涼を感じる日本の風鈴

やきものの町として知られる佐賀県有田町。アクセサリー制作専門の窯元である〈二宮閑山〉では有田焼の伝統を守りながらも、時代に即したアプローチを続けています。ガラスとはまた異なる音色をご堪能ください。

ガラスの風鈴とはひと味違った音色が楽しめる、小田原鋳物の砂張風鈴です。砂張は軽やかで凛とした音の響きと、長く余韻が残ることが特徴。また、短冊には小田原の伝統工芸である寄木細工を使っています。手づくりならではの温かみのある雰囲気と、心が鎮まるような澄んだ音色が日本の夏を実感させてくれます。

石川県金沢市在住の銅鑼職人であり、人間国宝（重要無形文化財保持者）の三代 魚住為楽（うおずみ いらく）による作品です。砂張ならではの長く余韻が残る音色に加え、渋みのある響き方が特徴。仕上げに漆を使い、まるで美術品のような上品さが魅力。棟方志功の直筆の複製を用いた短冊も趣があります。

美しい自然に囲まれた西伊豆町の景観を落とし込んだ、手づくりの「かも風鈴」。美しい夕景をイメージしたこちらは音と目で楽しめる一品です。水平線に沈む夕日を思い浮かべながら、趣深い音色を楽しむのも一興です。

香川県坂出市で採取され、世界的にも珍しい鉱石であるサヌカイトを使った風鈴です。長さの異なる２種類のサヌカイトが織りなす絶妙なハーモニーが、身も心もリラックスへと導きます。また、ト音記号型の連結部分は香川県産のひのきで作られており、木の温もりに触れられる風鈴なのです。

自然豊かで温暖な和歌山県みなべ町は、備長炭の産地としても有名です。その特産品を使った珍しい風鈴がこちら。その音色は木製とは思えぬほど高く澄んでおり、見た目とのギャップに驚かれる方も多いはず。備長炭が触れ合い奏でる癒しの響きは、まるで水琴窟のよう。この夏、紀州の音をぜひお楽しみください。

西伊豆町(旧・賀茂村)の宇久須地区は、かつてガラスの主原料となる珪石の主な産地でした。現代でも作家が多く在住するなど、ガラスの町として有名です。そんな町から生まれる芸術的な風鈴が、毎日の暮らしに彩りを与えてくれます。

奈良市にある〈奈良ガラス工房〉で制作されているこちらは、バランスの良い美しいプロポーションが魅力。毎年さまざまな色合いが制作されており、インテリアにもぴったりのかわいらしい一品です。

三島市に湧く清らかな水を水色のガラスで表現し、さらには市内に流れる清流をイメージして吹き上げた風鈴です。手づくりで一つ一つ丁寧に作られた、独特の美しい形から聞こえる涼しげな音色をお楽しみください。