方五湖は福井県の美浜町と若狭町にまたがる湖の総称で、三方湖、水月湖、菅湖、久々子湖、日向湖の5つの湖があります。5つの湖は水質や水深、塩分濃度が違うことから、湖によって景観や生息する生物が違います。こうした湿地としての重要性が認められ、「ラムサール条約」に登録されています。

福井県年縞博物館について
2018年に開館した福井県年縞博物館は、世界初の「年縞」をテーマとした博物館です。水月湖から掘り出した年縞の実物をステンドグラスにした展示や、年縞の成り立ち、年代測定の仕組みを学ぶ展示が充実しています。ナビゲーターが分かりやすく解説してくれることも、この施設の魅力の一つです。
45mの年縞を展示したデザイン性の高さや、長年にわたる価値ある年縞の研究、地域活性化への貢献等を高く評価され、全国で5700館あまりある博物館等の中で唯一、「第2回日本博物館協会賞」を受賞。また、建物は(株)内藤廣建築設計事務所が設計しており、「第18回公共建築賞 優秀賞」など、様々な賞を受賞しています。

(一社)Switch Switchについて
2018年に設立した(一社)Switch Switchは、持続可能な社会の実現に向け、地域の食材を活用した特産品の開発、三方五湖や周辺の森林など、自然資源の保全と活用を進めるためのエコツーリズムなどを行っています。
福井県年縞博物館の開館時より、施設に併設する飲食施設「cafe縞」を運営しており、世界中から博物館を訪れる旅行者の皆さまにお立ち寄りいただいています。「水月湖の年縞に感動した!」という来館者の話を伺うと、私たちも嬉しくなります。
博物館や美術館の来館者にとっては、施設に併設されているミュージアムショップでのグッズ探しや買い物は楽しみの一つです。私たちは、これまでにも年縞のファンを増やすために、「年縞SAND」や「年縞花粉手ぬぐい」などを商品化して提供してきました。

チタンの魅力
チタンは腐食や酸化に強く、錆びにくいため、長期間の使用が可能です。また、金属アレルギーを起こしにくく、安全性も高い素材です。熱伝導率が低いため、冷たい飲み物でも持ちやすく、味への影響も少ないです。環境に優しく、繰り返し使用できるため、プラスチック廃棄物の削減にも貢献します。清潔に保つために、簡単に洗える点も魅力です。
「年縞チタンストロー」が生まれたきっかけ
「年縞チタンストロー」を通じて、年縞のファンを増やすきっかけになればと思い、水月湖年縞研究の第一人者で、立命館大学古気候学研究センターの中川教授に相談させていただき、年縞を採掘する際のボーリング調査で使用した器具を模したチタンストローを構想しました。
2006年の調査では、4本のボーリング調査を行い、約73mに及ぶ完全に連続した堆積物の採取に成功しました。採取された標本「SG06」は、何年もの年月をかけて縞が数えられ、また、縞に含まれる葉化石の放射性炭素年代が測定されました。その成果は、2012年に米科学誌「サイエンス」に掲載され、翌年には水月湖の年縞が約5万年前までの年代を特定する「世界標準のものさし」となりました。(「奇跡の湖 水月湖年縞」より一部引用)
チタンストローの制作は、福井市のヤマウチマテックス株式会社に協力を依頼し、穴あけ加工、先端部分の研磨、記号など、実際に使われた器具を忠実に再現していただきました。また、パッケージは越前市の増田紙器工業株式会社が製造し、オール福井の商品です。
この製品の売上の一部は、三方五湖の自然再生や保全活動に活用させていただきます。

この返礼品は「ふくいSDGsパートナー」が生産しています。

福井県は「次世代に選ばれる『しあわせ先進モデルふくい』の実現」をテーマに、令和3年5月、内閣府から「SDGs未来都市」に選定されました。
未来を担う次世代(子ども、若者、子育て世代)に福井の良さを継承し、希望を持って自分らしくチャレンジできる地域社会の実現に向け、官民一体となった「福井県SDGsパートナーシップ会議」を創設し、次世代育成のための学習・体験プログラムづくりや情報発信、フォーラムの開催など、様々な活動を行っています。
また、「福井県SDGsパートナーシップ会議」に参加する企業・団体を「ふくいSDGsパートナー」として登録(令和6年8月末時点では、1167機関が参画)し、各パートナーがSDGs達成のために主体的な活動を行うとともに、県は多様性と包摂性のある持続可能な社会に向けたパートナーの活動を応援しています。
この一環として、福井県のふるさと納税においても「ふくいSDGsパートナー」による返礼品を提供しています。
福井のSDGs活動が、ふるさと納税を通して、県内だけでなく日本中に広がっていくことで、自然豊かであらゆる人に優しい未来を作っていくことができるよう、皆さまの応援よろしくお願いします!

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- 自治体での管理番号
- SDGs04
- 地場産品類型
3号
- 地場産品に該当する理由
福井県若狭町に位置する「水月湖」での年縞研究において使用されたボーリング調査器具をモチーフにしたチタンストローであり、福井県外から仕入れた原材料を、福井県内の工場において加工、ストローとして成形することで、金額価値の8割以上が付加されているため。
福井県について
福井県は子どもたちの学力・体力全国トップクラス、健康長寿、安定した雇用などにより、「幸福度日本一」と評される暮らしやすい県です。
世界三大恐竜博物館の一つである「県立恐竜博物館」や曹洞宗の大本山「永平寺」、北陸地方唯一の現存天守を有する「丸岡城」、柱状節理世界三大絶勝の一つともいわれる「東尋坊」、ラムサール条約指定湿地の「三方五湖」など豊かな歴史、文化、自然があります。
ふるさと納税制度は福井県が提唱し、平成20年に新たな税制として創設されました。福井県では、具体的な使い道を示して寄付を募る「プロジェクト応援型ふるさと納税」を推進しています。
選べる使い道に、各プロジェクトの具体的な説明を載せていますのでご覧ください。
また、平成29年5月に全国27自治体が共同発起人となり「ふるさと納税の健全な発展を目指す自治体連合」を設立しました。現在は66自治体が活動に参加しています。連合では、制度を活用し、地域の活性化につなげることや、故郷や地方を応援するという制度本来の趣旨・理念を再認識して自治体同士が学び合い、啓発を行うことにより制度の健全化に取り組むことなどを目指しています。
福井県は、地方税法第37条の2第2項各号及び第314条の7第2項各号に掲げる基準に適合する地方団体として総務大臣の指定を受けています。

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