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新潟県が誇る500年の伝統「越後与板打刃物」の技術を次世代につなげたい!

カテゴリー:伝統・文化・歴史 

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寄付金額 1,380,000

55.2%

目標金額:2,500,000

達成率
55.2%
支援人数
56
終了まで
受付終了

新潟県(にいがたけん)

寄付募集期間:2020年10月20日~2021年1月17日(90日間)

新潟県×越後与板打刃物伝承会

プロジェクトオーナー

越後与板打刃物は、500年の伝統を持つ、伝統工芸品です。

与板で製作された鉋(かんな)や鑿(のみ)などの道具は、日本を代表する宮大工に愛用され、伊勢神宮や出雲大社などで使われています。
日本の伝統建築を陰で支えているのが、与板の打刃物なのです。

そんな長い歴史を持つ越後与板打刃物ですが、現在、存続の危機に瀕しています。

本プロジェクトの目的は、若い後継者を育て、伝統の技術を次世代に伝えることです。

「越後与板打刃物」500年の伝統を次世代に継承

職人の高齢化が進み、今回が最後のチャンス

与板打刃物の歴史は、戦国時代にさかのぼります。
与板城主となった直江実綱(あの有名な直江兼続の義父です)が、刀鍛冶を連れてきて、与板で刀づくりが始まりました。そして、江戸時代中期以降、鍛冶の技術を活かして大工道具づくりが始まり、現在まで脈々と伝統の技術を継承してきました。

そんな長い歴史を持つ越後与板打刃物ですが、現在、存続の危機に瀕しています。一時は300軒を数えた鍛冶屋も次々と廃業し、今や伝統工芸士の資格をもつ職人は4人になってしまいました。さらに、4人の中で最も若い職人が60歳になり、このまま技術を継ぐ人がいなければ、伝統の技術が途絶えてしまうことになります。

我々のつくる鉋(かんな)や鑿(のみ)等の道具は、様々な文化財の修復に使われています。釘を使わない伝統の建築技法では、材料を正確に削り、寸分の狂いなく組み合わせることが必須です。宮大工さん達の熟練の技術と我々のつくる道具の力が合わさって、皆さんの愛する文化財は維持されているのです。

我々の技術は日本の文化を縁の下で支えているという自負でこれまで仕事をしてきました。だからこそ、この技術が途絶えてしまうことは、与板だけの問題ではなく、日本全体に影響する問題だと考えています。

職人の高齢化・後継者の不在の問題は、数年前から課題だと認識していました。我々の年齢を考えても、越後与板打刃物が今後も存続していくのかどうかの分水嶺に立っていると感じています。そこで、今回が最後のチャンスと思い、若手職人(と言っても60代)の3人で協力し、「越後与板打刃物伝承会」を立ち上げ、後継者育成プロジェクトを始めることになりました。

残された時間は少ない

弟子を5年で1人前に

職人の世界の弟子育成といえば、「徒弟制度」です。
師匠と弟子が寝食を共にし、弟子は師匠の仕事を手伝いながら技術を「盗む」ことで、長い時間をかけて一人前になっていきます。我々も、小僧の頃はこの方法でやってきました。しかし、職人の高齢化の状況を鑑みると、このやり方では間に合いません。私の場合、15歳で父親に弟子入りして、一人で食べていけるようになるまでに20年かかりました。今から弟子を育て初めて、20年後には私は90歳です。

だからこそ、我々のプロジェクトでは、弟子を【5年で一人前に育てる】ことを目的としています。今までのように弟子に職人の仕事を手伝わせるのではなく、職人が「講師」となって、弟子につきっきりで指導します。産地内で誰もやったことのない指導方法ですが、体験会をやってみた所、かなりの手応えを感じています。この方法であれば、20年かかっていたいた修行の期間を5年に短縮することは十分可能だと思います。

自分の仕事ができなくなりますが、夜間や休日に仕事をしたり、行政の補助金を活用してなんとかやっていきたいと思います。職人人生最後の期間を、産地のため、日本のために捧げる覚悟です。

産地復興へ!

今こそ「V字回復」の分水嶺

弟子を募集するための体験会を経て、似鳥透(にたどりとおる)さん(31)が修行を開始しました。北海道出身・元青年海外協力隊の元気な青年で、大変期待しています。当初受け入れる弟子は1名ですが、修行の進捗状況によって、徐々に受け入れる弟子を増やしていきたいと考えています。

今は、50代以下の職人はいませんが、数年後に若手職人が数人誕生することによって、与板を打刃物の産地として存続させることができ、継続して打刃物を世の中に供給することができます。
衰退の一途を辿っていた「越後与板打刃物」をV字回復させ、産地を復興ことができるかどうか、まさに分水嶺に立っている状態です。

寄附金の使い道と実施スケジュール

寄付金の使い道

弟子の育成費用の一部

・弟子志望者向け体験会の実施費用
・弟子の育成費用
・弟子向けマニュアルの作成費用

【目標金額に達しなかった場合の寄附金の取扱い】
目標金額に達しなかった場合、当会の基金に積み立てし、本プロジェクトへ活用させていただきます。

実施スケジュール

全力で弟子を指導し、5年で独立できる状態に育てます

令和2年 弟子志望者向け体験会の実施 弟子の指導開始
令和3年以降 修行の状況を踏まえ、2人目以降の弟子受け入れ
令和7年 1人目の弟子の指導終了・独立

プロジェクトを応援する声

長岡市長 磯田達伸さん

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長岡市与板地域で五百年以上培われた「越後与板打刃物」は、戦国武将・上杉謙信を支えた四天王の一人、直江実綱が与板の地に刀剣師を連れてきたことが始まりと言われています。製品は刀から鑿(のみ)・鉋(かんな)を中心とした大工道具へ時代とともに変わり、職人から一般のユーザーまで幅広く愛用されています。

鍛接・鍛造といった伝統的な製法で作られる「越後与板打刃物」のこれからを担う後継者となるべく、似鳥さんが与板に来られたことを大変うれしく思います。また、弟子を取ると決意をされた水野さんに心から敬意を表します。

長岡市は、平成28年度から「伝統工芸後継者育成支援事業補助金」を創設し、伝統工芸の後継者育成に対し支援を行ってきました。長い歴史の中で脈々と受け継がれてきた伝統の技術が継承されることを願い、地域の皆様と一体となって精一杯支援してまいります。

長岡市の伝統工芸である「越後与板打刃物」の後継者育成に、皆様の温かいご支援をいただきますようお願い申し上げます。

寺社建築 株式会社 鵤工舎(いかるがこうしゃ) 前舎主・宮大工棟梁 小川三夫さん

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昭和52(1977)年に鵤工舎を設立して、寺社建築技法の伝承を根幹として、多くの弟子を育ててきました。親方は弟子の行く末に大きく関わることになるため、大変重い責任を負います。この度、越後与板打刃物に新たな御弟子さんが入門されたということで、宮大工の立場として、大変喜ばしく、親方にはぜひその重責を全うして頂きたいと願う所です。

我々大工にとって、手道具は体そのものと言えます。木と木を組み合わせて安定させ、それを何百年と維持させるというのが日本の伝統建築です。だからこそ、寸分違わずに用材を加工できる切れ味良い手道具が必要不可欠なのです。

大工は良い作品つくりを求めるより先に、使いやすい切れる道具作りが先なのです。自分に合った、切れる道具を持てば、道具に恥じるような仕事、手を抜くような仕事はしたくなくなります。それに気付かせてくれるのが、切れ味良い手道具を作ってくれる打ち刃物職人なのです。

与板打刃物の存亡は日本文化の存亡そのものです。ぜひご支援をいただきますよう、私からもお願い申し上げます。

刃物商 打刃物助春 水品助春商店 水品和春さん

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与板で打刃物の後継者を育てるプロジェクトが始まって、1年が経ちました。昨年のガバメントクラウドファンディング以来、私も刃物商の立場で伝承会の活動を支援してきました。

正直に申し上げて、初めは、このプロジェクトがうまくいくのか、弟子が来るのか、と半信半疑でした。しかし、実際に似鳥さんが弟子として入門されたことで、一つの成果が出たと評価してよいと思います。70歳になって弟子を取ろうと決意した水野さんを始め、関係各位に敬意を表します。

産地として「首の皮一枚つながった」と同時に、これからが本当の勝負だと思います。与板の刃物は日本の宝です。指導にあたる職人さんも慣れないことばかりだと思いますが、ぜひ与板のため、日本のために頑張ってもらいたいと思います。

皆様方には、日本の宝・世界が認める越後与板打刃物の後継者育成の為の支援金に、お力添えを是非お願い申し上げます。

寄付者のみなさまへ

新潟県地域政策課からのメッセージ

新潟県内には経済産業大臣から伝統的工芸品の指定を受けた品目が13産地、16品目ありますが、その中の一つ「越後与板打刃物」は、戦国時代から500年その伝統が受け継がれてきた日本を代表する打刃物の一つです。

「越後与板打刃物」は、 伊勢神宮や出雲大社など日本の伝統建築に携わる宮大工の方々に利用されており、日本の伝統技術を支える大切な道具です。
県内で日本の伝統建築を支える素晴らしい道具が製作され、伝統が受け継がれてきたことに、新潟県民として誇りに思うと同時に、伝統工芸士の技術を受け継ぐ後継者の育成が急務であると感じました。

当県の「クラウドファンディングを活用した地域づくり活動資金調達事業」を通して全国の皆様に「越後与板打刃物伝承会」の取組を知っていただき、活動にご協力を賜りたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

越後与板打刃物伝承会からのメッセージ

前回のガバメントクラウウンドファンディングの支援者様や多くの協力者様、自治体の力をお借りして全力で弟子の指導にあたれることは大変ありがたいことと考えています。

15歳で鍛冶屋の仕事を始めて55年が経ちました。職人人生の締めくくりとして、弟子の育成に臨む決意です。どうかご支援賜りますよう、伏してお願い申し上げます。

ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

控除上限額かんたんシミュレーション

結果:-

現在進捗情報はありません。

新潟県

新潟県長岡市の与板地域は、長岡市北部の信濃川の左岸沿いに位置しています。戦国時代に与板城主となった直江実綱が刀鍛冶を連れてきたことから刀づくりが始まり、江戸中期以降に大工道具づくりが始まりました。この打刃物の技術は、1986年に経済産業大臣(当時は通商産業大臣)より「越後与板打刃物」として伝統的工芸品産業の指定を受けました。

  • GCFとは?

このプロジェクトへの応援メッセージ

  • 少額ですが越後与板打刃物のともし火に。

    2020年12月30日 15:35

  • ファイト!

    2020年12月30日 10:53

  • 頑張れ与板。頑張れ水野さん。

    2020年12月29日 23:53

  • 職人人生最後の期間を産地、日本のために捧げる覚悟です。の言葉に動かされました。お弟子さん5年で一人前もプレッシャーかと思いますが頑張ってください! お弟子さんも増えて同士、仲間が出来ると良いですね。

    2020年12月29日 14:36

  • 伝統を受け継ぐ方々を、ささやかですが応援します。

    2020年12月20日 21:50

  • 少しですが、伝統技術の継承を支援します!

    2020年12月15日 1:20

  • 鍛冶体験施設が再開したら遊びに行きたいです。

    2020年12月3日 23:45

  • 越後与板打ち刃物は後世に残したい大事な郷土の宝です。
    与板町出身者より

    2020年12月3日 12:51

  • 日本の大切な伝統技術が受け継がれる様に、心から応援しています。

    2020年11月14日 15:37

  • 伝統工芸を守るため自治体の応援これからもお願いします

    2020年11月8日 20:50

  • 日本の伝統を支える貴重な技術の継承を応援しています。

    2020年11月8日 9:28

  • 日本の伝統建築を支える道具の継承はとても大切だと思っています。一度失われてしまうと二度と得られないもの、微力ながら貢献できたらと思います。

    2020年11月7日 23:36

  • 打ち刃物を使った手道具は仕事になくてはならないものです。
    微力ながら応援しております!

    2020年11月1日 12:40

  • 岐阜県で木工教員をしています。岐阜の優れた木工技術の継承も、新潟の刃物職人のみなさんが道具を作ってくださるからこそです。与板の取り組み、応援しています。

    2020年10月20日 10:49

  • 地元の皆さんの覚悟を持っての挑戦、応援しています!

    2020年10月20日 10:34

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