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人口37人の集落「道行竈」の挑戦!日本酒プロジェクト

カテゴリー:まちづくり 

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寄付金額 384,000

17.4%

目標金額:2,200,000

達成率
17.4%
支援人数
34
終了まで
受付終了

三重県南伊勢町(みえけん みなみいせちょう)

寄付募集期間:2020年6月1日~2020年8月30日(91日間)

三重県南伊勢町

プロジェクトオーナー

南伊勢町道行竈(みちゆくがま)はかつて平家の子孫が移り住んだ「竈方」とよばれる集落のひとつ。昔から豊富な水源を利用した米作りが盛んでしたが、人口の流出、高齢化による後継者不足のため、耕作放棄地が増えています。

「このままでは先祖代々受け継いできた水田や竈方の文化が失われてしまう」
2018年に日本酒プロジェクトが始動。耕作放棄地を復田し、酒米を栽培しました。

2020年1月には「純米大吟醸 道行竈」が完成。さらに耕作放棄地を解消し、コシヒカリの栽培も行います。
このプロジェクトをきっかけに今、小さな集落が変わろうとしています。

限界集落「道行竈」を守りたい!

2018年12月日本酒プロジェクトが発足しました

南伊勢町には地名に「竈」という字がつく「竈方(かまがた)」と呼ばれる7つの集落があります。
約800年前に平家の子孫が移り住み、1400~1600年頃には製塩で生計を立てていた歴史があり、塩竈の「竈」がその地名の由来となっています。製塩が行われなくなった現在でも、平家の子孫の証である古文書は「御証文」と呼ばれて神聖視され、旧正月の神祭に厳重な受け渡し式が行われています。

道行竈も「竈方」のひとつ。
現在人口は37人、高齢化率は60%を超えており20代以下の若者がいない限界集落で、南伊勢町の中でも小さな集落です。地区内には豊富な水源があり、昔から美味しいお米が穫れると評判でしたが、若い世代を中心に人口流出、高齢化が進み後継者不足の為、耕作放棄地が増えています。

「地域の誇りである道行竈の水田をなんとしても残したい」という想いを持ち、急逝した元区長・故 島田泉氏の遺志を引き継ぎ、2018年12月に南伊勢町と皇學館大学が締結した包括連携協定の一環として「日本酒プロジェクト」が始動しました。有志により「チーム道行竈」が結成され、2019年耕作放棄地35aを復田し酒米「神の穂」を栽培しました。

プロジェクトに賛同した伊賀市の若戎酒造株式会社が日本酒を醸造。
2020年1月に「純米大吟醸 道行竈」が1,000本完成し、発売1カ月で町内外で約700本が売れ、大変好評を得ています。

チーム道行竈では、今年度新たに耕作放棄地を復田し、酒米に加えコシヒカリの栽培も行います。
チーム一丸となり米作りを行い、先祖から受け継いだ道行竈の水田を復活させ、竈方の誇りや文化を守り継ぎながら、若い世代が暮らしていける地域づくりを目指します。

皆様、道行竈の日本酒プロジェクトにご支援のほどよろしくお願いいたします。

2020年、プロジェクト2年目の新たな挑戦

今年はコシヒカリも栽培。チームで日本酒とお米を販売して儲かる仕組みづくり

2020年4月、田植えを行い、道行竈の日本酒プロジェクト2年目がスタートしました。

昨年と同じ田んぼで酒米「神の穂」を栽培し、若戎酒造株式会社で日本酒を醸造します。
チーム道行竈を法人化し、酒販免許を取得してお酒を販売、昨年よりお酒の本数を増やし、販路の拡大を目指します。

皇學館大学の学生さんや町内外の方が米づくり体験をしたり、稲刈りの際には皇學館大学祭式研究部による抜穂祭(神事)を行っていただくなど、道行竈に人が集まれるようなイベントを行います。

今年はさらに耕作放棄地の田んぼを復田し、コシヒカリを栽培しています。草刈りなどの農作業は移住者の方にも参加していただき、交流の場にもしていきます。コシヒカリは「道行竈のお米」としてブランド化して販売します。

人員やお米の販売ルートを確立し、次年度には耕作面積を増やして道行竈の名を冠したお酒とお米が南伊勢町の特産品として竈方の歴史や集落の活動と共に語り継がれる商品となるように活動していきます。

寄附金の使い道

道行竈での酒米・コシヒカリ栽培と商品開発、販売にかかる費用の一部に使います

〇酒米とコシヒカリの栽培にかかる費用
 (苗代、肥料代、除草代、燃料、機械レンタル代、倉庫賃貸電気代等)

〇日本酒醸造の委託費用

〇日本酒、お米のブランド化にかかる費用(デザイン費、印刷費)

〇イベント費用
 ・皇学館大学との神事(抜穂祭・完醸祭)
 ・町内外の方が参加できる稲刈り、草刈り、お酒試飲会 など

〇その他
 ・法人化にかかる費用
 ・酒販免許取得費用
 ・販売所準備にかかる費用

※目標金額に達しなかった場合も、目標金額以上に寄附をいただいた場合でも、支援はすべて本事業に活用させていただきます。

日本酒プロジェクトをきっかけに繋がる人の輪

地域外の人や若者との交流が盛んになり、集落に変化が起きています

日本酒プロジェクトをきっかけに、これまで道行竈にはたくさんの方が訪れてくださいました。皇學館大学、三重大学、東京大学の学生さん、酒蔵さん、県職員、町内外の協力者、取組に興味を持った方々…。

道行竈の住民はほとんどが高齢者です、最初は普段人が少ない集落に若い人や町外の人が入ってくることに抵抗があったはずですが、プロジェクトが進むにつれ交流が生まれ、今では“道行竈のために来てくれている”という感覚で出迎えてくれます。

昨年の田植え祭、稲刈り祭には道行竈の人口を超える人数が田んぼに集まりました。その時には老人クラブの女性が中心となって、郷土料理を作ってもてなしをしてくださいました。道行竈伝統の味ご飯、猪汁、畑で採れた野菜のサラダなどが道行竈の生活改善センターに並び、参加してくださった方々にも大変喜んでいただきました。

「こんにしてみんなでご飯作って食べるの、何年ぶりやろなぁ。」
改善センターの炊事場で食事を作るおばちゃんたちの楽しそうな会話が印象的でした。

こうして住民同士が集まり食事をすることは、道行竈では十数年ぶりのことです。

集落にも変化が現れ、プロジェクト以外でも道行竈区の集まりに出席する人が増えたと聞きます。
集落全体にプロジェクトを応援したり、地域活性化のために前向きに行動しようとする気持ちが広がっています。

米作りから日本酒・お米の販売まで

今年度の事業スケジュール

田植えを行い、米作りがスタートしています。

2020年
▷4月  酒米、コシヒカリの田植え
▷5月~8月 田んぼの草刈り、コシヒカリのブランド化、法人化、酒販免許の取得
▷8月  皇學館大学による稲刈神事、稲刈りイベント
▷9月  若戎酒造へ酒米納品、日本酒の仕込み、日本酒ラベルデザイン決定、ラベル印刷 など
▷12月 皇學館大学による完醸祭、日本酒完成、発売、試飲イベント

2021年
▷1月~3月 次年度へ向けた耕作放棄地の復田

事業に携わる方の想い

チーム道行竈 会長 島田 安明さん

住民が主体となり、地域を守ることが大事だと感じています

チーム道行竈方の会長をしています、島田安明です。

私はプロジェクトの発足当時、親友だった島田泉さんの後を引き継ぎ道行竈の区長をしていました。役場から泉さんが生前言い残されたという日本酒プロジェクトの話を受けた時は、プロジェクトもうまく動くのかどうかわかりませんでしたし、酒米の栽培にも不安やプレッシャーも大きかったです。しかし、「このチャンスを逃したら二度とこない、やるしかない!」という気持ちで、耕作放棄地となっていた田んぼをおこしました。

プロジェクトが始まると、酒米栽培に関しては専門の方に指導を受けられたり、プロジェクトが進むにつれてたくさんの方が協力してくださいました。
台風の影響もありましたがなんとか無事にお米が実り、チーム道行竈の想いが詰まった日本酒が出来上がりました。若戎酒造さんで試飲したときの一杯は本当に忘れられません。感動しました。

チーム道行竈では私たち地元住民が主体となり、地域のことを第一に考えて活動をしています。それを見て、たくさんの人が協力してくれるのだと思います。
これからも多くの方に関わっていただき、道行竈の田んぼが復活して若い人が住めるような集落にしていきたいと思っています。

どうかご支援のほど宜しくお願いします。

道行竈区長・チーム道行竈 副会長 島田 正文さん

先人が残してくれた田畑、竈方の誇りや文化を守り継ぎたい

道行竈区長の島田 正文です。

現在、道行竈では会長の安明さんをはじめ、数軒の農家さんが米づくりを続けられています。
昔から道行竈のお米は美味しいと評判が良いのですが、その美味しさの理由は美しい谷の水にあると思います。山の谷水を利用して、集落から離れた塩竈浜近くまで田んぼの跡があります。機械のない時代にここまで開拓した先人の労働力には驚きます。

この田畑を受け継いだ我々が今出来ることを、ということで日本酒プロジェクトがスタートしました。皇學館大学さん、若戎酒造さん、役場や県の方々、地元住民、町内外の関係者のたくさんのご協力をいただき、プロジェクト2年目がスタートできることに大変感謝しております。

また、同時に「このまま何もせず道行竈がさびれていくのを見ているわけにはいけない。今こそ、自分たちは“武士である”という竈方の誇りを忘れず、道行竈の未来の為に活動しなければ」という想いを強くしています。

道行竈には豊富な水源と整備された用水路があり、田んぼの水が不足することがありません。好条件でありながら耕作放棄地となっている田んぼを利活用してお米を作り、道行竈の名前がついた商品を販売することで若い世代が道行竈で生活できるような集落にすることを目指していきます。

竈方出身者をはじめ、たくさんの方々にこのプロジェクトを知っていただき、応援いただけると幸いです。

寄附者のみなさまへ

南伊勢町からのメッセージ

道行竈は南伊勢町のなかでも小さな集落ですが、日本酒プロジェクトを通して町内外、若者など多様な関係者が増えており大変活気がある集落です。自分たちの集落を守るために、住民が主体となり活動をしていることも大きな魅力です。

プロジェクトでは1年目に35aの耕作放棄地を解消。2年目はさらに45aの田んぼを復田しました。昨年荒れていた田んぼは、現在美しい田園風景になっています。近い将来、道行竈で若い世代が暮らし、集落に子ども声が響くようになることを願っています。

ぜひ道行竈のプロジェクトに皆様のご協力をお願いいたします。

今後は稲刈りなどの農業体験もしていただけるようなイベントも企画していければと考えています。入り江に佇む小さな集落の風景や自然に触れる体験、田舎ならではの人のつながりや温かさを感じに、ぜひ南伊勢町にお越しください。

お礼の品について

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お礼の品には、プロジェクト1年目に完成した「純米大吟醸 道行竈」をはじめ、南伊勢町の特産品をご用意しています。

※お礼の品に「純米大吟醸 道行竈」をご希望の方は、下記「お礼の品一覧(8列目)」から選択し、お申し込みをお願いいたします。
 
 
 

お礼の品一覧

  • 2021年09月15日 14:38

    プロジェクト実施のご報告

    【感謝のメッセージ】
     寄附してくださった皆様、この度は多大なご寄付をいただき、誠にありがとうございました。
    私たちの活動に共感いただいて、支援いただける方々がこんなにたくさんいること、大変ありがたく感じております。
    皆様からご支援をいただいたおかげで、酒米の栽培、新たな田んぼの復田をすることができました。

    【どのように実施したか】
     皆様からいただいたご寄付は、酒米の苗や肥料の購入、日本酒の販売用パンフレットの印刷費などに費用の一部を使わせていただきました。
    酒米「神の穂」は昨年と同じ田んぼで栽培し収穫した後、若戎酒造株式会社で醸造を行い「純米吟醸道行竈」として、
    また、コシヒカリは約4.5反の田んぼを復田し「道行竈のお米」としてブランド化し商品化しました。
    完成したお酒やお米は、純米吟醸道行竈、道行竈のお米として商品化し、ふるさと納税の返礼品にも登録いただきました。

    「純米吟醸道行竈」 https://www.furusato-tax.jp/product/detail/24472/5158389
    「道行竈のお米」  https://www.furusato-tax.jp/product/detail/24472/5023098

    【地域がどう変わったか】
     集落全体にプロジェクトを応援する気持ちが広がり、プロジェクト以外の交流の場なども増えつつあります。
    また、有志により結成されたチーム道行竈を「NPO法人チーム道行竈」として法人化し、
    日本酒の販路拡大のため酒販免許も取得しました。チーム道行竈の販売所では「純米吟醸道行竈」や「道行竈のお米」などの
    販売も開始し、地域の皆様にもご好評をいただいています。
     新型コロナウイルスの影響によりイベントなどなかなかできない状況ですが、今後は稲刈りなどの農業体験もしていただけるような
    イベントも企画していければと考えていますので、引き続き応援いただけますと幸いです。

    「道行竈の酒造り~南伊勢地域連携日本酒プロジェクト~」
     https://m.facebook.com/Michiyukugama

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三重県南伊勢町

三重県南東部に位置する南伊勢町。町内の約6割が伊勢志摩国立公園に指定されています。海と山の豊かな自然に恵まれ、リアス海岸の入り江を中心に漁村と農村が共存する独自の生活文化が息づく町です。

三重県NO.1の漁獲量を誇り、おいしい魚がとれる町として知られており、真鯛などの養殖業も行われています。農業は温暖な気候を活かしたみかんの栽培が盛んです。

大自然に癒され、おいしい魚を食べに南伊勢町へおいないさ!