日本一の分野が多い八代市。生産者さんにお礼の品へのこだわりを聞きました

おでかけ体験型メディア「SPOT」の人気ライターが取材。他の観光メディアでは紹介しきれない、地域の魅力を深掘して紹介します。

今回は長橋諒がお送りします。
みなさんは熊本県八代市(やつしろし)を、ご存知でしょうか。

取材するにあたり八代市のことを調べてみたところ、

熊本県で二番目に人口の多い都市であること、

畳の原料である「い草」の生産量が日本一であること、

ユネスコ無形文化遺産である「八代妙見祭」が、毎年11月23日(祝)に行われていることなどがわかりました。

この街には、一体どんな人がいて、どんなものが生産されているのでしょうか?
まずは市役所に行って、「八代市」についていろいろと聞いてみることにしました。

【目次】
市役所の方に「八代市」のことを聞いた
フルーティな”冬トマト”を生産、加工。JAやつしろ トマト加工所
全国の畳屋さんに八代のい草を卸す「北川重義商店」
県の厳しい水準をクリア!鶴喰米を作る「なの花村」
日本一の晩白柚を使ったペーストを作る『デザート工房オレンジ会』
八代市のふるさと納税のお礼の品は「日本一」ばかり!

市役所の方に「八代市」のことを聞いた

八代市についてそれほど詳しくない僕のために、市役所のみなさんが協力してくれました。

八代市の皆さんは優しそうな人たちばかりで良かったです。時間を取ってもらったので、少し質問をしてみることに。

一一八代市、初めて来たのですが、簡単に言うとどういうところなのでしょうか。

「うーん。どんなところと言うと、簡単には説明ができないんです。正直、なんでもあると言いますか…」

一一なんでも、ですか?

「はい。なんでも、です」

「きれいな海……」

「大自然……」

「歴史ある温泉…」

「そして、美味しいご飯……。ここにはなんでもあるんですよ」

一一そう言われるとなんでもあるような気がしてきました。

「だから、逆に難しいんですよ。八代がどういう街なのかを一言で説明するのは……」

一一とはいえ、八代のことを知らない人のためにも、もう少し教えていただけないでしょうか。

「そうですね……。では、Wikipediaの記事みたいな紹介の仕方になりますが」

「江戸時代、細川藩・松井氏の城下町として栄えた八代市は歴史的な観光名所が多く、自然も豊かで、」

「春はウォーキング、夏はくま川祭りにABCバドミントン大会、秋は全国花火大会に五家荘の紅葉、初冬は八代妙見祭と、一年を通じて多くの観光客が訪れます」

「八代城跡や松濱軒(しょうひんけん)、釈迦院(しゃかいん)、万葉集にも詠われている水島などの歴史ある観光名所のみならず、」

「五家荘(ごかのしょう)や龍峯山自然公園(りゅうほうざんしぜんこうえん)といった、自然を楽しめる観光スポットも魅力的。」


「特産品は全国で数少ない畳の原料・い草やトマト、晩白柚(ばんぺいゆ)が一部として挙げられ、その3つは生産量日本一。」

「主な八代市出身の人物としては、『八代』から芸名を取った八代亜紀、元福岡ソフトバンクホークスの松中信彦、元バドミントン選手の陣内貴美子などがいます。
どうです?なんでもあるでしょ?」

一一確かになんでもある気がしてきました。

話を本題に移させていただくと、今回僕は八代のふるさと納税のお礼の品をどんな生産者さんが作っているのかを取材をしに来たのです。先ほどのお話を鑑みると、ふるさと納税のお礼の品も、“なんでも”あるのでしょうか?

「正直、ふるさと納税のお礼の品はなんでもあるとは言えません。パソコンやiPadとかは出していませんからね(笑)。
ただ、現在100種類以上のお礼の品がありまして、日本中の皆さんに満足していただけるようなお礼の品を出しています。中でも”八代らしさ”を押し出したモノがたくさんあるので、今回の取材でぜひご覧になっていただきたいですね」

一一八代らしさを押し出したお礼の品、ぜひ見させていただきたいです。どのようなものがあるのか、少し伺ってもよろしいでしょうか。

「それは、実際に行ってみて確かめてみてください。せっかく八代に来たなら、その目で見てもらわないと!」

一一ではそうさせていただきます! あ、でも先ほどの話ですが、観光資源が“なんでも”あるって、正直盛っていますよね?

「いや、ほんとに“なんでも”あるんですけど、有名なものは少ないかもしれませんね。”知る人ぞ知る”みたいな。今回の取材でそれを知ってもらえたら嬉しいですね。」

一一それは楽しみですね。

フルーティな”冬トマト”を生産、加工。JAやつしろ トマト加工所

熊本県八代市、ふるさと納税のお礼の品・生産者さんを回る旅。
最初に訪れたのは「JAやつしろトマト加工研究会」です。

ここではトマト加工研究会の岩田美江子さん(写真・左)にお話を伺うことが出来ました。「あまり知られていないのですが、八代は日本一のトマト生産地なんですよ」と語る岩田さん。

岩田さん:
冬に栽培をする冬トマトって、聞いたことはありますか? 八代地域では冬も温暖で日照の多い気候を活かし、冬トマトの生産を行っているんです。温暖な気候、ミネラル分をたっぷり含んだ土、清流・球磨川の水などトマトを栽培するのに適した環境と生産者の努力が、美味しい冬トマトを作るんですよ。

長橋:
冬トマト、初めて聞きました。トマトって、夏野菜のイメージが強いですよね。夏のトマトと比べて、どんな違いがあるのですか?

岩田さん:
では、どうぞ食べてみてください。実際に口にしてみると分かると思います。


長橋:
あっ、甘い! みずみずしさも相まって、フルーツみたいな味わいです。こんなトマト食べたこと無いかも。

岩田さん:
でしょう。うちの冬トマト「はちべえトマト」は東京のデパートでも売られているくらいなんですから。冬の期間、ビニールハウスの中でゆっくり成長するのが特徴でして、じっくり色づくため、夏トマトよりも甘みを蓄えるんです。
私たちはそんな甘いトマトを全国の皆さんにもっと知ってほしいと願い、加工製品を作ることにしました。

長橋:
なるほど。これが、岩田さんが手がけるケチャップとドライトマトですね。ふつうのトマト製品とはどのような違いがあるのでしょうか?

岩田さん:
実はですね、この加工品に使っているトマトは、傷や痛みなどのダメージがあるものを使っているんです。私たちが卸しているトマトは、ほんの少しのダメージがあるだけで市場に出すことができなくなるのですが、中身の味は一緒。要するに、捨てるのは勿体無いじゃないですか。だからこうして加工品として提供することにしたんです。

岩田さんはそう言って、ケチャップの加工場を案内してくれました。

加工場には、甘酸っぱい香りが充満しています。

岩田さん:
酢、砂糖、塩といった調味料や香辛料、薬味を加えます。その多くが熊本産というのも、美味しいケチャップ作りにおいて欠かせないポイント。もちろん添加物や保存料は一切使用していません。

岩田さん:
市販されているトマトケチャップの多くは、酸味の強い加工用のトマトを使っていますが、私たちがつくる“はちべえトマトケチャップ”は、生食用のトマトを使用しています。

長橋:
要するに、本物のトマトの味を、ケチャップとして楽しめる、ということですね。

岩田さん:
そういうことですね。どんな料理にも合いますが、トマトが好きな方はご飯にかけるのもオススメですよ。

「せっかくなので、ちょっと味見してみてください」という岩田さんの言葉に甘え、試食をさせてもらいました。

トマト本来の味が際立つので、ケチャップというよりはトマトを食べている錯覚に陥ります。甘みと酸味のバランスが程よくとても美味しく、まさに自然の味、と言っても過言ではありません。美味しい冬トマトを贅沢に使っているからこそ、この味を出すことができるのですね。

もしかしたら、トマトが苦手な人でもこれなら美味しく食べることができるかも。ケチャップの概念が変わると言っても過言ではないかもしれません。めちゃめちゃ有名になったら購入しづらくなりそうなので、仕事で来ていないのであれば内緒にしておきたいと、そう思うくらい美味しいトマトでした。

また、ドライトマトももちろん「はちべえトマト」を使っています。こちらも試食をさせてもらいましたが、旨みが濃縮されていて美味しい!岩田さん曰く、「お酒のおつまみにも合いますよ」とのことです。こちらも本当にオススメです!

※このお礼の品は受付を終了しております

全国の畳屋さんに八代のい草を卸す「北川重義商店」

トマト加工場を後にして、八代が生産量日本一を誇る“い草”を見に行くことになりました。

八代市は、日本で9割以上のシェアを誇る“い草”の産地。
今回は八代で作られた“い草”を全国の畳屋さんに卸している、北川重義商店の北川さんにお話を伺います。

ところで皆さん、い草とはどのようなものを指すのかご存知でしょうか。

北川さん:
い草とは、畳の原料のことです。八代のい草の栽培は1505年から始まり、現在国産のい草の約9割は八代で栽培されています。八代はミネラル、微量要素、天然肥料など、たっぷりと含まれた土地に恵まれているため、い草には最良の環境地域なんですよ。

長橋:
ということは、全国にある畳はほとんど八代で作られているんですね。

北川さん:
そう思われるかもしれませんが、実は、現在日本で使われている畳のほとんどが中国産なんですよ。

長橋:
中国産? 畳といえば日本の文化というイメージが強いのですが。

北川さん:
そう言っていただくと嬉しいですね。元をたどれば20年ほど前から、中国から安価ない草や畳が輸入され始めまして。国産の畳は生産量が落ち続けているんです。主に中国産はコスト面からマンションや戸建ての新築物件やアパート・団地などの賃貸物件に流通していまして。日本にある畳のおよそ7割が中国産とも言われているほどです。

長橋:
そうだったのですか。そんな中国産と国産の畳って、どのような違いがあるのでしょうか。

北川さん:
一概には言えませんが、同じ使い方をしていても国産と中国産では5年以上の寿命が違います。い草は植物ではなく、農作物なんです。人が毎日使うものとして育てなければなりません。僕は以前、中国でどのような栽培方法でい草を作っているのかを調べに行ったのですが、やはり日本の作り方と全く異なっていたんです。

長橋:
どのような違いがあったのですか。

北川さん:
まず農薬が違います。日本では農作物を作るにあたって、農薬を公表する義務があるのですが、中国ではそうした義務がありません。要するにどんな農薬が使われているのかわからないのです。日本と同じかもしれませんが、強い農薬を使っている可能性もあります。ちなみにうちが卸すい草は、残留農薬ゼロなのでご安心ください。

長橋:
なるほど。例えば生まれたばかりの赤ちゃんが農薬まみれの畳の上に寝転んでいたら、ちょっと嫌なイメージはあるかもしれません。

北川さん:
ええ。畳は肌で触れるものですからね。そして、農薬の他にも肥料や土などの土壌、そしてい草の種も異なります。一例を挙げると、国産のものは綺麗な日焼けを作り、黄色くなります。反対に中国産は白くなって少し汚くなることがあるんです。八代産のい草で作った畳は、丁寧に扱えば30年も持ちますよ。

北川さんが卸しているい草は、温度や日当たりなどをしっかりとした管理体制で守っているそう。

北川さん:
日本人が日本人のために作る。使命感みたいなものがあります。かっこよく言えば、日本の文化を守る、みたいな(笑)。でも最近は欧米の方にも八代産のい草は人気があって、注文があることもあるんです。これからも真面目にコツコツ続けていきたいなと思いますね。

なお、ふるさと納税のお礼の品の中では、くまモンをあしらった寝ゴザが人気なのだそう。

僕は今回の取材に来るまで、「畳は日本独自の文化なので、い草も畳も日本で作っている」というイメージが勝手にあったのですが、実はほとんどが中国産という事実に大変驚きました。もし八代市の皆さんが、い草を生産していなかったら日本の伝統が失われていたのかもしれません。

安全・安心な"い製品"を消費者へ届けたいという想いで作られている、八代のい草。「赤ちゃん寝ゴザ」はその中でも特に安全に気を配り、赤ちゃんが舐めても安心なように農薬不使用のい草を使って作られています。将来、自分の子どもが生まれることがあれば、絶対に八代産のい草を使った畳を買おう。そう思った取材でした。

ちなみに日本テレビ系のテレビ番組「ザ!鉄腕!DASH!!」にて、北川さんを含めた熊本い草デザイン開発研究会の皆さんとTOKIOのメンバーが、「い草の舟」を作って日本三大急流の激流・球磨川を下る企画を行ったんだとか。もちろん材料は全て八代産のい草。この時は4㎞を下りきってほぼ無傷でゴールをしたそうです。

※このお礼の品は受付を終了しております

※このお礼の品は受付を終了しております

県の厳しい水準をクリア!鶴喰米を作る「鶴喰なの花村」

三つ目に伺ったのは、お米農家の「鶴喰なの花村」。生産者と消費者の繋がりを大事にすること(『親戚づくり』)をコンセプトに、自然と調和した、環境に配慮した農業を展開している農家さんです。
お米というと新潟県や富山県、秋田県など北陸や東北のイメージがありますが、熊本県は日本でも有数のお米の産地なのです。

お話を聞かせてくれたのは、代表理事の松村さんと(写真・左)理事の早川さん(写真・右)。

八代市、そして熊本県の中でも鶴喰(つるばみ)地区のお米は、知る人ぞ知る美味しいお米なのだそう。しかし、地域の耕作地を合計しても15ヘクタールしかない鶴喰の米は、これまで市場に出回ることなく、各農家がそれぞれの親戚や知人に直接販売していたのだとか。

早川さん:
鶴喰地区は、かつては約140世帯700人ほどの集落でしたが、現在、戸数が74戸、人口は178人です。過疎化と高齢化によって、2人の小学3年生を最後に子どもがいません。要するに、限界集落なんです。
限界集落からの復活を目指し、今の時代を担っている私たちが、鶴喰の美しい景観や安心して生活できる環境を次世代に引き継いで生きたいと考え、「農事組合法人鶴喰なの花村」を設立したんです。

▲春の鶴喰の様子。菜の花が一面に咲いている。

松村さん:
鶴喰では元々、おいしい米を作れる環境が整っていました。綺麗な川や栄養のある土など土壌の条件が良い。そんな土壌のいい場所で栽培した美味しいお米を市場に出さないのは勿体無い。でもせっかく売り物として作るなら、本当に美味しいお米を作ろうと思い、『鶴喰米』ブランドを作ることになりました。

長橋:
幻のお米がついに市場に出た、と。鶴喰米は味で例えると他のお米とどのような違いがあるのでしょうか。

早川さん:
ねばりがあり、甘みがあります。そして粒が大きいことが特長です。
熊本県では、県産米の品質向上とブランド化を進めるため、一定の品質・食味を確保する「Aランク基準」と、さらに厳しい水準の「Sランク基準」を設定しています。「Sランク基準」の認定を受けるためには、熊本県が定めた基準を全てクリアしなければなりませんが、鶴喰米はSランクの米なんですよ。
それも、ブランドがスタートしてまだ1年少しで県の代表のお米になりました。これは異例のスピードのようです。この結果を受けて、今はさらに目標を上げて全国1位を目指しています。

長橋:
すごい! でもなぜ、そこまで美味しいお米を作ることができたのでしょうか。

早川さん:
美味しさの秘密は、奇跡的に恵まれた栽培条件と作り手の想いでしょうかねぇ。

日本三大急流のひとつ・球磨川の支流にある鶴喰集落ですが、ここは米づくりに最適というよりも”奇跡的な土地”といえます。全国的にも少ない蛇紋岩地帯に位置しており米づくりに最適な土壌であること、山腹からの冷たく綺麗な水を使えること、また朝夕の寒暖差が大きいなど、奇跡的ともいえる条件のもとで鶴喰米は育てられています。

もうひとつは、自前のライスセンターを持ったことです。遠赤外線を使って、天日干ししたのと同じ状態にする機械なんかも導入していまして。ライスセンターを使うことで、種まきから精米・出荷まで自分たちの手で管理することができるようになりました。出荷前の前日に精米し、新鮮なお米をお届けしています。
自前のライスセンターを持つことって、小さな集落では珍しいことなんです。結構なお金がかかりますからね(笑)。

でも、そこまでしてでも美味しいお米を作って届けたいと思ったんですよ。

松村さん:
もう一つはお米の肥料に菜の花を使っていること。米の収穫後、私たちは田んぼに菜の花の種を撒いているんです。そうすると3月下旬から4月上旬には、鶴喰一面が菜の花の黄色で覆われ、この菜の花が緑肥としてすき込まれます。すきこまれた菜の花によって、地力が上がり、おいしい米が生まれるんですよ。

長橋:
だから、「なの花村」なのですね。

松村さん:
また、美味しさを追求する以外にも、安心・安全にも注意を払っています。化学肥料、化学農薬を極力つかわない、この集落独自の方法で栽培しています。

長橋:そこまでこだわり抜いて作ったお米、ぜひ色んな方に知って欲しいなと僕も思うのですが、「鶴喰米」はどこでも買えるというわけではないんですよね?


松村さん:
はい。残念ながら鶴喰の耕作地は、合計しても15ヘクタールしかなく、お米を生産できる量に限りがありまして。なので現在は鶴喰の近くの道の駅での販売(さかもと温泉センター・クレオンまたは広域交流センターさかもと館・道の駅さかもと)と、ふるさと納税のお礼の品としてだけ注文できるようにしています。

一一遠方からの注文はふるさと納税だけ、なのですね。

松村さん:
そうですね。
ちなみにですが、鶴喰米をふるさと納税でお礼の品として受け取る方は、鶴喰のおじいちゃん、おばあちゃんから直接お米をもらう感覚を得ているみたいです。ふるさと納税は通販サイトで売買するよりも心理的な距離感が近いんでしょうね。

取材の最後に炊きたてのごはんを食べさせてもらったのですが、「お米の味って、正直そこまで変わらないのでは?」と思っていた自分が恥ずかしくなるほど美味しいお米でした。口に入れた瞬間甘みが広がり、噛めば噛むほどお米本来の味が口の中に広がります。おかずなんて要らない、お米だけで充分、と思うほど。

ふるさと納税でしか注文できないこちらのお米。自分用にはもちろん、お世話になった人へのプレゼントにも喜ばれるかもしれませんよ。

日本一の晩白柚を使ったペーストを作る『デザート工房オレンジ会』

最後にお話を伺ったのは、これまた八代が日本一の生産量と世界一の大きさ(ギネスブックにも認定)を誇る晩白柚(ばんぺいゆ)を使って加工食品を作っている「デザート工房オレンジ会」。

晩白柚とは、柑きつ類の中でも特に果実が大きいことで有名なザボンの一種。1930年くらいに台湾から日本にやってきて、最適産地の熊本県八代市地区に根付き、現在は八代市の特産品となっているんだそう。高さ約15cmのiPhoneと並べて見てもこの大きさです。人の顔と同じくらいか、それ以上のサイズです。

お話を伺うのは、左から橋本さん、岡田さん、北岡さんの三人。

長橋:
晩白柚、とても大きくてビックリしました。皆さんはこの大きな晩白柚を使って、様々な商品を開発しているのですよね。

岡田さん:
はい。最初は晩白柚を使って何かできないかなと思って、まずはペーストを試作で作っていたんです。商品として作るというよりは、自分たちで楽しんでいる感覚で。たまに物産館などに置いてもらうこともありましたが、そこまで大きな展開をしようという気はなかったんです。

それから3年くらい経ったある日、八代の商工会議所から一緒にご当地カクテルを作りたいというお話がありまして。協力させていただいたら、思ったよりも評判がよかったんですよね。そこから色んなお店で使っていただけるようになったので、一層のことパッケージも作って、『晩白柚ペースト・マキシト』として本格的に売り出してみようかと思ったんです。

長橋:
それが今では大評判になって、ペースト以外にも様々な商品を展開していると。

岡田さん:
そうなんです。ありがたい話です(笑)。
晩白柚ってやっぱりまだまだ県外の人にはあまり馴染みも薄く、この大きさもあるので気軽に食べやすいフルーツではないんですよね。それがこのような加工品があることにより、広く知っていただける機会にもつながるのかなと思いまして。

長橋:
なるほど。お味は、グレープフルーツと色合いが似ていますが、風味も近いのでしょうか。

岡田さん:
ぜひ、実際にペーストを飲んでお確かめになってください!

長橋:
ありがとうございます。では、遠慮なくいただきます!

長橋:
あっ、グレープフルーツやミカンなど他の柑橘類とは味が違いますね。甘みと酸味、そして程よい苦味がミックスされているというか。ペーストには果肉のつぶつぶ感も残ってて、晩白柚の味が感じられて美味しいです!これはハマるかもしれない。

もしかして、これお酒と一緒に飲んだら最高に美味しいのではないでしょうか。そこまで甘すぎなくて、なおかつ少し苦みと酸味があって。

岡田さん:
そうなんです。よくお気付きになりました! お子さんにもオススメなのですが、お酒が好きな大人の皆さんには特にオススメなんです。レモンサワーが好きな方などは好んでいただけると思いますよ。

「こっちも食べてみる? ペーストとはまた違った味だよ」と言って剥いてくれた晩白柚。包丁で皮に切れ目を入れるたびに、さわやかな香りが辺りいっぱいに広がります。

インパクトがすごい。そして皮の分厚さにびっくり。

八代の子どもたちは、晩白柚の皮を被って遊ぶのだそうです。

剥いてくれた晩白柚もいただきました。甘みと酸味と苦味がミックスされた味は先ほどのペーストと同じでしたが、こちらは食べ応えが違います。サクッとした歯ごたえにジューシーな食感。うん、美味しい。

そんな八代市が誇る晩白柚を気軽に味わうことができる『晩白柚ペースト・マキシト』、ぜひ召し上がってみてください!

※このお礼の品は受付を終了しております

※このお礼の品は受付を終了しております

八代市のふるさと納税のお礼の品は「日本一」ばかり!

いかがでしたか。
冬トマト、い草、お米、そして晩白柚。八代が誇る特産品をご紹介させていただきました。

取材していくうちに気がついたのですが、八代には「日本一」を冠する特産品が沢山ありました。ここまで日本一を冠するものが揃う市って、全国的にも珍しいのかもしれません。世間的には少しマイナーな品かもしれませんが、どれも私たちの生活を豊かにする品であると取材を通して強く感じました。

特に「い草」に関しては、確実にもっと認知されるべきだと思います。もし10年後、全国の畳が全て中国製になったら……と考えると危機感を感じます。500年以上続く伝統があるにもかかわらず、あまり知られていないのはもったいなく、もっと広まって欲しいなと思いました。この取材記事を通して、一人でも多くの人にその魅力を知っていただけたらと思います。

もちろん今回ご紹介した「日本一」の品以外にも八代の魅力はたくさんありますので、それはぜひ皆さんの目で確かめてもらえれば嬉しいです。

そんな八代市のふるさと納税の使い道ですが、平成29年度は「子どもの未来づくり」のために、市内中学校にデジタル教科書や電子黒板などのICT機器を積極的に導入し、生徒の学習意欲・学習効果の向上を図ったり、「安全安心なまちづくり」のため、災害時の備蓄資材を整備したり、調査用ドローンを導入したりするなど、18事業に活用したそうです。今後も引き続き、中学校へのICT機器導入を推進する事業や、災害時の備蓄資材を整備する事業などに活用する予定なんだそう。

次世代の教育や災害対策に力を入れている八代市。
ぜひふるさと納税で八代市に寄付していただき、産業がいっそう盛り上がるように支援していただければと思います。

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